F1カレンダー中で最も特別なレースと言えばモナコGPをおいて他にはありません。モナコGPは今年で75回目を数えるそうで、そのままF1の歴史と重なります。オイルマネーで潤う中東のレースはその豪華さぶりも桁違いですが、一方でどこか「虚飾」に感じてしまう部分がありますが、モナコのセレブ感(という安っぽい言葉しか思い浮かびませんが)は伝統と歴史がある分、厚みというか本気度が違っています。
さて、モナコGPと言えば特殊なのは雰囲気だけでなくコース特性にもあります。ごみごみした市街地に作られた公道コースは、幅が狭くエスケープゾーンもなくコーナーの連続で超低速、しかもオーバーテイクできるようなポイントもなく、仮に後ろのマシンが3秒速かったとしても追い抜きは困難と言われています。
タイヤはウルトラソフトとスーパーソフトが使用されましたが、それでもピットストップは1回で十分。となると、取れる作戦の幅は極端に狭くなります。普通に考えると、予選が全てとなるはずのレースです。