10月7日日曜日。いよいよ決勝の日がやって来ました。レースが行われるのは午後3時からですが、土曜日と同様に朝8時半には鈴鹿サーキットに到着していました。レース前からいろいろとイベントが目白押しなのですが、中でも一番大きいのがドライバーズパレード。決勝の1時間半前、午後1時30分から各ドライバー達がクラッシックカーに乗って、ゆっくりとコースを一周し、詰めかけた我々観客に手を振ってくれたりします。 ヘルメットの奥に隠れて普段は見えないF1ドライバー達の素顔が、遠目ではありますが直に見ることが出来ます。
このエントリーでは番外編的な意味も込めて、ドライバーズパレードを中心にその他のイベントや、F1ウィーク中の鈴鹿サーキットの様子をまとめておきたいと思います。
ドライバーズパレード
このパレードも半ば鈴鹿名物となっています。他のレースではトラックの荷台に全員乗せて、コースを一周して終わりと言うことも少なくないようですが、ここ鈴鹿では公募して選ばれたクラッシックカーにドライバーを一人ずつ乗せて走ります。運転するのはそのクラシックカーのオーナーの方。なのでナンバー付きの車両がほとんどだったりします。
全員の写真を一応撮ったのですが、以下はめぼしいドライバーのみ選抜したダイジェスト版です。
トップは昨年のチャンピオン、カーナンバー1を持つセバスチャン・ベッテル。フランス車、パナールに乗ってやってきました。相変わらずiPhoneか何かで音楽を聴きながら写真を撮ってます。
昨年の優勝者、ジェンソン・バトン。長いことホンダに乗っていましたし、何かと日本とは縁があって人気も高いドライバーです。
マクラーレンからメルセデスへの移籍が決まっているルイス・ハミルトン。ベッテルと同じく、音楽を聴きながら写真撮ってます。
ポイントリーダー、フェルナンド・アロンソ。しっかり手は振ってくれていますが、表情が冴えません。この後起こることを予感してるのでしょうか。
まさかのマッサ。フェラーリに乗ってこのパレードを回るのも今年が最後かも。この時はまだ誰もその存在を気にしていなかったのですが。
こういう愛想を振りまくファンサービスが苦手なことで有名なキミ・ライコネン。でも今年はちゃんとスタンドを見ながら手を振っていました。
ロメイン・グロージャン。なんか背筋がスッとしていてポーズが決まっています。さすがフランス人(って意味不明) クラッシュさえしなければすごい良いドライバーなのに。
今度こそラストランとなるミハエル・シューマッハ。好きではないドライバーでしたが、またいなくなると思うとちょっと寂しいですね。それに、やっぱり7回もチャンピオンを取ってるという実績はすごいことです。
ニコ・ヒュルケンベルグ。目線が来てる… かも?
ブルーノ・セナ。叔父さんはこのコースにめっぽう強かったですが、どうも今シーズンもパッとしません。マシンはだいぶ良くなってるようなのに。
来期はマクラーレンに大抜擢されたセルジオ・ペレス。なぜかロールス・ロイスに乗ってやって来ました。少し妬んだこともありましたが、本当に良いドライバーです。将来はチャンピオン争いに加わったりするのかも。
そして大トリはもちろん小林可夢偉。一段と声援が大きくなり、各スタンドが手を振る人々で揺れます。昨年のように途中で車を降りたりはしなかったようですが、他のドライバー達よりは少しゆっくりと時間をかけて回っていたようです。頑張れ!小林可夢偉!
鈴鹿を駆け抜けたF1マシン展&F1デモ走行
ドライバーズパレードに先立って、午後1時頃から行われたのが昔のF1マシンによるデモ走行。昨年は中嶋悟がロータス101に乗って走りましたが、なんと今年は4台も走りました。
まずは昨年同様、中嶋悟のドライブするロータス101ジャッド。
それからなぜか中野信治がドライブするフェラーリF2003。その名の通り2003年のマシン。3.5リットルのV10エンジンを積んでいます。最新の2.4リットルV8とは全く違う音域の音がします。すごく甲高くて美しい音。V12やV10が消えるときにF1関係者が惜しんだと言う話も頷けます。
そしてなんと鈴木亜久里です。22年前に日本GPで3位表彰台に入ったラルース・ランボルギーニLC90をドライブしました。これはすごい!ちゃんと動態保存されてたことに驚きました。それに、スーパーアグリが撤退して以降、鈴木亜久里さん自体の姿を見るのも久しぶりでしたし。
この他にあと一台、葉巻型の古いホンダRA272が走ったのですが、いきなり現れて一周だけしかしなかったので、写真に収められませんでした。
デモ走行の他にもGPスクエアには歴代のホンダ関連F1マシンが静態展示してありました。これは素晴らしい! ちょっと興奮してしまいました。手前はBARホンダ007、奥はジョーダン・ホンダEJ12とか。懐かしいですね。どちらも佐藤琢磨がドライブしたマシンです。
それからスーパーアグリSA07。2007年シーズンのマシンです。前年のホンダワークスをベースにしていると言われ、カスタマーカー論争を巻き起こしたマシン。カナダGPでは佐藤琢磨がマクラーレンのアロンソをオーバーテイクし、6位に入るという偉業を成し遂げました。そして富士スピードウェイで行われたあの悪夢の日本GPを走ったマシンでもあります。
なぜか2006年から2008年に撤退するまでの第三期ホンダワークスのマシンがありませんでした…。
でも一番感動したのはこれ。ティレル020です。1991年に中嶋悟が最後に乗ったマシン。この前年にデビューしたティレル019はハイノーズの走りでした。それを引き継いで020はホンダパワーを得ましたが。あまりバランスの良いマシンではなかったようです。中嶋悟最後の日本GP、この020がS字でコースアウトしてタイヤバリアに刺さったときはテレビを見ながら泣きました。
その他いろいろ
決勝の前、サポートレースやドライバーズパレードの合間に、オフィシャルの人たちが最後の訓練をやっていました。
これは大クラッシュを想定して、マシンから自力で出られなくなったドライバーを救助する訓練と思われます。
コースアウトしてリタイヤしたマシンを素早く移動させる訓練。なんとパイプ椅子がマシン代わりのようです。大きさや重さは関係ないのでしょう。つり上げたあとにマシンがクルクル回転しないように、両脇から紐で引っ張りながらコース外に移動していきます。
こういう真面目な練習の他にも、コースインスペクションに出てきたF1ペースカーを止めて、オフィシャルの人たちがタイヤ交換のまねごとをする、みたいな見せ物も演じてくれます。
日曜日の昼少し前、逆バンクオアシスでは大音量で音楽がかかり、サンバフェスティバルが行われていました。F1とどういう関係があるのか分からないこのイベント、それでもたくさんの人だかりが出来て盛り上がっていました。緩くていいですね、こういうの。
ファン層もちょっとずつ変わってきたのかも。いや、表現方法が豊かに、多様になってきたと言うべきか。
キミファンと言えばこの横断幕。F1に参戦していなかった2年間もずっとここにかかっていました。今年はこのスタンドの一部はライコネン応援席になっていたようです。
さて、間もなくコースオープンとなり、インストレーションが始まります。スターティンググリッドの3番目には”KOB”の文字が燦然と輝きます。
<決勝につづく>
※他の写真も含めFlickrにまとめてアップロードしてあります F1日本GP 2012 -a set on Flickr