沖縄の旅:観光編(1)

投稿者: | 2012年4月28日

 さて結婚式の翌日は完全フリー。レンタカーを走らせて観光に出かけました。と言いますか、今回わざわざ沖縄までやって来たのですが、諸事情により残念ながら一泊しかしないという、実に勿体ない日程を組んでしまいました。なのでこの日は早くも夜7時過ぎの飛行機に乗って帰らなくてはなりません。

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 時間がないならいっそのこと綺麗な海の見える場所でボーッとするのも良いかな?とも思ったのですが、宿泊地が那覇市内と言うことも考えて、那覇から南側をぐるっと一回りすることにしました。

 天気はあいにくの曇り時々雨。どんよりとした低い雲が垂れ込めていていました。残念ながら目の覚めるような青空と青い海は見られませんでしたが、結果的に今回回ったところの多くは、雨の中でも十分に楽しめるところでした。以下、長文かつ写真がいつも以上に多くなるので2つのエントリーに分けました。

知念岬

 一日をめいっぱい使おうと、朝食を食べてホテルを出発したのは8時前。まずは車で国道311号線をひとっ走りして、沖縄本島の南東の端にある知念岬へ。いえ、本当は斎場御嶽を目指したのですが、ゲートが開く30分ほど前に到着してしまったので、すぐ近くにあった知念岬公園で時間をつぶすことにした、というのが本当のところです。

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 いやいや、晴れていたらさぞかし綺麗なことでしょう。それでも雨に濡れた新緑は青々としているし、海の色も南国らしくエメラルドグリーンなのが少しは分かります。

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 ありがちですが、何だかよく分からないモニュメントがありました。「宇宙軸より無限の記憶」と書かれています。自分を映し込んで記念写真を撮っておきました。

斎場御嶽

 「琉球王国のグスク及び関連遺産群」として世界遺産に登録されている遺跡の一つです。「せーふぁーうたき」と読むそうです。そもそも何だか分からずに訪れましたが、入り口に小さな資料館のようなものがあり、そこに一通りの説明があります。そのおかげで、この遺跡の価値を理解するための最低限の知識を得ることが出来ます。

 ここは15世紀頃の琉球王朝の聖域として、宗教的な儀式が行われた場所で、いくつかの拝所などからなっています。当時は男子禁制だったそうです。ガイドブックに載っているからと言って気軽に訪れてみた観光客の一人でありながら、こんなにカジュアルに、無防備に公開されていて良い場所なのだろうか?と思うほど素晴らしい遺跡でした。

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 斎場御嶽は鬱蒼とした森の中にあります。それも南国独特の雰囲気。雨が降っていたので逆に風情がありました。蒸し暑かったですけど。

知念城趾

 さて次はどこへ?と地図を眺めていると、特にお勧め観光スポットとして何も情報はないながらも、城跡のマークを発見。何となく観光というと行ってみたくなりますよね、城跡。多分小さなお城なんだろうと思い、通りがかりなので軽い気持ちで寄ってみることに。しかし国道から外れたアクセス路は細い急な山道で、本当にここなのか?と心配になるような場所にありました。

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 城郭の外に「ノロ屋敷跡」と表示のある遺構がありました。鬱蒼とした森と草の中にあって、本当に手つかずのそのままの姿のようです。

 後にネットでいろいろ調べると、正門などの城壁跡やノロ屋敷跡以外に、周囲には知念城に関わるたくさんの拝所などの遺構があったそうです。知らずに行ったのでほとんど気づかずに城壁だけ眺めてきてしまいました。

糸数城趾

 知念城のあまりの遺跡っぷりに少し興味を引かれて、もう一つ似たような城趾を訪ねてみました。国道311号線を西へ向かいつつ、南城市役所の付近で少し寄り道。山を登ります。小さな看板が時々出ているので、ここはそれなりに整備された城跡かと思えば、そうではありませんでした。最後は未舗装の道を200mくらい進んだところに、忽然と巨大な城壁が現れます。

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 ちなみにレンタカーはデミオでした。同じクラスでは他にもフィットかマーチがあったのですが、どれに当たるかは運次第。そういう場所に行ってたせいもありますが、どこもかしこもレンタカーナンバーのこのクラスの車だらけでした。なお、デミオはなかなか運転しやすくて乗り心地も良かったです。
 駐車場だか何だか分からない広場にクルマを停めましたが、その周囲にすでに石垣が巡らされています。

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 野生の朝顔もたくさん咲いていました。

ひめゆりの塔

 城跡はこのくらいにして、国道311号線をさらに西へ進みます。この先には平和祈念公園がありますが、悩んだ末にそこはパスして、その少し先にあるひめゆりの塔へやってきました。19年前に沖縄を旅行したときの記憶の中で、ここだけは良く覚えています。それはいろいろな意味でショックを受けたから。
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 その壕は今でもぽっかりと口を開けています。献花がたくさんされてお参りに来るひとが絶えませんが、その周囲はこの地の意味に比べると不似合いなほど観光地化されており、駐車場の呼び込みの多さに怯んで思わず一度は通り過ぎてしまったほどです。

 で、19年前に何にショックを受けたかというと、この塔のそばにある「ひめゆり平和祈念資料館」です。そこにはひめゆり学徒隊が悲劇的な最期を遂げる経緯が非常に事細かに説明されており、その内容は本当に想像を絶するようなものばかりです。
 そこには政治的な意味合いはまったく感じられません。純粋に、民間人を巻き込んだ沖縄戦の最後がいかに悲惨な状態であったかが、事実として淡々と示されています。

 展示内容は数年前に更新されたそうで、改めて見学してみました。何より説得力あるのは最後のコーナーにある、生存者達の証言集です。碑やモニュメントにお参りするだけでなく、是非ここは入館してみる価値があると思います。

道の駅いとまん

 さて、この辺でそろそろお昼の時間。再び車で311号線を走り、那覇方面へ戻っていきます。もうほとんど那覇市内というところで、道の駅いとまんに立ち寄ってみました。ここは日本最南端にある道の駅だそうです。観光客よりも地元民のほうが多いような感じです。

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 かなり規模の大きい道の駅で、そのなかのフードコートで沖縄そばを使ったケチャップ焼きそばというのを食べました。かなりジャンクフードです。ケチャップというわりには普通のソース焼きそばの味がしました。物産もいろいろあったので、お土産なんかもここで買いました。

 まだまだ観光は続きます。

 <観光編(2)へ続く>


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