Windows 7 ベータ版

 今年に入ってからWindows 7のベータ版が一般個人にも配布され始めました。PC関係の各種ネットメディアでもいろいろとレビュー記事が掲載されています。恐らくPC自作erの間でも多くの人が実際にダウンロードして試してみていることでしょう。ということで、早速私もダウンロードして触ってみることにしました。Windows 7 ベータ版にはx86版(32bit)とx64版(64bit)の二種類があります。私は今後も64bit版しか使うつもりがないので、迷わずx64をダウンロードしました。なお、Windows 7ベータ版をダウンロードするにはWindows Live IDが必要です。

—ベータ版を使用する条件
 で、このベータ版配布の目的は、いわゆるお試し用途ということではなく、広く一般から現時点でのバグや不具合、周辺機器との相性情報などのフィードバックを得て、来年にはリリースされるであろうWindows7正式版の完成度を上げることが目的となっています。そのため、このベータ版をダウンロードするにはいくつかの条件がMicrosoftから提示されています。
 詳細はこちらのページに書いてあるのですが、ざっくりまとめると、専用のPCが用意でき、インストールメディアの作成やインストール作業、基本的なトラブルシューティングが自力でできること、ベータ版のリスクについて理解していること、そしてテストとフィードバックに積極的に参加する意志があること、となっており、これらに該当しない場合はダウンロードを遠慮してくれ、とまで書かれています。

 実際にWindows 7 ベータ版をインストールすると、デスクトップには「フィードバックの送信」というアイコンが置かれ、それのみならず、開いたウィンドウの右上には常に「フィードバックの送信」というリンクが表示されるようになります。これらによって、いろいろテストしながら出会った現象を即座にMicrosoftに送信できるようになっています。

 そういう点では、私は本当はWindows 7 betaを試用する資格がないのかもしれません。インストール先は専用のPCではなく、Virtual Boxによる仮想PCで、正直なところ半分興味本位というのが実際のところです。でも、ダウンロードしてインストールしてみたからにはせっかくなのでいろいろ触り倒してみたいと思います。ということで、今回のエントリーはとりあえずのファースト・インプレッションです。

 詳しくはこちらへ↓
 Microsoft Windows 7 ホームページ:http://www.microsoft.com/japan/windows/windows-7/default.mspx

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Window 7のデスクトップ。タスクバーが変わったのが目に付きます。

—インストール
 さて、上にも書いたように今回はVirtual Boxにインストールしてみました。ちなみにVirtual Boxの最新バージョンは2.1.2。クライアントOSとしてWindows 7がサポートされた最新版です。ダウンロードしたWindows 7ベータはインストールメディアの.isoフォーマットなので、Virtual Boxにインストールするには仮想DVDメディアとしてマウントするだけ。インストール作業は他のWindows系OSと同じようにあっさりと終了しました。一説によるとインストールも非常に早いそうですが、ながら仕事をしていたためか特にインストール時間については気がつきませんでした。

 インストール後、AC97サウンドだけは自動でドライバがインストールされなかったので、RealtekのVista用AC97ドライバを手動でインストール。無事に音が鳴りました。Virtual BoxのGuest Additionは2.1.2であればWindows 7に対応していますのでそのままインストールできます。もしそれ以前のバージョンを使用する場合、インストーラーをVista互換モードで実行すれば、問題なくインストールできるようです。(2.1.0で実際にこの方法で試しました)

 インストール時のディスク容量ですが、インストール直後で約10GB。一方同じようにVirtual Box上にインストールしたVista Home Premiumは17GBほどです。Microsoftの推奨条件ではWindows 7は16GB、Vistaは15GBとなっていますが。Vistaの方はインストール直後ではないのですが特にアプリケーションはインストールしていないので、ほぼ素の状態と思われます。Windows 7 ベータ版はフル機能搭載のUltimate相当だそうですので、いずれにしてもインストールサイズはかなりコンパクト化されているようです。

—Windows 7は軽い?
 巷ではWindows 7はVistaと比べて動作が「非常に軽い」と評判なのですが、実際にVirtual Boxにインストールした仮想環境でも、その軽さは細かい機能変更やUIの変化などよりも真っ先に実感できます。CPUにPhenom 9350eを積む私のPCでは、Virtual Box上でもWindowsXPはそこそこ実用的な速度で動きますが、Windows Vistaは非常に反応が遅くかなりストレスがたまります。しかしWindows 7は起動時間は長いような気がしますが、いったん起動してしまえばあとはWindows XPと遜色ない反応速度でサクサクと動きます。

 ちなみに仮想Windows 7に割り当てたメインメモリは1GB。Virtual Box上ではDirect3Dはエミュレートされず、グラフィックはアクセラレーションが無いも同然。当然Aeroも有効になりません。そしてCPUはPhenomの2GHz動作ながらも、シングルCPUとして認識されます。CPU能力はともかく、グラフィックを中心とした性能としては今時のPCとしてはかなり貧弱なスペックに相当します。それでもこれだけ動くのだから、実機では相当軽快に動くことが期待できます。今流行のネットブックでも画面が小さいことを除けば十分実用になることでしょう。

—その他インプレ
 Windows 7の新機能については、詳しい解説があちこちのネットメディアにあるので、そちらをご覧頂くとして、私が触ってみた限りにおいてはユーザーI/Fを中心にVistaとかなり互換性が高いように思います。XPからVistaに移行するときのような戸惑いは感じません。内部バージョンがVistaのNT6.0に対し、7はNT6.1であるところからも、その互換性の高さが想像できます。
 見た目にはタスクバーのデザインと機能がかなり変わったことが真っ先に感じられますが、便利になった、というよりは画面の占有率が高くなってしまったことがむしろ気になります。WUXGAくらいの解像度を前提にしているのでしょうか。

 さて、インストールしてからすでに2週間くらい経ちますが、今のところ特に変な問題には出会っていません。終了に時々失敗することはありますが、それはおそらくVirtual Box側の問題と思われます。現状のビルド7000は未だ日本語化の途中らしく、設定メニューやダイアログボックスに表示されるメッセージの多くが英語のまま残されていたりします。しかし、口コミで言われているとおり、非常に動作は安定しており、軽快さも含めベータ版とは思えない完成度です。ドライバー類もVistaのものがほとんどそのまま使用できますし、このまま普通に常用できてしまうのではないかと思えるほどです。

—VISTA vs 7
 Windows VistaはWindows ME以来の地雷OSと言われることもありますが、私はそこまでひどいOSだとは思いません。しかしVistaは4GB以上のメモリを積んでx64で使用することで初めて力を発揮するOSではないかと思います。メモリーの価格はこれだけ安くなったにもかかわらずx64の普及が進まないのがもどかしいところです。それにはいろいろ理由はあるのだと思いますが、x64化への移行ができなかったという点でVistaはやはり失敗作なのかも。

 それはさておき、Windows 7にはかなり期待できそうです。x64化によるメリットというものがますます不明確になってしまうような気はしますが、少ないリソースで軽快に動き、Vista以上のことができるならそれに越したことはないわけですし、今の時代にも合っています。

 過去、Windowsのバージョンアップにはすぐに飛びつかず慎重に手を出してきましたが、Windows 7にはすぐに手を出してしまいそうな気がします。それくらいこのBeta版はよくできてると感じました。

彰義隊:吉村昭

彰義隊 (新潮文庫)

彰義隊 (新潮文庫)

 

  時代小説の中でも江戸時代の終焉を扱った小説は、幕末ものとして一つのジャンルを形成するほど人気がありますが、私も昨年末あたりから特に徳川幕府の側から見た幕末史というものに興味が出てきました。これまで読んだ幕末もの小説は「まんがら茂平次」でしたが、これは歴史上に名を残す人ではなく、江戸の市民から見た幕末の物語として、フィクションでありながらも、当時の江戸の町の空気が直接感じられるすばらしい小説でした。

 で、今回読んでみたのがタイトルにあるとおり、吉村昭氏の「彰義隊」です。タイトルからして江戸幕末ものであることは明らかです。江戸という街の終焉を語るに当たって、やはりそのクライマックスとなるのは上野の山の戦いと言えるでしょう。上野の戦いについては多くの幕末もの小説でも触れられているほどの大事件でした。その戦いにおいて、旧幕府軍の残党の中心となったのが彰義隊です。この戦争での彰義隊の敗北によって、薩摩、長州を中心とする官軍は本当の意味で江戸を制圧することができたと言えます。また、江戸市民にとっても徳川幕府の時代が本当の終わりを迎え、新しい時代がやってきたことを実感する出来事だったに違いありません。上野の山の戦いは、慶応4年5月15日(西暦1868年7月4日)の出来事。圧倒的な兵器の差によって戦いはわずか一日で決着が付きました。

 この小説はそんな彰義隊の結成から敗北までを、赤穂浪士の物語のようにヒロイズムで描いた小説かと思ったのですが、実は中身は全く異なります。そうではなくてこの小説は、幕末期に上野寛永寺の山主であった輪王寺宮様の波乱の人生の物語です。寛永寺と言えば徳川幕府開闢以来、何人もの将軍の墓が置かれるなど、徳川将軍家と深い結びつきのあったお寺です。幕末期には徳川慶喜が謹慎していたのも寛永寺です。そして輪王寺宮様はその名前の通り、出身は皇族であり、後の明治天皇の叔父に当たる人。上野の戦争に先立って、朝敵となった徳川幕府を滅亡させるために江戸へと迫る朝廷軍、そして幕府の威力とともにあり江戸市民の信仰の対象であった上野寛永寺。輪王寺宮様は自分の出身と立場の板挟みとなります。

 幕末期に朝廷出身でありながら徳川幕府側にいたために板挟みとなった皇族と言えば和宮様が有名です。十四代将軍、徳川家茂の正室として京都から徳川家に嫁ぎ、最後は官軍によって江戸城を追われた女性です。昨年のNHK大河ドラマ篤姫にも重要人物として登場したので、その経緯をご存じの方も多いことでしょう。(そういえば天璋院も薩摩島津家と徳川将軍家の板挟みになった人物でした)。一方でなぜかあまり有名ではありませんが、輪王寺宮様もまた、和宮様と同じように皇族出身でありながら幕末期に徳川幕府側にいた人物です。しかも明治維新によって翻弄されたその人生は和宮様よりもずっとずっと波瀾万丈だったと言えます。

 輪王寺宮様と彰義隊の接点といえば、もちろん官軍との戦の場となった上野です。彰義隊が立てこもった上野の山の中心は寛永寺だったと言っても過言ではありません。そして結果的にこの戦争で寛永寺は破壊され焼失しました。輪王寺宮様はこの戦いがあった5月15日、避難することなく寛永寺に留まり続けました。これらは、輪王寺宮様は彰義隊側に味方したことを意味します。この小説では、輪王寺宮様が彰義隊、旧幕府軍に味方し、上野に立てこもるに至った事情と、上野での彰義隊の敗北以降、五稜郭の戦いで終わる戊辰戦争の歴史において、輪王寺宮様が果たした重要な役割と、その激動の流転の人生が語られています。なのになぜ「彰義隊」というタイトルがこの本にはつけられたのか? については、作者による後書きで解説されています。

 最初に書いたとおり、私がこの小説を読み始めたのは、彰義隊そのものが目当てではなく、徳川幕府側から見た幕末に興味があったためです。そういう意味では内容が輪王寺宮様の話であったとしても、私の期待を裏切ることはありませんでした。むしろ、こんな数奇な運命をたどった人がいたんだ… ということを初めて知り、とても驚き、なぜ一般にあまり知られていないのだろう?と思ったほどです。いや、幕末史が大好きな人々にとっては当然知っているべき重要な人物であるに違いありません。でも、明治維新の嵐にこれだけ翻弄された数奇な人生を辿った人の物語にしては、彰義隊や新撰組や篤姫と比べて知名度が低いように感じますし、もっともっと小説に取り上げられ、ドラマになって語り継がれていても良いのではないかと思いました。

 一方でこの小説は、非常に読み進めにくいと感じたのも事実です。どこまでが資料に基づいており、どこからが小説的演出なのかはわかりません。いや、吉村昭氏はこの小説を書くに当たって、地方に埋もれていた郷土史を発掘するなどして、輪王寺宮様の足跡を時間をかけて丹念に調べたことは後書きにも説明されています。むしろそういう資料を時間軸にそってまとめたドキュメンタリーという雰囲気もあり、浅田次郎氏の小説などに慣れた身からすると、盛り上がりに欠けると感じてしまった面もあります。それはそれで、この小説のスタイルであり味わいであることはわかっているのですが。

 思いがけず出会った激動の人生を送った人物の大河ドラマに接して、先が気になって気になって仕方ないのに、なかなか読み進められないというもどかしさを感じた小説でした。

 おすすめ度:★★★★☆(暇つぶしに読む小説ではないかも。テーマになんらかの興味があればお勧めです)

スキー2009:ブランシュたかやま

 ウィスラーへの旅の余韻と興奮もようやく覚めてきた今週日曜日に、ほとんどホームゲレンデと言ってもいいほど毎年必ず通っているブランシュたかやまスキー場に行ってきました。朝5時に東京を出発すれば、途中で朝食をとりつつも8時過ぎには到着します。この日は寒気が日本上空に流れ込んでいたようで、早朝の東京の気温は5度以下、朝の白樺湖周辺は-10度。スキー場はもっと寒かったようです。

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中央道の双葉SAより望む夜明けの富士山。

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朝のファンタジーコース(通称キャシャーンバーン)は空いていました。

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おなじみの山頂からの眺め。エコーバレーのアンデルマット第一がよく見えます。

 天候を心配したのですが、日本海側各地の大雪に対して長野県南部はきれいに晴れ渡っていました。快晴のブランシュたかやまスキー場は何度も経験があるはずですが、周囲がこんなにきれいに見渡せたことがあったっけ?と思えるほどの良い眺め。しかし雪質は期待したほどではなく、最近雨が降ってその後凍り付いたかのような固くてコロコロしたバーンがあるかと思えば、サラサラだけどブレーキのかかる妙な重い雪で覆われていたり。でも積雪量はたっぷりありました。

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中腹にある「信州そば・和食処 ふるさと」名物のこたつ”風”席。電気は入ってません。

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クワッド乗り場そばの「バウム」のホットココア。ポッキーも2本ついてきます。

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お昼に食べたスキーヤーランチ。要するにとんかつ定食です。これはイマイチかも。

 ブランシュたかやまスキー場のいいところの一つがゲレ食。レストランにそれなりのキャパシティがあることももちろんですが、いろいろ特徴的なメニューが揃っています。午前中の休憩では「ふるさと」でブーツを脱いでこたつ席でゆっくりしつつ、栗おしることレンコンチップスとカップ酒(A^^;を。お昼にはメインのレストランである「バウム」へ。いつもはいろいろ種類が選べるカレーを食べるのですが、今回はスキーヤーランチというのを食べてみました。中身はほぼとんかつ定食なのですが、盛りつけが洋風です。味は残念ながらイマイチでしたが量はたっぷり。お腹が空くスキーにはぴったりです。ってことで、これはまさしくスキーヤーランチなのかも。

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終日いい天気。時折風で雪が舞い上がっていました。

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山頂からは浅間山もよく見えました。

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今回のスキー・エクスプレス306

 このブランシュたかやまスキー場は最近では珍しいスキー専用のスキー場。それほど大きくはありませんがコースのバリエーションも多く、1日滑っていても飽きることがありません。ロマンチックコースがこのスキー場の標準コースとすると、スラロームコースやジャイアントコースなど、比較的斜度がきつく長さもあってなかなかスリルのある上級コースもあります。で、何でもないようでいて特徴的なのはファンタジーコース。最大斜度14度、長さわずか400m。いわゆるトレーニングバーンなのですが、ここは上級者から初級者、子供までいろんな人が滑っており、人気があります。滑っていてなかなか気持ち良いし、上手くなった気がするのでとても楽しいコースです。今回も10本以上このファンタジーコースを滑った気がします。

 ところでこの日は午後にスラロームコースでバッジテストが行われていました。そのため午前中からテストを受ける人たちが練習をしていたのでしょうか、いつもよりもレベルの高い上手い人がいっぱい滑っていたような気がします。

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今回も石遊の湯によってきました。ここは鉱山跡に掘られた温泉だそうです。

 この日は日曜日で翌日からのこともあるので、スキーは早めに上がり帰宅の途に。諏訪近辺に来たときに立ち寄る温泉としては定番となった石遊の湯に。日が高い時間に来たのは久しぶりです。相変わらず空いてはいましたが、どうやら宣伝に力を入れ始めたのか、口コミが広がってきたのか、人気が出てきたようです。いろいろな新聞や雑誌に取り上げられた記事がいっぱい張ってありました。特に無色無臭のお湯なのですがなぜかとてもよくからだが暖まります。この日のように極寒のなかでのスキーの後にはとてもありがたい温泉です。


 ブランシュたかやまスキー場
 長野県小県郡長和町大門鷹山
 TEL:0268-69-2232

ハードディスク総取り替え

 ということで、先日のエントリーに書いたとおり、Seagateの不良製品に2台も当たってしまった(まだ発症はしていませんが)ので、この際すべて最新のハードディスクに取り替えることにしました。これまでは、システムドライブにWestern DigitalのWD5000AAKS-00YGA0、データ用とバックアップその他用にSeagateのST3500320ASと、500GBのHDDを合計3台搭載していたのですが、今回は新たに1TBを2台という構成にしてみました。購入したのはWestern DigitalのWD1001FALSと同じくWestern DigitalのWD10EADSです。ところで、この2台で合計2TBのハードディスク、合わせて2万円もしません。いい時代になったものです。

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黒い方がWD1001FALS、緑色の方がWD10EADS

 両ドライブとも334GBプラッタを3枚使用したドライブです。WD1001FALSの方はBlackシリーズということで7200rpmで32MBバッファをもつパフォーマンス重視の製品(Raptorは別として)。一方のWD10EADSはディスク回転数を5400rpmに落とすことで、性能よりも静音、低消費電力を重視した製品です。現在の私のメインPCのコンセプトである「そこそこ高性能と静音低消費電力を両立した地球に優しいPC」に合わせてみました。容量は500GB増えましたが、ドライブ数が2台に減り、音も静かになり消費電力も下がります。

 本当は静音・低消費電力を徹底するためにWD10EADSを2台にしようかと思ったのですが、やはりシステムドライブはある程度の性能(=転送速度)が欲しいなということで、無難に片方はWD1001FALSにしておきました。いや、WD10EADSでも今まで使っていたHDDよりは性能がいいらしいのですが。

 1TBが2台になって悩んだのはパーティション構成。私はできる限り1ドライブ=1パーティションで使うようにしていたのですが、さすがに1TBもシステムドライブには必要ありません。データ保存用は大きければ大きいほどいいとはいえ、やはり今のところ500GBでも余裕はありました。

 ということで、今回はWD1001FALSの方を2パーティションに分け、システムとアプリ用に240GB、残りを常用データ置き場に。WD10EADSはまるまる1パーティションにしてバックアップおよび普段使用しないデータ保存用に使うことにします。

 さて、Seagateの2台はおいおいF/Wをアップデートするとして、500GBが3台も余りました。使い道はいろいろとありそうです。USB接続の外付けHDDケースでも買ってきますか。

カテゴリー: PC

Seagateハードディスク不良問題

 ここ数日で急展開を見せ始めたSeagate製ハードディスクの不良問題。昨年末から密かにいろいろ言われていたのですが、今週になって公式にSeagateからアナウンスが出たことで騒ぎが大きくなってきました。問題の内容は、ある日突然BIOSからディスクが認識できなくなる可能性があると言うもの。原因はディスクコントローラのファームウェアにあるようです。つまり、物理的な故障や破壊ではないので、問題が発生しても中身のデータが消えるわけではない、とは言うものの、そうなったらユーザーの手でデータを取り出す手段はほとんどありません。

 ↓Seagate社の公式アナウンス
http://seagate.custkb.com/seagate/crm/selfservice/search.jsp?Tab=search&Hilite=&Module=selfservice&&TargetLanguage=selfservice&DocId=207931&NewLang=en

 これによると、問題が発生する可能性があるのは昨年来の同社の主力製品、Barracuda 7200.11などのSATAモデル。最近人気の1TBや1.5TBのモデルも含まれています。そして、対象製品かどうかはモデル名と搭載されたファームウェアのバージョンで判別できるようです。一時はこれらに加えてシリアルナンバーが該当する場合、という条件が付加されていましたが、シリアルナンバーによる判別方法は間違いor不正確だったようで、すぐに取り消されました。

 不幸にして既に突然死してしまったドライブの救済方法がどうなるのかは分かりませんが、該当製品でまだ問題が発症していないドライブに対しては、どうやらSeagateから近々対策済みファームウェアが配布され、それをダウンロードしてユーザーが自力でハードディスクのファームウェアの書き換えを行うことになりそうです。しかし、いかにPC自作erと言えども、ハードディスクのファームアップデートというのはあまり一般的な作業ではありません。少なくとも私はやったことがありません。これはこれで新たな問題を引き起こす可能性がありそうです。


 私もそういえばSeagateのハードディスクを使っているなぁ、でも買ったのはだいぶ前だし… と思って念のためという気持ちで使用中のハードディスクを調べてみたところ、なんと該当モデルの該当ファームウェア搭載品が2台もあることが判明。しかも2台とも運用中です。これは大変だ!

 該当していたのは、Barracuda 7200.11シリーズのST3500320ASという500GBのSATAモデルで、ファームウェアはSD15。1台はメインのデータ保管用、もう1台はそのバックアップ用。もしかしたら2台とも同じように突然死するかも知れず、これではバックアップ取ってる意味もありません。同じ製品をバックアップに使うというのはFail Safe的に間違っていることに今更気がつきました。とはいえ、個人のPCレベルで普段そこまでは考えませんが。いずれにしても、慌てて別の空きドライブを用意してさらにバックアップを取っておきました。これでとりあえず一安心です。

 で、対策済みファームウェアですが現時点ではまだリリースされていません。私の持っているST3500320AS用の対策済みファームウェアは昨夜一瞬配布されたのですが、検証不十分と言うことで今朝になって取り下げられてしまいました。現時点ではダウンロードできなくなっています。該当製品判別方法の件といい、Seagate側もかなりドタバタとしているようです。今後もSeagateからの発表はすぐに鵜呑みにせず、様子見した方が良いような気がします。

 ↓ST3500320ASの対策済みファームウェアの案内(1/20 23:00現在はダウンロードできません)
 http://seagate.custkb.com/seagate/crm/selfservice/search.jsp?DocId=207951

 とりあえず、対策ファームウェアが出るまで、バックアップ用の1台はケーブルを引っこ抜いて、電源を入れないようにし温存しておくことにしました。データドライブに使っている方はそのまま引き続き使用中です。そもそも、この2台を購入したのは一昨年の暮れ。それ以来1年以上ずっと使っています。
 巨大掲示板などで報告されている色々な情報を見ていると、私の持っているドライブはシリアルナンバーもかなり古い方なようです。また、突然死する場合は使用開始直後から数ヶ月内に起こることが多いようで、1年以上使用したドライブに発生したという情報はありません。何が違うのかよく分かりませんが、何となく私の持っている2台のドライブは問題ないのではないかと思っています。うちの子に限って、と言う心理かも知れませんが(A^^;

 

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念のためSMART情報をチェックしてみましたが問題はないようです。

 というか、1TBのハードディスクも安くなりましたし、ここは新しいディスクに交換するというのが最も確実な方法かも。でも、HITACHIは過去モーターのうなり音と振動が大きいモデル(個体?)に2回も当たったので、それ以来候補から外すようにしているし、今回の問題でSeagateも対象外。SSDはまだデータストレージに使えるだけの容量も信頼性もありません。とすると、ハードディスクはWestern Digitalしか選択肢がないことになってしまいました。Wetern Digitalは悪くないと思うのでいいのですが、なんか寂しいですね。

[1月27日追記]
 その後、上でリンクを張ったSeagateの告知ページがアップデートされ、モデル名、ファムウェアバージョンに加え、シリアルナンバーによる該否判定が再開されました。早速手持ちの2台の500GBドライブのシリアルナンバーを入れてみたところ… “Drive is not Affected. No action required.”(=不具合非該当品なので対策不要)という結果に。やっぱりうちの子に限って、問題はなかったわけだ(A^^;

 ↓新シリアルナンバー判定ページ(セキュリティコードの読み取りが結構難しいです…)
 https://apps1.seagate.com/rms_af_srl_chk/

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結局不具合対象品ではありませんでした。

 特に問題出ていなかったのだし、該当品ではないと判定されたのであれば、判定結果が言うように何もしないのが一番安全です。とはいえ新しいファームというのも何となく気になります。結果的に勇み足だったとはいえ今回の騒動でハードディスクをすべて新しくしたこともあり、このドライブはもう重要な用途では使わないことにしたので、興味本位でファームウェアを書き換えてしまいました。今までのファームウェアバージョンはSD15というもの。今回対策ファームウェアとしてリリースされたのはSD1A。下一桁が5も進んでいます。

 ということで、ST3500320AS用の新ファームウェアSD1Aをダウンロードし、CDを作ってハードディスクのファームアップデートというのをやってみました。作業自体はあっけないほど簡単に終了。その後確認してみると確かにファームウェアのバージョンは変更されているようです。当たり前ですが使用感は変わりません。ベンチマークはアップデート前のデータがないのでとっても無意味と思いやってませんが、たぶん変わらないでしょう。

 とりあえず、大量のデータの読み書きとかしてみましたが問題はないようです。このままサブPCに移植してしまおうかと思っています。

スキー2009:ウィスラー・ブラッコム(後編)

 中編からの続きです。カナダはウィスラーへの旅も4日目。いよいよウィスラーでスキーをする最終日となりました。この日のメインイベントは早朝のファーストトラック(フレッシュトラックと表現される場合もあり)滑走です。ウィスラーのゴンドラ営業開始時間は通常8時半からなのですが、普通のリフト券の他にファーストトラック・チケットというのを買うと7時半から特別にゴンドラに乗せてもらうことが出来ます。コースは限定なし。基本的にゴンドラから行けるコースは全て滑れます。しかもこのファーストトラックチケットにはゴンドラ終点のラウンドハウスロッジでの朝食券付き。毎日最大650人限定のサービスです。私たちのツアーにはこのファーストトラックチケットが1人1枚ずつ付いてきました。滞在中いつ使っても良いのですが、最も空いているであろうこの日に使うことにしました。

●4日目(1月13日):ウィスラーでファーストトラック体験→ブラッコム氷河へ
 この日の朝のために前夜の飲み会はやや控えめでした。寝坊常習犯な私も朝6時にちゃんと目を覚ましていそいそとスキーの準備。まだあたりは真っ暗です。7時過ぎにゴンドラ乗り場に着いてみればもう気の早い人達が並んでいます。それでも人数は100人くらい。まだまだ余裕です。ファーストトラックのためのゴンドラ運行は7時半からと聞いていたのですが、結局私たちが並んだ直後の7時15分には動き始めてしまいました。特に待つこともなくゴンドラに乗車。7時半過ぎにはラウンドハウスに到着。まだ山の上も夜は明けていません。

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夜が明けてきたばかりのPEAK2PEAKゴンドラ乗り場。

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朝食はバイキング形式。食べかけの写真でスミマセン。

 コースはまだオープンしておらず、とりあえずラウンドハウスロッジの2階に入って朝食を食べます。メニューはいわゆるバイキング形式で、ベーコンとかスクランブルエッグとかウィンナーとかパン各種とかそういうもの。シリアルとかフルーツとかも食べ放題。飲み物も各種用意されていてなかなか本格的です。うっかり食べ過ぎて結構お腹いっぱいになります。

 そうこうしているうちにコースが開いたらしく、多くの人が慌てて準備をして出て行きました。我々は特に焦らず急がずゆっくりと食べてのんびりと出発。一般客は早くても8時50分まではここまで来ないので、それまでに滑り始めればファーストトラックチケットの恩恵を十分受けることが出来ます。残念ながら前夜に雪が降ったわけでもないし、完全な一番乗りではないにしても、ピステンのかかった朝一番の締まった雪面を楽しむことが出来ます。広大なスキー場なだけに仮に最大の650人がいたとしても、ゲレンデに散らばってしまえばほとんどガラガラの状態です。

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ファーストトラックを楽しむの図。やっぱりピステンのかかった雪面を滑るのは気持ちいいです。

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ラウンドハウスの谷側に立つ石像。来年のオリンピックのマークになっています。

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陽が高くなつにつれてだんだん晴れてきました。今日も一日良い天気になりそうです。

 ファーストトラックの時間帯を含め、この日は主にEMERALD EXOPRESSの下を通るEGO BOWLというコースと、BIG RED EXPRESS沿いのPONY TRAILで遊んでいました。特にEGO BOWLは幅が広くて斜度も適度にあり、滑っていてとても気持ちの良いコースです。日本のスキー場だったら恐らく中級に分類されるコースかと思われます。一方のPONY TRAILの方はややコース幅は狭めですが、とても広くて緩い斜面から、すこし狭くて急な斜面、そして林間コースのような細くて緩い斜面まで、変化に富んでいてこちらもなかなか楽しめます。どちらも距離は相当あります。

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今日の昼食は味噌ラーメン。なぜかチキン入り。麺は短く細切れになっています。これまた微妙な味でした。

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パックのお寿司も買ってみました。カナダでも寿司は大人気のようです。

 早めのお昼を食べたあと、今日も再びブラッコムエリアへ行ってみることにしました。PEAK2PEAKを降りてひとまず案内板を見てみると、昨日はクローズしていた7th HEAVENの裏側にあるブラッコム氷河(BLACKCOMB GLACIER)エリアのコースが開いているようです。コースマップの横には案内係のおじさんが立っていて色々教えてくれます。氷河まで行きたいというと、まずは7th HEAVENまで行けと教えてくれました。さらに、氷河周辺のコースは中級マークが付いているけれどもVery Difficultだとも。とりあえず、7th HEAVENからの迂回コースがあることは分かっているので、氷河のコースを見るだけでも見てみようと、再び7th HEAVENへと向かいます。

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7th HEAVENへ向かう人はほとんどがツインチップあるいはセミファットスキーなどを履いています。

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雲が高く昨日よりもさらに幻想的な風景が広がっていました。

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この3人はずっとこのまま景色を見ていたようです。

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ズームして望遠側で撮影。

 7th HEAVENから昨日滑った斜面とは逆側にブラッコム氷河エリアがあります。7th HEAVENからアクセス可能なのはホルストマン氷河(HORSTMAN GLACIER)、そして一つ尾根を超えてさらに奥にブラッコム氷河があります。それら氷河沿いに滑走コースが設定されています。ホルストマン氷河上のコースはあまり長くなく、両脇にTバーリフトが設置されています。7th HEAVENからの滑り出しは、ほとんど直角に思えるほどの急斜面でしかも荒れてコブになっています。大好きな人は大好きな類の斜面ですが、私にはちょっと手強すぎるようです。しかし斜面の脇のTバーリフト沿いは比較的緩やかで普通に滑れそうなラインがあるのを発見。思い切ってそこを1本下ってみました。途中からは氷河の真上にも出てみました。とても軽い雪で雪面の荒れも気にならない、面白いコースでした。見上げると氷河の上の方では最近雪崩があったような跡があります。自然のものかわざと起こしたものかは分かりません。

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7th HEAVENからホルストマン氷河を見下ろしたところ。

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氷河の中腹から上を見上げるとこんな景色です。

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下りきったらTバーに乗って再び7th HEAVENまで上がります。

 氷河のコースも一本滑ることが出来てとりあえず満足。ここも何本も何本も繰り返し滑るような体力はありません。ビレッジに帰るにはここから標高差にして1,500m以上下らないといけないし。と言うことで、7th HEAVENから初級者コースを通ってランデブーロッジまで戻ることにしました。

 スキーも3日目の午後とあってだんだん疲れが溜まってきたようです。ランデブーロッジでしばし休憩のあと、ほとんど滑っていないブラッコムエリアの中腹付近を少し滑ってみることに。中でもSOLAR COASTER下のSPRING BOARDというコースは中級者向けでとても気持ちの良いコース。でもなにしろ長い!時間も午後2時を過ぎたし、疲れもあってそろそろビレッジに戻ろうと思っていたのに、今回のウィスラーも取り合えず滑り納めと思うと、名残惜しくて一本余計に滑ったりして、少しぐずぐずとしてしまいました。

 最後は初級者コースをゆっくりと降りてきて、ブラッコム麓のアッパービレッジへ。そこから連絡路みたいなところを滑り降りてウィスラービレッジに帰ってきました。ウィスラーでのスキーもとりあえず無事終了です。

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ランデブーロッジにはイタリアンレストランもあって、スキーヤー以外の観光客もゴンドラでやってきます。

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ウィスラー・ブラッコムの雄大なスキー場に乾杯!Kokaneeはこの地域のビールです。

 さて、3日間の充実のスキーを終えてウィスラーでの最後の夜です。ホテルに戻ったら昨日と同様にまずはジャグジーに入って体のこりをほぐします。そしてしばらく熟睡してから暗くなった頃にビレッジへ。この日の晩はスノーモービルに乗ってフォンデュでも食べに行こうかと言っていたのですが、ツアー会社に問い合わせると、最小携行人数に達していないので今夜のフォンデュツアーはキャンセルとのこと。仕方ないのでビレッジ内で目を付けた韓国焼肉屋に行ってみました。そうです、バカな我々はウィスラーまで来ても焼肉を食べるのです。

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CELADONと言う名の焼肉屋がありました。入り口含め店内の内装はかなり違和感ありです。

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カルビ、プルコギ、鶏に豚、そしてエビとマヒマヒ。

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日本では見かけないチャミスルだかジンロだか分からないラベル。味は韓国焼酎そのもの。

 入り口にいきなりブルーに照明されたバーがあったり内装は微妙な感じ。サッポロビールを頼むとやっぱり泡がなかったり、いきなり味噌汁がでてきたり、海外のアジア料理店らしい、なかなか面白い趣向がありましたが、肉はそこそこ美味かったです。でも、肉の種類はそんなになくて、むしろシーフードとかそういうものが混ざっているあたりは、上手く現地化されていると言えそうです。お値段もそれほど高くなく良いお店だと思います。もちろん、間違っても本格的な韓国焼肉ではありませんが、海外でしか食べられないのは確かだと思われます。

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雪だらけのビレッジでアイスを食べる…。もちろん美味しかったですよ。

●最終日(1月14日):帰国
 翌日は早朝5時過ぎにチェックアウトし、ウィスラーをあとにしてバンクーバーへ。お土産などを買いつつ12時少し前発のJAL17便で東京に帰ってきました。帰りはジェット気流に逆らうので行きより長い約10時間のフライト。日付変更線を超えて15日の午後に無事に成田に到着しました。

 ちなみに今回乗った飛行機は行き帰りともB747-400。2クラス構成で2階席もエコノミークラスでした。最近はツアーでもWEBチェックインで出発の72時間前に席を指定できます。このサービスを利用して行き帰りともに2階席に乗ってみました。客席数に対しフライトアテンダント人数が多く、サービスが行き届きますし、トイレもそれほど混みません。人も少ないので比較的静か。B747のような超大型機なのにこぢんまりしたキャビンは居心地が良いです。ただ、荷物入れが小さくて争奪戦になりやすいのが難点です。


 ということで、初のカナダでのスキー旅行は大変充実したものになりました。ウィスラーのスキー場は規模が大きく、コースのバリエーションに富んでいて、ホスピタリティも充実しています。特に7th HEAVENにはとても感動しました。残念ながら今年はウィスラーとしては雪の量も質もかなり不足気味だったようですが、なにぶん自然が相手ですのでそれは仕方ありません。それでもPEAK付近のコンディションは私からすれば申し分ないものだったと思います。スキーは万国共通なれども、ゲレンデではやはり色々な点で異国情緒も感じられます。

 何よりウィスラーのすごいところはスキー場麓にあるビレッジの規模と雰囲気。そこには完璧なスキーリゾートができあがっています。スキー場の規模と質のみならず、アフタースキーを楽しむビレッジ含めたスノーリゾートとしての完成度は、ウィスラーならではのものがありそうです。

 旅先からアップしたエントリーにも書きましたが、ウィスラーは日本からのリピーター率も相当に高いそうです。中には毎年来ているという強者もいるようです。でも、その理由が分かりました。ここは何度でも、出来れば毎年恒例としたくなるようなスキーリゾートです。来年はバンクーバーオリンピックが開催されると言うことで、時期によってはウィスラーには行けないかも知れません。でも、またいつか、それも近いうちに再度訪れたいと思います。

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ブラッコム山をバックに記念写真。また行くぞ!

スキー2009:ウィスラー・ブラッコム(中編)

 前編からの続きです。3日目も終日スキーの予定。この日は特にツアーもガイドも申し込んでおらず、完全にフリーです。前夜に飲み過ぎたためか予定より1時間遅れで起床。9時過ぎにようやくホテルを出てゲレンデに向かいました。妙にテンションが低い一行はそれでもやることはちゃんとやります(A^^; 前日に続き、どうしてもヘルメットが欲しいという友人は滑る前に朝から買い物。手に入れたヘルメットをそのまま被っていざゴンドラへ!

●3日目(1月12日):ウィスラーからブラッコム 7th Heavenへ
 昨日と同様にウィスラーのゴンドラに乗ってまずはラウンドハウスロッジへ。今日はそこからすぐにPEAK2PEAKゴンドラに乗ってブラッコムエリアに渡りました。この日は月曜日ということで昨日よりはだいぶ人出が少ないようです。ゴンドラもかなり空いていました。PEAK2PEAKはかなり大型で一つのゴンドラに20人くらいは乗れそうです。ブラッコムとウィスラー間の4.4kmを11分で結んでいます。PEAK2PEAKゴンドラを降りると、すぐそこにはブラッコム側スキー場の中心となるランデブーロッジがあります。標高は1860mです。

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ウィスラーとブラッコムを結ぶPEAK2PEAKゴンドラ。

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P2Pのロゴマーク。恐らく来年のオリンピックのために建設されたものと思われます。

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PEAK2PEAKを降りるとランデブーロッジがあります。ブラッコムエリアの中心地。

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この日は山の上に上がると綺麗に晴れていました。ウィスラーのコースがよく見えます。

 ブラッコムエリアはビレッジから直通のゴンドラはなく、麓からはゴンドラとリフトを乗り継がないとランデブーロッジまでは上がってこられません。それを考えるとウィスラーへ上ってからPEAK2PEAKを乗り継いでくる方が簡単です。そしてブラッコムエリアもまた、ランデブーロッジが頂上というわけではありません。ランデブーロッジから7th AVENUEという連絡路のようなコースを経由し、7th HEAVEN EXPRESSに乗ると、ブラッコムエリアの頂上7th HEAVENまで登ることが出来ます。ここはウィスラーの山頂よりも高くて標高2,284m。ちなみにブラッコム山の頂上はもっと高くて標高2,440m。しかしそこまで行けるリフトはありません。

 幸いこの日は7th HEAVENへの向かうリフトは運行していたので、さっそく行ってみることに。するとリフト乗り場はとても混んでいました。なぜそんなに多くの人が7th HEAVENへと向かうのか…?。ウィスラー・ブラッコムで標高が最も高いだけに雪質がさらに良くて面白いコースがあるのだろう、程度に最初は思っていました。リフトに乗るまでは。が、リフトに乗ってしばらくすると、今までに見たことのないような風景が目の前に広がってきました。

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7th HEAVEN Expressで森林限界の上へ。そこは今まで見たことのないような景色の世界でした。

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山頂のコースマップ。最近強い吹雪があったようです。

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下を見下ろすと一面の広い広いバーン。どこがコースだかよく分かりません。

 7th Heavenへ向かうリフトは途中で森林限界を超えて一面真っ白な白銀の世界へ出ます。リフトを降りたところはスキー場とは思えない光景が広がっていました。心なしか空の色も濃いようです。そして背後には巨大な岩の山がそびえています。中でもひときわ大きいのがブラッコム山です。リフトをかけるどころか登山者も容易には寄せ付けないような風格。ここはゲレンデスキーと言うよりも山スキーの世界。そういえばファットスキーを履いている人がたくさんいました。

 それでも一応誰でも滑れるような細いコースが作られているのですが、基本的にここは全面がゲレンデ。あちこちに滑走痕があり、みんなそれぞれ好きなところを滑っています。もちろん整備が入ったりすることはなく降りっぱなし、滑りっぱなしの状態。雪面は荒れていますがひどいコブというわけでもありません。所々に岩や倒木や深いパウダーが突然あったりしますが、全ては自己責任。私たちもとりあえず広大な雪面を滑り下ってみました。

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右にそびえるゴツゴツの岩山がブラッコム。それにしてもすごい景色です。

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ひたすら続く広い広い斜面。荒れていますが雪質は申し分なく、意外に滑りやすかったです。

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この板でこんなところを滑るとは…。コースには全くに合ってません。とりあえずブラッコム山を背景に記念写真。

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7th Heavenエリアは中級以上のコースしかありませんが、初級者用の脱出ルートもちゃんとあります。

 中級者コースを経由して7th Heaven Expressの乗り場まで一気に下ってみましたが、このコースも標高差は500m以上、距離は2,000m以上はありそうです。中級者コースと言っても不整地なのでかなり疲れます。何本も何本もここを滑る体力も腕もありません。しかし7th Heavenの雄大な景色を眺め、その斜面を滑ることが出来ただけでも十分です。正直なところ7th Heavenへ登ってきた瞬間に、カナダへ来て良かった!と心の底から思いました。いや、ちょっと大げさなようですが、今までで一番スキーをやってて良かった!と思った瞬間と言っても良いかも知れません。

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ラウンドハウスで昼食に食べたアジアンボウル。サーモンにカレーソースかけ。かなり微妙な味でした。

 7th Heavenを楽しんだあと再びランデブーロッジに戻ってきました。気がつけば既に13時を過ぎています。朝が遅かったのでこんなもんかな? とりあえず再びPEAK2PEAKに乗ってウィスラー側へ戻り遅い昼食を食べました。ラウンドハウスはさすがに空いていました。それは良いのですが、食事メニューが半分くらい終わっていてほとんど選べません。仕方なく注文したアジアンボウル。サーモンにカレーソースをかけたもの。まずくて食べられないと言うことはないのになぜか残してしまいました。お腹がぺこぺこだったのに。

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ウィスラー山に日が沈んできました。ゲレンデもほとんどが日陰です。

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空は晴れ渡っていてとても気持ちの良い一日でした。

 ちなみにウィスラーの初級コースとは日本で言う初級コースとはちょっと定義が違うようです。誰にでも滑りやすいという意味では同じなのですが、たいていは初級コースとは思えないほどの斜度があります。こちらで言う初級コースとは、幅が広くてしっかり整備され、パトロールも頻繁に巡回している安全性の高いコースを指すようです。山の下の方はほとんどが初級者コース。しかもそのほとんどはスローゾーンに指定されていて、所々に監視員が立っており、あまり飛ばしすぎると注意されてしまいます。

 中級者コースになると、不整地だったり所々に木立や岩があったりしますが、斜面的には初級者と大きくは変わりません。上級者となると見下ろすのも怖いくらいの急斜面だったり、どこがコースだか分からないような林の間を突っ切る林間コースだったりします。私には到底滑れる気がしないコースばかりでした。

 遅い食事のあと、上の方で少し滑ってから山を下ることに。ビレッジまで下るにはやっぱり1時間くらいかかります。上に並べた写真のように、山の上は綺麗に晴れ渡っていたのですが、実は山の下には雲が出ていてビレッジは雲の下。山を下りていくと雲に突っ込みどんどん視界が悪くなって行きます。見えないとまた一段と疲れが出てきますが、なんとか山の下まで降りきりました。かなり汗だくです。体から湯気が上がるくらいに。いや、ホントに湯気が上がりました。

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泡のないペールエールでウィスラービレッジに乾杯!

 ホテルへの帰り道にちょっと寄り道。オープンテラスのあるバーに入って地ビールを一杯(本当は二杯)飲みました。いやいや、スキーあとのビールの美味いこと美味いこと。体に染みこんでいきます。しかしなぜか酔いを感じません。ところでウィスラーで飲む生ビールはなぜか泡がほとんどありませんでした。泡がなくても冷えた生ビールは美味いです。

 ホテルにたどり着いてからは温水プール&ジャグジーへ。温泉ではないのですがやはり温かいお湯にゆっくり浸かるのは疲れた体には最高です。スキーで疲れてお湯に浸かってしまったら猛烈な眠気がやってくるのですが…。

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パック入りのパスタとか。

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骨付きのステーキとか。

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マカロニサラダにポテトサラダとか。

 この日の夕食はレストランに出かけず食材を色々買ってきて部屋で食べることに。ホテルの部屋は一応コンドミニアムタイプなので、キッチンがついており食器等々も一通り揃っています。でも料理をするのは面倒なので基本的に調理済みで暖めれば食べられるものばかり買ってきて食べました。美味しいとかどうとか言うこととは別に、こういうのも気楽でとても良いものです。昨晩ほどではありませんがビールとワインももちろん飲みました。眠たくなったらそのままベッドで眠れますし。

 

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同行友人につられてヘルメットを買ってしまいました。左の白いのが私のヘルメットです。

 ところでこの日の夜に私も買い物をしました。ウィスラーではなぜかとてもヘルメット装着率が高いのです。恐らくスキー or スノーボードに関わらず80%の人はヘルメットをしています。老若男女、子供までみんなしています。しかもみんなとても格好いいのです。もちろんレーサーばかりな訳ではないですし、そういう規則があるわけでもありません。スキーは危険と隣り合わせのスポーツという意識が根付いているのでしょう。確かに防寒の意味も込めてスキーでヘルメットをすることは理にかなっています。そのせいかビレッジ内のスキーショップに入るとたくさんのヘルメットが売っています。いわゆる帽子よりも多いくらい。もちろんレジャー仕様で、デザインやカラーリングなども凝ったものがあり、お値段も高くはありません。

 こんな状況下で同行友人達が次々にヘルメットを買っていくのを見て、私もたまらずに買ってしまいました。色々見てみて結局選んだのはSMITHのHUTSLEという今年の最新モデル。色はMAT WHITEでサイズはL。お値段は友人達が買ったHOLTよりも少し高かったですが、それで100CAドルちょっとと円高のおかげもあってか日本で買うよりも激安でした。お店の人も親切で面白かったし楽しい買い物でした。

 ヘルメットをする利点は安全性の他にもゴーグルをおでこの位置に外しておけること。帽子でそれをやるとゴーグルがすぐに曇ってしまいます。欠点は頭のどこかが痒くなってもすぐにかけないことです(^^; あとは日本のスキー場では浮いてしまうかな?

 後編に続く。

スキー2009:ウィスラー・ブラッコム(前編)

 ここ数年1月の成人式に絡んだ連休には泊まりでゆっくりとスキーに出かけています。昨年と一昨年は北海道へ行きましたが、今年は思い切ってカナダまで行こうということになりました。目的地は北米最大のスキーリゾートと言われるウィスラーです。料金は思ったほどかからないのですが問題は日程。もちろん3連休だけでは足りません。年末年始休みが明けたばかりではありますが、いろいろがんばって仕事の都合を付けて土曜発、木曜帰りの4泊6日の日程で行ってきました。初日と最終日は移動日ですが、中3日は終日ウィスラーでスキーを楽しむことが出来ます。

●初日(1月10日):東京→バンクーバー→ウィスラービレッジ
 成田を18:30に出発したJAL18便が日付変更線を超えてバンクーバーに到着したのは現地時間で当日の朝10時前。ツアー会社の手配したバスは空港からバンクーバーのダウンタウンへ出て少し時間をつぶした後、14時半にようやくウィスラーに向けて出発。この日はバンクーバーは雨模様でしたが山道を登るにしたがって雪になってきました。道路も当然積雪しています。そんな中をちょっと怖いくらいのスピードで飛ばすバスがウィスラービレッジに到着したのは18時少し前。ホテルにチェックイン後、さっそく現地のガイドさんが一通りウィスラービレッジを案内してくれました。

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ビレッジの中心部は歩行者専用。たくさんのお店、カフェ、バー、レストランが並んでいます。

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小さな川も雪に埋まっています。それにしても電飾がなぜか少しもわざとらしくありません。

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ホテルの部屋からの眺め。絵に描いたようなスノーリゾートが広がっています。

 我々が宿泊したのはウィスラービレッジの北側にあるDelta Whistler Village Suitesというコンドミニアムタイプのホテルです。ゴンドラ乗り場までは徒歩約5分くらい。ビレッジ内は車道とは別に歩行者専用の道路があり、その周辺にはレストラン、カフェ、バー、お土産屋、スキー用品店などなどたくさんのお店が並び、通りは電飾でこれでもかというほど飾り付けされています。まるで映画やドラマに出てくるような、絵に描いたように見事なスノーリゾートがそこにありました。東京から10時間以上かけてやってきた疲れも吹き飛ぶほどの美しい街並みです。

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デルタホテルからほど近い大衆イタリアンレストランで食べた肉料理とか。

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詳細忘れましたが、マカロニを卵ベースのソースをかけて焼いたプレートとかとか。

 一通りビレッジ内を散歩し、ゴンドラ乗り場などを確認した後はさっそく夕飯です。ビレッジ内にはファーストフードから高級レストラン、ステーキハウス、アジア系レストランなどなど色々なレストランがありますが、まずはCARAMBA!という名のイタリアンレストランに入ってみました。ガイドさんによると、ここはお値段安めでかなり賑やかな大衆系レストランだそうです。

 入り口を入ってみると確かに店内は賑やか。人気があるらしく既に満席でしたが、ビールだけ先にもらってウェイティングテーブル(と言っても厨房から料理が出てくるカウンターでしたが)でさっそく乾杯。10分ほどで席に案内されました。担当のウェイターさんもとても陽気で親切丁寧、気も利きます。ここでパスタやピザや肉料理などを食べましたが味もとても良かったです。高級レストランではないとは言え、ワインをボトルで頼むとテイスティングをさせられたりします。時差ボケもあって疲れ切った体に美味しい料理と赤ワインが染みこんでいきます。お値段も安くて長期滞在するなら何度でもリピートしたくなるとても良いお店でした。

 帰りがけに部屋飲み用のお酒やおつまみ、朝食用のパンやヨーグルトなどを買い込んでホテルへ。最後に一杯だけ飲んでシャワーを浴び、約30時間ぶりくらいのベッドに倒れ込みました。

●2日目(1月11日):ウィスラーでスキー
 夜が明けて翌日からいよいよスキーです。ちなみにスキー板やブーツ、ウェアなど道具類は全て日本から持って行きました。この日はまず午前中にスキーガイドによる半日ツアーに参加。ウィスラー山のスキー場の主なコースやリフト、レストハウスやローカルルールなど色々な注意事項を滑りながら教えてくれます。基本的に初級者コースしか行かないのですが、何しろ巨大なスキー場なので巡るコースが長く、意外にペースが速くてハードでした(A^^; 8時半に最初のゴンドラに乗ってからハッと気がつけば既に11時半です。

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半日スキーガイドはウィスラーのスキー場を大まかに理解するのにとても役立ちました。

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2010年バンクーバーオリンピックで使われるダウンヒルのスタートゲートです。見ただけでコースは滑っていません(^^;

 ウィスラーのスキー場は正確にはウィスラーエリアとブラッコムエリアの二つに分かれています。リフト券は共通ですが、昨年まではビレッジまで降りないと両スキー場の行き来は出来ませんでした。しかし昨年12月にウィスラーとブラッコムをつなぐゴンドラ(というかほとんどロープウェイ)が完成し、山の上で行き来することが出来るようになりました。このゴンドラを使えばウィスラーとブラッコムの行き来はとても簡単です。

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ウィスラー&ブラッコムのスキー場全景。200以上のコースがある世界有数の規模のスキー場です。
コース詳細はこちらへ→ WHISTLER BLACKCOMB TRAIL MAP

 ウィスラー側はビレッジ(標高675m)からラウンドハウスロッジ(標高約1830m)まで標高差1100m以上をゴンドラで一気に上がれます。所要時間は約20分。しかしそこはまだ山頂ではなく、ウィスラー山頂(標高2182m)まではさらにリフトを乗り継ぐ必要があります。しかし今回は雪不足のためかラウンドハウスロッジより上のリフトとコースはオープンしていませんでした。噂によるとウィスラー山頂から裏斜面に降りるコースはすごく良いらしいとのことだったのでかなり残念です。

 それでもラウンドハウスロッジを頂点にその下に広がるコースだけでもかなり広大です。ゴンドラはもちろん、山の中腹付近からラウンドハウスロッジまで上がるリフトもかなり長く、1本滑るにもコース長は軒並み数km単位の長さになります。しゃかりきに何本も何本も繰り返し滑るというタイプのスキー場ではありません。

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ウィスラー山側のスキー場の中心となるラウンドハウスロッジ。レストランも巨大です。

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入り口を入ったところにある名物の熊さん。たくさんの人が待ち合わせをしています。

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ラウンドハウスロッジでお昼に食べたベーコンチーズバーガー。かなりアメリカンです。

 ちなみにこの日の天候は終日曇り。山の中腹には雲がかかっていてそれより上は薄曇りという感じでした。気温はウィスラーにしてはかなり高めだったようです。しかし風もなく穏やかで滑りやすいコンディションでした。山の上の方の雪質は最高です。いわゆる雪だるまが作れないサラサラに乾燥した雪です。しかしビレッジ付近まで降りてくると、かなり湿った雪質になります。でもなぜか滑っていて重たく感じないのが不思議です。

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ランドハウスロッジからの眺め。正面に見える山がウィスラー山です。

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ウィスラービレッジではなくクリークサイドという別のビレッジに一度降りてみました。

 午前中で半日ガイドが終わった後、昼食をとってから午後もウィスラーの中腹から上で滑っていました。一度クリークサイドという別のビレッジ方面に降りてみましたが特に面白いわけでもなかったので、すぐにまたラウンドハウスまで戻ってきました。ウィスラーは緯度が高くこの季節は日没が早いためか、ゴンドラやリフトはほとんどが15時に終わってしまいます。というか、疲労を考えるとそのくらいの時間が限界。14時過ぎにラウンドハウスで休憩を取ってからそのままビレッジまで戻ることにしました。が、ここからが大変です。標高差1,100m以上、コース長は正確には分かりませんが、恐らく軽く5,000mを超えていそうです。雲の上から雲の中、さらに雲の下に向かって約1時間ほどかけてゆっくりと下ってきました。

 ゴンドラは下り乗車も可能なので、疲れすぎて滑り降りるのは危ないなと言う場合はゴンドラで降りた方が良さそうです。

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毎週日曜日の18:30に開催されるファイヤーショー。スキーヤーが火の輪をくぐっているのが見えるでしょうか?

 さて、スキーをリフト乗り場脇のクロークに預け、ホテルに戻り着替えたりシャワーを浴びたりして一休みしたらアフタースキーを楽しむ時間です。この日は日曜日。日曜日の夜にはゴンドラ乗り場脇でファイヤー&アイスショーが行われると言うことで見に行ってみました。びっくりしたことに、先ほど山を下ってきたときには平らな斜面だったところに、いきなり巨大なジャンプ台が作られていました。一体どこからこれだけの雪を運んできたのか…。陽気なDJとスノーボードやスキーによる華麗なエアがメインのイベント。微妙なファイヤーダンスも行われて、最後には花火がドーンと上がって終了。一見の価値あり、とまでは言いませんが日曜日の夜にウィスラーにいるなら見ておいて損はなさそうです。

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ウィスラービレッジ中心部にあるRIC’s GRILLに併設されたバーの看板。案内のお姉さんが寒空に座ってます。

 この日の夕食は昨日のうちに予約しておいたステーキハウス、RIC’S GRILLへ。昨夜食べたCARAMBA!よりもちょっと気取ったお店です。気取っているとは言ってもここはスキーリゾート。そんなに肩肘張る必要はありません。ギネスで乾杯しつつ定番のステーキを食べました。私が注文したのはRibeyeの12オンス。これぞアメリカン(≒カナディアン)ステーキという味わいでとても美味しかったです。でも付け合わせのベークドポテト(中身はマッシュポテト)は美味しいのですが量が多すぎて食べきれませんでした。この辺もアメリカン(≒カナディアン)です。

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Ribeyeステーキの12オンス。スキーをしておなかが空いていたのでペロリと平らげました。とても美味しかったです。

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ステーキと言えば赤ワイン。適当に選んだカリフォルニアワインです。

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イモだけは食べきれない…。たいていのモノは完食する友人もこればかりは残していました。

 良い感じでおなかいっぱいになり酔っぱらった後はビレッジを散歩しながら買い物をしつつ(同行友人の一人が以前から欲しがっていたヘルメットを買いました)、ホテルの部屋に帰って二次会。十分飲み食いしたのでほんの一杯だけ、と思っていたのにいつの間にか昨夜買い込んだビールとワインを全部開けてしまいました。「こんなに飲んだら明日滑れなくなる!」という理性ある制止に対し、「それでもいいじゃん!スキー旅行とはそんなのもだ!」というバカな返しに誰も反論しません。飲み過ぎも良いところです。

 雄大で雪質最高なウィスラーでの初スキーを楽しみ、夜のビレッジも十分に楽しんだ充実の一日が終了です。

 中編に続く。

旅先より

 成田から約8時間のフライトでバンクーバーへ到着。ダウンタウンに出てお昼ご飯を食べた後、バスで約2時間揺られてウィスラーにやってきました。昨夜はビレッジを散歩して夕食を食べただけ。明けて今朝から一日ウィスラーの巨大なスキー場で滑ってきました。天気は昨晩までが雪。今日は曇りながらも風もなく暖かで穏やかでした。

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ビレッジはかなり浮かれています。
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ゴンドラに乗って20分。でもまだウィスラーの山頂ではありません。

 なんというか、ここ凄いです。スキー場自体はもちろんビレッジ含めて完璧なスキーリゾートができあがっています。ちょっと想像以上、感動しました。バンクーバーからウィスラーへ向かうバスに同乗した日本人客20人弱の中で、我々一行以外はみんなリピーターでした。何度でも来たくなる理由がよくわかります。

 なお、その2がアップできるかどうかは不明です。ゲレンデのみならず、ビレッジでも遊ぶことがいっぱいあって時間が足りません。

裏返し忠臣蔵:柴田錬三郎

裏返し忠臣蔵―柴錬立川文庫 (1983年) (時代小説文庫〈78〉)

裏返し忠臣蔵―柴錬立川文庫 (1983年) (時代小説文庫〈78〉)

 

  今から306年前の元禄15年12月14日未明、旧赤穂藩の浪士達四十七士が旧主浅野内匠頭の仇である高家吉良野介を討ち取るために本所の吉良家屋敷に討ち入りをしました。この日は西暦でいうと1703年1月30日に相当します。また一方で来る1月9日が旧暦で言うところの12月14日に相当します。赤穂浪士たちが討ち入りをした日の前日に江戸には雪が降りました。一面雪で覆われた江戸市中を火事装束で静かに行進する浪士達の姿は、忠臣蔵には欠かせないシーンです。これらが現代の暦で1月中の出来事だったと考えれば、その風景は身を切るような寒さとともにより風情とリアリティを持って想像することが出来ます。ですから、新年を迎えた今ぐらいの季節こそ、赤穂浪士達の物語を読むのには適していると思います。

 ということで、寒くなってくると同時に忠臣蔵が読みたくなります。昨年のこの季節には、森村誠一氏の書いた、その名もずばり「忠臣蔵」を読みました(→ 忠臣蔵:森村誠一 [2007年12月22日])。この本は文庫版で上下巻合計1,400ページに及ぶ超長編小説でした。その内容は丁寧に記録を紐解き、赤穂浪士達四十七士および脱盟し討ち入りに加わらなかった旧浅野家家臣達一人一人の人生ドラマに焦点を当てた物語です。従ってその細かいドラマの部分は森村氏の想像で描かれているながらも、それらの背景はいずれも記録を忠実に組み立て上げ、半分くらいはドキュメンタリーとも言えるような小説となっていました。

 そして今回読んだのは、柴田錬三郎氏の「裏返し忠臣蔵」です。この小説は、そのタイトルにも表れているように一ひねりも二ひねりもした、非常に斬新でアグレッシブな解釈で書かれた忠臣蔵小説です。赤穂浪士の物語には、記録に残っていないために今となっては事実としてどうだったのかが判然としないポイントが非常に沢山あります。例えば・・・

そもそも浅野内匠頭が吉良上野介に対して持っていた怨恨とは何なのか? 松の廊下で浅野内匠頭を激高させたきっかけは何だったのか? 高田軍兵衛、萱野三平や毛利小平太など討入り前に脱盟したり命を落とした浪士達の事情は何だったのか? 大石内蔵助は真に浪士達の頭領だったのか、ただの飾りだったのか? 吉良邸での激闘において、なぜ赤穂浪士には死者のみならず重傷者さえも一人も出なかったのか? なぜ吉良上野介は一人で炭倉にいたのか? 寺坂吉右衛門はなぜ討ち入り後泉岳寺に向かう列から一人離れ切腹を免れたのか? 多くの世論や評定衆の意見書にもかかわらず、なぜ赤穂浪士達は切腹を申しつけられたのか?

 などなど… 物語の重要な部分において依然として多くの謎が残っています。これらについて「恐らくこうであっただろう」という主流となっている解釈があり、昨年読んだ森村誠一氏の「忠臣蔵」はじめ、多くの主要な忠臣蔵関連の小説はその主流に沿ったストーリー構成になっています。が、この柴田錬三郎氏の忠臣蔵はことごとくそれらと違った説を取っています。それも、最初に書いたとおりかなり大胆な内容となっています。その詳細はネタバレになるので書きません。是非読んでみて下さい。

 ただし、萱野三平や寺坂吉右衛門のエピソードなどをはじめ、何点かは記録に残っている史実と相反する部分もあります。このことから、この小説は忠臣蔵の謎に対して新解釈を唱えていると言うよりも、赤穂浪士のドラマをベースに小説的演出を最大限に効かせた娯楽小説として書かれたものだろうと思います。

 「事実」と「小説的脚色」のさじ加減については浅田次郎氏が「お腹召しませ」の後書きに書いていたように、作家にとってのジレンマの一つであろうと思います。この小説を書く際に柴田錬三郎氏もそれを感じたでしょうか? いずれにしても、ただ荒唐無稽なわけではなく、忠臣蔵の謎に対する新説としても非常に筋が通っていると思います。特に、赤穂浪士に一人もけが人さえいない点は、この本を読んで初めてそれが非常に不思議な謎であることに気がつきました。

 その壮大な謎に非常に大胆な解釈で切り込んだ、とても痛快で面白い小説です。そうでありながら、忠臣蔵の重要なポイントは外していません。なぜこの物語がこれだけ深く人々の胸に残り、繰り返し繰り返し語られ続けるのか? この事件が、当時の江戸市民に与えたインパクトの大きさは相当なものだったようです。忠義の士として町民、武士問わず多くの人から拍手喝采された事件。そして306年が過ぎ、大きく時代が変わった現代に生きる私にでもこの物語が面白いと思えることがなんだか不思議でなりません。

 この小説でも人の心を強く揺さぶる忠臣蔵の魂とも言える部分は全く外していないどころか、むしろ非常に忠実に表現されているようです。

 ページ数はわずか300ページあまり。内容盛りだくさんな忠臣蔵にしては非常にコンパクトにまとまっており、気軽に読むことが出来ます。しかしこれは他の小説を読んだり映画やドラマを見ることで、基本的な忠臣蔵の背景とストーリーを知っている人向けではないかと思います。もしまだ忠臣蔵を一度も読んだことがないのであれば、森村誠一氏の「忠臣蔵」などを先に読むことをお勧めします。そうすれば、より一層この小説が楽しめることと思います。

 おすすめ度:★★★★★(すでに忠臣蔵を読んだことのある方には是非お勧めです)