酔人日月抄

東京下町に暮らす写真とPENTAXとスキーと時代小説とお酒とプジョーを愛するある男の日常

DREAM LINER

 久しぶりに城南島海浜公園へ出かけてきました。夏になって南風が吹くようになると、B滑走路への着陸運用が行われるようになり、写真が撮りやすくなります。そして今回のお目当ては昨年末に就航したボーイング787です。そう言えばまだじっくり実物を見てないなぁ、と気づいてしまいました。

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ANA, BOEING 787-881, JA810A
PENTAX K-5, SIGMA APO 50-500mm F4.5-6.3, F7.1 Auto (1/1250sec, ISO200, -1.0EV, AWB, 500mm)

 完全新規設計の新型機導入は日本では久しぶりのことだと思います。しかも世界中でまだANAとJALしか運行していません。就航路線も順調に増えてきたことですし、まだ旬と言えるうちにピカピカの新造機を撮っておかなくては。

 とりあえず行けば何とかなるだろと、特にB787の運行時間を調べずに来てしまいましたが、1時間に1機くらいの割合で計3機のB787に出会うことが出来ました。カメラはいつも通りK-5、レンズはSIGMAの50-500mmです。このレンズはF1か飛行機を撮るときくらいにしか出番がありません。そろそろF1も近づいてきたので、練習の意味も込めて。

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ANA, BOEING 787-881, JA810A
PENTAX K-5, SIGMA APO 50-500mm F4.5-6.3, F7.1 Auto (1/800sec, ISO200, -1.0EV, AWB, 75mm)

 さて、歴代ボーイング機の中でも最も開発が難航したB787。単独開発ではなく共同開発パートナーを増やし、サプライチェーンが複雑化したことや、金属に代わり炭素複合材を大量に使用するなど、技術的なチャレンジが非常に大きかったためと言われています。
 この機体の開発に大きな影響力を持つローンチカスタマーは全日空でした。多くの部分で全日空の要求が取り入れらているそうです。2007年のロールアウトから4年以上経過し、当初予定より3年遅れでようやく完成。昨年の11月に東京−岡山線で世界で最初の運航が開始されました。

IMGP7479.jpg
ANA, BOEING 787-881, JA808A
PENTAX K-5, SIGMA APO 50-500mm F4.5-6.3, F8.0 Auto (1/1000sec, ISO200, -1.0EV, AWB, 500mm)

 機首のドアップ。一見普通のワイドボディの双発機ですが、B767ともB777とも違う完全な新規設計の機体です。まずノーズ形状。見かけではなく機能でデザインされているのは分かるのですが、ボーイング機は総じて野暮ったいんですよね、機首部が。でもB787はツルンとしていてシャープな形状をしています。リベット打ち枠なしのコックピットのガラスも独特です。
 B787は製造に日本の企業が多数参加しているのも特徴で、特に胴体や主翼など重要な部分において、炭素複合材の加工品など日本でしか出来ないような技術が使われており、機体の35%が日本製だそうです。

IMGP7482.jpg
ANA, BOEING 787-881, JA808A
PENTAX K-5, SIGMA APO 50-500mm F4.5-6.3, F8.0 Auto (1/640sec, ISO200, -1.0EV, AWB, 500mm)

 エンジンカウルのドアップ。偶然撮れてたものでトリミングもしていません。全日空のB787ではロールスロイス製のエンジンを搭載しています。ちなみにJALのB787はGE製を採用しています。どちらにしても最新鋭のエンジン。ナセル後部のギザギザが特徴的ですね。B747-8など新世代のボーイング機で使われているデザインです。B787は機体サイズに対してエンジン径が大きいのも外観上の特徴です。
 ちなみに同じ全日空のB787-8でも、仕様が違う複数のエンジンが使われているようです。この写真のJA808AはTrent1000Aという初号機と同じタイプで航続距離は約10,000km。国際線用専用の5,6号機はTorent1000Cとなり出力が増強され、航続距離も13,000km以上に伸びています。そして、9号機以降の数機は完全国内線仕様らしく、Torent1000Eという出力の低いタイプが搭載され、航続距離5,000kmを切っていています。
 仕様がまったく違うのに外観は変わらないようですし、型名にERを付けたりして区別しないのでわかりにくいですね。

IMGP7871.jpg
ANA, BOEING 787-881, JA810A
PENTAX K-5, SIGMA APO 50-500mm F4.5-6.3, F7.1 Auto (1/640sec, ISO200, -1.0EV, AWB, 58mm)

 羽田空港のB滑走路に着陸する飛行機は城南島海浜公園の真上をかすめていきます。これだけ近いと翼の大きさをヒシヒシと感じます。ほぼ最接近状態ですが、右翼の先端が切れてしまいました。
 ボディサイズは767-300と777-200の中間くらい。全長が56mそこそこなのに対し、全幅は60m以上あります。幅の方が広い機体は旅客機ではかなり珍しいと思います。

IMGP7770.jpg
ANA, BOEING 787-881, JA812A
PENTAX K-5, SIGMA APO 50-500mm F4.5-6.3, F7.1 Auto (1/1600sec, ISO200, -1.0EV, AWB, 75mm)

 B787の外観上の一番の特徴と言えるのが主翼の大きさなわけですが、中でも先端の形状が目を惹きます。レイクドウイングチップと呼ぶそうで、空気抵抗を減らして燃費向上に寄与するそうです。主翼先端を上に折り曲げたウィングレットが付いている機体は多いですが、目的は同じです。B777-300ERなどでも折り曲げないでそのまま主翼先端を延長したかのようなウィングチップが採用されていますが、それの進化形と言えるのかも。

IMGP7754.jpg
ANA, BOEING 787-881, JA812A
PENTAX K-5, SIGMA APO 50-500mm F4.5-6.3, F7.1 Auto (1/1000sec, ISO200, -1.0EV, AWB, 500mm)

 ところで、次々に飛んでくる飛行機を眺めていて気づいたのですが、やはりB787はかなり遠くからでもそれと認識できます。なぜなら翼が他の飛行機に比べて大きく撓って(しなって)いるのです。先端部のレイクドウィングチップだけでなく全体に反り返っています。いかにも空気の力で飛んでいるって感じ。
 ちなみにこのJA812Aは恐らく先月あたりにデリバリーされたばかりの、正真正銘下ろしたて新造機と思われます。

IMGP7489.jpg
ANA, BOEING 787-881, JA808A
PENTAX K-5, SIGMA APO 50-500mm F4.5-6.3, F8.0 Auto (1/1250sec, ISO200, -1.0EV, AWB, 290mm)

 後ろ姿になると一瞬767と見分けが付かなくなります。テールコーンはB777世代あたりでは平べったい板状になっていましたが、B787ではまたB767などと同様の円錐状になりました。

IMGP7768.jpg
ANA, BOEING 787-881, JA812A
PENTAX K-5, SIGMA APO 50-500mm F4.5-6.3, F7.1 Auto (1/1250sec, ISO200, -1.0EV, AWB, 65mm)

 西日が当たってキラッとボディが光った瞬間... を狙ったつもりでしたがどうにもうまくタイミングが合わせられませんでした。こうしてみると翼の平面形状もよく分かります。やっぱり先端部が格好いい!
 今回はSIGMAの50-500mm1本だけ使ったわけですが、ここに貼った写真も一部はトリミングしているものもあります。しかし超望遠域をカバーしつつこれだけのズーム幅を持っているSIGMAの50-500mmの威力はすごいです。飛行機相手だと100mmを切るとワイドレンズに感じますね。

IMGP7884.jpg
ANA, BOEING 787-881, JA810A
PENTAX K-5, SIGMA APO 50-500mm F4.5-6.3, F7.1 Auto (1/1000sec, ISO200, -1.0EV, AWB, 500mm)

 間もなくタッチダウン。この日は風が強くて結構ふらついている飛行機が多かったです。梅雨明け前の休日、とても天気のいい日で城南島海浜公園もたくさんの人で賑わっていました。砂浜に遊びに来た家族、バーベキューを楽しむグループ、犬の散歩、自転車、ただの散歩の人々に混じって、望遠レンズ抱えた人たちもたくさんいます。城南島海浜公園はいいところです。砂浜で遊びながら真上を飛行機が飛んでいくのですから。飛行機好きじゃなくても楽しめると思います。
 公共交通の便が悪いので、車があると便利です。この手の公園にしては駐車場のキャパもそれなりに大きいです。

IMGP7762.jpg
ANA, BOEING 787-881, JA812A
PENTAX K-5, SIGMA APO 50-500mm F4.5-6.3, F7.1 Auto (1/640sec, ISO200, -1.0EV, AWB, 500mm)

 B787を運行しているもう一社の日本航空では、すでに成田−ボストン線に飛ばしていますが、残念ながら現時点ではJALでは国内線にB787を投入する予定はないそうです。とは言え767-300の置き換えの一番の候補は787になるはずなので、数年後にはどうなっているか分かりません。JALもANAも50機単位で導入する予定なので、そのうち今のB767並に見飽きる時代が来るのでしょう。


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