今年もF1日本GPでたくさん写真を撮ってきました。持っていったカメラはPENTAX K-1です。超高画素のフルサイズ機で、特に連写が遅いことから、動体撮影には向いてないと言われています。ですが今年はK-1を使い倒すと決めているので、あえてF1という動体撮影の中でもかなり厳しい現場で使ってみることにしました。ダメならそのときはそのとき。あるいはもしかしたら新発見があるかも!と期待して。
F1日本GP以前にもK-1とDFA150-450mmの組みあわせで飛行機を撮ったりしていますので、これを機にK-1の動体撮影能力について個人的な感想をまとめておきたいと思います。
かなり長くなったので目次を付けておきます。
目次
K-3IIのおさらい
まずはK-1を手に入れるまでメインで使っていたK-3IIについておさらいです。昨年の日本GPはK-3IIとDFA150-450mmを使いました。この組み合わせに対する感想は以下のエントリーに書きました。
基本的にボディをK-1に取り替えても、このエントリーで書いた内容と印象は大きくは変わりませんでした。良くも悪くもPENTAXらしいと言えます。なので、この記事に書いた内容をベースにK-3IIとK-1の違いを中心に補足をしておこうと思います。
文中に挿入した写真はK-1とDFA150-450mmで撮影した作例で、観戦記で使わなかった没カットを中心に貼ってあります。出来が微妙で特に本文と関わりがない場合がありますが、気にせず読み進めてください。
連写速度
動体撮影する場合に、K-3IIとK-1の違いで最も影響があるのは連写速度です。K-3IIは最高で8.3コマ/secですが、走るF1マシンをAF.Cでピント優先で追いかけた場合、体感的には6コマ/secくらいまで落ちます。かといってコマ速優先ではAFを外すことが増えるので意味がありません。
一方でK-1はフルサイズで使用する場合、最高速で4.4コマ/secしか出ません。ただし、AF.Cでピント優先にしても連写速度低下は感じず、ほぼ最高速のまま撮影できます。
さらにAPS-Cクロップにすると、スペック上6.5コマ/secまで上がりますが、ちょっと使ってみた範囲では、ピント優先でやや連写速度は遅くなり、シャッターが切れる間隔がばらつくのが分かります。AFの実力としてはやはり6コマ/秒あたりにあるのでしょう。
ヘアピンを立ち上がってくるところをK-1で連写するとこんな感じ。小さなサムネイルで分かりづらいですが、レッドブル、フェラーリ、マクラーレンの順に3回連写して合計35コマです。なおクロップせずフルサイズのままで撮影しています。シャッターを切り始めた地点にもよりますが、1回の連写で追い切れなくなっててフレームアウトするまで、だいたい10〜12コマくらいシャッターが切れます。
一方こちらは2年前に同じ場所から同じようにしてK-3+DA★300mmで撮った場合。K-1よりやや多くて1回あたり13〜14コマくらい撮れています。レンズなど色々条件が違うので直接比較するのは不適当かもしれませんが、この差は実使用時の印象と大体一致しています。昨年K-3IIではこのポイントから撮ってないので比較できないのですが、K-3IIとDFA150-450mmの組みあわせだとAF性能が改善している分、もう少しシャッターが切れるかもしれません。
ただ、いずれにしてもAFをピント優先で使う限り、カタログスペック上の4.4コマ対8.3コマというダブルスコアに近い差は生じません。
ちなみに、F1のカメラマンエリアともなるとかなり気合いを入れたアマチュアカメラマンが集まっています。周囲を見回すとこんな状態。PENTAXIANはとうとう一人も見かけませんでした(^^; まぁ仕方ありません。周囲をEOS 7DIIとかD500などに囲まれて、恐らく秒間10コマくらいに達しているであろうキレキレの連写音が轟く中、秒4.4コマでのんびりと切れていくK-1のシャッター音には、自分でも苦笑してしまいます。
今春にエアレースを撮ったときは、AFの追従や流し撮りの成功率などよりも、とにかくタイミング命だったこともあって、連写が遅いことは非常にストレスに感じましたが、F1ではタイミングよりもピントと流し撮りの成功のほうが優先度が高いこともあり、この連写速度の遅さは本人的には、エアレースの時ほどは気になりませんでした。
もちろん連写は速いに越したことはありません。そのほうが歩留まり一定なら、最終的なOKカット数は増えますし、本当に上を目指すならタイミングだって重要。この縁石のここに来た瞬間だけを狙う、っていう人は沢山いるでしょう。
でもそういうレベルを狙うなら、実使用感としては10コマ/秒が安定して出るくらいまで行かないと、あまり大きな差は感じられないかと思います。すると、フルサイズならEOS 1DX IIかD5になるし、APS-CでもEOS 7D IIかD500かと言った当たりでしょうか。だからサーキットでは当然のようにそういうカメラしか見かけないわけですね。
バッファ量
連写速度とともに重要なのは、その連写をどれだけ継続できるか? です。各メーカー上位機種では、JPEG限定にすればカード容量いっぱいまでほぼ無限にシャッター切れる、なんていう機種も珍しくありません。
まずはK-1とK-3IIの連写速度と連写可能枚数のスペックを確認してみましょう。
K-1 | [35ミリフルサイズ] 最高約4.4コマ/秒:70コマまで、RAW:17コマまで 最高約3.0コマ/秒:100コマまで、RAW:20コマまで 最高約0.7コマ/秒:100コマまで、RAW:100コマまで [APS-Cサイズ] 最高約6.5コマ/秒:100コマまで、RAW:50コマまで 最高約3.0コマ/秒:100コマまで、RAW:70コマまで 最高約1.0コマ/秒:100コマまで、RAW:100コマまで |
---|---|
K-3II | 最高約8.3コマ/秒:60コマまで、RAW:23コマまで 最高約4.5コマ/秒:100コマまで、RAW:32コマまで 最高約3.0コマ/秒:200コマまで、RAW:52コマまで |
総画素サイズと連写速度の兼ね合いで大体決まっているようです。実使用を考えると画素数が少ないK-3IIの方が当然余裕があります。
K-1について見てみると、36.2Mピクセルという超高画素でありながらJPEG記録のみなら70コマまで速度を維持できることになっています。秒4.4コマで計算すると約16秒間連写できることになります。1台のマシンを16秒間もずっと追い続けることはもちろんありませんが、次々にやってくるマシンを撮り続ける、ということはあるわけで、その場合でもK-1のバッファ量とカード書き込み速度は、特に問題はありませんでした。
注意が必要なのはRAW記録した場合。このときは17コマしか持ちません。時間にして約4秒。これだと実際の現場ではバッファフルとなり書き込み待ちが発生することになりそうです。
昨年K-3IIを使ったときは実はRAWで撮りましたが、バッファ詰まりを感じたことはありません。しかし今回はK-1のスペックを見ていると、フルサイズのままRAWで撮るにはバッファ容量が心許ないので、今回は全てJPEG記録で撮りました。そうでなくても、動体撮影で連写しているとすぐに1,000コマとか達してしまうわけで、そうなると1枚あたり50MB近いK-1のRAWでは、SDカードやHDDの容量や後処理の事などを考えると、完全に持て余してしまいます。
ちなみに今回は4日間で約7,000カット撮りました。JPEG最高画質で1枚あたり約15MBだと合計約100GBです。RAWだとざっと3倍になると思われます。
ということで、連写速度だけでなく、バッファ容量とファイルサイズのことも含め、K-1でRAWの連写は実用的ではないと言わざるを得ません。
オートフォーカス
K-3IIのAFセンサーはSAFOX11、K-1はSAFOX12と呼ばれており、AFポイント数もK-1のほうが多くなっています。しかし確か使われているデバイスは同じもので、AFのアルゴリズムなども細かいブラッシュアップこそされているにせよ、K-3IIから大幅に変わってることはない、と言われています。そして実際そのとおりなのだろうと思います。
基本設定
とりあえず、AFに関する基本設定を確認しましょう。私は過去の経験上から以下のようにしています。
コンティニュアスAFモードを使うのは当然として、AFポイントの設定は1点選択か、もしくは9点セレクトエリア拡大を使います。レリーズのタイミングは全てフォーカス優先で、AFホールドの強さはオフにしました。つまりこれまでのK-3IIで使っていた設定とまったく同じにしています。恐らくこれがK-1に撮ってもベストではないかと思います。
厚木へ米軍機を撮りに行った時もこの設定でした。
セレクトエリア拡大とAFフレーム配置
しかし今回鈴鹿サーキットではK-3/K-3IIを使っていた時とK-1では、ほんのちょっとした違いを感じました。
撮影位置が限られるサーキットの撮影においては特にそうなのですが、AFポイントの配置がK-1ではフルサイズの画角に合わせて広げられたことにより、9点セレクトエリア拡大にしたときに、被写体に対するAFエリアのカバー範囲が変わってしまうわけで、これの影響が結構あるような気がします。
例えばこんな感じです。
まずはK-1の場合。フルサイズの画面に対してAFポイントの配置はこんな感じになっています。AFポイントはAPS-Cのフレームに対して横幅一杯に広がりを持っています。中央9点について見てみると、左下は右フロントタイヤに、右下はノーズに、右上は背後の路面にかかってしまいます。
こちらは同じ場所で同じレンズの同じズーム域を使ってK-3IIで撮るとどうなるか?というシミュレーションです。中央部の濃い部分がK-3IIで撮影されるAPS-Cの画角範囲。それに対するAFポイントはK-1と比べるとギュッと中央部に寄って、少なくとも背後に抜けることはなさそう。
セレクトエリア拡大は基本的には中央の1点が使用され、周囲の8点がそれをアシストするものなので、しっかりとヘルメット部を中心で追い続ける腕があれば問題ないのですが、手ぶれなどでフレーミングが定まらないと、AFが迷って中央以外のフレームを選択してしまう場合があります。
逆に言うと、そういう場合にもヘルメットを捕らえ続けて欲しいから、セレクトエリア拡大を使っているわけですが、運悪く逆にそれが作用してしまった場合、K-1のほうがペナルティが大きく、時折背後のアスファルトにピントが抜けてしまったり、あるいはノーズにピントが引っ張られたりする失敗が増えた気がします。
せっかくマルチAFエリア時の動作が改善したK-1ですが、やはりセレクトエリアAFはサーキット撮影では使いづらいな、というのが感想です。今回も最初のほうで少し試した後、ピント抜けが多いことに気がついたので、中央または一つ下の1点AFに切り変えてしまいました。
歩いてくる人も動体撮影モードで撮る
それ以外の動体追従性は確かにK-3IIとは大きく違わないように思います。DFA150-450mmとの組み合わせで、F1を相手にしてもAF.Cのピント優先でちゃんと思ったところでシャッターが切れ、4.4コマ/秒と低速ながら連写にしっかり追従し、結果を見てもピントを大外ししてるようなことはありません。
ちなみにこの2枚はレンズがDFA★70-200mmF2.8なのですが、歩いてくるセバスチャン・ベッテルを至近距離から撮っています。とっさにAF.Cに切り替えAFポイントは中央一点でとにかく連写。流し撮りこそしていませんが、絞りが開放に近くてピント面が薄く、わりと条件の厳しい動体撮影でした。でもしっかりとAFは追従してくれました。
手ブレ補正
流し撮り検知は使える?
流し撮り検知は効くときは効くけど、効かないときは効きません(当たり前のこと言ってる気がしますが)。強力になった手ブレ補正は、流し撮り検知が働かずに意図に反した動きをしたときのペナルティがかなり大きくなってしまいます。
こうやって真横に流す場合はまだ使い道はありそうです。が、F1はかなり高速なので、横に振る場合でもほんの一瞬のうちに撮ることが多く、流し撮り検知が間に合わないことが多いように感じます。
羽田空港で展望デッキから飛行機を追いかける場合には、特に問題は無くむしろ手ぶれ補正には助けられました。これはF1と比べると横に振る速度が遅く時間も長くなります。
旅客機を撮る分にはAF性能も手ぶれ補正もまったく問題はありません。それだけにむしろ唯一の弱点である連写の遅さのほうが気になってくるのかも。
あるいは鉄道なんかも撮ってみたことがありますが、やはり流し撮り検知は上手く効いてると思いました。
いや、使えない…
しかし、こういうコーナーで右に左に微妙にカメラを振る場合はそもそも無理。
…というあたりはK-3IIと同じで、結局鈴鹿では手ブレ補正はオフで使いました。明らかにそのほうが歩留まりが上がることが実感できます。
詳しいアルゴリズムがどうなってるのか分かりませし、色んな面で動体に強いとされているキヤノンやニコンのレンズ内手ブレ補正がどうなってるのか気になります。今回、鈴鹿サーキットでは周囲の人の機材をこっそり盗み見してみましたが、手ブレ補正のスイッチをオフで使っている人を何人か見かけました。やっぱりそういうものなのでしょうか?
以前使っていたSIGMAの50-500mmには1軸(ピッチ方向)のみ補正するというモードがありました。カメラを水平に振るときにしか使えませんが、そのほうがずっと役に立つのではないかと思います。K-1の場合はピッチとロールの2軸のみ補正というモードが欲しいと思います。ファームウェアアップデートで対応してくれないかな…?
クロップはする?
K-1はAPS-Cサイズへクロップして撮影すると、約15Mピクセルで記録されます。ほぼK-5相当のカメラになると言っても良いかも。上記した通り連写速度も上がりますし、超望遠が必要な撮影では、後からトリミングするくらいなら最初からAPS-Cで撮ってしまうというほうが、理に適ってるように思います。
なので現地に行ってから色々やってみて、使いやすい方で撮ろうと思ったのですが、結局ほとんど全てをフルサイズのまま撮ることになりました。それは上記した通り連写速度について予想していたほど不満を感じなかったから。というか、APS-Cにクロップしてわずかに連写が速くなっても、あまり大きな違いは感じられなかったから、となります。
あと私のような、マシンを追いかけるだけでやっとで歩留まりが1/100くらいの状態だと、先にクロップしてしまうより、とにかくフレームに収めておいて後からトリミングする方が、救済可能カットが増えます。
それにもう一つ言ってしまうと、大きなフルサイズのファインダーを覗いていると、その一部しか使わないと言うことが、勿体なく思えてきてしまいます。この情緒的な面が実は一番大きいかも知れません。
一例ですが、これはAPS-Cにクロップして撮ってみた上に、さらにトリミングしています。画素サイズは3777×2518ピクセルで約950万画素になりました。フルサイズに対する拡大率は約2倍。380mmで撮ったので換算760mm相当です。ちょっとやりすぎかもしれませんが、ブログで使うには十分だしA4くらいのプリントなら耐えられそう。いざとなればここまで出来る余裕はK-1の(ような高画素フルサイズ機の)利点だと思います。
大きさと重さ
サーキットではあまり縦位置に構えることがないので、バッテリーグリップは軽量化のためにも使いませんでした。
K-1とDFA150-450mmを組み合わせると、重さは3kgちょっとになります。これは持ち運びにはさほど苦労しませんが、手持ちで構えて1時間半撮り続けるには、限界に近いです。観戦記でも書きましたが、そろそろ一脚を真面目に使う必要があると実感しました。
Manfrotto カメラリュック Pro-lightコレクション 19.7L 背面開閉式バックパック レインカバー付属 三脚取付可 可動式仕切り MB PL-BP-R
- 出版社/メーカー: マンフロット
- 発売日: 2016/05/30
- メディア: 付属品
- この商品を含むブログを見る
なので今回色々調べて買ったのがマンフロットのPro-lightシリーズ19.7Lタイプ。K-1にDFA150-450mmを付けた状態で収納でき、さらに標準域のレンズを2〜3本+サブボディを1台くらい入れることが出来ます。DFA70-200mmとDFA150-450mmを同時に収納することも工夫すれば出来そうな容量はあります。
今回は機材はK-1とDFA150-450mmにDFA28-105mmだけ入れ、携帯用の椅子とかカッパとか、色々装備品を入れて行きましたが、使い勝手も容量も思い通りで、とても良いバッグだと思います。
露出とホワイトバランス
動体撮影には本質的に無関係なのですが、ついでなので書いておこうと思います。
今回はRAW記録せずにJPEGで撮ったわけですが、多少の後処理を前提にするにしても、正確で安定した露出とホワイトバランスは是非欲しいところ。結論から言うとK-1はこの点ではとても優秀で信頼が置けます。
天候は晴れからどん曇まで色々ですし、被写体となるF1マシンは様々なカラーリングが施されていますが、アスファルトや白線、縁石のゼブラなどが画面に入ることが多いので、特にホワイトバランスはオートのままで気になりませんでした。
露出はアスファルトが画面周辺の大半を占めることもあるので、撮影時に気持ちマイナス補正して撮っています。しかしK-1はダイナミックレンジも広くて白飛びや色飽和することがまずないので、あまり気にせずカメラ任せで撮りました。
ちなみに露出モードはシャッター速度優先で1/125sec〜1/60secあたりを使います。ISO感度はISO100に固定しても良いのですがとりあえずオート。この場合絞りは晴れているとf16くらいまで絞り込まれることがあります。このカットだと1/50secまでシャッター速度を落とした上に、コントラスト差が激しいために、ハイライト補正が作動してISO200に設定されたこともありf20まで絞られました。
一方雲が厚い状態で、濃色なマシンではこの通り開放になったり。なのでサーキットで流し撮りする場合は絞り込まれすぎることによる回折ボケを嫌って、NDフィルターを使う人も多いわけですが、その場合は天候などによって小まめに付けるか外すかを管理する必要があるのだろうと思います。ちょっと私はそこまで気が回りません。
GPSとWi-Fiと電池
GPSとWI-Fiも超便利です。GPSはペンタ部脇のボタンでON/OFF出来るし、Wi-FiはスマートファンクションからすぐにONに出来るという操作性も秀逸。
Lightroom CCにはマップ機能があって、カタログに読み込んだ写真の撮影場所をこうして地図とともに確認することができます。これはFlickrにアップロードしても同じ。空が開けた屋外ですから精度は完璧だし、電源OFFからのコールドスタートでもGPS捕捉までは数秒しかかからないので、ほとんどの写真にちゃんとジオタグがつきます。
鈴鹿サーキットについて言えば、写真を見ればどこで撮ったものかすぐに分かるようになりましたが、それでも撮影地点を正確に特定できるのは便利だし、記録としても面白いです。
Wi-Fiももちろん今となっては必須機能。フルサイズの本格一眼レフでも例外ではありません。
F1のような大きなイベントや旅に出たときは、現地からSNSで自慢したり実況したりしたいものです。ちょっと空いた時間にWi-Fiで写真をスマホに転送し、すぐにInstagramやTwitterやFacebookにアップロードすることが出来ます。専用ソフトのImage Syncはいまだ評判が悪く、特に転送に時間がかかりすぎるのが一番の欠点だと思うのですが、その点が改善してくれたらほぼ完璧だと思います。
GPSを入れっぱなしで日中約2,000カットほど撮影し、合間にWi-Fiで写真転送などを行っても、電池は1個で持ちこたえる燃費の良さも嬉しいところ。一眼レフは本当に電池の持ちが良くて安心できます。2,000コマも撮れるのは連写するからなのですが、日中朝から夕方まで使うという場合にも、ほとんどの場合電池交換は不要です。万が一の時のために予備電池は1つ持っていればまず問題ありません。
まとめ
ということで、まとめです。
AFや手ぶれ補正についてはK-3IIとほぼ変わらず。めざましい進化はありませんが、逆に言うとAFポイントの配置に気をつけるくらいで、今までの経験をベースに同じような感覚で使えます。
なので、K-1によるF1撮影は「思っていたよりも」(←ここ重要)快適でした。連写速度は落ちましたが、何とかなる範囲です。もちろん、あくまでもK-3/K-3II比で、という前提であって、AF追従10コマ/秒クラスの他社の動体撮影向け一眼レフとは多分比べものになりません。
だったら少しでも連写が速くて、軽量で、超望遠に強いK-3IIのほうが、総合的にF1の撮影には向いているというのは理屈なのですが、重さと連写速度は目をつぶって、フルサイズのスッキリ広いファインダーで気持ちよく撮影し、36.4Mピクセルの高画素を生かして、あとからゴリゴリとトリミングして、画角的に望遠に弱いというネガはカバーしてしまう、というのもアリかと思います。
いずれにせよ、積極的に使うべきかというとそうでもなくて、このカメラでサーキット撮影するというのは、かなり物好きの部類に入るだろうなと自覚しています。
でも、これで良いんです。こう言うためのカメラじゃないのにここまで出来るんだから、むしろ大したものです。と、PENTAXIANらしく納得するしかありません。
ということで、来年の鈴鹿はどうするか分かりませんが、なんだかんだでもうK-3IIを持ち出す場面ってのはないんじゃないかな?と思い始めています。K-3IIIが登場したら話は別ですけれども(^^;
と、相変わらずウジウジとした感想となってしまいましたが、以上です。
F1 2016 日本GP観戦記 関連エントリー
PENTAX デジタル一眼レフ K-1 ボディ 5軸5段手ぶれ補正 ローパスセレクター フルサイズフォーマット 19570
- 出版社/メーカー: リコー
- 発売日: 2016/04/28
- メディア: エレクトロニクス
- この商品を含むブログ (10件) を見る
RICOH PENTAX 望遠ズームレンズ HD PENTAX-D FA150-450mm F4.5-5.6ED DC AW 21340
- 出版社/メーカー: リコー
- 発売日: 2015/04/17
- メディア: エレクトロニクス
- この商品を含むブログを見る
F1お疲れ様でした。
設定まとめもありがとうございます!参考になります。
AFホールドはOFFなんですね。
とはいえ、私はK-5IIsの後継を考えないと、150-450も、新しい55-300も使えないんですよね…。
AFの設定難しいですよね・・・
すごく参考になります。
自分もK-3Ⅱでレース撮ってますが、試行錯誤しています。
NやCならどうなるんだろう、と考えたりもしますが、ペンタ使いはこういう悩みも楽しんでるのではないかと思います汗
○ id:YAMAGEN さん、
AFホールドはK-3/K-3IIで色々試して、オフが一番イイと結論づけてからそのままで、実はK-1で試してはいないんですよね。ホールドを少し入れておけば、9点セレクトエリア拡大でピントが抜けることはなくなるのかも。難しいですね。
150-450は鏡胴のAFボタンが使えないだけで、写真は撮れるんですよね? とは言え、そろそろ後継機ではないでしょうか? でも今ならK-3II後継を待つべきですかね。
○たろさん、
AF設定は本当にこれがベストなのか自信はないので、皆さんの意見や経験も聞きたいところだったりします。撮り方というか目指す写真によっても違うんでしょうね。
いずれにしても上手く決まった時の喜びはひとしおです。PENTAXなら特に(^^;
55-300PLMならもしかして6コマ/秒以上追従してくれるかもと思いますが、動体をあまり撮らないのと150-450をもっていないのでよくわかりません。
いつか機会がありましたら試していただけるとうれしいです。
stgさん、
感覚的にはもはやAF駆動のスピードがネックというわけではない気がするんですよね。AFのアルゴリズムの方が追い付いてないというか何というか。
ただ、私は55-300PLMを試したことないので何とも言えません。やってみるには… 新宿で借りれば良いのかな? 考えておきます。
ご検討ありがとうございます。
無理をされなくても、K-3IIIの購入検討をされる機会にでも。