RealSSD C300ベンチマーク

投稿者: | 2010年5月18日

 RealSSD C300の128GB版のF/Wアップデート失敗の後日談です。結局Crucial/Micronからは修正版アップデータや失敗して使用不能に陥ったSSDへの救済プログラムが出ることもなく、せっかくの最新かつ高価なSSDがゴミと化してしまった状況に代わりはありません。<-p>

 で、私がとった対策は…「もう1個新しいのを買う」という大人の馬鹿の解決をしてしまいました。しかもやけになって256GB版にアップグレード! やった!!
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 ちなみに2個目はMicronブランドのバルク品ではなく、Crucialブランドのリテール品。化粧箱入りです。何が違うというわけではなく、単なる気まぐれ、気休めです。本体もシールが一枚貼ってあるかないかだけの違い。

 このRealSSD C300の256GB版は、AMDの最新サウスブリッジSB850、あるいはその他のSATA3 I/Fカードとの組み合わせで、現時点で最高速を出せるといわれています。ということで、その威力を確認すべくとりあえず簡単にベンチマークを取ってみました。比較対象は在りし日のRealSSD C300 128GB版です。CPU等のシステムの概要はこちらのエントリーにあるとおりです。AHCIドライバーはAMD製のものをインストールしています。計測ソフトはCrystalDiskMark3.0の64bit版を使用しました。
 また、参考までに昨年来約1年間使用したOCZ Vertex 120GBも計測してみました。以下結果です。

RealSSD C300 256GB (F/W:0001)

 公称値はシーケンシャルリードが355MB/sec、シーケンシャルライトが240MB/secです。ライトはともかくリードの数字はもはやSATA2の3Gb/secでは足らず、SATA3の6Gb/secじゃないと生かし切れません。それもSATAコントローラの接続バスによっては、別の部分にボトルネックができるなど、使いこなしにコツがいるデバイスです。AMDのSB850ならば特にその辺の心配はありません。そして結果は以下の通りです。
C300-256
 公称値には届きませんが、それでもリードは300MB/secを、ライトは200MB/secを余裕で越えています。512Kのランダムアクセスでもそれほど落ちません。この辺はHDDと大きく違うところです。4Kになると1桁以上落ちますがHDDでは考えられない数字。そしてリード・ライトともにNCQもよく効いているようです。

RealSSD C300 128GB(F/W:0001)

 死ぬ直前に計測しておいた結果です。おなじC300シリーズでも128GB版は256GB版とスペックがやや異なり、シーケンシャルリードは355MB/secと同じものの、シーケンシャルライトになると140MB/secとなります。この差はNANDフラッシュメモリの接続数というか並列性の違いと思われます。128GB版の方が当然メモリチップ数は少なくなりますので(ライトだけに影響が出る仕組みはよくわかりませんが)。で、結果は以下の通りです。
C300-128
 こちらも公称値に非常に近い結果が出ました。やはりライトは4Kのランダムを除いて256GB版に大きく劣ります。でもライトはほぼ同じ。このライトの性能差と容量、値段の差をどう考えるかは微妙なところ。私個人的にはやはり128GBで十分かな?と思いますが。

OCZ Vertex 120GB(F/W:V1.50)

 こちらは参考記録です。先日PCを作り替えるまで1年間使用していたSSD。これも昨年時点では十分に高速な製品でした。もちろん現時点でも通用する性能を持っています。計測したPCは上記のC300の場合とは異なり、CPUがPhenomII X4 905e、マザーボードがFoxconn A7DA-S(AMD790GX+SB750)で、AHCIドライバーはMicrosoft標準ドライバーです。サウスブリッジはともかくCPUはあまり結果に影響していないと思います。
 公称値はシーケンシャルリードで240MB/sec、シーケンシャルライトで180MB/secです。リードはC300に大きく劣りますが、ライトはC300 128GB版よりは上を行きます。さて、結果は以下の通りです。
Vertex-128
 ライトが公称値に比べるとやや低くなってしまっています。これは使い古して性能劣化しているわけではなく、導入直後のほぼ新品の時と同じ結果となっています。ただし、512Kランダムライトが誤差とは言えないほど下がってるのは、CrystalDiskMarkのバージョンの違いによるものか?使い込んだことによる性能低下なのかはわかりません。でも全体的にTrimはまぁまぁ効いてると言えるのかも。
 また、NCQはリード時にはそこそこ有効ですが、ライトには対応していないようです。4KリードがC300よりも速いというのは気になるところです。もしかしたらドライバーの違いによるものかもしれません。
 こうして見てみると、このVertexもそんなに悪くはありませんね。1年使っただけですが、信頼性や安定度の面でも変なことは一度も起きなかったですし。

 ということで、C300 256GBはやっぱり評判通り爆速だった、という自己満足の結果です。これで128GBを1週間で駄目にした心の傷も少しは癒されそうです。お財布は壊滅的ダメージを受けてしまいましたが(A^^;

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カテゴリー: PC