K-5 Limited Silverを買ったのが去年の3月。FA31mm F1.8AL Limitedをブラックからシルバーに買い換えたのは去年の2月でした。それぞれ保証期間の1年が間もなく過ぎることから、その前に気になるところを一度見てもらおうと思い立ち、CP+を見た翌日に新宿のペンタックスフォーラムへ行ってきました。
K-5は基本的に快調なのですが、電子水準器が傾いてきたような気がしますのでそのチェックと必要なら調整を。FA31mmレンズのほうも大きな問題はないのですが、なんだかCP+で撮った写真を見ていると、やけにパープルフリンジが多いような気がしたので、その辺を見てもらおうというのが、具体的な目的です。
電子水準器
某社は「5軸手ぶれ補正」を大々的に謳ってる新製品を発表しましたが、ペンタックスの手ぶれ補正はもともと5軸(というか回転方向)の補正にも対応しています。K-5とK-rではこれを利用してO-GPS1によるアストロトレーサーを実現しているとともに、K-7やK-5では内蔵の電子水準器を利用した自動水平補正なる機能も持っています。で、私はこの自動水平補正が非常に気に入っていて、常にONで使っているので、電子水準器が狂うと常に傾いた写真ばかりになってしまいます。
実際、最近何となく右下がりに写るような気がしてきたので、自動水平補正を切ってインジケータを注意深く見てみたのですが、私が水平だと思う状態では電子水準器のインジケータはファインダー内で1〜2目盛、背面液晶で3目盛くらいずれているような気がしました。(ファインダー内は1°単位、背面液晶表示では0.5°単位の表示になっています)
K-7を使っていた時にも、ボディを落下させてしまったことをきっかけに狂ってしまったことがあり、調整に何度か出してようやく直ったことがありました。なので、もしかしたら今回もなかなか直らないかも?と心配していたのですが…
しかし、ペンタックスフォーラムでの診断によると、実際の電子水準器の傾きは背面液晶表示で1目盛だけとのことでした。これ、本来は基準範囲内だそうですが、出来るだけ追い込んでみますと言うことで、調整してもらえることになりました。電子水準器の調整は工場送りになるので、しばらくカメラ本体を預ける必要があります。
上の写真は、我が家のとある机の上に置いた状態での電子水準器表示です。調整前はこの状態で3目盛くらい左にずれていましたが、調整後はこのように1目盛だけになりました。もちろんこの机が本当に水平である保証はなにもないので、きっとこれで合っているのでしょう。
再び自動水平補正をONにしていろいろ撮影しつつ様子を見てみたいと思います。
ピント調整
フィルム時代のレンズをデジタルで使うと往々にしてありがちだと思うのですが、もともとFA31mmもハイライトのエッジ部分に紫色の滲みが出やすいレンズだと認識はしていました。しかしCP+の会場で撮った写真を見て、それにしてもこんなに出るものかなぁ?とちょっと不審に思うくらい、きつく出るカットがありました。
以前、今持っているシルバー外装の固体とは別に、ブラック外装のFA31mmをK-7とともに使っていたのですが、そのときはここまで気になる写りをした記憶がありません。
それからこれとか。X100のブラックエディション。ボディ上面のダイヤルの文字が紫色で書かれているかのように写ってます。もちろん本当は白文字です。
他にも似たようなカットはたくさんありますし、似たような状況なのになぜかまったく気にならないカットもあります。強い光源に照らされたハイライト部でオーバー気味、かつ輝度差の大きい細いエッジで、しかもアウトフォーカスな部分というのは、パープルフリンジが出やすい、非常に悪い条件のは確かなのですが、これがこのレンズの実力なのだろうか?というところを確認したくて相談してみました。多分「何も問題はありません」と言われることを覚悟の上で。
同じレンズでもカメラによって出方が変わるか?という質問には、基本的にはレンズで決まるはず、との回答でした。だったらレンズに問題ないか調べてみてください、ということでこちらもボディとともに預けて、ピントチェックと解像度チェックなどをしてもらいました。
結果的に、(デジタル基準で)やや前ピンだったので調整しました、ということで戻ってきました。解像度チェック等の結果には問題はなく、それ以外の調整等は行われていないようです。まぁ、やっぱりこんなところなのでしょうか。確かにCP+のような厳しい条件下で撮影したのは、K-7とともにブラック仕様のFA31mmを使っていた時代含めて今回が初めてだったかも。いずれにしてもピント調整の結果で何か変わるかも知れませんので、これもまたしばらく使ってみて様子見をしたいと思います。
万能標準レンズが欲しい
K-5とこのFA31mmの組み合わせは非常に気に入っています。見た目も手にした時のバランスも良いし、クイックシフトフォーカスはないものの、使い勝手も悪くありません。FA31mmはフルサイズ換算で約47.5mm相当の絶妙な画角の標準レンズ。明るくて綺麗にぼけるし、描写も締まりがあって柔らかい感じ。色乗りもいいしとても良いレンズです。
が、やはり最新のデジタルカメラで使うとなると、設計の古さを感じることもあります。時にフレアっぽくなるのもそうですし、パープルフリンジが出やすいのもそう。まぁこれはこれで万能レンズではない、と割り切って上手く使っていくしかないのでしょう。少なくともCP+みたいな場での撮影には不向きなことは分かりました。
そうなると、これを補完できるような万能な標準レンズが欲しくなります。安DA35mmはK-x用に持っていますが、これは描写性能含めてかなり万能レンズ。でも、白筐体はK-5にはちょっと似合わないし、もう一本色違いを買うのも何だか悔しいです。DA21mmはある意味万能レンズなのですが、これ1本とするには私にはちょっと画角が広すぎ。DA40mmは逆にギリギリ長すぎ。しかも最短撮影距離が遠いのも大きな欠点です。あとは、DA35mmマクロは万能標準レンズだと思うのですが… あまり30mm台の単焦点ばかり揃えてもなぁ、と躊躇してしまいます。
新しいロードマップには無かったですが、28mmとか30mmくらいの新しいDAレンズ出ないかなぁ… とか(^^;