旧古河庭園へ薔薇と洋館と日本庭園のライトアップを撮りに行く

投稿者: | 2016年5月20日

 先週末はK-1での撮影散歩を少しお休みしようと思っていたのですが、窓の外に広がる青空を見てるとやっぱり出かけないと勿体無いという気がしてきました。そんな中、WEBをウロウロしているときに見つけたのが、綺麗なバラが咲き誇る庭園の写真。これはどこだ?と調べてみれば旧古河庭園で「春のバラフェスティバル」というのが行われているようです。

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 旧古河庭園は東京都が管理している公園で、我が家からも行きやすい場所にあります。この時期は夜間ライトアップがされているということもあって、既に午後もだいぶ良い時間になっていましたが、思い立って行ってみることにしました。

 バラの写真はこれまでほとんど撮ったことがありませんが、K-1にDFA15-30mmF2.8、それにFA Limitedの中から43mmと77mmを持って行くことにしました。

夕暮れ

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 到着したのは夕方5時頃。まだ太陽が出ています。まずはDFA15-30mmを使いましたが、さすがに太陽がフレームに入るとゴーストが出ます。しかしフレアはほとんど感じられず抜けは良いです。おかげで逆にゴーストが気になってしまいます。

 私と同じように気の早い人もちらほらいて、ライトアップは何時から始まるのか?としきりに係員に聞いてる人が何人もいました。この時期の日没は6時半過ぎですから、ライトアップまではまだ2時間くらいありそうです。

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 正門から入るとすぐに石造りの洋館が目の前にあり、その周囲は洋風庭園となっています。この時期はバラの花で埋め尽くされています。

 日没間際は日陰になってバラの写真は撮りづらいかと思っていたのですが、意外に周囲は開けていて、庭園にはまだ日が当たっているところがありました。夕日に照らされるバラの花は美しいですね。

 こういうカットはFA77mmF1.8 Limitedの独壇場。それにしても今までのボディではFA Limitedは開放付近でピントが合わなくて苦労しましたが、K-1は本当にぴったり合います。フィルム時代のレンズですから光学系の相性やらAF駆動方式の問題があって、デジタルではピント精度を出しにくいと言われていたはずですが、いったいどうしたのでしょう。

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 一通り洋風庭園を巡った後はさらに奥へと進んでみます。階段を降りるといつの間にかあたりは日本庭園になっていました。洋風と和風の庭園が一緒に見られるのはここくらいではないかと思います。

 見上げるとそこはモミジだらけの森の中でした。これは紅葉の時期もすばらしいでしょうね。ライトアップは秋にもやるのでしょうか? 秋は六義園が有名ですがこちらも来てみたいです。

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 上を見上げるとまだ青い空に白い半月が浮かんでいました。夕方は曇ってくるような天気予報でしたが、どうやら外れたようです。

 ここでしばらく日本庭園内のベンチに座って日没待ち。iPhoneをいじりながら1時間ほど時間をつぶしました。暑くもなく寒くもない時期で、虫に刺されることもなくむしろ気持ち良い気候。たっぷりマイナスイオンを浴びておきました。

マジックアワー

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 午後6時半を過ぎてようやく日没を迎えました。日本庭園の中心にある「心字池」に映るマジックアワーの青空はとても色鮮やかです。

 ちなみにK-1のモニターで撮影結果を確認するとかなり鮮やかに見えるような気がします。K-3やK-3 IIは逆にあっさりした発色なのでこのギャップにはちょっと戸惑います。このカットなどはポストビューを見て「なんでこんなに青いんだ!」とギョッとしました。まぁ、実際の仕上がりを見ると、K-1はそこそこ正確なのかもしれません。

 あたりが薄暗くなってきたところで、アウトドアモニター機能で輝度を下げる方向にも使ってみました。本当に便利ですね、これ。ただ、輝度を下げた状態で撮影結果を確認すると、軒並みドアンダーだと勘違いして、何度も撮り直してしまいました。アウトドアモニター機能を使った場合(特にマイナス方向に調整した場合)は撮影結果を確認するにはあまり向いてないようです。

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 日本庭園には自然の地形を利用して造られた滝があります。ここもライトアップされていました。この写真ではまだ明るそうですが、実際は鬱蒼とした木に覆われていて相当に暗いです。とても綺麗なところだったのですが、どうしても思ったように撮ることができませんでした。

 欲を言うなら35mmくらいの画角が欲しかったのですが、手持ちのレンズではちょうど抜け落ちてる領域です。このくらいの差ならトリミングでも対応できますけど、やはりFA Limitedはそれで良いとして、標準ズームが欲しいです(A^^;

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 さて、そろそろバラが咲いてる方へ戻ってみましょう。洋風庭園と日本庭園を隔てる崖は溶岩で出来ています。この高低差は自然の地形を利用しているそうですが、この溶岩はまさか自然のものではないですよね? どここから持ってきたものでしょうか。

 それにしても新緑の木々や、苔などがいちいちライトアップされていて、バラだけでなくどこを見てもとても綺麗です。旧古河庭園には初めて来ましたが気に入りました。

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 このカットを取った場所は洋館と洋風庭園を見渡せる絶景ポイントなので多くの人が写真を撮っていました。モデルさんのようにずっとポーズを取りながら写真を撮ってる人がいて、さすがにそれを景色の一部に入れてしまうのはアレなので、何度か出直してやっと撮ってきました(^^;

 人の多いところは人をフレームに入れないと言うことは出来ないわけで、むしろこういう人工的な場所は無人のほうが妙な感じになりそう。なので人も風景の要素の一つと考えて撮るようにしています。つまり、ちょうど良い風体の人が良い感じにやってくるのを待ってみたりして。

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 さて、ようやくバラの庭園へ戻ってきました。洋館も灯りが入ってとても良い感じです。どこを見ても写欲をそそられます。

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 ですので庭園は私と同じようにカメラを持った人が沢山います。もちろんそれ以外に純粋にバラを見に来てる人はもっと沢山います。

 庭園奥深くの通路は人が一人通れるかどうかという狭さですが、心配したほどの混雑ではなく移動はそこそこ自由自在に出来る程度でした。しかしあまり一カ所に居座っているといろいろな人の邪魔になるので、ぐるぐると周回しながら撮っていました。

 そうこうしているうちにあっという間に空は暗くなりまました。ここからがクライマックスです。ちなみに主役たる各バラの花は、こうして一つ一つ色も形も違っていて、それぞれににはちゃんと名前を書いた札が立っていたのですが、メモはしていないので、撮ってきた写真を見てもどれが何というバラなのかはまったく分かりません。

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 指向性が強いLEDライトに照らされたバラは、文字通り暗闇に浮かび上がっているかのよう。AEに頼ったままでは花がオーバーになってしまうので、マイナス補正するのですが、あまりにも明暗差がありすぎるので-3EVとかでちょうど良い感じになります。

 私のK-1基本設定は絞り優先で前ダイヤルにISOを割り当て、スマートファンクションで露出補正にしています。この状態ではグリーンボタンはISO AUTOのONになります。普段はこれでいいのですが、今回のようにAEが対応できない範囲になると、それは露出補正ってレベルじゃないなと思い、スポット測光&AEロックなんかを色々試してみたりしました。本当はこういうときこそハイパーマニュアルなのかも。PENTAXのハイパー操作系は露出をコントロールするという点で本当に優れています。スマートファンクションはその良さを壊すことなくうまく追加された操作系で、一度体験すると他のカメラは使えないような気がしてきました。

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 キラキラ光る玉ボケを入れてみたり。

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 明るい背景を探してみたり。色々考えながら撮ってるのが楽しいです。でも大抵は他の人が撮ってる場所とアングルをそっくり真似してみたものです。

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 でもせっかくだから花だけアップにして切り取るのではなく、洋館も背景に入れたくなります。

 そうこうして忙しくレンズを交換しながら撮っていたら、センサーに糸くずがいつの間にかついてしまいました。F2.8とかでもうっすら影が出来るほどの巨大なゴミです。しかし出先でブロアーも持っていないのでどうにもなりません。幸い暗い背景に溶け込んでほとんど見えないか、または現像時に一生懸命修正しました。

 PENTAXのDR IIはそれなりにゴミ取り効果はあるのですが、ある程度のゴミ付着はレンズ交換式カメラの宿命ですので仕方ありません。糸くずのような巨大なゴミは超音波式のDR IIよりむしろ、ゴトゴト式のDR Iのほうが効果があったりするのでしょうか。

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 途中で一度、気分転換で日本庭園のほうに再び行ってみました。心字池は鏡のように凪いで… とは行きませんでしたが、十分にリフレクションを楽しめます。

 ちなみに今回は全て手持ちで撮りました。K-1の高感度性能は既に確認済みなので安心してISO3200あたりが使えます。でもまだそれ以上にする勇気がありません。手ぶれ補正も強力なのでこのくらいの焦点距離なら1/8secは十分な歩留まりで撮れます。もちろん三脚に乗せて低感度でじっくり撮るに越したことはありません。

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 暗闇に浮かぶモミジの新緑も綺麗です。

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 ということで、またバラ庭園に戻ってきました。DFA15-30mmでもテレ端で近寄ればこんな感じには撮ることができます。F2.8ですからそれなりにボケます。光源の玉ボケはなんだかガチガチに固いですけど。でも強い人工光源が入る夜景などでも変なゴーストは出ないし抜けは良くリアです。

 ということで、このままではいつまでもぐるぐると庭園を巡りつつ写真を撮り続けてしまし、際限がないのでそろそろ切り上げて帰ることにしましょう。

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 正門近くの芝生の上にはブルーのライトが配置されていました。いかにも写真を撮れといわんばかりの演出です。でもガラガラでほとんど人はいませんでした。バラ庭園や日本庭園のほうがずっと見ごたえ、撮りごたえがありましたから。

 ということで旧古河庭園のバラのライトアップは以上です。思い立って行ってきて良かったです。なお「春のバラフェスティバル」は5/31までやっていますが、夜間ライトアップは22日までの期間限定です。チャンスは今週末まで!(参考リンク→ 旧古河庭園|公園へ行こう!