前回からの続きです。ポッサムチプでの第1回に続き、翌日曜日には第2回のヤキニクの日を祝う会が開かれました。しかも開催時刻は午後12時。そうです、ランチとして焼肉を食べるのです。前日夜のめくるめくポッサムチプの宴会から、まだ12時間ちょっとしか経っていません。
三宮のホテルを予約したとき、当然のように何も考えず朝食バイキング付きプランにしてしまったのですが、よく考えたらこの日程では朝食は不要でした。いや、朝ご飯なんか食べている余裕は(胃袋には)ありません!
今年は観光は完全に諦め、少しでも体を休めるためにチェックアウトギリギリまでゴロゴロと朝寝をし、そして少しでもお腹を空かせるために、真夏の神戸の街を三宮から元町まで徒歩で移動します。
ということでやってきました「炭火焼肉 くにきや」さん。ここも毎年必ず訪れている神戸牛焼肉の名店です。
時刻は午前11時55分。オレは今年も帰ってきたぜ! 真っ昼間からの焼肉宴会! うん、今日も熱く(ママ)なりそうです。
神戸は地下街がとても発達していて、三宮から元町まで地下通路でほとんど移動できてしまいました。この日もよく晴れた猛暑日だったので助かりました。
目指すお店「くにきや」は元町随一の観光エリア、南京町の西安門前にあります。小さな入り口から階段を上った2階にあって、6人まで可のテーブル席が4つに加えて、4人席が4つの座敷があるのですが、この日は大量のお肉が出てくる予定なので需給調整のためにテーブル席のみ使用した貸し切りとなっていました。
正当派神戸焼肉とはつまり最高の焼肉
さて「くにきや」さんの特徴と言えば、正当派の神戸牛焼肉であること。その点はこの10年以上まったくぶれません。いえ、毎年同じメニューという意味ではなく「正統派である」というコンセプトにいささかの揺らぎもないのです。
ですから、どっちが良いとか言うことではなく、前日夜の「ポッサムチプ」とはまったく異なる焼肉が食べられるのです。
何はなくともまずは乾杯。と言うことで、飲み物も正統派で生ビールを頂きましょう! ここでも乾杯の音頭は「ヤキニクの日バンザイ!」です。
焼肉には欠かせないキムチとナムルも正統派です。キュウリとカクテキは一人2個までと言う指示がでる人気品です。量も見ての通りたっぷり。
もちろん生ものスタート
さて、乾杯が終わったらいよいよお肉が出てきます。最初はもちろん生ものと決まっています。
トップバッターは超美しいハート。もちろんショウガでいただきましょう。
続いてセンマイ。センマイの刺身が食べられるお店は東京にも多いですが、本当に美味しいセンマイは少ないです。私はここのセンマイ刺しより美味しいセンマイを食べたことがありません。本当にうまい!
そして今か今かと待ち構えていた名物が来ました! 神戸牛のタンユッケ! さすがの「くにきや」さんでもレギュラーメニューではなく、あるときにしか食べられない幻のメニュー。
そうは言っても神戸や大阪在住の面々はたまに食べる機会はあると言うことで、「東京の(かわいそうな)人達から先に取ってええで」というありがたいお言葉をかけてもらいました。悔しいですが本当のことだから仕方ないです。いやいや、これは本当に反則な食べ物だと思います。珍しいだけじゃなくて猛烈に美味しいのですから。はじめて食べたときは自身の「肉観」が変わるくらいの衝撃を受けました。
焼きはタンから
さてここからいよいよ焼きが始まります。怒濤の正統派神戸牛焼肉フルコースがやってきます!
最初はもちろんタン。しかもこんなすごい神戸牛タン盛り! タンと言っても細かく分けるとやはり部位が色々あるわけで、このお皿は上の小さい方から上塩タン、タンルート、塩タンの3種盛り合わせになっています。特にタンルートは普通の塩タンとは見た目からして全然違います。もちろん味わいも。
タンルート(左)と塩タン(右)をまずは焼いて…
最後がやっぱり上塩タン! 焼けてきた姿はまた一段と美しいです。脂も肉汁も独特のジューシーさがあって素晴らしいです。
さて前半は怒濤の「塩」シリーズ。美味しいお肉はタレではなく塩のほうが素材の良さが生きてくると思います。この見事なサシが入った肉塊は特選ロース。とろけるような柔らかさが最高です。
そのままでも普通に食べても良いのですが、多めの脂を中和するためにもたっぷりのワサビとともに食べるとなお美味しくいただけます。
そしてここで我慢できずに早くも白米を投入。このすごいてんこ盛りはもちろん一人前ではなく、みんなでシェアするためのものです。
さらにクリとカブリ。これらもワサビを乗せて白米とともに食べるという贅沢をしまくります。実際、超幸せな気分になれます。
そして淡いピンク色した一段と美しいお肉が来ました。これは特上カルビです。大切なことなので繰り返しますが、これはただのカルビではなく、神戸牛の特上カルビです!
脂が多くて薄いので、焼き方には熟練の技と目が必要。この日もプロ級の達人に焼いてもらったので、どのお肉も最高の焼き加減で食べることが出来ました。
お酒はいつの間にかワインやシャンパンへ。これはお店で出しているものではなく、参加者の持ち込みによるものです。貸し切りの定額コース宴会なので特別と言うことで、普段から持ち込みできるわけではもちろんありません。
それにしても、色々なワインが揃っていました。肉と言えば赤と思い込んでますが、必ずしもそんなことはなくて、白でもロゼでも泡でも肉に合うワインは色々あります。
上ミノと脂付きハートで塩ものは終了です。いやー、これだけでももう十分堪能しました… と言ってもおかしくないところですが、実際はまだ折り返し地点にすぎません。
後半戦は味噌漬け
塩が終わったら次はタレ!というのが定番ですが、最近のトレンドはタレではなくて味噌漬けのようです。ここ「くにきや」さんでも数年前からタレに代わって後半戦には味噌漬けが出てくるようになりましたし、都内の焼肉店でも味噌で味付けした焼肉を出すところは増えてきたと思います。
それでも神戸牛の味噌漬けはまた別格です。これはタンとイチボ。うっすら色が味噌色なのが分かります。
それにしても今日はいったいどれだけタンを食べたでしょうか。バチが当たりそうなくらいに贅沢しているような気がしてきます。
次にカメラがホワイトバランスに迷いそうな色をしているこの肉はサガリ。いや〜 美味いです。味噌と良く合ってます。
キタ〜! このトロッとしてヌメッとした質感とどす黒い色合い。なんとも美味しそうなレバーです。これも味噌漬けしてあります。いやいや、この焼きレバーは最高なんですよ。レバーのイヤなところは全くなくて美味しさだけが詰まっています。レバー好きとしては溜まりません。
そしてここからいよいよタレに移って、特上ロース(左)にハラミ(右)が出てきました。これはもう正統派の中の正統派にして最高の焼肉です。もう一度ごはんが欲しくなってきましたが、〆が近いのでここはグッと我慢しておきましょう。
そしてホルモン盛り合わせが来たからにはもうラストスパートです。内訳はミノ、センマイ、アカセン、ハート、そっちゃん です。どれも美味い!
ホルモンは焼けていく姿が美しくて、とてもフォトジェニックです。お酒飲んで楽しくなっていたこともあって、後でSDカードの中身を見たら「連写し続けたのか!?」というくらいに焼かれているホルモンの写真が大量に記録されていました。
それにしてもこの色艶と炎の饗宴… いつ見ても食欲が刺激されてしまいます(A^^;
〆は恒例のビビンバ&カルビ巻き
最後の〆はこれまた正統派で毎年恒例のメニューがやってきました。
まずはチシャに辛味噌がやってきます。サラダじゃないですよ。
おいしそうなビビンバも来ました。グズグズに混ぜるところまでは良いとして、そのまま食べてはいけません。
そしてタレで味付けたカルビの二種盛りが続けてやってきます。これで〆の材料は揃いました。以上3つの食材を混ぜて手巻き肉を作りましょう!
葉っぱにビビンバをとって、焼いたカルビに辛味噌をお好みで乗せてたら、クルッと巻いてバクッと一気にクリの中へ。いや〜、これは溜まらんです。もうお肉でお腹いっぱいなのに、まるで別腹のデザートのように喉の奥に吸い込まれていきました。
また来年!
ということで「くにきや」の正統派神戸牛焼肉で祝う、ヤキニクの日2018第2回宴会も無事に乗り切ることが出来ました。
本当は水曜日のヤキニクの日当日に、再び「ポッサムチプ」で第3回目にして本番宴会があったのですが… さすがに水曜日まで関西で遊び続ける訳にもいかず、今年は泣く泣く欠席しました。来年もちょっと難しいかもしれませんが、来年のことはまた来年考えましょう。今からもう楽しみにしています!
それはそれとして、もちろんヤキニクの日当日8月29日は、東京でこぢんまりとお祝いしたんですけどね。それについてはまた別途…。