冬至も近づき日の入りが早くなってきました。写真でも撮ろうと午後にふらふらと出かけても、あっという間に日が傾き午後5時には真っ暗になってしまいます。この季節は何かと高感度に頼りがちな気がしますが、実際のところ、先月来お借りしているFUJIFILM X-E2で撮った写真を見ていると、夜の風景が圧倒的に多いことに気づいてしまいました。富士フィルム独自のX-Trans CMOS IIは特に高感度に強いので、ノイズを恐れず安心して感度が上げられます。
FUJIFILM X-E2, XF18-55mm F2.8-4 R LM OIS, 1/7sec, F4, ISO1600, STD, AWB
と言うことで、X-E2で撮った夜景写真を集めてみました。どれも概ねISO1600前後を使い、手持ちで撮ったものです。
浅草寺
東京を代表する観光地とあって、いつも多くの人で賑わっています。夜は綺麗にライトアップされており、何度も写真を撮りに来ていますが飽きることがありません。
FUJIFILM X-E2, XF18-55mm F2.8-4 R LM OIS, 1/8sec, F4.5, ISO1600, STD, AWB
本堂の西側には「奥山おまいりまち」という商店街があります。正面の仲見世ほどではありませんが、こちらにもお土産物を並べたお店や飲み屋、劇場などがあり賑わっています。
FUJIFILM X-E2, XF18-55mm F2.8-4 R LM OIS, 1/8sec, F4.5, ISO1600, STD, AWB
奥山おまいりまちから浅草寺に入っていくと、目に入るのは二つの高くそびえる塔。五重塔と東京スカイツリー。昔から日本人はタワー好きだったのでしょうか。
FUJIFILM X-E2, XF18-55mm F2.8-4 R LM OIS, 1/4sec, F4.0, ISO1600, -0.7EV, STD, AWB
浅草寺境内には本堂の他にも色々なお堂があります。その中の一つ、橋本薬師堂の近くにある聖観音菩薩像です。煌々と輝く五重塔を背景に銀杏の木の下にひっそりと建っています。実際は非常に薄暗かったのですが、写真に撮ると綺麗に陰影が浮かび上がってきます。低速シャッターでがんばりましたが、X-E2ならもう一段か二段、感度を上げても何とかなったかも。
FUJIFILM X-E2, XF18-55mm F2.8-4 R LM OIS, 0.6sec, F4.0, ISO1600, -0.3EV, STD, AWB
本堂脇の池。ここも肉眼では相当に薄暗かったです。石橋の欄干にほとんどカメラを置くようにして(もちろん縦に)そっとシャッターを切ってみました。水面の反射が綺麗です。
FUJIFILM X-E2, XF18-55mm F2.8-4 R LM OIS, 1/8sec, F4.0, ISO1600, STD, AWB
東京都内でもっとも古い木造建築物と言われている六角堂。とてもかわいい小さなお堂です。江戸時代よりも遙かに昔、室町時代に建てられたものだそうです。地震も大火も戦争も全てくぐり抜けてきました。残念ながらこのカットは激しくぶれています。無理せずもっと感度上げれば良かった…。でも高感度撮影時って、一回決めると固定してしまうんですよね。感度AUTOだと最高感度に張り付きがちなので、たいていの場合、ぎりぎりのところまで感度を下げるべくマニュアルで設定しています。
FUJIFILM X-E2, XF18-55mm F2.8-4 R LM OIS, 1/10sec, F4.0, ISO1600, STD, AWB
浅草寺を出て再び「奥山おまいりまち」の方へ。浅草のもう一つの名所、花やしき遊園地のそばにやってきました。遊園地は賑わっているようでしたが、外の商店街はまだ午後6時前だというのに人通りがまばらです。
FUJIFILM X-E2, XF18-55mm F2.8-4 R LM OIS, 1/30sec, F3.6, ISO640, -0.7EV, STD, モノクロ
さらに西へと進み繁華街から遠ざかると、突然こんな横町に行き当たったりします。場外馬券売り場の裏道に当たり、その客を目当てにした飲み屋街のようです。蛍光灯がかかっているところは藤棚になっているらしく、花が咲いたらどんな景色になるんでしょうか。渋い飲み屋街と藤棚の取り合わせ… 想像が出来ません。ひっそりしているこの様子に、思わずモノクロモードに設定してしまいました。
六義園
先日まで行われていた六義園のライトアップにはK-3だけでなく、X-E2も持って行きました。同じ場所から同じような焦点域のレンズしか使っていないので、K-3で撮ったものとほとんど同じような写真ばかりです。
FUJIFILM X-E2, XF18-55mm F2.8-4 R LM OIS, 1/5sec, F3.6, ISO1600, STD, AWB
灯籠とモミジ。
FUJIFILM X-E2, XF18-55mm F2.8-4 R LM OIS, 1/7sec, F3.2, ISO6400, STD, AWB
X-E2では全てJPEGで撮ったのですがISO6400でこれです。明らかにK-3とは2段分くらい違う気がします。特に夜空のあたりはノイズがありますが、粒が揃っていて見苦しくありません。解像感も色の出方もシャドーの自然さも文句なし。いやはや、ここまでISO1600でがんばっていたのが馬鹿らしいほどです。
FUJIFILM X-E2, XF18-55mm F2.8-4 R LM OIS, 1/7sec, F3.6, ISO3200, -0.3EV, STD, AWB
FUJIFILM X-E2, XF18-55mm F2.8-4 R LM OIS, 1/7sec, F3.6, ISO3200, -0.7EV, STD, AWB
この2枚はISO3200。こういうクッキリはっきりしたコントラストが高いシーンだからかもしれませんが、ここまでは十分常用圏内ではないかと思います。X-E1ではこういう場合、ハイライトが唐突に飛んでしまうような気がしましたが、X-E2はいくらか粘るようです。もっとも、これだけ輝度差があるとある程度は仕方ありません。
PARTY
最近参加させて頂いたとあるパーティで。室内写真は「夜景」とは言いませんが、高感度が必要なシーンではあります。せっかく内蔵されているフラッシュですが、使っていません。デジタルカメラは十分に高感度性能が高くなってきたので、最近あまりフラッシュ使わないですよね。ここには貼りませんが、もちろん人物も撮りましたので、スローシャッターを切るわけにはいきません。被写体ブレしない十分なシャッタースピードを稼ぐためにはやはりISO3200位は必要です。
FUJIFILM X-E2, XF18-55mm F2.8-4 R LM OIS, 1/125sec, F3.2, ISO3200, STD, AWB
美味しそうなケーキ。
FUJIFILM X-E2, XF18-55mm F2.8-4 R LM OIS, 1/280sec, F4, ISO3200, STD, AWB
美味しそうなお料理。
FUJIFILM X-E2, XF18-55mm F2.8-4 R LM OIS, 1/110sec, F3.2, ISO3200, STD, AWB
美味しい赤ワイン。
FUJIFILM X-E2, XF18-55mm F2.8-4 R LM OIS, 1/75sec, F3.2, ISO3200, STD, AWB
なぜか高いところに飾ってあった花。ホワイトバランスがおかしいかも。
X-E2の高感度性能は文句ナシ
富士フイルムのXシリーズは一通り使わせてもらいましたが、X Trans CMOSの何に感動すると言えば、その解像感よりも発色よりもダイナミックレンジよりもなによりも、高感度性能の高さが一番印象に残ります。中でもX-Trans CMOSもX-Trans Processorも”II”にバージョンアップしているこのX-E2が一番ではないかと思います。これなら拡張感度で25600までなどとケチなことは言わず、51200や102400くらいまで設定可能にしてくれれば良いのに、と思います。AFが無理とかいろいろあるとは思いますが。
FUJIFILM X-E2, XF18-55mm F2.8-4 R LM OIS, 1/30sec, F4.0, ISO500, STD, AWB
巷はクリスマスに向けてイルミネーションのイベントもたくさん行われていますし、夜景を撮る機会は多い季節ですね。
手持ちでこの夜景の写り方はスゴイですね!
X-E2恐るべしですね。
DAIKI (id:daiki_bassist)さん、コメントありがとうございます。
はい、X-E2というかFUJIFILMのXシリーズの高感度性能はすごいと思います。夜景専用に1台欲しいくらいです(^^;
無印K-5と、2台のK-5IIsを使っていましたが、
無印のほうをX-E2に置き換えることにしました。かなり良さそうですね。
chataさん、
おぉ!そうなんですか。一眼レフ、特にPENTAXと組み合わせるにはXシリーズはとても相性が良いと思います。K-5/K-5IIよりもさらに1段くらい高感度には強いですし。私も欲しいんですけどね… 踏ん切りが付きません。今年はK-3に行ってしまいましたし。