酔人日月抄

東京下町に暮らす写真とPENTAXとスキーと時代小説とお酒とプジョーを愛するある男の日常

群馬県にある神秘的なコバルトブルーの川と湖!「四万ブルー」の絶景を求めて日帰り写真撮影遠足に行く

 なんとも気の早いことに関東地方では7月を待つことなく梅雨が明けてしまいました。そんな梅雨明け直前のある日、前日まで降っていた雨は上がり、真夏を思わせるような快晴が広がっていたので、ちょっとドライブに出かけてみることにしました。色々と溜まっている行きたい場所リストを眺めていて、ふと目にとまったのが「四万ブルー」の文字。群馬県の四万温泉周辺には、北海道は美瑛の青い池に勝るとも劣らない、真っ青な湖と川があるそうです。

 とは言っても誰でも知っている超有名観光地でもないし、実物は大したことないんでしょ? と半信半疑だったのですが、我が家から日帰りドライブには距離的にもちょうど良い感じなので、PEUGEOT 308SW納車一周年記念のドライブがてら出かけてみることにしました。

 目指すは群馬県の中部。関越道を渋川伊香保ICで降りてJR吾妻線沿いに草津方面へ向かいます。中之条町で右にそれ、四万街道と呼ばれる山道を登っていった先に「四万ブルー」はありました。

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 そしてそこには、看板に偽りのない本当に驚嘆すべき神秘的な真っ青な湖と滝、清流と温泉、そして巨大なダムと美しい山間の田園風景などなど、素晴らしい絶景に溢れていました。

四万ブルーの入り口:四万の甌穴群


 まず最初に立ち寄ったのは「四万の甌穴群」と呼ばれる場所です。四万川の流れが渦を巻くことより石や砂が同じところを循環し、川底の岩盤を侵食されてできた丸い穴で、群馬県指定の天然記念物だそうです。


 場所はこの辺り。四万街道を進んでいけば看板が出てきます。広い駐車場も整備されておりカフェや売店などもあります。そこから甌穴が見られる川縁までは徒歩2分ほど。と言っても道路から川に下るので結構急な階段を降りて行かなくてはなりません。

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 ふむふむ、甌穴とは自然の彫刻であると。なるほど! しかし甌穴は全部で八つと書かれているのに、表には六つしかないですね。しかも漢数字で単位が分かりませんが、多分センチメートルでしょうか。五番の甌穴はかなり大きそうです。

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 実は急な階段を降りていかなくても、道路脇から下を覗き込めばこうして甌穴がある川の様子を一望することが出来ます。おぉ!すでに水が青いですね。とても綺麗です。せっかくだから下に降りてみましょう!

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 川縁まで降りてきました。さっそく目の前に甌穴がありますが、看板にあった何番の甌穴なのかは不明です。いえ、むしろ現場に野暮な看板とか立ってなくて良かったです。

 水はとても澄んでいて冷たいです。その上を流れてくる風もとても涼しくて爽やかでした。もちろん見た目にもとても涼やか!

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 小さな滝の上に回ってみます。奥の方の崖に囲まれた風景はまるで山奥の秘境のようです。道路脇すぐにこんな景色が転がってるなんて!

 それにしても右の甌穴は見事ですね。覗き込んでみるとかなりの深さがありました。これが自然に出来たものだなんて不思議です。

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 川上に上っていくと次々に段差が現れて小さな滝が現れます。水はブルーと言うよりはグリーンですかね。日なたと日陰、川底の深さによって微妙なグラデーションを織りなしています。

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 おぉ!ここにも甌穴がありました。と言いますか、ハッキリと甌穴だと分かったのはこの二つだけ。もしかしたら小さなモノは他にも一杯あったのかもしれないし、あるいはもっと上流まで行かないと全ては見られないのかも。

 でも川上に上がってみるのはこのくらいにしておきましょう。

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 この甌穴群のある四万川の流れは本当に綺麗なところで、写真を撮りながらだとあっという間に1時間くらい経ってしまいました。しかしここはまだ「四万ブルー」の入り口に過ぎません。先を急ぎましょう。

四万ブルーの神髄:桃太郎の滝


 甌穴群からさらに四万川沿いに山を登ること数キロ、四万温泉街の入り口手前に「桃太郎の滝」と呼ばれる小さな滝がひっそりとあります。この滝を望む風景こそが「四万ブルー」の神髄とも言える絶景ポイントです。しかし本当にその存在は「ひっそり」という言葉がぴったりで、クルマで走ってるだけだと確実に見逃します。いったいどんなところなのでしょう?


 場所はこの辺りです。駐車場はないし道路には看板も出ていません。ちょうど四万温泉街入り口の看板そばに3台程度の駐車スペースがあったので、ちょっとそこに停めさせてもらいました。滝まではまた国道から脇にそれて階段を下っていきます。

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 一応、歩行者向けの看板はありました。この地図では遊歩道がずっと奥まで続いてることになってますが、実際には川縁に降りるところまでしか開放されておらず、滝の近くまで行く道は通行止めになっていました。

 でも良いのです。桃太郎の滝は四万川の対岸から見るのが一番綺麗なので、そこまで行ければOKです。

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 そして目の前に現れたのはこんな景色でした。いえ、事前にネットで見て知ってはいたのですが、水の青さはちょっと想像以上!すごい景色です。

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 桃太郎の滝は対岸の鬱蒼とした森の奥にあります。日が出ていると水の青さが一層際立ちますが、滝周辺の木陰と明暗差が大きくなってなかなか写真に撮るのが難しいです。でも、そんな明暗差がまた良い感じです。

 露出はカメラに任せておいてあとは現像で何とかしましょう。PENTAX K-1 Mark IIのようにダイナミックレンジがたっぷりあるカメラなら、ハイライトもシャドウも階調はちゃんと残っていますから。

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 一瞬太陽が雲の影に隠れると、あたりの色合いと表情は変わります。キラキラ感はなくなってしっとり落ち着いてきました。滝とのコントラスト差も小さくなるので、実は曇りの日の方が写真的には良いのかもしれません。

 ちなみに、紅葉を迎えるとこれまた一段とすごい景色になるそうです。真っ青な水と紅葉の組みあわせは、さぞゴージャスなことでしょう。秋になったらまた訪れてみたいです。

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 で、実はここがどういうところかというと、こんなところなのです。四万取水堰があって、ちょっとしたダム湖のようになっています。桃太郎の滝は対岸の中央奥にあります。取水堰の設備がすぐそばまで迫っているので、写真を撮るには勢い滝をアップにしてフレームの左端に置くしかなくなります。

 大人気絶景スポットではない、知る人ぞ知るポイントなのは全体的にこんな雰囲気だからなのでしょう。でも上手く切り取って写真を撮れるなら、こんな「映える」場所はなかなかありません。

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 取水堰の上は通路になっていて渡ることが出来ます。全体的になかなか古そうな設備ですね。上にあった看板には「四万発電所」と書かれていたので、それがメインの機能なのでしょう。

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 取水堰の上から上流方向を見るとこんな感じ。四万川が堰き止められ真っ青なちょっとした池が広がっています。右端の白いゴミはのような浮遊物は... 生活排水が流れ込んでいるのでしょうか? 綺麗な清流に見えてもやはり人が沿岸で暮らす以上はそうなりますよね。ある程度は仕方のないことです。

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 下流側はこんな感じ、この先に先ほど見た甌穴群があります。右の方の構造物は取水堰に繋がっていて水が流れていました。発電機がある部分なのかも。

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 道路に戻って歩道を歩きクルマに戻ります。その歩道脇からもこんな景色がチラチラ見えています。この取水堰と桃太郎の滝周辺の四万川の青さは特にすごくて、着色してるんじゃないか?と疑いたくなるような鮮やかさでした。群馬県の国道沿いにこんなところがあるなんて、もっと早く知っていれば良かった!

四万ブルーの源流へ:四万川ダム


 さて、温泉街を抜けてクルマをさらに走らせ、四万街道と国道353号線の終点に四万川ダムと奥四万湖があります。ダムは1999年に完成した比較的新しいものです。実はダム見物するのはすごい久しぶりです。


 ダムによって出来た奥四万湖のまわりは周遊道路になっており、クルマでぐるっと一周することが出来ます。一周数キロなのでハイキングがてら歩いてる人もいるようです。あるいは自転車とか。ダムの上も一般道になっていて一方通行ですが車で渡ることができたりもします。

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 ダムと湖の景色を一望できる場所を探して、奥四万湖を一周する道路を時計回りにぐるっと一周してみました。そして奥四万湖の南東岸にある「稲包せせらぎ公園」の展望スポットから見た景色はこんな感じです。これこそが四万ブルーの源流、ダムによって人工的に作り出された美しいブルーの湖です。

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 少雨のためか、あるいは夏の台風対策でわざと水位を下げているのか、水は満水にはほど遠く茶色い地肌がかなり露出しています。満水の時は四万ブルーの面積も一層広くなり、さぞすごい景色になることでしょう。秋の紅葉シーズンが一番綺麗なのかも。

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 そしてダム本体までやってきました。駐車場にクルマを置いてダムの上を歩いてみます。四万川ダムの上から奥四万湖の全景を眺めるとこんな感じです。いや、この水の青さは青空を写してるだけではなく、水自体が青いことがよく分かります。この青さの理由は諸説あるようですが、Wikipediaによると、裏磐梯五色沼と同様に湖水に含まれるアロフェンのレイリー散乱によるものとのことです。ふむふむ、何のことだか分かりませんけど(A^^;

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 さてダムの上から下流側を覗き込んでみました。この四万川ダムは重力式コンクリートダムで、堤高は89.5m、堤頂長は330mあります。治水および水力発電を行っているそうです。

 私自身は高いところは苦手ではないのですが、さすがにダムの上から下流側をのぞき見るとゾゾッときますね。

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 観光客向けに色々な説明板があります。やはり今は洪水期だからわざと水位を下げて、下側の常用洪水吐きを使っているのでしょうね。

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 この湖面が見通せる穴が上側の常用洪水吐きでしょうか。蓋はないのでこの水位を超えると自動的に水は流れ落ちることになります。この方式についてはデイリーポータルZか何かで読んだことがあります。ここから水が流れ落ちると相当な迫力ある姿が見られそうです。

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 ダムの真下には「四万 日向見公園」が整備されており、ダムを真下から見上げることが出来ます。放水すると大迫力でしょうね。さらに巨大な照明灯が設置されていたのですが、もしかしたら夜間はライトアップされてたりするのでしょうか? 点検用設備には見えなかったのですが...。もしそうなら夜景も一度見てみたいです。星と一緒に写せたりしたら格好良さそう!

四万温泉でひとっ風呂浴びて帰途へ

 ということで、四万街道を最上流まで上りきり「四万ブルー」を堪能しました。帰り道にはせっかくだから四万温泉で一風呂浴びていきましょう。

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 温泉街を通る四万街道旧道はところどころ離合も難しいほどの狭い道ですが、古き良き温泉街の雰囲気が残っています。しかもかなり大きな温泉街のようです。こんなところがあったなんて知りませんでした。草津も近いですが、群馬県は温泉王国ですからね。本当に奥が深いです。

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 温泉街はもちろん四万川沿いに立ち並んでいます。

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 日帰り入浴はホテルや旅館でもあちこちでやっていましたが、一番初心者向きそうな「町営 清流の湯」というところへ行ってみました。まだ出来てからかなり新しそうでした。町営と言うこともあって入浴料はわずか500円。


 川沿いに広がる温泉街の中では端っこの方、桃太郎の滝からほど近いところにあります。桃太郎の滝をへ通じる遊歩道は、本来この清流の湯の裏手に繋がってるそうです。

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 露天風呂は川の方を向いていました。なので、こんな景色を眺めながら温泉に浸かっていました。この写真は露天風呂からではなくて、脱衣所のベランダから撮ったものです。こうして見ると川の色はやっぱり「四万ブルー」ですね。

 ちなみに男湯はかなりオープンな感じで、どう見ても道路から丸見えだったと思います。まぁ、それだけ視界が開けていて開放感に溢れています。女湯はそんなことなくて大丈夫だそうですけど。

使ったカメラとレンズなど

 今回使ったカメラはPENTAX K-1 Mark IIです。動体用にNikon D500を買いましたが、ペンタキシアンを辞めたわけでは決してありません。エメラルドグリーンとかコバルトブルーとか写すと言ったらやっぱりPENTAXですよね。

PENTAX 一眼レフ K-1 Mark II ボディ 15996

PENTAX 一眼レフ K-1 Mark II ボディ 15996

 ボディはK-1 Mark IIのみ。K-1は持って行きませんでした。

PENTAX 超広角ズームレンズ HD PENTAX-D FA 15-30mmF2.8ED SDM WR 21280

PENTAX 超広角ズームレンズ HD PENTAX-D FA 15-30mmF2.8ED SDM WR 21280

PENTAX ズームレンズ HD PENTAX-D FA24-70mm F2.8ED SDM WR 21310

PENTAX ズームレンズ HD PENTAX-D FA24-70mm F2.8ED SDM WR 21310

 レンズはF2.8トリオの3本です。やはりなんだかんだで標準ズームの24-70mmが一番出番が多かったです。山中や渓谷の風景と言えば超広角の方が向いているような気もしますが、今回は写真を見てのとおりフィルターを使いまくっているので、出目金の15-30mmは使い道が本当に限られてしまいます。

Kenko NDフィルター PRO1D プロND16 (W) 82mm 光量調節用 282441

Kenko NDフィルター PRO1D プロND16 (W) 82mm 光量調節用 282441

 はい、この手の水モノを撮るにはPLフィルターとNDフィルターは欠かせません。私はDFA24-70mmF2.8用の82mm版とDFA★70-200mmF2.8用の77mm版をとりあえず揃えてあります。なおDFA24-70mmF2.8のワイド端は、PLとND16を2枚重ねするとさすがに四隅がケラレるので28mmくらいが限界です。24mmを使いたいならどっちか諦めるしかありません。

 DFA15-30mmF2.8用に角形フィルターホルダー欲しくなってきますね... 高すぎるんでちょっと手が出ません。だからこそK-1ユーザーでありながらDA★11−18mmには期待していたので、延期になってしまって残念です。

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