GRDII トラブル… 片ボケ発生

投稿者: | 2009年3月14日

 先日手に入れたばかりのGR Digital IIですが早速トラブル発生です。初代GR Digitalが発売されてから3年以上、モデルチェンジをしてGR Digital IIになって1年以上経過し、工業製品としてはすっかり安定期にあると思って信頼していたのですが…。しかも今回発生したトラブルとは、いわゆる「片ボケ」と言われる現象で、これは初代GR Digitalが発売前から抱えていた弱点であり、その後、市場に出回ってからも割と高い確立で発生していたらしく、ネットで検索すると同様の問題に当たった先人達の声がたくさん出てきます。

 で、問題の片ボケとはどういう現象かと言いますと、その言葉の通りで画面の片側だけがボケるという現象です。言い換えるなら、画面の片側にしかピントが合わないとも言えます。この現象に気がついたのは、何気なく撮った以下の写真を、何気なく眺めていたときに、得も言われぬ違和感を感じたことに始まります。

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一見何でもないようですが、よく見ると画面右端が変なことに気づきました。クリックするとフルサイズの画像が開きます。

 この写真、縮小されたサムネイルでは分かりませんが、ある程度の大きさで見ると画面の右側が異常にボケているのが分かります。ちなみに上のサムネイルはクリックするとフルサイズ(3648×2764 pixel)で開きます。絞りは開放ですが、ほぼ無限遠と言っても良い距離で、被写界深度の問題とは思えません。画面の端はある程度解像度が落ちるのは当たり前ですが、左端と比べるとなんか変。でもまぁ、何か偶発的な光の加減とか、シャッター押したときに微妙に回転ブレしたのかもしれないとか、あまり気にしていませんでした。

 が、その後何度か同じような妙な写真が撮れることがありました。ネットで調べると「片ボケ」がGR DigitalIIになっても引きずって持っている持病であることが分かりました。そこで簡単にテストしてみることに。そのテストというのは下記の写真のように、新聞紙を正面から撮影するというものです。

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新聞紙見開きをテスト撮影。ISO80で絞りは開放、撮影距離は1mほどです。クリックするとフルサイズになります。

 この写真もクリックするとフルサイズになりますが、普通のブラウザではウィンドウサイズに縮小されてしまい、等倍で見るのは面倒ですので、画面の左右両端部分を等倍で切り抜いてみたのが下に貼った写真です。上は画面左側、下が画面右側。明るさやコントラストが違うのは照明が適当なせいですので、気にしないでください。

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上の写真の左上を等倍で切り出したもの。そこそこ写ってます。

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同じ写真の右上を等倍で切り出したもの。ボケというか何というか…。

 とまぁ、こんな感じです。画面の四隅だけピントが甘く、流れてしまうのであればレンズ性能の限界も疑われるのですが、そうではなくて右側だけ、しかも右中央付近も隅と同じようにボケているのです。また、こういう写真が一枚だけであれば、やはり偶然にシャッター押したときに左手を支柱にして、回転ブレしたとも考えられるのですが、条件を変え、時を変え、対象物を変え、いろいろなテスト撮影してもほとんどコレと同じような写真が出来上がってしまいました。これはダメだ…。

 GR Digitalシリーズの持病である片ボケは、ネットの情報をいろいろかき集めてみると、たいていの場合左側に発生しているような気がします。レンズの構造的な問題に起因しているのであれば、片ボケが発生する側がどちらかに偏るのは頷けます。しかしまれに右側に出るという例もあるようで、私の場合はまさにマイナーな右側の片ボケ。だとすると、本当は別の要因ではないかと言う気もするのですが、もう一つ強力な状況証拠があります。

 というのは、マルチAFエリアモードで使っていると、ほとんどの場合AFエリアは画面左側に選択されるのです。よほど左右でコントラスト差がない限り(右側がかなり強くない限り)、必ずと言って良いほど左側のAFエリアでピントを合わせようとするのです。これも実は最近になって気づいた現象でした。もし、レンズのどこかが傾いていて、画面右側のコントラストが出ない(=ピントが合わせられない)とすれば、AFが左側に集中すると言うこともあり得るのかな?と思います。正確なところは分かりませんが。

 ということで、これはどうもトラブルの匂いがします。購入して1ヶ月経過していないことから、修理ではなくてまずは新品との交換を販売店にお願いしてみました。通販で購入しているのでちょっと面倒だったのですが、メーカー含めて色々交渉して、意外にすんなり代替機に取り替えてもらえました。代替機が手に入ったら、まずは片ボケチェックです。その結果は以下の通りです。

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GRDII 2号機でのテスト結果。同じ新聞紙、絞りも同じく解放です。照明等の条件もなるべく合わせました。

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左上を等倍で切り出してみました。特に問題ないようです。

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同じく右上の等倍切り出し。ちょっと左と比べると甘い気がしますが、概ね問題なさそう。

 と言うことで、今度は特に問題なさそうです。細かいところまで気にしてみると、やはり右の方が若干甘いような気がしますが、それこそ片ボケではなくて別の原因によるものと思われます。色々条件を変えて、何カットか撮ってみましたが、どれも問題は見あたりません。

 とりあえず一安心ですが、残る心配は、今は片ボケが出てなくても、やはり使い込むうちにまた出てくるかもしれない、ということ。1号機だって最初から片ボケしていたのかどうかはよく分かりません。と言うか、1号機で撮った以前の見直してみても、明らかに片ボケが疑われる写真はそんなに多くないのです。というか、意外に片ボケかどうかが判別できるような種類の写真(四隅まで均等に等距離のものが写っている写真)が少ないのです。

 とりあえず2号機をこのまま使ってみて、もしまた気になるようだったらRICOHに持ち込もうと思います。その方が根本解決になるでしょうから。

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と言うことで2号機です。ストラップはGR1に付属のハンドストラップに変えてみました。

 それにしても、3年も前から発生しているトラブルが未だに市販機に残っているのは、如何なものかと思います。これは、偶発的なトラブルではなく、GR Digitalのレンズリトラクタブル機構の弱さが根本的に持っている問題と思われるのですが、すでに初代発売開始から3年以上経過した今、モデルチェンジ時に対策を施すのはもちろん、製造工程や検査工程を見直して、発生率を下げるとともに間違っても不良品を市場に流さない努力がされているべきです。単に、私がものすごく運が悪かっただけなら良いのですが…。

 もっとがんばれRICOH!

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