2009年F1開幕戦 オーストラリアGP

 今年もいよいよF1が開幕しました。第1戦はオーストラリアはメルボルンのアルバートパーク・サーキットが舞台です。昨シーズンはホンダが突然の(しかも無様な)撤退を発表し、それ以外のチームにも金融危機と不況の波は押し寄せていて、何となくどんよりと沈みがちなオフシーズンでした。特に、F1ファン達の心を最も痛めたのは、新レギュレーションにより想像を遙かに絶する醜さとなってしまった、各チームの新マシン達の姿です。

—新レギュレーション
 新レギュレーションは主に空力に絡むもので、フロントウィングとリアウィングの規定が大幅に変更に。ディフューザーにも制限が付けられました。またエンジン回転数も18,000rpmまでになるなど、スピードを落とす方向への変更が主となっています。そんな中で唯一、逆方向に変化したのがタイヤです。久しぶりにスリックタイヤが復活。これも空力ではなくて、メカニカル・グリップ重視へという流れの中の変更かと思われます。この結果、異常に小さなリアウィングにのっぺりした馬鹿でかいフロントウィングをつり下げた妙なマシンばかりになってしまいました。

 そしてKERSの導入。ブレーキのエネルギーを貯めておいて、ここぞという時のブーストに使おう、というシステムだそうです。オーバーテイクを生み出す、という目的は分かりますが、技術的に難しい面が多く、コストアップ要因ではないかと思います。その点どうなんでしょう? これこそ全チームが等しく使える共通ユニットだったら分かるのですが。結局のところ今回のレースでKERSを導入したのはフェラーリ、マクラーレン、BMW、ルノーの昨年の4強チームでした。

—ブラウンGP発足
 色々な混乱の中でスタートした2009年シーズン。ホンダが手を引いたブラックリーのチームは、なかなかチーム体制が決まらないまま3月を迎え、時間切れ寸前になってから結局、チーム代表のロス・ブラウンがチームの株式を引き取る形で、ブラウンGPが発足しました。開幕直前のバルセロナの合同テストに現れた、ブラウンGPのマシンは、スーパーアグリを思わせるような真っ白な車体(=スポンサーがいない)にバナナ色のラインのみ。マシン自体はホンダが2シーズンを棒に振って開発してきたものがあったとはいえ、ホンダ撤退のゴタゴタに翻弄され、オフ中の開発もままならなかったわけですし、そもそもエンジンをメルセデスに変更するという大改造を余儀なくされたはずです。

 満身創痍でやっと走るだけは走るマシンが出てきたかと思えば… 開幕直前のバルセロナとヘレスの合同テストの結果は、周囲を唖然とさせるものでした。ブラウンGPはなぜそんなに速いのか?スポンサーを得るためのパフォーマンスに過ぎない、という意見もありましたが、だからと言って、トップタイムが簡単に叩き出せるものではありません。どうにも腑に落ちないまま開幕戦が近づくに従って今度は、一発の速さはあるけれど信頼性はないはずだ、という論調まで飛び出してきました。いや、実際多くの人がブラウンGPの速さが本物だとは心の底から信じていなかったはずです。きっと何か裏があるに違いない、レースになればボロが出るに違いない…。

—波乱のフリー走行、予選
 そしていよいよ始まったオーストラリアGPのフリー走行。ここで激しいトップ争いを繰り広げたのは、フェラーリとマクラーレン… ではなく、なんとブラウンGPのジェンソン・バトンとウィリアムズのニコ・ロズベルグでした。ウィリアムズは数々の栄光の歴史を持つ名門チームですが、メーカーワークスに押され、最近はすっかり中段グループに落ち着いてしまっています。ブラウンGPの速さがメルボルンでも健在というだけでなく、それに対抗できるのが昨年コンストラクターズ・ランキングで8位だったウィリアムズというのが、更にファンを驚かせます。一体今年はどうなってしまったのかと。

 ちなみに昨年まで別世界の速さでトップを争っていた、フェラーリとマクラーレンはトップ10に入るのもやっとと言った有り様です。同様に昨年後半にフェルナンド・アロンソの力でもって、優勝争いに加わるようになってきた、元チャンピオン・チームのルノーもイマイチパッとしません。BMWも然り。

 その流れは予選になっても変わらず。いや、フリー走行ではなんとかトップを守っていたウィリアムズのニコ・ロズベルグが伸び悩む中で、ブラウンGPの2台が異次元のスピードを見せ始めます。昔からこういうシーンは何度も何度も見た気がするのですが、タイム的には圧倒的な差と言うほどではないものの、実際の雰囲気としては全く他を寄せ付けない余裕が、トップの2台には感じられました。Q3に至っては完全にバトンとバリチェロの一騎打ちになっていましたし。

 今年はレギュレーションが大きく変更になったとはいえ、わずか1シーズンでこれだけがらりと勢力図が入れ替わってしまったということは、ほとんど記憶にありません。単にブラウンGPだけが強くなったのならまだしも、グリッド上位にはウィリアムズやレッドブルが並び、フェラーリやマクラーレンやルノーは、10位前後に沈んでいます。まるで昨年と上下がひっくり返ってしまったかのよう。いったいこのレースはどうなってしまうのだろう?今シーズンはどうなってしまうのだろう?と期待半分、心配半分の複雑な気持ちになってきます。

—ひどい決勝レース
 そして迎えた決勝レース。本当に「ひどい」レースになりました。この「ひどい」には、必ずしもネガティブな意味だけが込められたものではありません。ポールポジションからスタートを決めたバトンは、あっという間に後続を引き離して行きます。途中セーフティ・カーが入るなどして、築いたギャップを失いましたが、再スタートのたびにまたまたスタート時の再演。あっという間に後続を引き離すスピードに変わりはありません。レース戦略も至ってコンサバ。信頼性の問題もなく、ドライバーのミスもなく、あっけないほど簡単に優勝してしまいました。いや、もちろん簡単に見えただけで現場は違っていたと思いますが。何しろ、優勝経験が非常に少ないチームですので、圧勝の仕方を知っているのはチームオーナーとなったロス・ブラウンだけだったことでしょう。

 平和なバトンのトップ独走に対し、2位以下はメチャクチャなレース展開。2番グリッドからスタートに失敗したバリチェロは、1コーナーで多重クラッシュを引き起こしつつ、それでも何とか切り抜けて出入りの激しいレースとなりました。代わりに表彰台を争っていたのはニコ・ロズベルグやセバスチャン・ベッテルなどなど。フェラーリの2台もなんだかんだで序盤はトップ5圏内を走行し、決勝での勝負強さを見せていました。一方でチャンピオンのルイス・ハミルトンを擁するマクラーレンは2台揃ってスタート位置が後方過ぎたためか、ポイント圏外に。

 2回のピットストップ、2回のセーフティ・カー導入で順位はめまぐるしく入れ替わり、何が何だかますます分からなくなります。そんな中残り数周のところで発生したベッテルとクピサの接触事故。それぞれ2位と3位のポジションを棒に振ってしまいます。映像では明らかにクピサの方がスピードがあり、ベッテルが抜かれるのは時間の問題に思われましたが、問題のシーンで前にいたのはベッテル。しかもインラインを取っています。しかし、コーナリングスピードが圧倒的にクピサの方が速く、接触した時点で前にいたのはクピサ。しかもクピサはベッテルの進路を塞いだわけではなく、ラインを1本残しています。

 接触の結果2台ともリタイアになりましたが、レース後の裁定では結局ベッテルにペナルティが課されました。接触後、チームラジオでしきりに謝るベッテルの声が流れていましたが、やはりインラインを抑えていたとはいえ、ベッテル側に接触を防ぐ余地があったと言うことなのでしょう。レース後のコメントでクピサは「どうせ抜かされるのは時間の問題だったのに、ベッテルは無理する必要はなかった」と言っていたそうです。しかし、時間の問題だったらなおさら、このコメントはクピサにも跳ね返ってくるのではないかと思います。

 その結果、いつの間にか2位に上がっていたのは、なんとスタートで失敗して以来下位に沈んだと思われていたバリチェロでした。いったいいつの間にここまで追い上げてきていたのか? ベッテルやクピサ以外にも、フェラーリの2台もいつの間にか消えています。マッサはマシントラブル、ライコネンはミスによるクラッシュだったようです(デフのトラブルという情報もあり)。バリチェロはしぶとくコース上に生き残るだけで4つもポジションを回復したわけです。

 後はご存じの通り。なんと、2009年の開幕戦は誰も予想していなかった、ブラウンGPのワン・ツーとなりました。そして気づいてみればマクラーレンのハミルトンがちゃっかり3位に入っているという勝負強さ。この位置には本当はアロンソあたりがいるべきだったのではないかと思います。

 それにしても、新生チームがデビュー戦の予選と決勝両方でワン・ツー・フィニッシュしたなんてことが過去にあったのでしょうか? いずれにしろ信じがたい結末です。

—今シーズンの見所
 開幕戦だけでシーズンを占うことは出来ませんが。今回のレースで分かったことは、ブラウンGPの速さは本物だと言うことです。こればかりは、運やコースとの相性や偶然によるものではありません。もちろん、長いシーズン中、色々なことが起こるでしょうが、マシンの素性の良さという点で、現時点ではどのチームよりも1歩か2歩アドバンテージがあるようです。

 これまであれば、こういう場合でも資金を潤沢に持つ大チームが、どんどん開発を進めてきてヨーロッパ・ラウンドが始まる頃には、復活を遂げているのが常です。しかし今シーズンはテスト規制や、風洞規制もあり、シーズン中のマシン開発には、かなり手かせ足かせがはめられた状況です。それでも、資金のあるチーム、そして政治力のあるチームは、何かをやってくることでしょう。エンジン開発が禁止された昨シーズンだって、明らかにパワーアップしていたエンジンがいくつもありましたし。

 いずれにしろ、今シーズンに期待することとしては、ちょっと優等生的なコメントかもしれませんが、ブラウンGPとフェラーリ、マクラーレン、ルノー、BMWあたりの追いつ追われつのシーズン、というのを期待したいと思います。

—もしもホンダが…
 ところで、なぜブラウンGPはこんなにも速くなったのでしょう? ホンダが昨年までに開発したマシンがそこまで良かったのか? 日本からの現場を知らない横やりがなくなり、ロス・ブラウンのマネージメントが力を発揮し始めたのか? それとも単にメルセデスエンジンが素晴らしいのか。論争になっているディフューザーのおかげなのか? 今シーズン参戦している10チームの中で、資金面含や人材面め、オフ中にもっとも不安定な状態にあったチームであることに間違いはありません。それを考えると、この強さは本当に驚異的です。

 もし、ホンダが我慢して今シーズンも参戦を続けていたらどうなったのでしょうか…? なんてことを考えるのはやめておきましょう。今更ホンダにはその技術力のすごさを証明する手立てはありません。彼らは自らそれを価値がないものとして捨ててしまったのですから。

—魔女
 グロッグとトゥルーリのドライバー達はかわいそうな話です。グロッグは「チームは魔女狩りの標的にされている」と話したそうですが、実態が「魔女」なのですから仕方ありません。今回予選失格の理由となった、フレキシブルウィングですが、数シーズン前にフェラーリが導入していたとして、やはりレギュレーション論争になったものです。今になってこんな古くさい不正でペナルティを受けるとは情けない話です。土曜日の予選前、地上波放送で特集していた、プロジェクトX風の嘘くさいドキュメンタリーは、ギャグのつもりだったのでしょうか。フジテレビはホンダがいなくなって、担ぎ上げる対象が一つになり、何振りかまわぬ持ち上げようですが、空回りというかバカバカしさと空しさが残るばかりです。多くのファンは実態を見ています。

 撤退したのがホンダではなくてもう一つの方だったら良かったのに… なんてことを考えるのはやめておきましょう。

 トゥルーリに下されたレース後の裁定については事実がよく分かっていません。セーフティ・カー導入時のハミルトンとのポジション取りで何か問題があったようですが。レース結果を左右するようなペナルティはなるべく避けるべきだと思うのですが…。マシンのレギュレーションだけでなく、こういうレース・レギュレーションも変化して欲しいものです。


 さて、次のレースは早速今週末、マレーシアGPです! またまたブラウンGPが独走するのでしょうか?

GR Digital II 修理完了

 AFに不調があったりしたために、今度はメーカーに直接修理に出してみました。その修理が完了して戻ってきました。

 修理内容は予想していたとおり、光学ユニットの交換です。光学ユニットにはレンズ系とともにCCDも一体になっているようです。RICOHのカメラでは、R8の修理をしたときもそうでしたし、この技術資料(PDFファイルです)を見る限り初代GR Digitalもそうなっているようです。恐らくGR Digital IIもほとんど同じ構造と思われます。

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鏡胴ユニットの交換、調整、テスト実施と書かれています。

 が、修理品を見てあれ?と不思議に思ったことに、修理前にはホットシューに小さな擦り傷があったのがなくなっていました。その他、設定類も全てクリアされており、F/Wバージョン確認メニューに出てくる総撮影枚数カウンターもクリアされています。これってもしかして、実は新品に交換されていたりして?と思ったのですが、私が自分で貼った液晶保護シートはそのままですし、シリアルナンバーも変わっていません。

 F/Wのリセットは簡単にできるでしょうし、テスト時に必要な作業かもしれないので、特に問題はないとして、ホットシューは鏡胴ユニット交換のために分解したときに、きっと親切でついでに取り替えてくれたのだろうと思われます。ありがたいことです。

 修理が完了してからはまだちゃんとテスト撮影はしていないのですが、とりあえず簡単にAFの動作を確認したところ、今度はちゃんとシーンによって右側のAFエリアも選択されるようになっていました。また、ファインダーで見る限り白点ノイズも出ていません。流石にメーカーの修理センターでは、クレーム箇所についてしっかりとテストがされていることと思われます。返す返すも、販売店に流通している製品のばらつきが大きいのは残念です。

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修理完了後のGRD2で撮影。近所の桜はまだ0分咲きです。

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もうあと一息…。今日中に開きそうなくらいの勢い。

 桜の写真を撮ってると望遠が欲しくなりますね、やっぱり。ワイド単焦点のGRDIIで撮るにはかなり頭を入れ替えないといけません。マクロを生かして接近しまくるという手はあるのですが。ところで、白黒モードとか1:1モードは面白いです。おまけ機能で実用性はないかと思っていたのですが、結構はまりそうです。1:1の白黒なんて特にイイです。その辺についてはまた後日。

306冬装備解除

 ここ数日は寒さが戻ってきて桜の開花も遅れているようですが、もうスキーには行かない&東京に雪が降ることもないだろうということで、スタッドレスタイヤを外して夏タイヤに戻しました。今冬3ヶ月間のスタッドレスタイヤでの走行距離は2,000km弱と例年に比べて少なめでした。306でスキーに出かけたのはアルツ磐梯の3回のみだったので、こんなものでしょう。しかも昨年と違って今年は積雪路はほとんど走らず。とはいえ皆無ではなかったので、やはりスタッドレスの恩恵は十分にありました。

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ジャッキアップしてタイヤ交換中

 スタッドレスのREVO2はこれで2シーズン経過。走行距離は合計で5,000kmも行ってません。と言うことで残り溝は全く問題なし。コンパウンドの硬化度合いが今後問題になりそうです。ちなみ夏タイヤのほうは、もうすぐ満3年経過して4シーズン目になります。これも走行距離は大したことないので、コンパウンドの痛みのほうが先に来そう。とりあえずひび割れなどはしていないので、まだ今夏は使おうと思います。

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2シーズン経過したREVO2。溝はまだまだ問題なさそうです。

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もうすぐ3年が経過する夏タイヤ、ENEGY3。こちらも溝は問題なさそう。

 というか、走行距離が減ったことを考えると、スタッドレスのまま年中過ごしても、そこそこ問題なかったりして。とはいえ勿体ないことに変わりはないし、かなり進化したとはいえ、やはり夏タイヤのほうが乗り心地がイイというか、運転しやすいというか、しっかり感があるので、ちゃんと交換した方がイイに決まってますが。


 昨年末に発生していたシフトロックの気まぐれですが、結局その後再発しなくなりましたので、問題なしということに。そのほかにはバッテリーが弱ってきたような気がしています。しばらく動かしてなくてオイルが落ちきった状態での、寒い日の始動がかなり心許なく感じることが、何度かありました。

 しかしそれ以外には全くトラブルらしいトラブルはなく、いつもメンテナンスをお願いしている原工房さんにお邪魔したのも、今回が年明け初というありさまです。いや、何もないに超したことはないので、良いことだとは思うのですが。今年はあと3ヶ月ほどで4回目の車検がやってきます。通すつもりなのでお願いします、と原さんにお願いしておきました。


 ちなみに、最近サボっている燃費報告ですが、簡単にまとめておきますと、スタッドレスを履いていたこの3ヶ月間の燃費は、11.55km/リットルでした。長距離では13km/リットル前後、短距離では8km/リットル台でした。ガソリン価格が安くなったおかげで、走行コストは9.67円/kmと、記録を付け始めて以来初めて10円/kmを割っています。

 私がいつも利用しているガソリンスタンドでは、年明け早々にハイオクで100円割れしそうだったのですが、最近はまた110円台中盤で安定しており、いずれにしても去年の夏の高騰が嘘のようです。長距離の高速料金も安くなったようですし、車での旅行コストはかなり下がったことでしょう。今日のところは渋滞は大したことなかったとのことですが、GWやお盆などの連休がやってくるとどうなることやら。いつかタイミングを見計らって久々に遠出をしてみたいものです。

風流冷飯伝:米村圭伍

風流冷飯伝 (新潮文庫)

風流冷飯伝 (新潮文庫)

 

  たまには気晴らしにでもと思って買って読んでみた、米村圭伍さんの「退屈姫君伝」がすっかり気に入ってしまい、続編の三冊「退屈姫君 海を渡る」と、「退屈姫君 恋に燃える」と、「退屈姫君 これでおしまい」を一気に読んでしまいました。この四冊を通して物語の中で流れる時間はわずか一年足らず。退屈姫こと”めだか”の夫である風見藩主、時羽直重が参勤交代で国許に戻っている間の出来事です。たったそれだけの間に事件が起こること起こること。しかも巻が進むにつれてそのスケールは大きくなっていきます。将軍を巻き込むほどまでに。

 が、どんなにめちゃくちゃで荒唐無稽な話になったとしても、やはりバカバカしくなって白けることなく、ギリギリのところで踏みとどまっているのは流石です。そして、こんな面白いシリーズものが四巻で終わってしまうのは勿体ない、と思っていたのですが、四冊読み終わってみれば、やはり”これでおしまい”ということのようです。うーむ、残念…。だけどグズグズ続いてマンネリ化してつまらなくなり、うやむやのうちにフェードアウトするよりはいいか?とも思いますが。

 ということで、”めだか”が活躍する「退屈姫君伝シリーズ」は終わってしまったのですが、このシリーズの、サイドストーリーとも言うべき小説が二冊ほど出ています。その一つが今回読んだ「風流冷飯伝」。もう一つは「おんみつ密姫おもかげ小町伝」という本。特に「風流冷飯伝」のほうはは、むしろ「退屈姫君伝シリーズ」よりも先に読んでおくべき本だったようです。

 舞台は江戸ではなくて讃岐の僻地にある風見藩の城下町。時は”めだか”が風見藩の江戸上屋敷で、退屈してあくびをかみ殺している頃。そう、ちょうどめだかの夫である時羽直重がお国入りする少し前から物語は始まります。主人公は… 退屈姫君伝で大活躍するくノ一(くのいち=女忍者)お仙の兄で、幇間(たいこもち=男芸者)の一八です。なぜ妹がくノ一で兄が幇間なのか? その普通ではあり得ない兄弟の境遇については色々事情があります。そして、吉原など都会の賑やかな色町にいるはずの幇間が、なぜ讃岐の小藩の城下町にいるのか?そこについても更に色々深い事情がありますが、その辺は本を読んでのお楽しみということで。

 ともかく、故あって風見城下町をほっつき歩く日々を送っていた一八が、ある日町でばったり出会ったのは冷飯食い(武家に生まれた長男以外の男子=将来が約束されていない不遇の身)の飛旗数馬。彼も冷飯食いであるが故に暇を持てあまして、毎日どうでも良い用事を作っては、あちこち散歩をしています。商売柄おしゃべりで調子が良くて無駄に愛想が良くて、しかし一方で人を信用せずに疑り深い性格の一八に対して、まじめで鷹揚で純真で世間知らずで口数の少ない数馬。生まれも育ちも性格も、置かれた立場も全く違う二人は、むしろお互いの生活に全く接点がないからこそ、なぜか惹かれ合い何となく一緒に時を過ごすようになります。

 物語の表面上には「退屈姫君伝シリーズ」のバックボーンとなる重要なストーリーが流れているのですが、私的にはその大枠の起承転結のストーリーよりもむしろ、一八と数馬の交流と、その他風見藩内に暮らす冷飯食い達の人間ドラマにこの本の面白さがあるように思います。「退屈姫君伝シリーズ」はひたすらに滑稽で面白おかしいだけの話の連続でしたが、この本は基本的に同様のコメディ調ではあっても、時折どこかフッと感動を誘うような奥行きの深さを備えているようです。それは、映画の弁士か落語家が話すような口調で書かれた「退屈姫君伝シリーズ」とは違って、文章自体が一八の目線で書かれているからかもしれません。

 一八は最後の最後、風見の土地を離れようとするときにこう呟きます。

「殿様も風変わりなら、それを肴に遊んでる奴等も奇妙。そしておかしな冷飯ども・・・藩主から町人までなんとものんき、何とも風流・・・。ちっ、おいらも焼きが回ったぜ。なにが風流だ。風流なのはお江戸じゃねえか。吉原じゃねえか。しっかりしろい。」

 花のお江戸で風流を知り尽くしているはずの一八に焼きを入れるほど、風流で粋な風見の冷飯達とはどんな奴等なのでしょうか?
 さて、一八がこの後どうなったかは「退屈姫君伝シリーズ」のほうで判明します。ついでに言うと、風見藩にはこの後もっともっと大きな問題が持ち上がります。いや、正確には「退屈姫君伝」と、この「風流冷飯伝」はほぼ同時進行の物語。この二冊はどっちを先に読んでも問題ないでしょう。そしてこれらの後日談および続編は「退屈姫君 海を渡る」とそれ以降に引き継がれていきます。私は… 読む順番を完全に間違えてしまいましたが。ま、実はそれでも大きな問題はありません(^^;
 次は「退屈姫君伝シリーズ」関連小説のもう一冊、「おんみつ密姫」を是非読んでみたいと思います。メインのシリーズは終了したとしても、こうやって周辺の人物に主軸を移して横に展開していくというのも面白いかもしれません。ストーリーの組み立てと人物像の構成が相当に上手くできてないと無理な手法ですが。「退屈姫君伝シリーズ」単なるくだらないコメディでは終わっていないということが、この辺からも分かります。

 おすすめ度:★★★★☆ (退屈姫君伝を読んだなら、シリーズの中の一冊として必ず読むことをお勧めします)

スキー2009:安比高原(後編)

 前編からの続きです。安比高原への旅の2日目は20日の金曜日、春分の日で休日です。世の中3連休の人も多く、昨日までとは一転して混雑が予想されます。天気は朝のうちは昨日と同様にどんよりと曇っていましたが、日が高くなるにつれて雲がどんどん取れていきました。気温はぐんぐん上がるかと思いきや… 意外に昨日よりもちょっと寒いくらいかも。

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山の上からも綺麗に麓が見渡せます。

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スキー競技専用のキツツキコース。この日も旗門が立っていました。

—朝
 スキーに出かける前に、朝のことを少しばかり白状しておきますと、すんなりとすがすがしい目覚め!とはいきませんでした。目覚ましが鳴り始めても、あっという間にスヌーズされて誰一人起きようとはしません。そんな状態を延々繰り返し、どんよりした頭の中で、そろそろ9時を過ぎたんではないだろうか・・・、と思って、ようやく起き上がって時計を見てみれば、なんと時間はまだ朝7時過ぎ。早朝から滑る気満々だったのか、同行友人が目覚ましにセットした時間はなんと6時だったようです。実質上の睡眠時間はともかく、二度寝、三度寝を繰り返したおかげで目が覚めてしまい、奇跡的に7時台から活動開始となりました。

 ホテル内でバイキング形式の朝食を食べ、スキーの支度をし、その他の荷物をまとめてクロークに預け、チェックアウトしてゲレンデに降り立ったのは10時頃。追加料金を払ってレイトチェックアウトしようかと思ったのですが、翌日は満室と言うことで断られてしまいました。満室なら仕方ありません。

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西森ゲレンデの非圧雪コースから前森山方向の眺め。とても綺麗です。

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カッコウコースとカケスコース脇にある全長1.2kmのTバーリフト。

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いつどこでTバーに出会っても良いように練習です。うっかり落ちてしまっても慌ててはいけません。

—Tバーリフト
 ゲレンデに繰り出して、まずは昨日ほとんど滑れなかったセントラルゲレンデと西森ゲレンデ方面へ向かいました。ここには非圧雪コースがあったりスキー専用のコースがあったりして、色々な種類のバーンを楽しむことができます。そしてもう一つの目的がTバーリフト。去年偶然ここで出会って数年ぶりにTバーリフトに乗ってみたのですが、その経験は今年行ったウィスラーでも役に立ちました。ここ安比のTバーリフトの特徴はなんと言ってもその長さ。1,253mもの長さがあります。

 ということで、今年もとりあえず1回は体験しておかなくてはということで、わざわざTバーリフトに乗りに行きました。もう手慣れたもので、乗るときに思わず腰を落としてしまうこともありません。至って平和なTバーリフトの旅… だったのですが、ちょうど行程の中間点辺りで、私たちのだいぶ前の方に乗っていた子供が、バランスを崩したのかTバーリフトから落ちてしまいました。その子はかなり慌ててパニックになったらしく、泣き叫んでいてちょっとかわいそうな状況でした。ブーツも脱げてしまったりして。家族はどうしたんだろう?とか思いつつ、降りて助けてあげた方が良いのかも?と、迷ってるうちに通り過ぎてしまったのですが…。

 ちょっと心配になっていたのですが、Tバーリフト降り場のおじさんが気づいていて、すでに下に連絡済みで助けに行ってるので大丈夫だとのこと。ホッと一安心です。あの子がこれでスキー嫌いにならないことを祈ります。Tバーが嫌いになる程度なら良いのですが。

—かまくらジンギスカン
 さて、そんなこんなでセントラルエリアを一通り滑った後はもう昼食の時間です。この日の昼食はすでに前日に予約済み。昨年も行った安比高原牧場のかまくらランチです。スキー場のリゾートセンターからは無料の巡回バスが走っており、それに乗ると5分ほどでスキー場隣の安比高原牧場へ行けます。ブーツも履いたままでOK。昨年はここでチーズフォンデュを食べたのですが、今年は別のメニューにしてみようと言うことで、ジンギスカンにしました。

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ずらっと並んだかまくらは壊れかけ(A^^; 柱入りなので何とか持っています。

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ということで美しい色のジンギスカン!もちろん野菜付き。他にご飯とお味噌汁も付いてきます。

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こういう状況だと、この何でもない缶のスーパードライがものすごく美味い!

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野菜を下敷きにする間接法で上からタレをかけて焼きます。ジンギスカンに作法なし。

 かまくらは昨年と同様に複数がくっついた形で建っていましたが、やはり最近の暖かさのためか、かなり傷んでいる様子。雪だけを積み上げた本物だったらすでに崩れ落ちていそうです。が、ここのかまくらは安定して営業できるように、骨組みの基礎が入ったタイプ。なんとか体裁を保っています。でも中に入ってしまえば関係ありません。ヒンヤリした空間に柔らかい光が充満し何とも言えない雰囲気です。

 そんなかまくらの中で、スキーウェアに紙エプロンを掛けてジンギスカン開始です。シーズン最後だし、ウェアに匂いが付いても気にしない気にしない。いや、数シーズン前はウェアのまま焼肉やったくらいだし、問題ありません。しかしこのかまくらの中で食べる、ジンギスカンとビールの美味いこと美味いこと。ラム肉も特別なものではないでしょうし、ビールも至って普通の缶ビール。何でもないものを美味しく食べる方法はいくらでもあることを実感。雰囲気って大切です。そして逆もまた真なり。

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かまくらの横をポニーがゆっくりと通りすぎていきます。牧場なので色々な動物がいるようです。

—一気に電池切れ
 かまくらランチを堪能してスキー場に戻ってきました。午後4時過ぎのバスに乗らないといけないので、残された時間はあと1時間ちょっと。ゴンドラで再び山頂まで登り、昨日楽しんだセカンドゲレンデへ行ってみることに。この時間になると、この週末を連休で楽しむ人たちもやってきて、ゲレンデには多くの人々が繰り出してきて混雑してきました。と言ってもリフト待ちはほとんどありません。ゴンドラは少し混んでいましたがそれでも5分待ち程度。活気が出てきたのは良いことです。やっぱりスキー場はこうでなくては。

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いつのまにか快晴になりました。

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ゴンドラ乗り場には行列が!でも待ち時間はほんの5分ほどです。

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ザイラーゲレンデ一望。昨日はどんよりしていましたが今日は良い天気でくっきり見えます。

 山頂からセカンドゲレンデを滑り始めましたが、ここで突然重い疲労感がやってきました。人が増えたこと、日差しが強くなって雪が溶けてきたこともあって、なかなか思うように滑れません。残念ながらこの状態で4km近いコースを滑りまくるのは無理っぽい感じです。ゆっくりゆっくり滑りながらザイラークワッド乗り場の方へ進路変更。安全を考えて山頂に登ってからセントラル方面に戻ることにしました。

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セカンド側からは岩手山が綺麗に見えました。岩手山麓のスキー場は八幡平リゾートです。

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ホテル方面を目指します。これで今シーズンの締めくくり。

 ウィスラーほどではありませんが。ここ安比もかなり規模の大きなスキー場ということで、帰れるだけの体力を温存しておくことは重要です。セカンド側からセントラルへ向かうのは距離もあって意外に時間もかかり、体力も消耗します。綺麗に見渡せる岩手の景色を楽しみながら長い長いコースを少しずつ降りてきました。

 ベースまではもう少し。ナイター含め何本も滑った白樺コースは、もうグサグサな雪になっていましたが、今シーズンの締めくくりとして気合いを入れて滑りきりました。

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今シーズンもよく滑りました。また来シーズンよろしく。

—Super Spoort Allstar 今更インプレ
 このスキー板を買ってから今年で3シーズン目。もともと自分の実力よりもかなり上のクラスの板ということもあって、正直なところこれまではやや持て余し気味だったのでした。が、今シーズンになって何かをつかんだような気がします。

 これまでは全く対応できなかったような荒れた斜面や、急斜面、あるいは逆に速度のでない緩斜面。混雑していてスピードをこまめに調整しなくてはならない場面などは特に苦手でした。もちろんそれでも滑れるのですが、かなり疲れてしまいます。が、今シーズン、ふとしたきっかけから、これまで感じなかった板の反応が感じられるようになり、しかもそれを必要なときに引き出すコツをつかんだような気がします。

 そのおかげか、これまで私が最も不得意としていた小回りができるような気がしてきました(実際は中まわりかもしれませんが)。そしてまたそれを試すのが楽しくなってきました。うまくタイミングを合わせてきっかけを作ってやると、何もしなくても勝手に板が回り始めるのです。重さも感じられずライン取りも自由自在… な気がするだけで、実際には右に右に流れていきやすいのですが。たぶん左右のターンの癖が違っているのでしょう。

 また、荒れた斜面や非圧雪では、これまでは板が重たくて思うように回らない上に、跳ねたり刺さったり、ずれすぎたり、または逆に雪面に食い込んで抜けなくなったりして、非常に挙動が不安定だったのが、これまた上手く乗ってるとズバッと安定して、多少のギャップはものともせずに板が走り始めるのです。でも、ある程度ペースが乗ってきたところで、こちらの足が持たなくなるのですが。

 ということで、今更ながらなのですが、久しぶりにまたスキーが上達する感覚が感じられて楽しくなってきました。また来シーズンもこの板で行きたいと思います。今のところは・・・ですけど。 (A^^;

—東京へ
 午後3時過ぎにスキーを終了し、一風呂浴びたら荷物をまとめて宅急便に預け、後は帰途につくだけ。盛岡駅では新幹線まで1.5時間くらいの空き時間があったので、夕飯を食べておくことに。駅ビルの地下にあるレストラン街をうろうろし、適当にピンと来た”磯よし”に入ってみました。丼物などがメインのお店かと思えば、意外にお酒のメニューも豊富で美味しそうな一品料理もあります。飲み屋としてもなかなか良いかも。でもまだ先は長いし疲れもあるので、そんなに深酒はしません。ちょっと舐めただけで我慢がまん。

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盛岡の地ビール、ベアレンのシュバルツ。甘みがある飲みやすい黒ビールです。

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食事は三陸産の牡蠣を使ったカキフライ定食。

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秋田美人を一杯だけ。これは美味いです!

 ということで、今年の安比スキーも無事終了です。たった一泊だったはずなのに、色々ありすぎてもっと長い間いたような気がしてきます。できることなら、二泊、三泊してもっともっと楽しみたいところではあります。でも一泊でも十分に楽しめるてしまうのは、スノーリゾートとしてのレベルが高いからではないかと思います。是非また来年も行きたいと思います。できればハイシーズンに。

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岩手県へようこそ!他にも良いスキー場はいっぱいありそうです。

 今シーズンは滑走日数は少なかったですが、とても密度が濃くて充実したスキーを楽しむことができました。また来シーズンも楽しみにしています!


 安比高原スキー場
 岩手県八幡平市安比高原
 5月上旬まで営業(一部コースは3月末まで)

—おまけの戯れ言:スノーリゾートの将来
 昨年来感じていた、日本のスノーリゾートの将来はどうなってしまうのか?みたいな漠然とした不安に対する答えは、今年シーズンになって何となく見つかり始めたような気がします。

 安比について言えば、運転が停止され、ほとんど廃棄されてしまったリフト(特に複線区間)や、セカンドゲレンデのベースにぽっかり広がった広大な空き地(たぶん大規模な開発計画があったと思われます)などを見るにつけ、バルブの面影とその後遺症の深さを見るようでもあります。

 しかし、昨今の国内スキー場の衰退は、単にバブルやその崩壊といった経済状況の隆盛による問題だけではなく、どこかでスノーリゾート開発のやり方と目的を間違い、その結果私たちスキーヤー自身がスキーの楽しみ方を見失ってしまった面もあるのだと思います(もしかしたら原因と結果は逆かも知れません)。

 リゾートとは非日常を体験しに行くところであり、それを求める人々がたくさん集まることで成り立つわけです。もちろんその楽しみ方は十人十色で千差万別。こうするべきと言った決まりはありません。極端な話スキーをしなくたって楽しめる場所であることが理想なわけです。

 安比にはその懐の深さがありそうですし、北海道始めレベルの高いスノーリゾートが日本にはまだまだたくさんあります。もちろん、大規模開発して森林を切り開き、巨大ホテルを建てることだけがリゾートのあり方ではありません。野沢温泉みたいなのも日本にしかできない温泉&スノーリゾートの一つの形だと思います。それこそ千差万別、なんでもありです。

 いずれにしても、「趣味はスキーです」と言えるようなリピーターの一人として、選民意識を持つのではなく、そう言ったことに当事者意識を持ち、気にしていけたらと思います。具体的に何かをすると言うところまではなかなかいきませんが。

 その点、シーズンに1回、あるいは数年に1回でもスキー場にやってくる家族旅行者たちは、とても重要で貴重なお客さんです。子供達がそこで非日常を体験し、楽しいスキー旅行をした思い出を持ち、そして大人になってまたスキー場にやってきてくれるなら、日本全国のスキー場やスキーリゾートの将来もそう暗くはありません。

スキー2009:安比高原(前編)

 昨年初めて行った安比高原。滑り堪えのある数々のコースと、ホテル含めた周辺施設のホスピタリティのレベルの高さにとても感動し、私的に大のお気に入りのスキーリゾートの一つになりました。今年もチャンスがあったら行きたいと思っていたのですが、いつの間にか桜開花の噂も聞こえ始め、スキーシーズンも終盤を迎えてしまいました。そんな折、いつもの飲み会の席でシーズン最終安比ツアーの話が飛び出しました。出発はすぐ翌週の平日の木曜日。色々考えて一度は断念したのですが、未練が残りどうしても行きたくなって急遽無理矢理参加することに。行かないで後悔したくないですからね。

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ということで、今年もやってきました安比高原スキー場

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センターの白樺ゲレンデからリゾートセンターを望む。安比高原スキー場の中心です。

—まずは腹ごしらえ
 旅程は昨年とほぼ同じ。早朝6時の東北新幹線で一路盛岡へ。盛岡駅からはバズに乗って安比高原まで約50分。午前中には到着です。宿泊はゲレンデ直結のホテル安比グランドの本館です。重い荷物は宅急便で送付済み、着替えや準備や休憩は部屋でできるし、スキーロッカーも使えるのでとても楽ちんです。準備が済んだら早速ゲレンデへ!

 と思ったのですが、まずは早めの昼ご飯を食べることにしました。ホテル宿泊者には使い切れないくらいの、割引券、優待券類がこれでもかと付いてきます。その中にホテル内のレストランでやっている昼食バイキングの割引券があったので、行ってみることにしました。平日とあってガラガラでした。私たちが最初の客だったのか、私たちが入ってからバイキングコーナーに料理が次々に運び込まれてきました。

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世界六カ国のカレー&パスタバイキングだそうです。

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こんな感じでカレーがずらっと並んでいます。

 バイキングは好きなものが好きなだけ食べられて良いのですが、うっかり食べ過ぎてしまいます。カレー6種類くらいなら全部食べてみたいのですが、現実にはたぶん無理。これからスキーしないといけないし。ということで、涙をのんで南欧風とインド風の2種類だけを頂きました。特にインドのカレーはやっぱり美味しかったです。そしてパスタも二種類食べてみたのですが、こちらは何とも言えない味。そこらのゲレ食と代わりありません。食べ放題なのは良いことですけど。

 ということで、少し食べ過ぎ気味になりつつ、ゲレンデに向かうことに。8時間のリフト券もツアーに込みですので、今日早速使ってしまううことに。12時に滑り始めればナイター終了の午後8時まで有効です。時間に追われることなく、これからゆっくりたっぷりと滑れます。

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セカンドゲレンデのベースにはリフト乗り場以外何もありません。開発計画はあったのでしょうが。

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平日中はコース整備が行われなかったのか、かなり雪が汚れていました。

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山頂付近からザイラーゲレンデ方面の眺め。全長4km以上の長いコースです。

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ザイラーゲレンデ麓のリゾートセンターもガラガラで貸し切り状態。

—悪天候でも楽しいスキー
 まずは安比ゴンドラで一気に山頂までのぼり、ザイラーゲレンデ方面へ。4km超の長いコースを滑り降りると、息が上がってしまいます。いきなり休憩したくなるのをこらえて、ザイラーゴンドラで再び山頂へ。今度はセカンドゲレンデ方面に下ってみました。こちらもコース長はかなりあるのですが、幅が広くて絶妙な斜度と変化を持つバーンにすっかり填ってしまいました。セカンド第一からセカンド第二に抜けるコースは非常に面白くて気持ちの良いバーンです。

 残念ながらこの日の天候はあまりよくありません。どんよりと雲が垂れ込めていました。気温も高めでしたが心配した雨と風はほとんどありません。コース整備もあまり行われていないのか、雪面は小枝や花粉(?)その他で汚れていました。でも、3月の強い日差しが差していないためか、意外にグズグズにはならず滑りやすい雪でした。

 ちなみに超暖冬と言われている今シーズン、安比としては意外なことに例年に比べて積雪は多い方だそうです。昨年比では確実に数十センチは多いとか。とはいえコース外周辺など、明らかに溶け始めて土が出てきているのですが、コース上で土が出ているところは見た限りではありませんでした。セントラル以外は今月末で終了してしまいますが、本格的春スキーまで十分楽しめそうです。

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セントラルの白樺コースに戻ってきました。名前の通り白樺の林間コースです。

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天気は相変わらず。薄暗くなってきました。

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照明がともり始めましたが、ナイターらしくなるまでしばし休憩です。

 さて、次は西森ゲレンデやスキー専用のコースへ行ってみようと、山頂を経由してセントラル方面へ戻ってみましたが、時間はいつの間にか4時になっており、中腹のリフトはほとんど全てが営業終了していました。残るはゴンドラとナイターコース周辺のリフトのみ。1月や2月のハイシーズンならこの時間にもなれば、暗くなってナイターっぽくなっているのでしょうが、今は3月、明日は春分の日ということで、日が長くなりまだナイターという雰囲気ではありません。ということで、一度リゾートセンターにもどって雰囲気出てくるまでゆっくりと休憩です。

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ナイターらしくなってきました。3つのリフトを乗り継いでハヤブサコースまで上っていきます。

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上の方はガスが出ていて一面真っ白。幻想的な光景です。

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白樺コースまで降りてくると視界が開けます。安比高原の夜景が綺麗です。

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とうとう真っ暗に。雪はいっそう締まってきて滑りやすくなりました。

—ナイター!
 ナイターではセントラル第1クワッド、第2リフト、第3リフトAの3本のリフトが動いており、全長2.5kmくらいのコースを滑ることができます。昨年は1月後半だったこともあり寒さに耐えきれず、第3リフトまで上らずセントラル第1クワッドだけで滑っていましたが、幸か不幸か今回は暖かい3月後半。寒さに震えることもなくナイターゲレンデをフルに滑りきりました。

 ナイターは雪面の見え方が昼間と全く異なるためか、自分自身の滑り方も変わってしまいます。普通なら腰が引けてしまうような斜度の荒れた斜面を、何の恐怖心も持たずにあっさりと滑りきってしまったり。ナイターになると上手くなったような気がしてくるから不思議です。

 ですが、やはり1日滑りきって疲れも出てきました。夕食の予約もあることだし本日のスキーもそろそろ終了です。リフト券の時間は残っていますが19時前に上がりました。ゲレンデからはスキーロッカーまで滑り込めるのでとても便利です。部屋に戻って着替えてすぐに夕食へ。わずか1泊の短い旅行ですので、時間は無駄にできません。かといって慌ただしくするのも疲れるだけ。ゆっくりゆったりとしつつ最大限に楽しむのです。

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ホテル内の焼肉屋さんへ。スリッパ禁止です。(ウィスラーでは裸足&バスローブOKだったのに A^^;)

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まずは安比高原地ビールで乾杯!

—夕食宴会
 さて夕食です。ホテル安比グランドだけでなく、安比高原スキー場周辺には色々なお店があるのですが、実は昼間にスキーに出る直前に、レストランリストを眺めながらあーでもない、こーでもないと悩みまくりました。その結果決定したのは昨年と同じ李朝苑。ホテル内にある焼肉屋さんです。予約必須、スリッパ厳禁のちょっと洒落た雰囲気のお店です。

 頼んだ料理も実は昨年と同じコース、”岩手山”です。地元岩手の前沢牛を使った豪勢な内容。このコース、たしかとても美味しくてお酒もガブガブ飲んだ記憶があります。

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岩手黒毛和牛壺漬け上カルビと霜降り上塩タン

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前沢牛サーロインカットステーキ。

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魚介類盛り合わせ(車海老、姫アワビ、スルメ烏賊)

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焼肉にはやっぱり二東マッコリがよく合います。

 お肉はどれもとても美味。量的にはちょっと上品でしたが、足りないと言うほどではありません。今日はかなりがっつりと滑ったせいか、ちょっと疲労がたまっていて食事量は控えめな感じ。でもお酒は地ビールに始まりマッコリ、そして眞露へという焼肉黄金コースへ。良い感じに満腹&酔っぱらったところで、二次会へ。バーでカクテルを何杯か飲んで本日の宴会は終了です。なぜか部屋でも飲むからと言って缶ビールを買い込みましたが、結局飲まずじまい。一日の疲れをお風呂でほぐしてベッドに倒れ込みました。

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ホテル安比グランドの大浴場は一応天然温泉だそうです。深夜でも入れます。

 さて、明日はちゃんと滑れるのでしょうか。 <後編へ続く>

GRDIIトラブル再び… AF不調と高感度ノイズ

 片ボケが激しくて一度新品交換してもらったGR Digital IIですが、その2号機もやはり問題あるようです。問題点は主に二つ(最終的には三つになりましたが)です。一つ目は1号機でも症状出ていたのですが、今回の個体もまたマルチエリアAFでは左側でしかピントを合わせようとしません。二つ目はノイズ(ランダムな輝点)がやたらに多いことです。比較対象は量販店のデモ機なのですが、どうも個体差とは言い難い差があるような気がします。

—マルチエリアAFの不調
 この現象があると言うことは、やはり片ボケが出ているのではないかと思って再テストしてみたのですが、片ボケ自体は1号機ほど激しくないようです。が、カメラをどこに向けてもかたくなに左側にだけピントを合わせようとします。コレはいったいどうしたことか…?

 以下の一連の写真は、私のGR Digital II 2号機の液晶ファインダーを別のカメラで撮影し、左側のAFエリアしかり使われない様子を記録したものです。例題として適当に机の上に手近なものを並べてカメラを向けてみました。クリックすると少し大きな画像で開きます。

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例えばこういうシーンがあったとして、とりあえず左のカエルの置物付近にピントを合わせています。

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カメラを少し右に振ると… やっぱり左側のAFエリアが選択されます。

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今度は左に… またまた左側のAFエリアがアクティブになりました。

 とまぁ、ここまでは偶然かもしれません。たまたまAFエリア決定のアルゴリズム的に、左側の被写体が選ばれるようなシーンだったと、そう言うことかもしれません。では、ということで、1枚目の写真と全く同じ向きにカメラを向けた状態で、カメラを上下逆さまにしてみました。さっきはカエルの人形付近にピントを合わせに行ったので、今回も同じところにピントを合わせることが期待されます。

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1枚目と同じシーンに対し、カメラを上下反転させた場合。逆側にピントが合った…。

 結果はこの通り。今度は逆側のGR Digital IIのマニュアルとキーボードの方にピントを合わせに行きました。つまり、この状態ではカメラにとってはやはり左側のAFエリアが選択されたことになります。

 GR Digital IIには縦位置センサーが内蔵されていますが、上下逆さまという状態は検知できません。いずれにしろ上下が変わったことで、カメラにとってどういう影響があるのか、あるいはないのか分かりませんが、どうも片側のAFエリアしか選択されないことは、単なる偶然ではなくこのカメラの持っている癖であると言えそうです。ちなみに、上の例題写真の環境においては、多少カメラを動かしたり照明を変えたりしながら何度かシャッターボタンを半押ししてみましたが、ほぼ一貫して同じAFエリアのみが選択され続けます。ちょっとしたずれや偶然ではないと思います。

 これは大変気持ちが悪い現象です。このAFエリア選択の偏りと片ボケの関係が、あるのかないのかよく分かりませんが、いずれにしても写真を撮る上において大きな問題になる場合があるはず。そもそもマルチエリアAFなど使わずに、センターAFで使えば良いのかもしれませんが、COOLPIX P6000のように、常にAFエリアをマニュアルで動かせるわけでもなく、いまさらセンター固定では使いにくいことこの上ありません。そもそも、何かがおかしなことになってるのは確かでしょうし、これは是非解消しておきたい問題点です。

—ノイズ多すぎ
 もう一つの問題点はノイズ。デジタルカメラで撮った写真において、ノイズが多いか少ないかはかなり主観的な面があるのですが、そうは言っても2号機では単に個人的な許容度の問題とは思えないくらいの量のノイズが出ます。まずはファインダーを見ているだけでちょっとしたシャドー部には白点状のランダムノイズが大量に出ているのですが、撮影画像についても、ISO400まで上げると今時のカメラとしては如何なものか?と思えるほどの盛大なノイズ量。ファインダーで見ているのと近いイメージになります。こんなだったはずはないよなぁ、と思って交換前の1号機で撮った写真を見直してみたのですが、ISO400程度で撮った写真でも特にノイズの多さが感じるようなものはありません。

 もちろん、1号機と2号機を全く同じ場所で同時に撮影して比べたわけではありませんので、ノイズ量の差は何かの偶然である可能性はゼロではありません。でも、以下の写真を見比べてみると、偶然とは思えない何とも納得がいかないとものがあります。

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2号機で撮った夜景。ISO400です。全体的に非常にノイジー。いくらなんでもコレはないのではないかと。

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1号機で以前に撮った写真。ISO400ですが、特にノイズ感はそれほど悪くありません。

 上の写真は2号機で撮影したもので、ノイズだらけ。下の写真は1号機で撮影したもの。ともにISO400です。上は夜空の部分を含めて全面ノイズだらけ。ちなみに、どちらもクリックするとオリジナルのサイズで開きます。これがISO1600で撮ったものと言われると、こんなものかな?と思えますが、ISO400でコレはあり得ません。。

 ちなみに、念のため画面の一部を等倍で切り抜くと以下のような感じです。

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2号機の撮影画像を等倍切り出ししたもの。ノイズ多すぎ。

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1号機の撮影画像を等倍切り出ししたもの。そこそこ良い感じです。

 と言うことで、とても個体差としては受け入れ難い差があるようです。このカメラが高感度には弱くて、こういうものだと言うなら仕方ありませんが、この個体だけの問題となると話は別。GR Digital IIは初代に対してISO400時の性能を上げたことがウリの一つだったはずでもありますし。しかもISO400は私の常用感度域ですので、これはこのまま放置するわけには行きません。

—またまた修理依頼
 販売店に再び初期不良として交換をお願いすることもできると思いますが、その場合でも交換後の個体がOKかどうかは、一種の賭になってしまいます。ですので、今度は販売店で交換するのではなく、このままの症状を訴えてメーカーに修理に出そうと思います。そのほうが確実に直って帰ってくる確率が高いでしょうから。ということで、またまた”たくはい修理受付サービス”を使うことになりました。本日発送済み。さてさて、どうなることやら。

珈琲&洋風居酒屋 海峡 @新小岩

 新小岩駅前に居酒屋チェーン店ばかりがたくさん入ってるQUTTARNAというビルがあるのですが、その中の一軒、海峡に行ってみました。”珈琲&洋風居酒屋”というサブタイトルからして少し変です。店内に入ると、間取りや席の配置などはいわゆる普通の居酒屋形式なのですが、薄暗い照明に黒基調な内装もどことなく不思議な感じ。しかしそんな一風変わったこのお店は、東京と埼玉に合わせて14店舗を構えるチェーン店なのです。そして、ここは知る人ぞ知る「山盛鶏唐揚げ」で有名だそうです。

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新小岩駅前ロータリーの夕暮れ。

 この日、当初の計画ではゼロ次会に回転寿司に行ってから一次会で焼肉、と思っていたのですが、お腹が空いた状態で寿司屋に行ったら何が起こるかは推して知るべし… 一時間もたって店を出る頃には満腹で焼肉どころではありません。美味しいものを食べたい!という欲求はかなり薄れ気味で、とりあえずゆっくりできて、お酒が飲めて、ついでにデザートでもつつければ、ということでこの店に白羽の矢が立ちました。何しろ”珈琲&洋風居酒屋”ですから。軽く食べつつ軽く飲むには良さそうな感じがします。

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北海道男爵芋コロッケとか。

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つくねとか。

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どーん!これが名物山盛り唐揚げ。こぶしサイズの唐揚げが5ピースも来ました。

 と思って入ったのに、なぜかコロッケとかつくねとか豚キムチなんとかとか、お腹に重たいものばかり頼む酔っぱらい達。テーブルに一杯になったお皿にしばし唖然とするも、なんだかんだでつまみ始めたら止まりません。そして満を持して登場したのが名物の鶏の唐揚げ。尋常じゃない大きさです。ほとんど大人のこぶしと同じくらいのサイズの固まりが5ピース。味はと言うと… これが残念ながら微妙です。いや、不味くはないしなんだかんだで食べきってしまったのですが、大きすぎて味付けが染みこんでないというか何というか。24年ぶりに道頓堀から引き上げられたカーネルおじさんのお店は良くも悪くも味付けという点では偉大だな… と変な感想を持ってしまいました。

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一応、さっぱり系でキュウリとか。あっという間になくなりました。

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お酒のメニューもいちいち変です。

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デザートは完全に居酒屋の域を超えてました。

 お酒のメニューは豊富。ですが焼酎や日本酒が取りそろえてあるわけではなく、なんだかよく分からないサワーやカクテルなど、甘いお酒が一杯。うっかり名前だけで選ぶとノンアルコールだったりします。というわけで、微妙な雰囲気に微妙なメニュー、どうも今ひとつ乗り切れないままお腹だけが一杯になってしまいました。その割には周囲のテーブルはあちこちで異常な盛り上がりを見せていました。この店の何がそこまでの歓喜を呼び起こすのやら。

 などと、他人のことあれこれ言ってるる場合ではなくて、最近ちょうど良い加減の酔い方を忘れてしまった気がします。今回のように不完全燃焼するか、浅草のように燃え尽きて灰になるか…。ちょっと自分が心配です…(A^^;;

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看板も変です。居酒屋とは思えない。かといって喫茶店という感じでもないような。

 珈琲&洋風居酒屋 海峡 クッターナ新小岩店
 東京都葛飾区新小岩1-44-2 クッターナシティビル5F
 TEL: 03-5607-3766
 11:30 ~ 翌朝4:30
 無休

—一次会
 順番が逆になりましたが、海峡の前に回転寿司に行きました。福松です。土曜日の夕飯時とあってほとんど満席という混み方。おかげでベルトコンベアにはたくさんのお寿司が回っていました。お寿司屋さんはやはり活気がなくては。そんなこともあって、がっつり食べてしまいました。

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空きっ腹にいきなり熱燗で。

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今回のヒットはこれ、下田の金目鯛。

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いろんな意味で寿司の王様、トロ。目の前で板前さんが解体してました。

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白魚も美味かったです。本当に透き通ってます。

 お皿の色(=値段)を少し気にしつつ、かといって隣のテーブルに負けるのも何となく悔しい思いをしつつ、あれこれお腹いっぱい食べきって一人\2,500也。お酒も含まれていることを考えるとやっぱり安いです。そして時間もほぼ1時間。やっぱり寿司は日本食のファーストフードですね。

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熱燗に飽きたので冷酒も行っちゃいました。

 やっぱり恐るべし新小岩。

八重洲&新橋飲み歩き

 金曜日の夕方、広島にいるはずの友人から突然のメール。出張で東京に来ているが、色々予定が狂って最終の新幹線まで時間が空いてしまったらしい。と、言われてしまったら放ってはおけません。早速お出迎えに行って新幹線の時間まで夕飯食べながら飲みに行くことになりました。ぎりぎりまで時間を有効に使うことを考えて、目的地は東京駅八重洲口周辺。あまり行き慣れない場所ですが、何とかなるでしょう。

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勘と嗅覚で探し当てた居酒屋。酒ぐら金八。

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マグロかま焼きとか。

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芽クワイ唐揚げとか。おつまみにぴったり。

 この日は金曜日ということで、どのお店も混雑気味なようです。八重洲口の飲み屋街をしばしうろうろしたところで、路地の向こうに見えるお店に、なぜかピンと来てしまいました。覗いてみれば席も空いてるようです。あとでもう一人来るかも、と混雑が予想される店にとっては迷惑な申し出をしてみると、快く「そしたらそっちに移ってね」と引き受けてくれました。お店の名前は「酒ぐら金八」です。ネットで調べても情報がほとんど出てこないらしい。店内は狭いけど緩くていかにも居酒屋な良い雰囲気。海鮮ものを中心にいろいろメニューも揃っています。

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あんきもと熱燗二合徳利。

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で、最後に鶏刺し。綺麗なピンク色で美味い!

 お酒は生ビールに始まり途中で熱燗へスイッチ。お店の名前から想像すると日本酒が色々取りそろえてあるかと思ったのですが、そうではありませんでした。かといって焼酎が色々あるわけでもなし。ここは単に冷や酒、熱燗、焼酎のお湯割り梅干し入り、または生ビールを飲む、というスタイルのお店です。肩肘張ってなくていいのだけど、料理が美味しかっただけにちょっと残念。良い日本酒が揃っていたらもっと良かったのに。

 さて、新幹線の出発時間も近づいてきました。その頃になると店内はいつのまにか満席。やはりきょうは金曜日、混雑する日だったようです。店を出て駅までは徒歩3分。お土産を買って改札へ走り去っていく友人をお見送りして一次会は終了です。

 酒ぐら金八
 詳細不明


 さて主賓は帰ってしまいましたが、二次会からはさらにもう一人合流することに。銀座近辺にいるらしいと言うことで、とりあえず銀座に向かいました。4丁目交差点からアップルストアを冷やかし、松屋のビルを眺めたり。いつしかトイレに行きたくなってトイレ探し。松屋はもう閉店です。そんなこんなで、連絡がついたもう一人の友人はなんと、有楽町駅にいるとのこと。結局ぐるっと遠回りをして有楽町に向かいました。

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銀座の夜はまだまだこれから。

 さて、めでたく全員集まることができて二次会に向かいます。行き先はとりあえず新橋方面へJRの高架沿いに進みます。そこで見つけた高架下の薄暗くて薄汚い路地。入り口の幅はわずか1mちょっと。ここで全員の足が止まります。そしてなぜか吸い込まれていくのです。ここは東京のど真ん中にある不思議なダンジョンと言われている路地に違いありません。世界的大都市東京の中で忘れ去られた一角。規模は違うけど、香港に以前あった九龍城砦みたいな雰囲気です。

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通路の奥に見える提灯に向かってダンジョンを進みます。

 ほとんど人のいない細くて薄暗い通路を進んでいくと、提灯を掲げた小さな飲み屋さんがたくさん並んでいます。とりあえずまた勘と嗅覚に頼ってその中の一軒、「千成」に入ってみました。そこでまたまたびっくり。入り口を一歩入ると、外観の慎ましさと静けさからは考えられないくらいの空間が広がり、たくさんの人がワイワイと飲んでいるのです。我々は店の奥の座敷まで案内されてしまいました。いったいこの人達はどこから現れてどこへ消えていくのか? 恐るべしダンジョン。ここは時空を越えた秘密の部屋に違いない。でもひっきりなしに響く電車の音だけが、私たちの知る現実の世界とのつながりをかすかに感じさせます。

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あじのなめろうとか。これは現実の生き物だろうか?

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くじらダチョウのユッケとか。たれの味が濃すぎてよく分かりませんでした。

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コンビーフのチーズ焼きとか。居酒屋らしいジャンクフードも色々あります。

 ここでまた熱燗を飲み、チューハイを飲みながらちょっと変わったメニューを発注しまくります。クジラダチョウユッケとか梅チャーハンとか、コンビーフのチーズ焼きとか。当たり外れ色々。鮭の焼きハラスとか鶏唐揚げとか、普通のメニューも頂きました。

 そしてこんなディープなお店でもまた海外交流が行われていました。今回はインドからやってきたビジネスマン。いや、外見はどう見ても中南米系なのですが、本人はインドから来たと言ってました。仕事関係で日本に長くいるらしく、ちゃんと日本人の同行者がいたので特別何も困ってはいなかったのですが、そのインド人の彼、お店のバイトのお姉さんがいたく気に入った様子。一緒に写真を撮ってもらっていました。バイトのお姉さんも嫌がらず、Yokoso Japanキャンペーンを展開していました。そのお姉さんは中国から来た方のようでしたけど。

 この不思議なダンジョン、他にも良いお店がいっぱいありそうです。この雰囲気だけでも味わう価値あり。ただし深入りしすぎると脱出できなくなる可能性があります。

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さて、現実への出口はどこだ?

 やきとり居酒屋 千成
 東京都千代田区有楽町2-1-1 インターナショナルアーケード街
 TEL: 03-3501-6879

—おまけ
 金曜日に先立つ木曜日は浜松に出張していました。そこで帰りの新幹線を待つ間に鰻を食べようと言うことで、駅前のうなぎ屋さんへ。ビールで白焼きと特上の鰻重を頂きました。とても美味しかったです。が、ちょっと食べ過ぎだったかも。

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鰻の白焼き。わさびと生姜をお好みで。

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特上鰻重。結構良いお値段しました。

GRDII トラブル… 片ボケ発生

 先日手に入れたばかりのGR Digital IIですが早速トラブル発生です。初代GR Digitalが発売されてから3年以上、モデルチェンジをしてGR Digital IIになって1年以上経過し、工業製品としてはすっかり安定期にあると思って信頼していたのですが…。しかも今回発生したトラブルとは、いわゆる「片ボケ」と言われる現象で、これは初代GR Digitalが発売前から抱えていた弱点であり、その後、市場に出回ってからも割と高い確立で発生していたらしく、ネットで検索すると同様の問題に当たった先人達の声がたくさん出てきます。

 で、問題の片ボケとはどういう現象かと言いますと、その言葉の通りで画面の片側だけがボケるという現象です。言い換えるなら、画面の片側にしかピントが合わないとも言えます。この現象に気がついたのは、何気なく撮った以下の写真を、何気なく眺めていたときに、得も言われぬ違和感を感じたことに始まります。

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一見何でもないようですが、よく見ると画面右端が変なことに気づきました。クリックするとフルサイズの画像が開きます。

 この写真、縮小されたサムネイルでは分かりませんが、ある程度の大きさで見ると画面の右側が異常にボケているのが分かります。ちなみに上のサムネイルはクリックするとフルサイズ(3648×2764 pixel)で開きます。絞りは開放ですが、ほぼ無限遠と言っても良い距離で、被写界深度の問題とは思えません。画面の端はある程度解像度が落ちるのは当たり前ですが、左端と比べるとなんか変。でもまぁ、何か偶発的な光の加減とか、シャッター押したときに微妙に回転ブレしたのかもしれないとか、あまり気にしていませんでした。

 が、その後何度か同じような妙な写真が撮れることがありました。ネットで調べると「片ボケ」がGR DigitalIIになっても引きずって持っている持病であることが分かりました。そこで簡単にテストしてみることに。そのテストというのは下記の写真のように、新聞紙を正面から撮影するというものです。

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新聞紙見開きをテスト撮影。ISO80で絞りは開放、撮影距離は1mほどです。クリックするとフルサイズになります。

 この写真もクリックするとフルサイズになりますが、普通のブラウザではウィンドウサイズに縮小されてしまい、等倍で見るのは面倒ですので、画面の左右両端部分を等倍で切り抜いてみたのが下に貼った写真です。上は画面左側、下が画面右側。明るさやコントラストが違うのは照明が適当なせいですので、気にしないでください。

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上の写真の左上を等倍で切り出したもの。そこそこ写ってます。

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同じ写真の右上を等倍で切り出したもの。ボケというか何というか…。

 とまぁ、こんな感じです。画面の四隅だけピントが甘く、流れてしまうのであればレンズ性能の限界も疑われるのですが、そうではなくて右側だけ、しかも右中央付近も隅と同じようにボケているのです。また、こういう写真が一枚だけであれば、やはり偶然にシャッター押したときに左手を支柱にして、回転ブレしたとも考えられるのですが、条件を変え、時を変え、対象物を変え、いろいろなテスト撮影してもほとんどコレと同じような写真が出来上がってしまいました。これはダメだ…。

 GR Digitalシリーズの持病である片ボケは、ネットの情報をいろいろかき集めてみると、たいていの場合左側に発生しているような気がします。レンズの構造的な問題に起因しているのであれば、片ボケが発生する側がどちらかに偏るのは頷けます。しかしまれに右側に出るという例もあるようで、私の場合はまさにマイナーな右側の片ボケ。だとすると、本当は別の要因ではないかと言う気もするのですが、もう一つ強力な状況証拠があります。

 というのは、マルチAFエリアモードで使っていると、ほとんどの場合AFエリアは画面左側に選択されるのです。よほど左右でコントラスト差がない限り(右側がかなり強くない限り)、必ずと言って良いほど左側のAFエリアでピントを合わせようとするのです。これも実は最近になって気づいた現象でした。もし、レンズのどこかが傾いていて、画面右側のコントラストが出ない(=ピントが合わせられない)とすれば、AFが左側に集中すると言うこともあり得るのかな?と思います。正確なところは分かりませんが。

 ということで、これはどうもトラブルの匂いがします。購入して1ヶ月経過していないことから、修理ではなくてまずは新品との交換を販売店にお願いしてみました。通販で購入しているのでちょっと面倒だったのですが、メーカー含めて色々交渉して、意外にすんなり代替機に取り替えてもらえました。代替機が手に入ったら、まずは片ボケチェックです。その結果は以下の通りです。

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GRDII 2号機でのテスト結果。同じ新聞紙、絞りも同じく解放です。照明等の条件もなるべく合わせました。

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左上を等倍で切り出してみました。特に問題ないようです。

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同じく右上の等倍切り出し。ちょっと左と比べると甘い気がしますが、概ね問題なさそう。

 と言うことで、今度は特に問題なさそうです。細かいところまで気にしてみると、やはり右の方が若干甘いような気がしますが、それこそ片ボケではなくて別の原因によるものと思われます。色々条件を変えて、何カットか撮ってみましたが、どれも問題は見あたりません。

 とりあえず一安心ですが、残る心配は、今は片ボケが出てなくても、やはり使い込むうちにまた出てくるかもしれない、ということ。1号機だって最初から片ボケしていたのかどうかはよく分かりません。と言うか、1号機で撮った以前の見直してみても、明らかに片ボケが疑われる写真はそんなに多くないのです。というか、意外に片ボケかどうかが判別できるような種類の写真(四隅まで均等に等距離のものが写っている写真)が少ないのです。

 とりあえず2号機をこのまま使ってみて、もしまた気になるようだったらRICOHに持ち込もうと思います。その方が根本解決になるでしょうから。

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と言うことで2号機です。ストラップはGR1に付属のハンドストラップに変えてみました。

 それにしても、3年も前から発生しているトラブルが未だに市販機に残っているのは、如何なものかと思います。これは、偶発的なトラブルではなく、GR Digitalのレンズリトラクタブル機構の弱さが根本的に持っている問題と思われるのですが、すでに初代発売開始から3年以上経過した今、モデルチェンジ時に対策を施すのはもちろん、製造工程や検査工程を見直して、発生率を下げるとともに間違っても不良品を市場に流さない努力がされているべきです。単に、私がものすごく運が悪かっただけなら良いのですが…。

 もっとがんばれRICOH!