RealSSD C300の新しいファームウェアが先週リリースされました。リビジョンナンバーは0002から一気に飛んで0006となっています。リリースノートによると、アップデート内容は以下のようになっています。
- Improved power management
- Improved power-up behavior after uncontrolled power-down
- Improved full drive and corner-case performance
- Improved TRIM behavior
かなりおおざっぱなことしか書かれていませんが要するに、電源管理、予期せぬシャットダウンからの復帰、非常に厳しい使用条件下での性能、そしてトリムの動作を改善したとのことです。
特に現状のRev.0002で問題は発生してないのですが、ことPC関係のパーツに関しては、新しいファームウェアとなると、心情的にアップデートせずには居られません。と言うことで、懲りずにアップデートを行いました。
アップデート作業
アップデートの手順書(PDFです)によると、基本的な注意事項、手順はRev.0001からRev.0002へアップデートする際と変わらないようです。ただし今回は、上手く行けばドライブ内のデータは失われない、となっています。これでかなりアップデート作業の敷居は低くなりました。また、Rev.0001からRev.0006へ直接アップデートすることは出来ず、対象ドライブはかならずRev.0002である必要があります。
私のPCの場合、まず対象となるSSDはRealSSD C300の256GB版で、これをシステムドライブとして使用しています。マザーボードはASRockの890GX Extream3で、SATAポートを持つサウスブリッジはAMDのSB850。オンボードのSATAポート0にRealSSDは接続してあります。ちなみにCPUはPhenomII X6 1090Tを搭載しています。この環境でアップデートを行いました。
手順に従って、まずはRealSSDの接続ポートを確認し(0〜3のどこかを使うことと指定されています)、SATAのモードをAHCIからIDEに変更します。起動順序を確認し、アップデーターを焼いたCD-Rで起動。あとは画面の指示に従います。
というか、今回のアップデータはシンプルで、対象ドライブが自動的に検出され、このドライブをアップデートして良いか?という質問に”yes”と答えるだけで、あとは自動的に作業が進行してしまいました。
待つこと約5分。”Finished”と表示されたら完了です。SATAモードをAHCIに戻し再起動すると… 内容はちゃんと保持されていたようで、すんなりと起動しました。Windows上からCrystalDiskInfoでディスク情報を確認すると、上の画像のようにファームウェアのリビジョンは”0006″になっています。その他にもおかしなところはありません。今回は積算使用時間も保持されていました。
ベンチマーク
と、これでめでたしめでたしなのですが、そこでいちいち性能を測ってみたくなるのが、PC自作erの性(サガ)です。ということで、お約束のベンチマークをしてみました。CrystalDiskMark3.0を使用し、デフォルト設定のまま計測しています。AHCIドライバはAMDが提供しているものではなく、Windows7標準のMSAHCIを使用しています。その結果は以下の通りです。
ちなみに約5ヶ月前にRev.0002にアップデートした直後のベンチマーク結果は次の通りです。
さすがにSATA3(〜6Gb/sec)対応のサウスブリッジ+ドライブの組み合わせとあって、シーケンシャル・リードは相変わらず300MB/sec以上を余裕でたたき出しています。一方で4Kのランダム・リードが異常に遅いのも変わっていません(これは原因不明)。その他では以前と比べるとシーケンシャル・ライトと512Kランダム・ライトで10%ほど数字が悪化しています。
この性能低下はファームウェアを変更したことによるものではなく、前回のアップデートから今回まで、約5ヶ月間使用してきたことによる劣化と思われます。特にライトにのみ大きく影響が出ているあたりに、Rev.0002でのトリム精度が表れているのではないかと思います。なので余計に今度のRev.0006によるトリムの性能改善に期待してしまいます。
いずれにしても、ベンチマークの数字の差を感じることはなく、快適なことに変わりはありません。
ドライバー変更+CnQオフ(11/27追記)
ベンチマーク結果が気になったので、少し環境を見直してみることにしました。AMDのサイトを見てみると、AHCIドライバーが独立して提供されていたので、MSAHCIに代えてAMDのAHCIドライバー(Ver.10.11)をインストールしてみました。
さらに、4KBランダムリードの値は、省電力機能によって大きく左右されるという情報をネット上で見つけたので、BIOSでCool’n’Quietをオフしてみることに。この状態で再度CrystalDiskMarkで計測してみた結果は以下の通りです。
見事なまでに今まで見たこと無いような数字をたたき出しました。全ての項目で過去の結果を上回っています。どうやら、Cool’n’Quietがかなり結果に影響していたようです。ディスクのベンチマークは、CPU負荷が小さく、常に最小電力モード(=800MHz)で動いていたと言うことなのでしょうか。かといって、CPUも結果に無関係ではないと。よく分かりません。
ちなみに比較結果は乗せていませんが、4KQD32の結果が大幅にアップしているのは、AHCIドライバーに寄るところが大きいようです。この項目はCool’n’Quietを有効にしても、200MB/secオーバーを記録します。
ということで、環境に大きな問題はなく、雑誌やネット上に流れている他のベンチマークとほぼ同じような数字を出せることが分かりました。この結果から、AHCIドライバーはこのままAMDのものを使うことにします。しかしCool’n’Quietは悩みどころです。やはり常用するPCとしては、消費電力は重要な問題ですので。しかも無駄に6コアで125WものTDPをもつCPUですし・・・。K10statあたりでカスタマイズしないとダメかな?
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こちらのファームアップ手順を参考にさせてもらいました。追記の部分も大変参考になりました。
Cool'n'QuietのON、OFFについて悩まれているみたいですが、私の環境で試した結果をご報告させてもらいます。
Cool'n'QuietはBIOSでONのままです。
Win7電源オプション=省電力 これではリード、ライトとも遅かったです
Win7電源オプション=バランス、高パフォーマンス 数値は変わらず、Cool'n'Quietも利いてクロック数が上下してました。
M/B MSI 890GXM-G65
SSD IODATA SSDN-ST64B
もう解決済みでしたら、すみません。
SSDDさん、コメントありがとうございます。
なるほど、Windows側の電源オプションの設定もありましたね。多分、バランスになってるとは思うのですが… 再度確認してみようと思います。この記事書いてから時間経ってますし。貴重な情報ありがとうございます。