片ボケが激しくて一度新品交換してもらったGR Digital IIですが、その2号機もやはり問題あるようです。問題点は主に二つ(最終的には三つになりましたが)です。一つ目は1号機でも症状出ていたのですが、今回の個体もまたマルチエリアAFでは左側でしかピントを合わせようとしません。二つ目はノイズ(ランダムな輝点)がやたらに多いことです。比較対象は量販店のデモ機なのですが、どうも個体差とは言い難い差があるような気がします。
—マルチエリアAFの不調
この現象があると言うことは、やはり片ボケが出ているのではないかと思って再テストしてみたのですが、片ボケ自体は1号機ほど激しくないようです。が、カメラをどこに向けてもかたくなに左側にだけピントを合わせようとします。コレはいったいどうしたことか…?
以下の一連の写真は、私のGR Digital II 2号機の液晶ファインダーを別のカメラで撮影し、左側のAFエリアしかり使われない様子を記録したものです。例題として適当に机の上に手近なものを並べてカメラを向けてみました。クリックすると少し大きな画像で開きます。
とまぁ、ここまでは偶然かもしれません。たまたまAFエリア決定のアルゴリズム的に、左側の被写体が選ばれるようなシーンだったと、そう言うことかもしれません。では、ということで、1枚目の写真と全く同じ向きにカメラを向けた状態で、カメラを上下逆さまにしてみました。さっきはカエルの人形付近にピントを合わせに行ったので、今回も同じところにピントを合わせることが期待されます。
結果はこの通り。今度は逆側のGR Digital IIのマニュアルとキーボードの方にピントを合わせに行きました。つまり、この状態ではカメラにとってはやはり左側のAFエリアが選択されたことになります。
GR Digital IIには縦位置センサーが内蔵されていますが、上下逆さまという状態は検知できません。いずれにしろ上下が変わったことで、カメラにとってどういう影響があるのか、あるいはないのか分かりませんが、どうも片側のAFエリアしか選択されないことは、単なる偶然ではなくこのカメラの持っている癖であると言えそうです。ちなみに、上の例題写真の環境においては、多少カメラを動かしたり照明を変えたりしながら何度かシャッターボタンを半押ししてみましたが、ほぼ一貫して同じAFエリアのみが選択され続けます。ちょっとしたずれや偶然ではないと思います。
これは大変気持ちが悪い現象です。このAFエリア選択の偏りと片ボケの関係が、あるのかないのかよく分かりませんが、いずれにしても写真を撮る上において大きな問題になる場合があるはず。そもそもマルチエリアAFなど使わずに、センターAFで使えば良いのかもしれませんが、COOLPIX P6000のように、常にAFエリアをマニュアルで動かせるわけでもなく、いまさらセンター固定では使いにくいことこの上ありません。そもそも、何かがおかしなことになってるのは確かでしょうし、これは是非解消しておきたい問題点です。
—ノイズ多すぎ
もう一つの問題点はノイズ。デジタルカメラで撮った写真において、ノイズが多いか少ないかはかなり主観的な面があるのですが、そうは言っても2号機では単に個人的な許容度の問題とは思えないくらいの量のノイズが出ます。まずはファインダーを見ているだけでちょっとしたシャドー部には白点状のランダムノイズが大量に出ているのですが、撮影画像についても、ISO400まで上げると今時のカメラとしては如何なものか?と思えるほどの盛大なノイズ量。ファインダーで見ているのと近いイメージになります。こんなだったはずはないよなぁ、と思って交換前の1号機で撮った写真を見直してみたのですが、ISO400程度で撮った写真でも特にノイズの多さが感じるようなものはありません。
もちろん、1号機と2号機を全く同じ場所で同時に撮影して比べたわけではありませんので、ノイズ量の差は何かの偶然である可能性はゼロではありません。でも、以下の写真を見比べてみると、偶然とは思えない何とも納得がいかないとものがあります。
上の写真は2号機で撮影したもので、ノイズだらけ。下の写真は1号機で撮影したもの。ともにISO400です。上は夜空の部分を含めて全面ノイズだらけ。ちなみに、どちらもクリックするとオリジナルのサイズで開きます。これがISO1600で撮ったものと言われると、こんなものかな?と思えますが、ISO400でコレはあり得ません。。
ちなみに、念のため画面の一部を等倍で切り抜くと以下のような感じです。
と言うことで、とても個体差としては受け入れ難い差があるようです。このカメラが高感度には弱くて、こういうものだと言うなら仕方ありませんが、この個体だけの問題となると話は別。GR Digital IIは初代に対してISO400時の性能を上げたことがウリの一つだったはずでもありますし。しかもISO400は私の常用感度域ですので、これはこのまま放置するわけには行きません。
—またまた修理依頼
販売店に再び初期不良として交換をお願いすることもできると思いますが、その場合でも交換後の個体がOKかどうかは、一種の賭になってしまいます。ですので、今度は販売店で交換するのではなく、このままの症状を訴えてメーカーに修理に出そうと思います。そのほうが確実に直って帰ってくる確率が高いでしょうから。ということで、またまた”たくはい修理受付サービス”を使うことになりました。本日発送済み。さてさて、どうなることやら。