夜桜 – 酔人日月抄

　4月に入ってから東京でもようやく桜（ソメイヨシノ）が咲き始め、あっという間に満開になりました。お花見のあり方についてはいろいろと議論が出ているところですが、そう言ったこととは別に、電力不足を理由として、都内では桜のライトアップはほとんどのところで中止されているようです。これは仕方がありません。

PENTAX K-5, FA31mmF1.8AL, 1/25sec, F2.08, ISO3200, NR-AUTO, AWB, 鮮やか

　我が家の近所の桜並木も、例年特設のライトアップがされるのですが、今年はもちろんありません。それどころか、通常の街灯も半分間引きされている状態です。本当にひっそりと暗い中に咲く桜の花も、K-5の高感度性能があれば何とかなるかも知れないと、カメラを持って暗闇の夜桜見物＆撮影に行ってみました。

　光源はいずれも遠くにぽつりぽつりとある街灯や街明かりのみ。この日は風が強くて花も揺れていて、シャッタースピードも稼ぎたいところ。いくら夜桜とは言え、きれい撮るには感度はISO1600程度に押さえたいところですが、そうも行かない悪条件でした。

　ここに貼った写真はすべてRAWで撮影しLightroom3で現像しています。ノイズリダクションはAUTOで撮りましたが、現像時にも少しかけています。

PENTAX K-5, FA31mmF1.8AL, 1/30sec, F1.8, ISO6400, NR-AUTO, AWB, 鮮やか

　花が横向いてるのが残念ですが、背景は遠くのマンションの灯りが賑やかでちょっと面白いなと。開放なので絞りの形も出てなくてまん丸なボケ。
　この街明かりのボケを背景にするというのが気に入ってしまいました。以下似たような写真が続きます。

PENTAX K-5, FA31mmF1.8AL, 1/60sec, F2.0, ISO12800, NR-AUTO, AWB, 鮮やか

　この写真の背景は川面に映った街明かり。目で見ると柔らかくて綺麗に撮れると思ったのですが、なんかザワザワしていますね。そういうものなのか、レンズのボケ味なのか、あるいは高感度設定のせいなのか分かりません。

PENTAX K-5, FA31mmF1.8AL, 1/40sec, F1.8, ISO6400, NR-AUTO, AWB, 鮮やか

　かなり近距離の明るい光源入り。なので桜はちょっとアンダー気味。

　ISO6400でやっと1/30が切れる程度の明るさなので、ファインダーで見ると本当に暗いのです。なのでピント合わせはAFに任せるしかありません。風で花は揺れているのでAFでも辛いのですが、AF補助光もあるので、ピントが合わなかったり、明らかにピントを外したりと言うことはありませんでした。

PENTAX K-5, FA31mmF1.8AL, 1/13sec, F2.0, ISO3200, NR-AUTO, AWB, 鮮やか

PENTAX K-5, FA31mmF1.8AL, 1/25sec, F1.8, ISO12800, NR-AUTO, AWB, 鮮やか

　街明かり背景シリーズとは正反対にこちらは漆黒の背景。やはりこの方が花がきれいに浮き立ちますね。

PENTAX K-5, FA31mmF1.8AL, 1/80sec, F2.0, ISO6400, NR-AUTO, AWB, 鮮やか

　街明かりの正体は、大体こんな感じの建物だったりします。漆黒の背景は空。節電中の東京の夜空はいつもより少し暗くなってるのかも。

PENTAX K-5, FA31mmF1.8AL, 1/2sec, F2.0, ISO400, NR-AUTO, AWB, 鮮やか

　最近のカメラ雑誌で見た「敢えて桜の花のブレを表現する」みたいな写真を思い出して、感度を下げスローシャッターを切ってみました。このシャッタースピードになると手ぶれもあるとは思いますが、いずれにしてもこれじゃあダメだな…。

PENTAX K-5, FA31mmF1.8AL, 1/30sec, F1.8, ISO6400, NR-AUTO, AWB, 鮮やか

　東京では満開になったと言われた日（先週木曜日）に撮ったのですが、ここの桜はまだ八分咲きくらいでした。この週末は土曜日は雨が降りましたが、日曜日は晴れて絶好のお花見日和。今年の桜の写真シリーズは、あともう一回エントリーする予定です(^^;

　Flickrに今年撮った桜の写真をまとめておきましたので、良かったら↓こちらもご覧ください。
　桜 2011 -a set on Flickr

夜桜