酔人日月抄

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PENTAX K-5体験イベント:セミナー編

 みんぽすさん主催のPENTAX K-5の体験イベントに参加してきました。K-7/K-xユーザーなPENTAXファンとしてはこれは参加せざるを得ません。場所は永田町のど真ん中にあるPENTAX(正確にはHOYA株式会社の一部門ですが、以下PENTAXと表記します)のオフィス。周囲には政党本部などがあるため、物々しい警備がされていました。「どこに行くんですか?」とお巡りさんに尋ねられ、「ペ、ペンタックスに用事があって...」としどろもどろしてしまいましたが、なんとかたどり着けました。その後知ったのですが、ビルにはPENTAXのロゴがついてたりして、恐らく旭光学と名乗っていた時代からあるオフィスのようです。

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 以下、まずはセミナー編です。いろいろ説明受けた中で印象に残った部分についてのレポートです。


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PENTAXの一眼レフカメラ

 まずはPENTAXでデジタル一眼レフカメラの商品企画をされている若代氏(雑誌等のインタビューでもお馴染みの方です)より、PENTAXのデジタル一眼レフカメラおよびK-5のコンセプト、開発経緯、製品特徴などについてプレゼンを受けました。それに沿って、普段見ることはもちろん触ることも出来ない、面白い「モノ」をいろいろと見せていただきました。

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 PENTAXの一眼レフの歴史と言えば、本当は1ページに収まりきらないくらいあるわけです。クイックリターンミラーやペンタプリズム等々、現在でも一眼レフが一眼レフであるために欠かせない基本的な機構の数々をPENTAXが開発したことは、カメラを少しでもかじったことある人ならご存じの通りです。そのパイオニア精神が、過去最大級の一眼レフとも言える6X7と、反対に史上最小の一眼レフと思われるAuto110の両方を生み出したのでしょう。

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 6X7は出てきませんでしたが、フィルム時代の名機、LXとAuto110の実物を見せてもらいました。特に、Auto110は実は実物を見たのは初めてです。もちろんレンズは外れるし、その中には小さなミラーがあってちゃんとした一眼レフファインダーを搭載しています。110フィルムの撮像面のサイズは実は現在のフォーサーズと同じ、ということに今更ながら驚きます。デジタルになって、いかにカメラが大きくなってしまったことか。

防塵防滴耐寒性能

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 さて次第にK-5の話へと入ってきます。このスライドの絵は雑誌やカタログなどでよく見る、防塵防滴構造を示した図です。にわかPENTAXファンの私は、防塵防滴はK-7からと思っていましたが、実際はK10Dからだったそうです。可動部も多く複雑に部品を組み合わせたカメラの防塵防滴化がいかに難しいか、何となく素人感覚でも分かるような気がします。特にたわみのあるプラスチック外装では難しいのだとか。だとすると、K-7からマグネシウム外装になったのは単に外装強度や高級感の面だけでなく、防塵防滴のためという意味合いもあったのかも?

 この動画はK-5とDA★レンズの組み合わせにおける、防滴性能のデモンストレーションです。バックにカシャカシャとシャッター音が鳴っていますが、それは水をかけられているK-5のシャッター音で、リモコンで操作されています。「土砂降りの雨の中でも大丈夫」という言葉は聞いたことありますが、実際ここまで大丈夫だとは思いませんでした。もちろんいわゆる「水没」はNGだし、シャワーや水道など、水圧がかかる場合はこの限りではないとか。さらに濡れてる状態でSDカード交換やレンズ交換ももってのほかです。
 いずれにしろこれは単なるデモであって、この防滴性能が確実に保証されているというものではありません。絶対真似しないようにと強く釘を刺されました。でもやっぱりこんな風に大雨の中写真を撮ることもあるわけで、防滴性能が高いカメラは使っていて安心です。

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 防塵防滴性能に加えてK10D以降のPENTAXの上位機種では耐寒性能にも気を遣っているそうです。実際にK10DとK20Dは南極観測基地でも使われたとか。宇宙に行ったとか、探検家が使用したカメラというのは知っていましたが、PENTAXもちゃんと過酷な条件でしっかり使われているようです。これ、もっと宣伝すればいいのにと思ってしまいました。お役所絡みだとダメなのかな?

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 南極観測基地絡みで面白いものを一つ見せてもらいました。それが上の写真の左のレンズ。35mmのマクロレンズで、右はDA Limitedレンズとして市販されているもの。光学系は同じだそうですが、外装とメカが南極仕様になっているそうです。内部にオイルを使わず、分厚いグローブをしていても扱えるようになっているそうです。ピントリングが大きいですが、クイックシフトはちゃんと機能していました。

 その他にも、最近のDAおよびDA★レンズの前玉に施されているSPコーティングのデモも見せていただきました。DA★300mmF4EDの前玉に油性マジックで落書きしても、タオルでから拭きするだけで綺麗に汚れが落ちる、というもの。これも自分では怖くて絶対に出来ません。SPコーティングは水も油もはじくし、十分な強さもあるので、保護フィルターは必要ない、という興味深いお話も聞けました。

K-5の特徴

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 K-5の一番の特徴と言えば高感度性能なわけですが、これは単にスペック上でISO51200まで対応しているというだけではなく、ISO3200やISO6400といったあたりでのノイズの少なさにも表れています。その辺はいろいろと面白いお話や作例なども見せてもらいましたが、一番面白かったのはスペック決定の過程です。やはりどんな業界でも「製品仕様決定」というのは一悶着あるわけですね...。
 最終的にK-5は標準でISO100〜12800、拡張設定でISO80〜51200というスペックになっています。高感度対応はもちろんですが、低感度側への拡張についてもいろいろ検討されていたことがなかなか興味深いです。個人的には低感度側って結構重要だと思います。ISO50が今回は見送られてしまったようですが、いずれは実現されることを期待したいところです。

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 上の二枚は、主にK-7に対する反省点、改善点について説明されています。そういえば、メールでPENTAXからアンケートが来たことがありました。私も回答を送った覚えがあります。それらが主なインプットとなって、これらの改善が行われたそうです。
 モードダイヤルについては私個人的にはK-7で不満は感じてないのですが、使いやすくなるに越したことはありません。高感度NRの詳細カスタマイズについては、ぜひK-7にも欲しい機能です。あまり高感度は使わない方ですが、K-7はISO200あたりでざらざら感を感じることがあるので。

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 左は新型グリップの試作機。製品化については未定だそうです。グリップが深くなっていて指が余りにくくなっています。確かに持った感じは良いような気がするのですが、私的にはK-7でも長く使ってると握るのが疲れてくるので、これ以上奥行き方向が深くなるのはどうかなぁ?と思います。でも、以前あった交換サービスのような形で、ユーザーが選べるようになればとてもいいことだと思います。

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 K-5のカットモデル。これ、完成品をカッターで切断するんですよね。奥にボケているのはスケルトンモデル。カットモデルはもちろん動きませんが、スケルトンのほうはちゃんと動きます。ただし露出計などが正しく作動しないので、性能は出ないそうです。

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 マグネシウム合金の外装部品。想像以上に軽くてびっくりしました。手にした感覚はプラスチックだと言われても信じてしまいそうです。

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 主要部品いろいろ。なにげにペンタプリズムが転がっています。手ぶれ補正のためのコイルがいっぱいついたセンサーユニットとか、シャッターユニット、ステンレスとプラスチックのハイブリッドシャシーとか。電子部品の載ったプリント基板は秘密と言うことで見せてもらえませんでした。

 ということで、一度は「スルーする」と決めたはずのK-5ですが、実際にPENTAXの方々から詳しい説明を受けていると、これは手に入れなくてはならない!という気になってくるから怖いです。続いては実機を使ってのテスト撮影の場が設けられていました。ますます危ないことになってきそうです(^^;

 <撮影会編へ続く>

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