一時期は気に入って毎月あるいは毎週のように通っていたお店でも、あるときからふとしたことで行かなくなってしまうことがあります。遠くはないけど交通の便がちょっと悪かったり、他に面白いお店を見つけてしまったとか、たまたま3ヶ月くらい間が開いたら何となく行きづらくなってしまったとか、わりとどうでも良い理由のことが多いです。
京成本線の堀切菖蒲園駅から徒歩1分にある「焼鳥 よつは」も私にとってはそんなお店のひとつでした。7年前に発見して、それから4年くらいはなんだかんだでよく通っていたのですが、特に理由も無くここ3年くらいご無沙汰していました。
そしてこの夏、あまりの暑さに例年にはないくらいの夏バテに苦しんでいたのですが、美味しいものを食べて元気をつけようと言う程度に回復してきたある日、このお店のことを思い出しました。コッテリ焼肉でもさっぱりお寿司でもがっつりイタリアンでもなく、その間を行く焼鳥が良いのではないか思いつき、ならば久々に「よつは」にでも行ってみようと言うことになりました。
美味しい焼鳥店なら東京にいくらでもある… と思っていましたが、久々に食べた「よつは」の焼鳥は絶品でした。そうだ、これが大好きでこのお店には通ってたんだっけ、ということを思い出しました。
堀切菖蒲園から徒歩1分ですが、この3年の間に色々忘れてしまい、入る路地を間違えてしまいました。駅前の風景はそんなに変わってないんですけどね。
何とかたどり着いてみれば、お店は相変わらず。勝手知ったる昔のままです。でも当時はまだ新装直後の真新しさがそこかしこに感じられましたが、良い感じに年季が入ってきた感じがします。大将(いや女将か?)は私のこともちゃんと覚えていてくれました。よかった!
どうやって注文していたかも忘れてしまったのですが、どうやら食べ物はほぼお任せでお願いしていたようです。なので今回も全てお任せ! 最初に出てきたのは枝豆です。となるとアレですよね。
はい、生ビール。アサヒのスーパードライです。なんだスーパードライか… と思うことなかれ。ここで飲むスーパードライは尋常じゃなく美味しいのです。スーパードライの本当の美味しさで飲める店は、この「よつは」以外にもう一軒だけ知っています。それはサーバーの手入れと入れ方の違いです。
続いては茶碗蒸し。温かいやつではなくて冷たい茶碗蒸しです。夏にぴったり! どっちが良い悪いではなく、やっぱりお寿司屋さんのとは違いますね。メイン料理に合わせてあるので当然ですけど。
続いてやってきた小鉢は、カボチャとナスと獅子唐のピリ辛風の煮物。いやいや「風」ではなくてかなりのピリ辛です。食材も夏っぽいです。
でもって焼鳥がようやく出てきました。まずはししとう。
ちなみにこの日はお盆の真っ只中。「よつは」は休まず営業中で、7席しかない店内も6席が埋まっている状態でしたが、いつも鶏を仕入れてる市場は閉まっているそうで、串焼きはお盆の暫定メニューでした。種類も量もあまりなくて、仕入れ先もいつもと違うので本来の「よつは」の味ではないと。
なので今回も予約を取るときに「いつもの焼鳥が目当てなら日を変えた方が良いですよ」と言われたのですが、久しぶりだし思いついてしまったからには、予定を変える気にならず暫定メニューでも良いことにしました。
続いてねぎま。
いやいや、これがどうして暫定メニューで本来の味では無いと言いながら、ここの焼き鳥はこんなに美味しかったんだ!ということを再発見しました。なんというか、鶏の旨味に溢れていて、温度も歯ごたえも何もかもが完璧にバランスしています。
なのでビールも進みます。あまりに美味しいので躊躇なくスーパードライをお代わり。ただのスーパードライなのに、こんなに泡のきめが細かくて滑らかなんですよ!って写真にはちゃんと写っていませんけど。時間が経っても泡切れしません。
そしてトップに貼った砂肝。ホルモン系は特に最高で、レバーとハツを是非食べたかったのですが、残念ながら入荷無しとのこと。また今度通常営業日に来なくては!
この日最後の一本はこれ。珍しくタレでこってり味付けしてありますが、何だったかな? かしわかな? 見た目通りの美味さでした。
料理は本当におつまみ程度しかなかったので、お酒を楽しみましょう。ということで、ビールからハイボールにスイッチ。これもね、ちょっと他では飲めない素晴らしいハイボールです。食べるものもほとんど無いのに、思わずお代わりしてしまいました。
〆はこんなどんぶりがでてきました。稲庭うどんです。夏らしく冷たく仕上げてあります。生のオクラも生姜も効いていて良い感じです。
ということで、久々の「よつは」でした。どうしてこんなに美味しいのに行かなくなっていたんだろう?と不思議なくらい。また、是非ローテーション入りさせたいと思います。