厚木基地へ飛来したAV-8B ハリアーIIを撮りに行く

投稿者: | 2016年5月9日

 先日羽田と成田でK-1と150-450mmの威力は確かめてみたところですが、ゴールデンウィーク中のある日、写真仲間から「厚木基地に珍しいものがやってきたらしいから撮りに行こう!」と誘われました。戦闘機は昨年に百里基地へ行ったきりで、その後もなかなか撮りに行くチャンスがなかったので、ここは二つ返事でOKし連れて行ってもらうことにしました。
 厚木にやってきた「珍しいもの」とは米海兵隊のAV-8BハリアーIIです。日本では岩国基地にのみ配備されているレア機だそうです。こどもの日に岩国基地で行われたフレンドシップデーか、あるいは演習の関係かわかりませんが、このゴールデンウィーク中に厚木基地に2機のハリアーIIがやってきました。

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 訪れたのは5月6日。残念ながら天気は朝から曇でのちに雨でしたが、何とか撮ってきました。戦闘機のような小さくて動きの速いものはK-3 IIのほうが得意かもしれませんが、まだK-1の慣熟期間中と言うことで敢えてここはK-1で。レンズはもちろんDFA150-450mmです。

AV-8BハリアーII

 午前中はまず基地北側のふれあいの森へ。同じようなことを考える航空写真ファンが沢山いました。何度か来たことあるという知人によると、こんなに混んでるのは見たことないとのことです。

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 何機かF/A-18が離陸していった後、ハリアーIIが動き始めました。ハリアーIIは垂直離着陸が可能なVTOL機ですが、滑走路に出て滑走しつつ離陸してきました。遠くてよく見えなかったのですが、半分くらいはVTOLしてたのかも。

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 それにしても離陸後、加速し始めてからのハリアーIIの速いこと速いこと。あっという間に上空を飛び去っていきました。もっとのんびりした動きをするかと思って舐めていました。

 もう一機が離陸してこないかな?としばらく待っている間に、どうやら風向きが変わりランウェイ・チェンジされたようです。と言うことは、これまでに離陸していった機体はこちら側から着陸してくることになります。必要なら基地の南側に移動しようかと話していたところですが、こうなったら先ほど離陸していったハリアーIIが帰ってくるまで待ちましょう。

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 と言うことで狙いは当たり、お昼前に帰ってきました。着陸なので頭上すぐ近くをかすめて行きます。しかも見ての通り、推力偏向ノズルをほとんど真下に向けてゆっくりやってきました。

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 真上を通過しゆっくりと滑走路へ。というか、そもそもハリアーIIは他の戦闘機と比べて騒音が大きい方だそうですが、ノズルを下に向けた状態で真上をゆっくり通過されると、その騒音は尋常ではありません。写真を撮っていて耳栓がいるレベルの音を感じたのは、数年前のハイブリッド化される前のF1を鈴鹿のヘアピン立ち上がりのコース脇で撮影して以来です。

 そうでなくてもF/A-18なども十分以上の爆音を轟かせるわけで、暢気に写真を撮りに来た私たちですが、基地周辺の騒音問題の深刻さをほんの少しだけ実感し、複雑な気持ちになりました。なお来年には厚木に駐留する艦載機F/A-18は岩国基地に移転するそうです。

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 熱気を巻き上げながら間もなくタッチダウン。滑走路脇にあるアンテナか何かに止まる鳥はこの音が聞こえないのかお構いなしの様子。慣れてるだけでしょうか。

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 お昼になって動きが少なくなったところで、基地の南側にある綾瀬スポーツ公園に移動しました。狙い通り再びハリアーIIが離陸していきます。しかも今度は2機同時です。どうやらこれで岩国基地に帰ったらしく、その後帰ってくることはありませんでした。

F/A-18E/F スーパーホーネット

 厚木基地に駐留する米海軍機の主力はF/A-18スーパーホーネットです。ハリアーIIの前後にはF/A-18が頻繁に離着陸を繰り返していました。

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 復座型のF/A-18Fが2機同時に離陸。離陸機はすぐに上昇し、左旋回して消えていくのでなかなか上手く撮れません。慣れてる人は撮影ポジションの選択からして違うようです。

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 そしてランウェイ・チェンジ後、次々に戻ってきたF/A-18が着陸してきます。ほぼ進入路の真下に入れたりしてまるで伊丹の千里川土手のような光景です。ここにいるとお腹しか写らないんですけどね。

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 でも着陸機はギアとか出ているし、パイロンやランチャーなども丸見えですし、スーパーホーネットはエアインテークが翼の下に隠れていたりするので、これはこれで面白いです。

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 頭上を過ぎ去った後、カメラを構え直して遠ざかっていくお尻を狙いますが、近すぎて追いかけるのは本当に大変です。それ、エンジン排気で上半分はメラメラ。着艦フックの先端だけクッキリ写っていたりします。

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 しかしお腹ばかり取るのもどうかと思い、少し移動して側面が見える位置へ。カラーリングとかがようやく分かるようになりました。400番のこの機体は部隊のキャプテン機で、特別なカラーリングが施されています。マニアの間でキャプテン機は「色付き」と呼ばれるそうで、厚木にも何機かいるそうです。

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 通常機はこのくらい地味です。ほとんどグレー一色。曇り空には保護色のよう。この時間帯はすでに雨が降っていて湿度が高いので、翼端からヴェイパーが出ています。

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 遠くへ行くのか、増槽タンクを5つも抱えて飛んでいくF/A-18もいます。

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 それにしても天気が悪くて、露出等々に苦労しました。右旋回しながらアプローチしてくる機体ですがまだ遠いです。青空ならそれなりに撮れますが、一面の雲だとどうしたものかと、わざとハイキーにしてみたり。

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 頭上をやり過ごしたあと。敢えてワイド端で空を写し、ローキーで雲の模様を出してみたり。軍用機ですし、重々しい雰囲気でこっちの方が良いかな?

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 F/A-18が離陸していくときはアフターバーナーを炊きます。ですが、熱風でこんなことになってもはやどこにピントが来ているのかも分かりません。

その他

 戦闘機以外にも飛んでいました。

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 まずはこれ。米海軍の対潜哨戒機P-8A。見ての通りボーイング737をベースにしていることが一目瞭然。でも翼の形というかウィングレットの形状が異なっています。

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 午後になると、これがずっとタッチ&ゴーを繰り返していました。その回数は10回くらいだったと思います。着艦訓練でもあるまいし何してたんでしょう?

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 厚木基地には米軍だけでなく海上自衛隊も駐留しています。この日は自衛隊はほとんど動きがありませんでした。午前中にこのC-130が1機離陸していっただけです。

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 国産の対潜哨戒機P-1は何機もいましたが一機も動かず。P-1見るのは初めてなので少し期待していたんですけどね。

K-1と戦闘機撮影

 今回は比較的近くを飛ぶ機体も撮れましたが、離陸機はどうしても望遠端で少しでも長さが欲しくなります。現場ではクロップせずにフルサイズで撮りましたが、いつもより余計にトリミングしているので、結局はAPS-Cクロップしているのと変わらないことになっているかも。ただ、撮影時にクロップしてしまうよりは後でじっくり切り抜いた方が自由度が上がります。あとは連写速度の問題かと思います。これだけ動きが速いものはなるべくコマ数を稼ぎたいところです。

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 AFと手ぶれ補正は概ね問題なさそう。失敗カットのほとんどはピントではなく手ぶれです。流し撮りではありませんがカメラを振ることになるので、流し撮り検出には頼ることになります。AFも9点あるいは25点オートで問題なさそうです。この辺りのAFと手ぶれ補正の安定性はK-3 IIまでの機種ではなかったものだと感じます。

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 また、天気が悪くある程度のシャッター速度を稼ごうと思うと、日中とはいえ少しISO400程度には感度を上げたくなるところですが、K-1ならその辺もまったく気になりません。なので今回はTAvモードで撮りました。これは動きものを撮るときのデフォルト設定になりそう。もう少し使ってみて設定が決まったらユーザーモードに登録しておこうかと思います。

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 おまけです。今回同行した面々の機材。当然ながらPENTAXを使ってるのは私だけ。市場シェアよりもややニコン率が高いです。D500もすでに手に入れてる人もいます。みんな好きですね(他人のこと言えない ^^;)

RICOH PENTAX 望遠ズームレンズ HD PENTAX-D FA150-450mm F4.5-5.6ED DC AW 21340

RICOH PENTAX 望遠ズームレンズ HD PENTAX-D FA150-450mm F4.5-5.6ED DC AW 21340