ビアガーデンシーズン開幕

 今年もビアガーデンの季節がやってきました。年々早くなりつつあるシーズン開幕ですが、東京でもすでに先週末からちらほらとビアガーデンがオープンしています。今年の開幕の地は、有楽町の数寄屋橋交差点からほど近い、ニュートキヨー本店。ここは屋上でジンギスカンガーデンというのをやっています。天候は完璧な晴れ。しかし、先週までは順調に気温も上がって暖かくなっていたのに、週末から急に冷え込み始めました。この日の夜の気温はおそらく10℃ちょっとしかなさそうです。きちっと防寒対策をして今年初のビアガーデンに望みます。

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予想はしていましたが、完全な貸し切り状態です。

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開幕宣言とともに元気よく乾杯!

 この日は神戸からのお客様を迎えての宴会。幹事さんはぬかりなく予約を取っておいたのですが、店に着いてみるとお客さんは誰もいません。ちらっと見えた予約リストもほとんど白紙。休日前の天気のいい夜、午後7時だというのに。店員さんがずらっと並んで手持ちぶさたにしています。予想はしていたのですが… やっぱりこんな時期からビアガーデンに繰り出すような物好きはそう多くはないようです。

 寒さを心配して各自厚着をして行ったのですが、そこはお店側も分かっているということで、なんと無料ホカロンとブランケット貸し出しサービスが行われていました。とても気が利きいています。店員さんはみんなウィンドブレーカーのようなものを着ていますし、何となく不思議な雰囲気のビアガーデンとなりました。

 ということで、数寄屋橋交差点を一望する特等席に座り、大勢の店員さんに見守られながら、今シーズンのビアガーデン開幕宣言をしつつ記念すべき乾杯となりました。

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薄くスライスされた生ラム。生ラム以外ににも味付きラムもあります。

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ジンギスカンの熱さがありがたいくて、おいしさ倍増。

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おでんの温かさが体に染みます。

 このお店、昨年までとシステムが変わって、完全セルフサービス式になっていました。ビールはじめ飲み物はカウンターに、お肉や野菜も冷蔵庫まで自分で取りに行かなくてはなりません。繁忙期に混雑してくるとどうなるか分かりませんが、この日のように空いていると、これはこれでアリかと思います。しかし結局のところ、我々の飲みのペースを見て、絶妙なタイミングでピッチャーを持ってきてくれたり。

 ジンギスカンは生ラムに加えて味付きも用意されていました。お肉と野菜は別皿になっているので、ペースにあわせてそれぞれ追加できます。セルフサービスになったおかげか、ジンギスカン以外にもおでんとか揚げ物とか、他のおつまみ系もいろいろ用意されています。

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ビアガーデンで熱燗を飲んだのは初めてです。

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赤ワインまで飲んでしまいました。ジュースのようです。

 飲み物はもちろん生ビール。サッポロの工場直送ものとあって、ここで飲む生ビールは特においしいのです。ジンギスカンによく合います。それ以外にもサワー類、ワイン、日本酒などもありました。しかも熱燗まで用意されていたり。「寒かったら熱燗ありますよ!」って感じで店員さんがやたらに勧めてくるのです。

 いくら寒いとはいえ、ジンギスカンに熱燗は合わないだろう、とか、ここで熱燗を飲んでしまうととても危険なことになる気がする、ということでしばらく避けていたのですが、結局、ビアガーデンで熱燗を飲んでみたい、という好奇心には勝てませんでした。出てきたのはお湯でぐらぐらに煮詰めた超熱燗。外気に少しさらしてぬるくなった頃が飲み頃。妙に甘みと苦みがあって、意外においしかったです。スルスルと飲めてしまってやはり危険な飲み物でした。

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数寄屋橋の夜景を眺めながら生ビールを飲む贅沢。

 結局気がついてみれば、ぱらぱらとお客さんは入っていました。私たちが出る頃には他に5組はいたと思われます。物好きは案外いるものです。

 と言うことで、今年も始まったビアガーデンシーズン、9月頃まで約半年間は楽しめそうです。皆さんよろしくお願いします。

 ニュートキヨー数寄屋橋本店屋上ジンギスカンガーデン
 東京都千代田区有楽町2-2-3
 TEL: 03-3572-0755
 17:00~22:30(日曜祝日は16:00~)
 無休(ただし天候による)


 二次会はまたJR高架下のダンジョンに潜り込んできました。有楽町駅南側の高架周辺は、ある意味そこら中がビアガーデンな感じです。何となく風景が浅草の一角にも通じるものが感じられ、危険な一帯ですね…。でも、いつか飲み歩きに行きたいところです。

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新幹線の高架下は居酒屋ワンダーランド。

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赤提灯の下にずらっと並ぶ楽しげな人々。

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我々は薄暗いダンジョンに吸い込まれていきました。

2009年F1第4戦 バーレーンGP

 開幕から約1ヶ月が経過したところですが、今回行われたバーレーンGPで早くも今シーズンの第4戦までが終了しました。今シーズンは色々ありすぎて、まだシーズン序盤であることを忘れてしまいそうです。今回のレースは2戦ぶりに完全ドライコンディションとなり、各マシンの全力アタック&バトルが見られました。バーレーンのサーキットは長い4本のストレートを複雑なコーナーで結んだ独特のレイアウト。他のレースにはない高温で砂が多い独特の環境となっています。

—予選
 予選はQ1から波乱含みで進みますが、Q3まで進んだのは今シーズンの中では順当な顔ぶれかと思われました。しかしそのQ3の結果は驚くべきものでした。他チームに比べて極端な軽タンクでアタックをしたトヨタの2台がフロントロウを独占したのです。トヨタが何を狙って軽タンク作戦を今回とってきたのか? とにかくポールポジションを押さえるという作戦は珍しくはありません。モナコのように非常に抜きにくいコースであるとか、前回のレッドブルのように、とにかく決勝でのラップペースに自信がある場合などなど。バーレーンは決して抜きにくいコースではないので、普通なら後者の作戦であると考えられます。

 トヨタのポールポジションと聞いて思い出すのは、2005年のアメリカGPです。ミシュランのタイヤ安全性問題が発生したF1史上の黒歴史ともいえるレースです。金曜のフリー走行で起きたラルフシューマッハの大クラッシュによって発覚した、ミシュランタイヤの安全性問題。日曜日のレースをなんとか成立させるため、主催者、各チーム、FIAやミシュランら、F1関係者が知恵を出し合って難しい交渉をしていました。結果、すべての交渉が決裂したのは決勝スタートの直前、日曜日のお昼前でした。

 トヨタはミシュランユーザーの1チームでしたが、予選でQ3まで進んだトゥルーリは、3周分の燃料しか積まずにタイムアタックをし、その軽さのおかげでポールポジションを奪い取りました。まだレースを安全に行うために多くの人が奔走し、ファン達が固唾をのんで見守っていた土曜日の午後の時点で、トヨタはすでに決勝レースに出る意志が全くなかったことを意味しています。

 この行為はF1のみならず、モータスポーツの精神に著しく反し、特にF1ファンを完全に無視した卑劣な行為です。トヨタのF1における初ポールポジションは、確かに彼らが望んだとおり記録には残りましたが、その実態はこの年のアメリカGPと同様に黒歴史以外の何者でもなく、人々の記憶に残ることになります。レースをするつもりがないチームが予選に出てポールポジションを奪う…。そこには何の意味もありません。

 そして今年のバーレーンGP。トヨタがフロントロウを独占したと聞いたときに、また何かやったのか?と頭に浮かんだF1ファンは少なくないはずです。果たして、予選後に発表されたマシン重量をみてみれば、トヨタは2台とも全20台中の最軽量であったことが分かります。もちろん、例のアメリカGPのような、あり得ない軽タンクではありませんが、やっぱりねぇ… と思わずにはいられません。まぁ、フロントロウをとったからには優勝する作戦を立てているはず。さて、トップチェッカーに向けてどんなレースを展開するのか、お手並み拝見です。

—決勝
 今回のレースの結果を決めたポイントは、大きくは2つあったと思われます。まず一つはオープニングラップのバトル。トヨタの2台はそこそこうまくスタートを決めて先頭を守りますが、トゥルーリとグロッグの位置が入れ替わってしまいます。これはこの2人の間の問題と言えばそれまでですが、このポジション逆転は後々の結果に影響を与えたのではないかと思われます。

 そして3位以下では激しい順位変動が起きました。その台風の目となったのはマクラーレンのハミルトンです。すばらしいスタートを決めてハミルトンはKERSの力もあってか、オープニングラップではトゥルーリをもかわして2位に上がる勢いを見せます。が、バトルが白熱しすぎて無理をしたのか、タイヤの熱が入りにくかったのか分かりませんが、オープニングラップを終わってみれば、トゥルーリにポジションを奪い返され、その直後の1コーナーではブラウンGPのバトンに3位の位置も奪われてしまいました。

 ここで重要なのはハミルトンの善戦ではなく、この時点でバトンがちゃんとハミルトンを退けて3位の位置まであがり、じっくりとトヨタの2台を追撃する態勢を作ったことです。バトンも決して燃料搭載量が多い方ではありませんが、それでもトヨタの2台よりは10kg多く積んでいます。ある程度のペースでついて行けばピットタイミングで逆転が可能です。ここは結果的に非常に重要なポイントとなりました。

 そしてレース結果を決めたもう一つのポイントは、1回目のピットインタイミングとタイヤチョイス。トヨタは誰よりも早く、12周目と13周目に1回目のピットインをしました。しかもタイヤをプライムタイヤ(ハード側のタイヤ)に交換します。このタイヤがくせ者でした。

 先頭を走っていたはずのグロッグがピットインを終えて復帰した位置は、なんとロズベルグの後ろ。いくらマシンの調子がいいとはいえ、簡単に抜ける相手ではありません。しかも交換したタイヤはコースとの相性があまりよくないプライムタイヤ。結局グロッグはロズベルグを抜くどころか、置いて行かれてしまう始末。

 同じくトゥルーリもピットイン後、ペースの上がらないプライムタイヤに手こずり、すぐにルノーのアロンソに追いつかれ、KERSの後押しを受けたアロンソのすばらしい腕によって、あっという間に抜かされてしまいます。アウトラップでスーパーラップを叩きだして飛ばすのは、ミハエルやセナ達が得意とした、レースを勝つための王道。しかしトヨタの2台はそれどころではありません。

 逆にこの間、ピットインまでの数周を飛ばしまくったブラウンGPのバトンが余裕を持ってトップを奪い返します。ここでほぼ今日のレースは決しました。

 しかもトヨタ以外の他のチームはみなオプションタイヤを選びます。長いスティントだからと言って、寿命の長いプライムタイヤを安易に使ったトヨタは、むしろペースの上がらないタイヤを長く使うこととなり、結局2回目のピットインが終わってみれば、前レースの優勝者レッドブルのベッテルまでもがトゥルーリの前に出てしまう始末。グロッグに至ってはポイントが取れるかどうかと言う位置まで落ちてしまいました。

—チーム力
 と言うことで、無理して予選でポールポジションを取った割には、ある意味これまでのトヨタらしい冴えないレースとなってしまいました。前回のベッテルが見せたように、軽タンクなりの、他を圧倒するペースをスタート直後に見せることもできず、その後のタイヤチョイスのミスも致命的でした。ピットイン後の復帰ポジションが悪かったことは不運ではなく、結局のところ第1スティントで十分なペースを出せなかったことによるものです。それは、自分たちのマシンの力、ライバル達の力を冷静に見極め、正しいレースシミュレーションができていれば予測できたこと。ポールポジションを取ったという記録さえ残ればいいと言うのでない限り。

 その一方で予選からしっかりとした作戦を立て、それを完璧に実行し、余裕を見せての今季3勝目を飾ったのブラウンGPとバトンの組み合わせは、本当に強いことを実感します。また、タイヤに厳しいマシンに手こずり、レースぶりに余裕は感じられませんでしたが、スタートの失敗をうまく取り返したベッテルも見事でした。彼の実力がいよいよ本物であることが、毎レースごとに証明されていくようです。

 3位はポールスターとしながらも満身創痍のトゥルーリ。作戦が杜撰だったとはいえ、途中のプライムタイヤで走った第2スティントで、オプションタイヤを履くベッテルのアタックをうまく押さえきった力量はさすがだったと思います。グロッグがあっという間に転落する中で、それでも3位にとどまれたのはトゥルーリの力によるものだと思います。だからこそ、もしトゥルーリがスタートでトップを守りきり、グロッグよりも前で飛ばしていたら… もう少し結果はよかったのかも知れません。

 スタート直後に勢いを見せたハミルトンは、その後全く動きはなくて結局4位でレースを終えました。やはり今のマクラーレンではこれが精一杯なのかもしれません。一方、歴史的不調に陥っていたフェラーリですが、今回はトラブルもなく走りきり、ライコネンが6位に入賞。今シーズン初のポイントをフェラーリにもたらしました。こちらも、今のフェラーリではこれが精一杯なのかもしれません。

—チャンピオンシップ
 ここまで4戦終えてのポイントランキングですが、ドライバーではバトンとバリチェロのブラウンGPの二人がワンツーです。その二人をベッテルが追いかけている形に。コンストラクターズでももちろんブラウンGPがトップですが、やはり好調なレッドブルとトヨタまでがポイント数で抜き出た形です。2層ディフューザーを搭載し、速さを見せていたウィリアムズは、なぜか上位3チームと違ってレースでは結果が出ず、絶不調なBMWよりも下でフェラーリと争っている状態。

 さて、次からはいよいよヨーロッパラウンドが始まります。マシンのアップデートも本格的にされてくることでしょう。その結果次第ではまたがらりと勢力図が変わるかもしれません。

 次戦は2週間後の連休明け5月10日にスペインGPが行われます。アロンソの母国ですが、また何か魅せてくれるでしょうか?楽しみです。

カテゴリー: F1

OCZ VERTEX 120GB

 昨年あたりからPC用のストレージデバイスとして人気が出てきたSSDですが、遅ればせながら私も1号機に導入してみました。もともとネットブックなどの小型ノートPC向けに、軽量で衝撃にも強く、消費電力が低くで無音であるという特徴があったわけですが、自作のデスクトップPC向けとして注目される理由は、なんと言っても”高速である”という点です。HDDの転送速度がやっとシーケンシャルREAD/WRITEで100MB/secを超えて来ていますが、高速なSSDだと200MB/secを遙かに超えたりもします。しかもランダムアクセスに至っては、場合によっては10倍近く高速だったり。これはとても魅力的なデバイスです。

○SSD化の利点/欠点
 ただし、その一方で欠点もいくつかあります。まずはなんと言っても高いこと(その他の欠点については後述)。1TBのHDDが1万円を大きく割り込んでいるこの時代に、SSDは60GBで2万円前後します。容量単価で言うとHDDに比べて40倍以上。コスト高な影響もあって容量もHDDに比べればかなり小さめ。おおむね30GBから250GBくらいが一般的です。とはいえ、システム用のドライブとして考えれば、最近のTBクラスのHDDは大容量化しすぎ。むしろ100GB 前後でアクセスが高速なSSDのほうが、システムドライブには向いていると言えます。

 ということで、「静音で低消費電力でそこそこパワフル」をコンセプトとする1号機のパワーアップ手段としては、最適であろうということで、このたびシステムドライブのSSD化を実施してみました。

 さて、SSDにもいろいろな製品が出ており、それぞれ性能や値段がバラバラ。いろいろ情報を集めて、私が選んだのはOCZのVERTEX 120GBです。最新のコントローラチップと64MBのキャッシュメモリを搭載した新世代のSSDで、MLCのフラッシュを採用した製品。容量は60GBでもシステム+アプリで間に合いそうですが、少し余裕をもって120GBにしました。しかも120GB版はVERTEXシリーズの中でもWRITEスピードのスペックが最も速いことになっています。F/Wは最新の1370 V1.1でした。ちなみにお値段は5万円弱。最近SSDは値上がり気味だそうです。

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OCZ VERTEX 120GB。64MBのキャッシュを搭載したMLCタイプのSSDです。

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インターフェースは普通のSATA IIです。デスクトップにつけるなら3.5インチマウンタが必要。

○インストール
 SSDは一般的に2.5インチサイズですので、デスクトップPCに取り付けるには、3.5インチへの変換マウンターが必要です。それ以外、電源コネクタ等は普通のSATA仕様ですので、ケーブル類はそのまま使用できます。特にドライバも必要なく、普通に今まで通りWindows Vista x64をインストールしました。インストール作業自体は普通にHDDに対して行うのと変わりませんが、SSDの場合、インストール後にWindowsの設定をいくつか変更しておいた方がいいようです。その目的は二つあります。

 一つはSSDは比較的小容量であるため、なるべく無駄なファイルを置かずに、システムをコンパクトにしておく必要があります。と言って、私が購入したSSDは120GBありますので、それほどギリギリまでチューニングする必要はなく、ディスククリーンアップツールで不要なファイルをチェックして、削除しておくことと、SP1のアンインストールイメージを削除して、SP1を固定化してしまう程度で十分と思います。

 そしてもう一つがとても重要です。というのは、SSDはHDDと比べると寿命が非常に短いと言われており、特に書き込み回数に制限があります。と言っても、一般的な使用方法でも5年とか10年とか、あるいはそれ以上の使用は問題ないとされているのですが、精神衛生上の問題として、無駄な書き込みが発生しないようにしておくに超したことはありません。特にWindows Vistaは黙っているとバックグラウンドでいろいろなサービスが走っており、頻繁にディスクの読み書きをしています。しかもその多くは高速なSSDでは不要なものが少なくありません。

 ということで、ネット上のいろいろな情報を参考に、以下の機能を停止、あるいは設定変更をしました。具体的な手順は割愛します。システムの設定からできるもの、管理ツールを使用するもの、そしてレジストリ編集を伴うものもあります。ググるとすぐに出てきますので必要ならそちらを参考にしてください。

 ・自動デフラグの停止
 ・ページファイルをHDDに移動
 ・休止状態を無効に
 ・TEMPおよびTMPフォルダをHDDに移動
 ・シャドウコピー(システムの復元)を無効に
 ・プリフェッチ(スーパーフェッチ)を無効に
 ・インデックス作成を無効に
 ・ブラウザのキャッシュフォルダとアプリの一時ファイルフォルダをHDDに移動

 以上で概ね無駄なディスクアクセス(=SSDへの書き込み)が減るようです。SSDにはデフラグは不要ですし、プリフェッチなども高速なSSDでは効果が薄くなります。インデックス作成はデータドライブのHDDに対しては効果があるのですが、そもそもファイル検索をあまりしたことがありません。休止状態は本当は残しておきたいのですが、毎回電源OFFするたびに、GB単位の書き込みが発生するのはSSDには厳しいと思われます。イベントログの記録を停止したり、アプリケーションデータのフォルダを移動するなど、やろうと思えばもっともっとできることはあるようですが、とりあえず私はこれ以上は正しく設定できる自信がないのでやめておきました。

○ベンチマーク
 実際のところ、体感的に速くなったかと言われれば、Windowsの起動や重いアプリケーションの起動は確かに速くなったようです。それに、無音というのもいいですね。カリカリというシーク音は気にならないとは言え、しないに超したことはありません。ということで、効果のほどを確認するために簡単にベンチマークをとってみました。

 ベンチマークソフトにはCrystalDiskMark2.2を使用しました。ファイルサイズは1000MBです。SSDについては、AHCIとNative IDEの両モードで計測してみました。比較対象はDドライブとしてデータ用に使っているWestern DigitalのWD1001FALSおよびバックアップ用に使っているWestern DigitalのWD10EADSです。

 その他共通データとしては、CPUがAMD Phenom X4 9350e、マザーボードはFoxconn A7DS-S (AMD790GX+SB750)、メモリーはDDR2-800が計8GB、OSはWindows Vista x64です。AHCIドライバはMicrosoft標準ドライバーを使用、IDEドライバーはCatalyst 9.4付属のものを使っています。

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OCZ VERTEX 120GB (AHCI) シーケンシャルリード/ライトはスペックに近い値が出ました。

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OCX VERTEX 120GB (Native IDE) シーケンシャルリードが落ちましたが、ランダムリード(4k)が倍になりました。

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WD1001FALS (AHCI)の結果です。HDDとしてはそこそこいい方かと。

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WD10EADS (AHCI)の結果。5400rpmのドライブと思えば悪くありません。

 ということで、SSDは評判通り見事な数字をたたき出しました。シーケンシャルアクセスは、HDDの2倍以上。リード240MB/sec、ライト180MB/secというカタログスペック(=チャンピオンデータ)から考えても、実効速度としては十分なデータです。しかし、SSDの速さが実使用上に影響を与えるのは、シーケンシャルではなくてランダムアクセスの速さの方かもしれません。特に小データのランダムアクセスはHDDの10~20倍くらいくらいありそうです。

 さて、ふと思い立ってSSDではAHCIモードとNative IDEモードで計測し比較してみました。AHCIのほうが速いのではないかと思っていたのですが… 微妙な結果が出ました。全般的にAHCIのほうが少しずついい数字を出しており、特にシーケンシャルリードの差はかなり大きいです。しかし問題はランダムリード(4k)の結果。これに限ってNative IDEの方が倍以上速いという結果に。SSDを傷めたくないのであまり繰り返し何度も測ってはいませんが、どうやら偶然ではないようです。

 一般的にこういうものなのか、私の環境特有のものなのかはわかりません。この結果を見てとても悩んだのですが、とりあえずNaitive IDEで使うことにしました。HDDと併用する場合はAHCIの方がいいという意見もあるようですが、HDDこそAHCIでもNative IDEでもパフォーマンスは変わりませんし、何となくランダムリード(4k)の差の付き方が気になります。総合的にはNative IDEのほうがバランス良さそうな気がします。ま、この辺は使用しながらいろいろ試してみるかも。

カテゴリー: PC

2009年F1第3戦 中国GP

 昨年まではシーズン終盤、日本グランプリを含む秋のアジアシリーズの中の一戦として開催されていた、中国は上海でのレース。今年はシーズン序盤のこの時期の開催へと、大きく日程変更されました。昨シーズン終盤に発表された暫定カレンダーでは、日本GPと連戦で10月初旬開催となっていたのが、その後11月中盤に急遽変更されたものです。理由はわかりません。上海のモーターショーと併せてプロモーションできるし、中国にとっても秋よりは良い時期ではないかと言われていますが、2008年のレースからわずか半年での開催は、準備等考えると大変だったのではないかと思います。

—ディフューザー問題
 今回のレースの直前4月14日に、パリのFIA本部で重要な決定が下されていました。というのは、ブラウンGP、ウィリアムズ、トヨタが採用する2層ディフューザーの合法性について、公聴会と裁定が行われたのです。この3つのチームは、今シーズンになって急激に調子を上げたチームばかり。とくにブラウンGPの驚くべき強さは、過去2戦で証明されています。それは、今シーズンのレギュレーションの隙を突いてデザインされた、2層ディフューザーに鍵があるとされています。真面目にレギュレーションを解釈して、コンサバなデザインをした他のチームは、当然のように抗議の声を上げました。

 オーストラリアとマレーシアのレースでは、3チームともちゃんと車検に合格しています。が、今回はその論争に明確な決着をつけるべく、FIAとしての公式な判断を下すこととなったわけです。ブラウンGPがあまりにも強すぎるために、何らかの形で黒裁定がされるのではないか?という憶測がありましたが、結局のところ蓋を開けてみれば、完全な白裁定。これでブラウンGP、ウィリアムズ、トヨタの採用する2層ディフューザーは、完全に合法であるというお墨付きが得られたことになります。

 レギュレーションに曖昧さがあるのがそもそもいけない、というのは事実ですが、明らかにこれら3チームは確信的に規定の不備を突いているのも事実。結果今年のレギュレーションの”精神”には、合致していないと言われています。しかし既に決定済みのレーススチュワードの見解もありますし、過去の2レースについては不問に付すとして、この先のレースでは違法とする、というような、少し譲歩しつつも筋を通した決定になるのではないか?と個人的には思っていました。

 もちろん、中国GPからは禁止、と言われても、ディフューザーのデザインをすぐに変更できるわけでもなく、その場合これら3チームがしばらくレースに出場できなくなる可能性があります。同じ理由で、合法だからと言って他のチームがすぐに2層ディフューザーを使えるわけでもありません。開発には時間とお金がかかります。

 いずれにしても、今回のFIAの裁定は最もわかりやすく、簡単な決着だったと思います。トラック外の論争と抗争により、チャンピオンシップの行方に影響が出なかったのはとても良いことです。他の件についてもこのくらい潔いといいのですが>F1界。

—混戦模様の予選
 ということで、ディフューザー問題も決着して、すっきりと始まった今年の第3戦中国GP。フリー走行は今まで以上に目まぐるしく順位が入れ替わる混戦ぶり。そんな中で迎えた土曜日の予選。過去2戦とはやや雲行きが違いました。ブラウンGPの2台が速いことには変わりはないのですが、圧倒的な強さというか余裕は感じられません。手強いライバルとしてブラウンGPに立ちはだかったのは、ウィリアムズ… ではなくてレッドブルでした。

 普通の1層ディフューザーを搭載したマシンの中で、レッドブルは過去2戦でも最も速さを見せていました。醜いマシンが多い今シーズンにあって、ひときわ細いノーズを持った流麗なマシンは、さすが天才デザイナー、エイドリアン・ニューウェイの作品です。制限の多いレギュレーションの中にあっても”機能美”を感じさせます。

 予選が進むにつれて、どうやらブラウンGPとレッドブルの一騎打ちの様相が濃くなってきました。路面にラバーが付くにしたがって、どんどんタイムが上がり続けていく中でのQ3終盤。すでに残り時間がゼロとなってからの最後のアタックでのタイム更新合戦は、最近の予選の中でも特に見応えがありました。

 バリチェロ、ウェバー、バトン、ベッテルの順で入った最後のアタックラップ。各セクターごとにファステストタイムの更新が続き、いったい誰が一番速そうなのか見当も付きません。テレビの解説陣も混乱しているようです。結局、ブラウンGPとレッドブルの4台は0.4秒以内の差で次々にフィニッシュラインを通過。ポールポジションは若いベッテルが勝ち取り、伏兵アロンソが2位に割り込むというサプライズを見せて、混戦の予選が終了しました。

 3位にはウェバーが入り、ここまで2連勝のバトンは5位、バリチェロは4位という結果に。ブラウンGPはいよいよ追いつかれてしまったのか? しかし予選後に発表されたマシン重量を見てみれば、上位の3台はかなりの軽タンク作戦だったことが判明します。ブラウンGPの2台はそこそこ燃料を積んでいながら、僅か0.4秒以内に入ってるのなら、やはりブラウンGPが決勝では強さを見せるのではないかと思われました。普通のレースであれば…。

—雨の決勝
 劇的な予選から一夜明けて日曜日、決勝の日を迎えた上海はなんと雨。マレーシアのスコールのような豪雨と違って、シトシトと降り続ける雨は、レース開始時刻になっても一向に止む気配はなく、今日のレースが完全なウェットレースになることを予想させます。路面には水がたまり、F1マシンが走ると盛大に水煙が巻き上げられ、後続車はほとんど視界を失うような状態。2年前の富士の日本GPに似ている、とTVの解説者は言っていました。あんなに酷くないとは思いますが、似ていることは確かです。

 ということで、2年前の富士と同様、セーフティカーの先導によりレーススタートとなりました。この状況で不利になるのは先頭の3台。燃料を軽くして上位グリッドを押さえるという予選作戦は、すなわち決勝においてスタート直後から速いラップを刻み、後続を突き放すという作戦を意味しているからです。ガソリンをそこそこ積んでいるブラウンGPの2台に対し、ピットインのタイミング差でポジションを逆転されないだけのマージンを築いておかなくてはなりません。そのためには、ただでも短い第1スティントをセーフティーカー先導による周回で無駄に浪費してしまうのは、作戦上致命的に不利となります。

 この厳しい状況を見て、作戦変更に動いたのは2位を走行していたアロンソです。セーフティーカーが抜けてから、数周しかアタックできずに1回目のピットインを終えるよりは、セーフティカーがいる今のうちにピットインして、燃料を積んでおいた方が、後々有利になると考えたようです。確かにこの作戦には一理あります。しかし吉と出るか、凶と出るか五分五分の勝負です。

—ピットインのタイミングとレースペース
 一方で同じ軽タンクでありながら、アロンソとは違う作戦をとったのが、ポールポジションと3位につけているレッドブルの2台。長引くセーフティーカー先導中もじっと我慢をし、レース開始を待ちました。結局、セーフティカーが抜けて本格的にレースが始まったのは9周目。ギャップを築くべく猛烈に飛ばさなくてはならない第1スティントにおいて、セーフティーカーのために8周を無駄にしたことになります。

 しかしレッドブルの2台、特にトップのベッテルは失った8周をものともせずに、ものすごい勢いで飛ばし、あっという間に後続に差をつけてしまいました。17周目までに1回目のピットインを終えてコースに復帰してみれば、ベッテルはブラウンGPの2台に続いて3位、ウェバーは6位の位置で復帰できました。まずますと言ったところ。アロンソとレッドブルの2台の作戦の差は、レースペースに自信があるかないかの差だったのかも知れません。

 が、ここでさらにレッドブルに有利な事件が起きます。最終コーナー手前で起こったトゥルーリとクピサのクラッシュにより、再度セーフティーカーが導入されました。こうなるとピットインを終えたばかりのレッドブルには有利、まもなくピットインをする予定だったブラウンGPには圧倒的に不利となります。ここが、今回のレースの一つの大きなポイントだったと思います。

 1回目のピットイン・タイミングがセーフティカーと重なり、大きくポジションをロスしたものの、ブラウンGPの2台は絶妙なレース運びと相変わらず安定したペースの速さを見せて、レッドブルのすぐ後ろにつけて追い上げてきます。こうなると次のポイントは、2回目のピットイン・タイミングとなります。レッドブルの2台は、やはりそれまでに十分なギャップを稼がなくてはなりません。逆にブラウンGPの2台は、ギャップを空けられないようにして、2回目のピットタイミングの差により、逆転をねらわなくてはなりません。

 そうした混戦が予想された終盤でしたが、レースは完全にベッテルの一人舞台となりました。2回目のピットインを終えたベッテルは、一度バトンの後ろに下がりますが、一人異次元のペースを維持し、軽タンクなはずのバトンにすぐに追いつき、コース上でオーバーテイクしてしまいます。2回目のピットインをこれから迎えるバトンにとってみれば、軽タンクで飛ばし逆転をねらうはずだったのに、逆に抜かされてしまうとは。この時点でバトンにとっては万事休す。

 結局2回目のピットインを全車が終えてみると、ベッテル、ウェバー、バトン、バリチェロというオーダーに。そのままチェッカーへ。ベッテルはバトンに対し40秒以上の大差をつけて2回目の優勝を勝ち取りました。2位にはウェバーがそのまま入り、ブラウンGPとレッドブルの戦いは、レッドブルの完勝となりました。

—ベッテルとレッドブルの強さは本物か?
 さて今回のレース、レッドブルとベッテルは単に運がよかっただけなのでしょうか。昨年のイタリアGPでのベッテルの初優勝も雨のレースでした。ですので、ベッテルはウェットに強いというのは確かなようです。そして同じくレッドブルのマシンも雨には比較的強いのでしょう。セイフティカー導入の1回目はベッテルにとって不運でしたが、2回目は有利に働きました。結果+/-ゼロと言えそうです。

 しかし、前2戦と今回の予選でのレッドブルの強さも忘れてはいけません。今回のレースがもしドライだったらどうなっていたでしょうか? それでもベッテルが勝ったか、バトンが強さを見せて逆転したか、どちらともあり得そうです。少なくとももっともっと僅差のレースになっていたことでしょう。

 ディフューザー問題が決着し、各チームとも今後のレースに向けてマシンのリアエンドのデザインを大きく変えてくる可能性があります。特に資金を持っているチームならば意外にそのタイミングは早いかもしれません。そうなるとまたチームの勢力図はがらりと入れ替わりそうです。名門の復活なるのか、あるいは新たな伏兵が現れるのか? しかし、レッドブルの今回の強さは、必ずしもディフューザーのデザインだけが、マシン差の原因ではないことを示しています。しかも、そのレッドブルは最もリアエンドの設計変更が難しいマシンとも言われています。

 他のチームの進化に対抗し、エイドリアン・ニューウェイはどんな手を打ってくるでしょうか? そして今現在好調を保っているブラウンGPやウィリアムズは、マシンのアップデートを重ねてくるであろう他のチームに対し、どれだけ優位を保てるでしょうか。

 意外な展開で3戦目まで終えた今シーズン。ということで、チャンピオンシップはこれからもまだまだどうなるか見えてきません。昨年の4強チームがもう少し強くなってくると、さらに面白くなりそうです。特にフェラーリ。信頼性の問題多発で、今シーズンは未だにノーポイント。かなり重症です。これではイタリアのファンが暴動を起こしかねません。とはいえ、フェラーリは90年代、長らく勝てない時代があったわけで、シーズン通しての不調は初めてというわけではありませんが。

 さて、次回は早くも今週、中東の砂漠の中のレース、バーレーンGPです。さらなる面白い混戦を期待します!

PC2号機 アップデート完了

 ということで、PC2号機のアップデート作業を行いました。CPUを先日購入済みのAthlon X2 7750BEに交換するというのが主な作業内容ですが、当然それにはOSの再インストール作業も必要となります。これまではWindows Vista Ultimateの32bit版を使用していたのですが、どうも地デジキャプチャカードとの相性が悪いような気がしたので、この際OSはダウングレードして、Windows XPを入れてみることに。と、ここまでは前もって計画済み。

 が、2号機にはもう一つ不満点がありました。それは”音”。サウンド機能ではなく動作音のほうです。PCを作る際には静音にはかなり気を遣っているのですが、どうもこの2号機はハードディスクのうなり音がするのです。カリカリというシーク音は全く気にならない体質なのですが、ブーン… というモーター音はとても気になります。使用しているケースはAntecのP180。ハードディスクのマウントにゴムブッシュが付いていたりして、かなり振動、騒音対策はされているはずなのですが。どうもいまいちです。

 ちなみに元々使用していたハードディスクは、SeagateのBarracuda 7200.11の500GB が2台。先日の大リコール問題を機に1号機から引退させたドライブです。1号機で使用していたときはこんなに唸り音はしなかったと思うのですが…。機械的にどこか劣化したのか、ケースのマウントとの相性が悪いのかも。ともかく、不安と不満を抱えたハードディスクは精神衛生上良くないので、すっぱりと新しいモノに交換することに。

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新CPUのAthlon X2 7750BE。OPNはAD775ZWCJ2BGH。ロットは0910CPMW。

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こちらは今まで使用していたAthlon64 X2 5000+ BE。

 新しいドライブは最近お気に入りのWestern Digital製にしました。CPUの消費電力が増えてしまったので、せめてハードディスクで少しでも取り返そうと言うことで、パフォーマンスよりは静音低消費電力指向な、Caviar GreenシリーズのWD10EADSです。回転数が5400rpmと遅いのですが、330GBプラッタを使用しているので、思ったよりパフォーマンスは悪くありません。なので、システムもアプリもデータもすべてここに入れてしまう予定。このドライブは1号機でも倉庫用に使用しているので実績があります。

 マザーボードはGigabyteのGA-MA78GM-S2H (rev1.0)をそのまま流用します。このボード、AMD780G+SB700世代のマイクロATXでは定番の一つなのですが、頻繁にリビジョンアップが行われて、現在はRev.2.0になっている模様。私が持っているのは、もっとも古いRev.1.0です。電源が3+1フェーズしか無く、TDPが125WなCPUは一部しか対応してないとか、AMD780Gのヒートシンクが小さいとか、新リビジョンとの差は色々あるのですが、使用していて特に不安定だったりということはありません。1号機のAMD790GXはヒートシンクが立派なせいか触っても温い低度なのに、このボードのAMD780Gは火傷しそうなくらい熱くなるのですが。

 CPUとハードディスクの交換作業は面倒ではありますが問題なく終了。CPUクーラーはThermalrightのSI-128SEをそのまま流用。リテールの同梱品は使いません。メモリーも今まで使用していたDDR2-1066対応のOCメモリを流用。Athlon64 X2 5000+はDDR2-1066には対応していないので、普通にDDR2-800のメモリーとして使用していましたが、今度のAthlon X2 7750はK10コアですので、DDR2-1066で使用可能です。

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マザーボードはGigabyteのGA-MA78GM-S2H (rev1.0)

 さらに、地デジキャプチャーカードですが、インターフェースがPCIe x1なので、いままでマザーボード上のCPUに最も近いPCIe x1専用スロットに挿していたのですが、この位置はエアフロー的にあまり良くないと思い、本来追加グラフィクスカード用に用意されている、一段下のPCIe x16のスロットに挿してみました。PCIeはレーン数に対する下位互換があるので、PCIe x1のボードをPCIe x16のスロットに挿すことができます。正しく認識するかどうかはマザーボードによりけりな面があるらしいのですが、GA-MA78GM-S2H と地デジキャプチャカードの組み合わせでは、PCIe x16スロットでもちゃんと認識しました。

 エアフローや配線を再度見直し、ホコリを掃除して再組み立て作業は完了です。電源入れて問題なくBIOSが立ち上がることを確認したら、いよいよOSのインストールです。が、最近はVistaしか使っていなかったので、XPのインストールの癖をすっかり忘れていました。インストール初期にAHCIドライバを組み込むのにやや手こずりましたが、なんとかOSのインストールも完了。

 一通り必要最低限のアプリを入れて動作確認。問題の地デジチューナーのドライバ、ソフト類も入れて、一通り動かしてみましたが、視聴中にハングアップしたり、フレーム飛びしたり、音切れすることもなく快適です。試しに予約録画もしてみましたが、スタンバイからの復帰と終了後のスタンバイ移行も問題なし。この辺はもう少し長い目で評価が必要ですが。現在はPrime95でストレステスト中です。これをパスすれば安定性の面では完璧です。

 今回、ハードディスクを新しくし、エアフローとともにファンの回転数制御なども見直したおかげもあって、動作音も静かになりました。というか、やはりハードディスクを交換した効果が大きいようです。古い7200rpmのドライブが2台よりは、新しい5400rpmのドライブの方が静かに決まっています。ということで、夜中に布団脇で動いていても全く気にならない静音PCになりました。めでたしめでたし。

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ケースはP180 V1.1。配線はこれでも苦労してまとめたつもり。


 それにしてもWindows XPの軽いこと軽いこと。いや、CPUとハードディスクも交換しているので、何がどのくらい利いているのかハッキリとはわからないのですが、ともかくとても軽快なPCになりました。ということで、どのくらい速くなったのか、一応ベンチマークを取って調べてみました。ベンチマークソフトは簡単手軽に測定できる、CrystalMark 2004R3を使用しました。どんなベンチマークもそうですが、これがすべての性能を表しているわけではありませんが、一つの指標と言うことで。

 便宜上、”Athlon64 X2 5000+”と”Athlon X2 7750″と表記しましたが、もちろんこれはCPUの差のみを表しているわけではありません。CPU以外の変更点としては、まずはOSがVista 32bitからXP 32bitへ。ハードディスクがSeagate Barracuda 7200.11 500GBからWestern Digital Caviar Green 1TBへ。メモリーはDDR2-800(実動作はDDR2-743)からDDR2-1066へとなっています。なのでこれらのトータルの差分と言えます。

 ちなみに、下のグラフには1号機の結果も参考までに入れてみました。ただしこちらはさらにマザーボードがAMD790GX+SB750だったり、ハードディスクはWestern Digital Caviar Black 1TBだったり、そもそもOSがVista 64bit版で、メモリーはDDR2-800を8GB 積んでいたりします。なので、あくまでも参考と言うことで。

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CrystalMark 2004R3のベンチマーク結果。やはり4コアは強い。

 さて結果ですが、旧2号機に対し新2号機は順当にパワーアップしているようです。特にFPUとメモリーのスコア差はおそらく、K8とK10のアーキテクチャの差によるものと思われます。メモリーの詳細結果を見ると、READ/WRITEの差はそこそこなのですが、Cacheが倍くらい速くて、これがスコアに利いているようです。HDDも低回転数になったわりには悪くありません。グラフィック系は参考まで。

 1号機についてはCPUクロックは2GHzと圧倒的に低いのですが、やはり4コア効果のおかげでスコアは伸びています。シングルスレッドの性能は、このベンチマークからは読み取れませんが、おそらくクロックが2.7GHzと高いだけに、新2号機の方が圧倒的に有利だと思われます。もしかしたらGDIの結果にはその辺が出ているのかも。

 ということで、コストパフォーマンス的になかなか良いアップデートができた、と自己満足していたのですが、どうやらまもなくAthlon X2 7850という、クロックが2.8GHzな新CPUがまもなく発表されるということを今更知りました。7850のお値段、もしくは7750の値下がり具合によっては、ちょっと悔しい思いをするかも…。まぁ、タイミングの問題なので仕方ありません。


 さて、そろそろ1号機も手を入れたいところです。が、前回のエントリーでも書いたように、現1号機は全く隙が無くて何も不満点がありません。いや、やっぱりCPUパワーがもう少し欲しいかな?とはいえ、低消費電力は一つの大きなコンセプトですので、65WなCPUは外せません。となると、Phenom IIに換装するにしろ、AM3に行くにしろ、65Wの新CPUが出ないことには…。夏頃までにはPhenom II 905eという45nmで2.5GHz動作、6MBのL2キャッシュ搭載のCPUが発売される予定とのことなので、それをアテにしたいと思います。

カテゴリー: PC

ほるもん道場@亀戸

 亀戸駅北口の亀戸餃子で有名な細い路地にある飲み屋街は、かなりレベルの高い居酒屋ワンダーランドです。金曜の夜ともなれば酒を飲まずにはいられない人々がわらわらと集まってきます。この一帯、亀戸餃子は特に有名ですが、それ以外になぜかホルモン系の焼き肉屋さんがたくさん並んでいます。この日の当初の目的地は、亀戸横丁という名の屋台風居酒屋街だったのですが、亀戸横丁までたどり着いてみると、同じビルの3階にあるほるもん道場の客引きのお兄さんに「今なら入れますよ!」と声をかけられ、あっさりと目的地を変更してしまいました。

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巨大な鉄板を中心にしたテーブル。注文した肉はすべて店員さんが目の前で焼いてくれます。

 このお店は最近特に人気らしく、金曜の夜に予約無しでは入れたのはラッキーだったようです。私たちでちょうど満席となり、一歩遅くきたお客さんは入り口で断られていました。危ない危ない…。ところで、「ほるもん道場」というちょっと変わった店名には覚えがあります。というのも、本店が我が家の近くにもあり、評判を聞いて数年前に一度だけ行ったことがあります。亀戸のこのお店は三代目の若旦那が開いた支店だそうです。

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まずは道場破りスペシャル。カルビ、ハラミ、ホルモン、野菜入り。

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次はタン塩祭り!

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さらにお次は「ほるもん軍団」。店員さんの勧めるままキャベツ入りで焼いてもらいます。

 ここはお店の名前が示す通り、基本的にホルモン系の焼き肉屋さんなのですが、システムが特徴的です。お好み焼き屋さんかと思うような、大きな鉄板付きのテーブルがあり、その三辺を10人前後のお客さんが囲みます。残りの一辺に店員さんが立ち、注文した焼き物はすべて店員さんが焼いてくれます。それこそお好み焼き屋さんのように。なにげに炭火やガス直火ではなく、鉄板で焼くという点もポイントです。

 塩浜の本店はそんなテーブルが二つくらいしかない、小さなお店でしたが、ここ亀戸店はかなり広くて鉄板付きテーブルが5卓も並んでいました。しかし、焼き係の店員さんはそんなに多くないようで、見たところ二人くらいでした。たしかに、技術のいる仕事なので、誰でもできるわけではなさそうです。

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焼き上がるとこうして目の前の鉄板脇に並べてくれます。放っておいても焦げることもなく、冷めることもなく、いつでも食べ頃。

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ホルモンは特製の味噌ダレに漬けて頂きます。辛子を少し入れるとなお美味。

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焼き物だけでなく、生レバーもあります。ちょっと上品なレバーでした。

 飲み物はまずはビールで。メニューを見ると「ダイナマイト生ビール(特大)」というのがあったので、迷わず全員でそれにしました。注文を取りに来たお兄さん、一瞬「マジですか!?」という顔をしていましたが(^^; 運ばれてきたジョッキは確かにかなり大きめですが、いつも慶州苑あたりで飲んでる大ジョッキと同じサイズでした。その後、梅酒で割ったホッピー(その名もうっぴーと言うらしいです)とか、マッコリとか飲みました。マッコリは虎系の辛口があったので、迷わずそれに。膜が張ったかのようなドロドロした液体に泡が浮いています。これは旨い!マジで美味い!

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ダイナマイト生ビール。特大ジョッキです。最初の一杯目に最適。

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辛口マッコリ。虎系だそうです。ここまでくると半分日本酒のどぶろくみたいです。

 この夜は、来るはずだった友人が仕事上のトラブルに巻き込まれてなかなか来られず、ずっと待ちながらの飲み会。でも、待つと言ったら待つのです。次から次へと飲み物や焼き物を注文をしながら、いつのまにか2時間が経過。ようやくトラブルから脱出した友人が現れ、今夜の本番の乾杯ができました。食べ物もまたそこからやり直しです。いや、もちろんかなりダイジェスト版でしたが。

 そんな経緯もあったためか、お値段は結構行きました。メニューを見る限り、コストパフォーマンスが悪いわけではなさそうなのですが、我々が食べ過ぎ、飲み過ぎたのかもしれません。でもおいしいものばかりなので仕方ありません。次に行くときは気をつけなくては。

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亀戸には内臓専門の焼き肉屋さんがたくさんあります。

 ほるもん道場を出た後はもちろん二次会へ。当初の目的地だった亀戸横丁に入ってみたのですが、閉店している店もあったりしてもう終了モードな感じ。路地をさまよって適当に居酒屋を見つけて入ってみました。ここで、さらにもう一人が合流。賑やかな金曜夜の宴会は日付が変わる頃まで続きました。

 亀戸には他にも良い店がたくさんあるみたいです。遅ればせながら、これから開拓し甲斐ががありそうです。

 ほるもん道場 亀戸店
 東京都江東区亀戸5-13-2
 TEL: 03-5875-1729
 17:00~
 不定休

おんみつ蜜姫:米村圭伍

おんみつ蜜姫

おんみつ蜜姫

 

  最近すっかり米村圭伍さんの小説にはまっています。「風流冷飯伝」も早速読んでしまいました。そして「退屈姫君伝」の派生小説はもう一つあります。シリーズ中ではめだか姫を助ける重要な脇役、くの一の少女お仙を主人公とした物語。当然それも読まなくては、ということで本屋さんに行き、タイトルを見て何の疑いも持たずに買ってきたのがコレ。読み始めてしばらくして気づきましたが、これはお仙の物語ではありませんでした。どうやら目的の本を間違えたようです。

 確かに、お仙はめだかを助ける立場のくの一。隠密の手先ではありますが、どうがんばっても「姫」にはなれません。でもせっかく買ってしまったし、読み始めてしまったのでもちろんそのまま読み切りました。そこは「退屈姫君伝」シリーズと同じような、面白おかしいコメディ時代小説の世界が広がっています。巻末の解説を読んで知りましたが、時代小説にも「姫君小説」というジャンルが一応あるようで、「退屈姫君伝」はもちろんですが、この小説も正当派の「姫君小説」となるようです。なるほど…。

 この小説で大活躍する姫君は、豊後温水藩の主家に生まれた末娘、蜜姫です。彼女はめだかを遙かに凌ぐほどのやんちゃぶり。あまりの暴れ姫ぶりに江戸屋敷に住まわせると、将軍家のお膝元で大事件を起こし、藩が改易になりかねない、と父であり温水藩の藩主でもある乙梨利重に心配させるほどです。そんなこともあって、蜜姫が国元の豊後でのんびりと暴れぶりを発揮していたある日、父が何者かに目の前で暗殺されそうになるという事件が発生。それをきっかけに、温水藩を狙うなにか陰謀が計画されていると思った蜜は、若侍姿に返送し城を出奔し、隠密行脚の旅に出てしまいます。

 ということでこの本は、鉄砲玉のように豊後を飛び出して江戸を目指す、蜜の隠密の旅の物語です。いろいろな土地に行き、いろいろな人に出会い、いろいろな風俗や風習、自然や旅のノウハウを身につけつつ、少しずつ明らかになっていく、温水藩の関わる巨大な陰謀。目指す敵は徳川家、時の将軍吉宗公なのでしょうか? 複雑に入り組んだ陰謀と蜜のドタバタの隠密行が見事に混ざり合って、何とも言えない猥雑で賑やかな物語となっています。

 この中に「退屈姫君伝」シリーズでも有名な人物が登場します。といっても、この小説で蜜姫が活躍した時代は、めだか姫が生きた時代よりはだいぶ昔のこと。めだか姫と同世代の人ではありません。ここに登場する有名な人物とは、讃岐の小藩、風見藩の藩主、時羽光晴です。めだかの夫、時羽直重のおじいさんに当たる人。とくれば「退屈姫君伝」ファンならすぐにおわかりかと思います。風見の城下町に、奇妙な習慣をいくつも残した変人の殿様です。この小説では現役の風見藩主として登場します。どういった役回りなのかは、読んでからのお楽しみと言うことで。

 米村圭伍さんの小説は、これまでに読んだ六冊ともすべてそうでしたが、多分に娯楽的性格が強く、解説の言葉を借りれば「通俗的」でもあります。要するにコメディ調で面白おかしい小説、と言ったところでしょうか。しかし、時代考証というとちょっと細かくて堅すぎる気がするのですが、時代小説としての歴史背景の設定には非常にしっかりしたものがあります。荒唐無稽で面白いお話にするために、時代考証を無視するのではなく、むしろ積極的に「江戸時代とはこういう時代だった!」という考証を取り入れているように感じます。そのリアリティがかえって、蜜姫やめだか姫達の滑稽さを際だたせているとも言えるのかも。

 特にこの本では、二つの大きな歴史的な事件を蜜姫の活躍物語のバックボーンとして取り込んでいます。一つは将軍吉宗の隠し子騒動として有名な、天一坊の事件。そしてもう一つは戦国時代に甲州を支配した武田家滅亡の謎。この二つは年代的に百年以上のずれがありますが、どちらも蜜姫の隠密探索の先に現れる、重要で超えがたい壁となって立ちはだかります。蜜姫がその謎を解く課程を物語として語りつつ、両方の出来事についての経緯と、史実として残っている資料の内容、そして米村圭伍氏独自の解釈が披露されます。

 天一坊とは何者なのか?何がこの騒動の背後にあったのか?そして大岡越前の残した天一坊の記録についての解釈などから、天一坊事件の真相についての一つの異説が語られています。一方、時代をさかのぼって戦国時代。武田信玄の息子である武田勝頼の死と、それに伴う武田家滅亡の謎について。これらに関する通説には多くの矛盾があることを突き、やはり真相についてのある異説を採っています。蜜姫はそんな米村圭伍氏が考える、異説の歴史の中で大活躍をしていきます。どんな異説なのかは、もちろんここで説明するような野暮はしません。読んでのお楽しみです(^^;;
 さて、ちょっと唐突なようですが、この本の中で気になった一節を引用しておきます。ほとんど結末の部分で、ある重要人物が口にする言葉です。

地方が組めば幕府に対抗しうる力を有する。そう気づかれた日こそ、徳川の世が終わる時である。二万石程度の小藩が結託しても何の問題もない。でも、薩摩と萩あたりが組んで見ろ。とてつもない力を持つぞ。

将軍のお膝元である江戸は、日本で一番豊かな都市です。けれども江戸の豊かさは、諸国から運ばれる物資によって成り立っているのです。もし物資の流通が途絶えれば、江戸に暮らす百万の人々は、すさまじい飢饉に襲われるでしょう。

 これらは、ストーリー上に関わる必然的な台詞でもあり、歴史に関係したちょっとした洒落でもあり、そして現代社会への風刺でもあります。

 気を抜いて純粋に楽しめる娯楽小説でありながら、遠い歴史のロマンをも感じられる不思議な小説でした。蜜姫の活躍を描く冒険活劇と、実際の歴史上に残る事件の複雑な謎解き。ある意味とても贅沢で盛りだくさんな時代小説です。

 さて、次こそは本当に笠森お仙の物語を読まなくては。目当ての本のタイトルは「面影小町伝」です。

 おすすめ度:★★★★☆

PC2号機 アップデート計画

 最近306並にネタが少ないのがPC関係です。というのも昨年の真夏に作った1号機がきわめて快適で気に入ってしまったため、弄ろうという気になりません。生粋のAMDユーザーとしては是非突撃すべきPhenom IIにも全く食指が動きません。1号機がアップデートされないとなると、自然とそのお下がりパーツを使っている2号機にもアップデートがないという悪循環… いやここは好循環というべきか(^^; 1号機のいったい何がそんなに良いのかというと、とにかくサクサクと軽快な上に、静音で低消費電力、その上ド安定。それ以上でもそれ以下でもありません。当たり前のこれらのことが、いかに実現が難しいことかは自作erならおわかり頂けるかと思います。

 その快適な1号機のパーツ構成をおさらいしておくと、マザーボードはAMD790GX+SB750搭載のFoxconn A7DA-S、CPUは65Wの低消費電力なPhenom X4 9350e(B3コア)。これにDDR2-800が8GB、HDDはWestern Digitalの1TBドライブを2台などなど。これにOSはVistaのx64版を走らせています。すべて定格で運用。ともかく、過去作ってきた自作PCの中でも3本の指に入る出来映えと自画自賛しています。

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Foxconn A7DA-S これはホントに良いマザーボードです。

 さて一方で問題なのは2号機です。こちらは過去のお下がりパーツをかき集めて作ったものですが、そんなに悪いものではありません。現在は地デジチューナーカードを挿してTV&録画機を兼ねています。ですが、この2号機がどうにも調子よくないのです・・・。

 こちらもパーツ構成をおさらいしておくと、マザーボードはAMD780G+SB700搭載のGigabyte GA-MA78GM-S2H rev1.0、CPUはAthlon64 X2 5000+ BE(G1コア)、これにDDR2-1066対応のOCメモリー4GB(もちろん-800で運用)、HDDはSeagate Barracuda 7200.11の500GBを2台などなど。OSはVistaの32bit版を乗せています。

 具体的に調子が悪いところと言えば、肝心の地デジ関連です。視聴または録画中に時々BSOD吐いてリブートするとか、映像や音が時々カクツクとか。スリープからの起動に失敗するとか。まぁ、それほど気合いを入れてTV放送を録画しているわけではないので、実はこの状態でも大した問題ではありません。とはいえ、せっかく地デジのためにモニターまで買ったことですし、この際、問題解決すべく2号機単独のアップデートを実施することにしました。

 といっても、マザーボードから入れ替えてしまうには、今はあまり時期が良くありません。昨年夏のAMD790GX+SB750以来、AMDプラットフォーム向けには新しいチップセットが発表されておらず、マザーボードを買い換えると言っても、結局AMD780G+SB700か790GX+SB750になってしまいます。だったら今のGA-MA78GM-S2Hで十分です。

 ということで、ここは一つCPUを変えてみることにしました。幸いAMDのCPUはソケットの互換性が高く、最新のAM3版のPhenom IIもAM2+のソケットに挿すことができます。現在使用中のGA-MA78GM-S2HはAM2+ソケット。となると、今CPUを買うとするならばPhenom IIしかありません… 普通に考えれば。でも3コアのPhenom II 720BEでお値段は1.5万円@秋葉原くらい。うーん、2号機だけのために買うにはちょっと高い…。

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結局買ってきたのはAthlon X2 7750BE。コードネームは”KUMA”と呼ばれていました。

 結局、悩んだ末に手にしていたのは、なんと今ではもっとも人気のないAMD CPUと言っても過言ではないと思われるAthlon X2 7750BEです。これ、Athlon X2と名前がついていますが、いわゆるK8コアのAthlonではなく、K10のPhenom Iのコアを使ったデュアルコアCPU。しかも4コアのうち、2コアを殺して残りの2コアだけ動かしているという、なんとももったいない構成(いや、殺された2コアは不良コアである可能性が高いのですが)。

 K10コアということで、Phenomと同様3rdキャッシュを2MB搭載し、HyperTransportも3.0に対応、メモリーコントローラーもDDR2-1066までサポートしており、も従来のK8コアのAthlon X2よりは、同じデュアルコアでも性能は高いはず。その代わり、2.7GHz動作でTDPは95Wとやや高めです。ちなみにお値段は秋葉原で\7,000でお釣りがきました。

 と、いろいろな条件を考えると、K8 Athlonのアップグレードパスとして考えると、コスト含めそんなに悪い選択でも無いような気がします。特にAMD780Gなどグラフィック内蔵のAM2+マザーボードがあるなら、高速化したHyperTransportの恩恵は大きいはず。それに加えて私はDDR2-1066対応のOCメモリーまで持っています。ここは是非K10コアのCPUにして、プラットフォームの性能をフルに発揮したいところ。

 こう考えると、”KUMA”と呼ばれたK10のデュアルコアCPUが、多くのAMDユーザーに待ち望まれていたのも頷けます。その割にこの7750は非常にやっつけ仕事な中途半端なCPUとして出てきてしまって失望を買ってしまったのですが。ま、BlackEditionで\7,000ならリーズナブルかなと。

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能書きがいろいろ書かれています。True Dual-Core Designだそうで。

 ところで、元々の問題は「地デジ視聴環境の不安定さ」だったわけですが、それがCPUのアップグレードで解決するのか?といえば、直接関係あるようには思えません。ただ、自作PCの世界のこと、何かパーツを買えただけで大きく状況が変化するかも。特にAMDのCPUは実質上、ノーズブリッジをCPUに内蔵していますので、CPU交換がシステムに与えるインパクトは少なくありません。

 でも… 実はもう一つ策を考えています。というのは、OSのダウングレードです。どうも、Vistaと地デジチューナーの相性はあまり良くないように感じます。ですので、2号機のOSを一度Windows XPに戻してみようと思っています。

 CPU交換およびOS再インストールは、時間がないのでまだやっていません。ですので、結果はまた後日ということで。

カテゴリー: PC

手洗い洗車

 今日は天気も良くて暖かい一日でした。ということで306の手洗い洗車をしてきました。・・・なんてことは、別に取り立ててエントリーするほどの内容ではないのですが、最近幸か不幸か306ネタが少ないので、近況報告と言うことで書き留めておきます。何でもないとはいえ、自分自身の手で手洗い洗車をしたのは実に久しぶりのことです。たぶん、1年ぶりか、それ以上ではないかと思います(A^^;; 反省…。

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さっぱり。

 今日は別に洗車するつもりはなかったのですが、ちょっとお買い物に出かけた先にあった洗車場が、いつになく空いていた(天気のいい土日の昼間となれば普通満杯な洗車場なのですが)ので、思わず入ってしまいました。 普段でも埃っぽい雨風の吹く東京ですが、ここ最近は花粉やら黄砂やらが混じって、我がチャイナブルーの306も見事なまだら模様になっていました。

 ラゲッジには拭き上げ用セーム皮しか入ってないので水洗いだけ。高圧洗浄機で5分間水を吹きかけて、あとはセーム皮で拭き上げるだけです。料金は\400。時間にして30分ほど。洗車場が空いているなら、このくらいのことは時々自分でするのですが、最近はつい行きつけのガソリンスタンドのドライブスルー洗車機に頼ってしまいます。

 ボディの状態がどうとか言うことはこの際あまり気にしないことにしました。でも実際のところ、車齢の割には結構いい状態な方ではないかと思っています(親バカ)。

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久しぶりに拝んだエンジンルーム。

 久しぶりの洗車のついでに、さらに久しぶりにボンネットを開けてみました。特に何か目的があったわけではありませんが、葉っぱや泥が詰まってるとか、防音シートが腐ってるかも?とか、そういうこともあるかもしれないので。が、遠目に見たところ特に目立った異常はなし(A^^; オイルゲージを引き抜いてみようかと思ったのですが、オイルを拭くウェスもないし、取っ手が崩壊するのもイヤなので、結局さわらず。全く自己点検になっていません。

 が、一つ気になる点を見つけました。写真には写っていませんが、エンジンに向かって右側のヘッドの横っちょあたりに白い粉が吹いていました。オイルにじみはデフォルトですが、白い粉は確かクーラント漏れの跡だったはず。以前もこれでハウジングシールを交換したことがありました。とりあえず水温に異常はないのですが、今度原工房さんで見てもらおうと思います。

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やっつけ仕事にもほどがある。

 実はもう一つトラブルが…。いや、それこそ大したことないのですが、ETCユニットのスピーカーがぼろぼろです。一度、カバーが割れて瞬間接着剤で直してあったのですが、今日慣れない洗車などをしてるときに、足で蹴ってしまい(普段でも乗り折り時に蹴ってしまうのですが) パックリとカバーが外れて中のユニットがポロッと出てきてしまいました。スピーカーは無くてもETCとして動作はするのでしょうが、エラー等の確認のためにスピーカーは重要です。とりあえず今日のところはビニールテープでやっつけの修理。またそのうち接着剤でくっつけたいと思います。

 それにしても、ここにスピーカーつけたのは失敗でした。かといって、他につける場所もないし。そもそもユニット本体はスリムでスマートなのに、スピーカーユニットの野暮なことといったらありません。最近はもっといいユニットもあるのかな?と久々にカー用品店でも覗いてみようかと思ったのですが、最近ETCは特需でお祭りになってるというニュースを思い出しました。ということで、このまま放置することに。というか、ETCは今後遠出するときに重要なアイテムになりますので、今のユニットを大切に使うことにします。


 とまぁ、こんなマイナーでどうでもいいネタしかないほどに306は元気です。あと数ヶ月で満9年目の車検を迎えようとしていますが、車検っていくらくらいかかるんでしたっけ。大物の定期交換部品は無いはずですが、何でもないようでいて実は… あれもこれも、というのが心配です。

ひょうたん:宇江佐真理

ひょうたん (光文社時代小説文庫)

ひょうたん (光文社時代小説文庫)

 

  江戸は本所の六間堀から伸びる小さな掘留の五間堀に、小さな古道具屋、鳳来堂を構える音松とお鈴の夫婦。三男坊で若い頃はぐれて賭博にはまるという、絵に描いたような転落の道をたどって、父親が苦労して開いた店を潰しかけた音松。一方、母子二人で仕立物屋を細々と営みながら、真っ当に暮らしていたお鈴。この二人がどうして出会って、どうして夫婦になったのかは、ほとんど出会い頭みたいなものでした。でも、それはこの小説の本題ではありません。

 物語は、鳳来堂もカツカツながらも何とか順調に商いをし、一人息子の長五郎も成長して奉公に出てしまい、二人が夫婦としてすっかり落ち着いて暮らしている、何でもない日常を語ったものです。大げさな大事件は何も起きません。でも、本所の隅に暮らす普通の庶民の、毎日の生活の中で起こるちょっとした事件や、人間模様が実にさりげなく、情感たっぷりに、かといって白々しくなく、女流時代小説作家としての宇江佐真理さんらしい語り口の、さわやかな小説となっています。

 第一話の「織部の茶碗」を読み終えたところで、久しぶりにゾクゾクと鳥肌が立つというか、ジワーッと何かがわき出てきて思わず笑顔になってしまうというか、そんな読後感を感じました。最近人情市井ものの時代小説を読んでいなかったので、すっかりやられてしまいました。やっぱり私はこの手の小説が一番好きなようです。

 音松は過去に賭博にはまり借金を作って家をつぶしかけた、典型的なダメ男。対してお鈴は貧乏であるが故に真っ当に育ち、気も強くて典型的なしっかり者。賭博にはまった過去のある男と来れば、時代小説では、そのダメっぷりを発揮して大事件を起こし、女房子供を泣かし、長屋の連中を呆れさせるのが定番です。しかし音松はそんじょそこらの時代小説に出てくるような、在り来たりのダメ男ではありませんでした。いい意味で、私の頭の中のステレオタイプなダメ男像を打ち崩してくれました。

 そしてお鈴。音松とは真逆すぎてむしろぴったりな夫婦に思えてくるくらいのしっかり者。誠実で堅実。しかし常識家だからこそ、どこか世間ずれしていていかにも凡人だったりもします。お鈴は勝手気ままで危うい行動をとる音松に、いつも腹を立てながらも、音松の中に根強く残る純粋さに惚れており、そのままでいて欲しいというのが本音に違いありません。音松も音松で自分のダメさが分かってるが故に、口うるさいのはうんざりだけど、しっかり者のお鈴が好きで仕方がないのでしょう。こんな似合いの夫婦はいない、とリアリティを持って感じられるほどに見事な人物像です。この辺の夫婦の機敏の描き方は、宇江佐真理さんならではのものだと思います。

 お鈴は店番をしながらいつも店の前に七輪を出して、何かを焼いたり煮たりしています。物語のそこかしこに、お鈴の作る料理について、レシピから作り方のコツまでが詳しく書かれています。しかもどれも、庶民の食べ物。何でもない食材を使っておいしい料理を作るための、お鈴の、いや江戸に暮らす貧乏人の知恵の結晶。これぞ食文化と言ったものばかり。単に食べ物や食事を物語の中のシーンの一つとして書き捨てるだけでなく、お鈴と音松達の暮らしぶりを表現する、重要な小道具として扱われています。たとえば稲荷寿司。あるいは蛤鍋。大根の煮込みや筍などなど。

 お鈴が毎日料理をするのは、何もお鈴と音松の夫婦が食べるためだけではありません。音松には幼なじみの友達がおり、彼らは毎晩のように音松の家に集まってきます。それぞれ大人になって境遇も生活も変わってしまいましたが、彼らの間にはそんなことは関係ありません。お鈴はいつまでも子供の時と同じように仲のいい音松達に半ば呆れながらも、彼らのためにセッセと料理を作ります。気の利く友人はいろいろ食材を差し入れてくれたり。一方で酒が切れただの、柚子が濃すぎるだのわがまま放題な奴もいたり。そんな手のかかる男達を軽くいなして、彼らのおしゃべりに耳を傾け、時には話の輪に加わるお鈴。ささやかながらもとても豊かな江戸の庶民達の生活の一部です。

 多少のいざこざは起こるものの、たいした事件は起きず、誰も傷つかず、ほんわかした雰囲気で進んでいくと思っていたところで、第四話の「びいどろ玉簪」の結末にはとてもショックを受けました。後書きに寄れば、これは現代に起きた事件を宇江佐さんが気にして、そのプロットをこの物語に使ったものだそうです。悩み多くも幸せな生活を送る音松とお鈴夫婦がいる一方で、こんな理不尽なことが起きるというのもまた現実。それは江戸時代でも現代でも変わらない、ということなのでしょうか。

世の中は幸福よりの不幸の方が何倍も多い。それゆえ、人々は僅かな幸福を夢見て縁起物を飾るのだ。お鈴は茶箪笥の上のばんざいした招き猫に目を向けて微笑んだ。(「招き猫」より)

 お鈴が思うように、世の中幸福だけのきれい事ではあり得ません。それにしても鳳来堂の人情物語の中に加えられた、ちょっと辛めのスパイスにしては効き過ぎているような気がします。

 そして結末。音松のささやかな夢の実現が心に残りました。友達と花見をすること…。毎晩のように集まって酒を酌み交わす間柄でいながら、花見の時期はみんな商売柄、かき入れ時なために何年も実現していない、音松の夢。その後に起きたことはやや唐突な気もしますが、それよりもこの結末の重要なところはやっぱり音松の花見だと思います。夢を果たした音松は夜桜を眺めながらその幸せ次のように噛みしめます。

音松は猪口を口に運びながら雪洞に照らされた桜を眺めた。夜目にも白く映る姿は、時折、はらりはらりと花びらを落とした。その風情は夢幻の心地と言おうか。狐に騙されているような心地と言おうか。音松はその時、人々が花見に躍起になる気持ちがわかった。そんな気持ちにさせてくれるのは桜しかないと。(「貧乏徳利」より)

 神社の境内に茣蓙を敷き、提灯を掲げて夜桜を楽しみながら、弁当とお酒を持ち込み宴会をする人々。酔っぱらって騒ぎ立てたり、正体をなくして倒れてしまうバカがいるのは今も昔もやはり同じだったようです。ただ訳もなく友人達と集まって酒を飲む楽しさ、年に一度の花見を楽しむということが、いかに幸せなことかと、今更ながら思い知らされてしまいました。うん、本当にそうに違いない。

酔った徳次が滅茶苦茶な仕草で踊る。房吉も歌いながら踊る。音松と勘助は腹を抱えて笑った。踊り疲れた徳次は桜の幹を力任せに揺すった。桜の樹は徳次の狼藉にたまらず、ざあっと花びらを落とした。重箱と言わず、菰樽と言わず。房吉は慌てて重箱に散った花びらを払う。
「いいんだ、房吉。そのままにしておきな。いっそ、乙だ。」(「貧乏徳利」より)

 桜の美しさを過剰な形容詞で語り尽くすより、酒のうまさをくどくどと語るより、上に引用した一節は花見の情景をもっとも美しく表していると思います。(念のため… 桜を散らしてみたいとか、それはマナーが悪いとか、そういった次元の話ではありません)
 おすすめ度:★★★★★★ (時代小説初心者にもお勧めです)

—おまけ

 江戸はあちこちに水路が張り巡らされ、水運が発達した水の都でしたが、その多くは明治以降、時代が進むとともに埋め立てられ、道路へと変化していきました。特に隅田川の東、現在の江東区には多くの掘割がありましたが、今では小名木川、大横川、堅川など主要な運河をのぞいてほとんどが埋められています。

 中でも江東区の北側を東西に横切る小名木川は、徳川家康の江戸入府とほぼ同時、16世紀末には既に存在していたと記録されている古い運河であり、行徳や船橋方面からの野菜や食料を江戸に運ぶための水路として開かれました。小名木川の南側にはわずかな土地しかなく、すぐに海だったところが、江戸時代中期にかけて次第に埋め立てられ、深川と呼ばれる新しい町が開かれました。

 一方、小名木川の北は本所と呼ばれ、深川が埋め立てられる以前からあった土地です。隅田川に最初にかけられた橋、両国橋も神田から本所を結ぶ幹線道路として架けられたものです。江戸の町は、お城周りの広大な武家地の他に、神田、日本橋、浅草といった商業の中心地とともに、隅田川を渡って深川、本所と区分けされていました。これらの土地はそれぞれ異なる文化を持ち、江戸は江戸、深川は深川、本所は本所、と区分けされることもあります。

 さて、この小説に出てくる鳳来堂があったことになっているのは、本所の五間堀沿いです。五間堀は六間堀から分かれた短い掘留。六間堀は小名木川と堅川を結ぶ支流のような運河です。六間堀も五間堀もかなり昔に埋め立てられ、すでに存在していません。しかし、六間堀と五間堀の両岸の道は現在も道路として残っています。六間堀と五間堀が交差する部分の形状もそのままに。

 下の地図からその姿が浮かび上がってくるでしょうか? 新大橋通の少し北、清澄通りを斜めに横切る2本の平行した道が見えます。これが五間堀の両岸の道の跡。ということは、この2本の道路に挟まれた部分は五間堀を埋め立てた土地になります。そしてその五間堀を西にたどると、新大橋通を貫いて浅い逆くの字に曲がった、やはり2本の平行道路があります。こちらが六間堀跡。五間堀との合流部分の不自然な道路配置も、ここが運河跡だと言われれば納得がいきます。ちなみに、この五間堀跡は江東区と墨田区の区境になっています。

 この地図の左上、六間堀跡を北上した左岸にある「要津寺」は、この小説の中で音吉達が花見を楽しんだお寺と思われます。(物語中では「要律寺」と表記されています)