4月から5月にかけての連休期間中は、毎年恒例行事として写真を撮りに出かけていた場所がいくつかあります。ひとつは茨城県にある「国営ひたち海浜公園」のネモフィラの丘(みはらしの丘)と、もう一つは栃木県にある「あしかがフラワーパーク」の奇蹟の大藤です。
どちらもSNSやブログだけでなくテレビなどでも取り上げられる超有名スポットとなっていますが、連休中の晴れた日ともなれば、道路だけでなく駐車場から現場まで大変な混雑となります。
同じような景色を見て同じような写真を撮ってやや飽きてきたことと、改元をまたぐ今年のゴールデンウィークは休日が続き、例年にも増して一段と人出が多そうなことから、どちらも今年はパスして一回お休みしようと思っていました。
ですが、雨が降り始めた平成最後の日、4月30日に思いついてしまったのです。「雨の日は空いてるだろうし、いつもと違う写真が撮れて良いかも…」と。念のため「ひたち海浜公園」に向かう高速道路の状況や駐車場の状況を調べると、午前10時過ぎの状態でガラガラのようです。これから出発してお昼過ぎに到着しても大丈夫かも…? と、気がついたら、カメラを担いで車に乗り込んでいました。
そして結局のところ、思いつきの行き当たりばったりの日帰り遠足は「ひたち海浜公園」のネモフィラだけでなく、夕方には「あしかがフラワーパーク」へその足で行って大藤ライトアップまでも見てくるというハシゴをする結果になりました。
この2カ所は茨城県と栃木県で全然違う方面にあるようでいて、実は東京からは車があれば1日で巡れる位置関係にあります。それを実際にやってみたのも雨が降って道路はじめいろいろと空いていたおかげです。
ということで、今回のエントリーでは贅沢にも、関東屈指のゴールデンウィーク絶景ポイント2カ所を1日で巡って撮ってきた様子を、その途中の経緯も含めて一気に紹介します。
雨でも真っ青な丘が美しい「ひたち海浜公園」のネモフィラ
青空によく映える絶景スポットと言うことで、天気の良い休日は早朝から友部JCTや最寄りのICは大渋滞となり、駐車場の入場待ち行列が出来てしまいます。ですが、雨の日はさすがにネモフィラを見に行こうと思う人は少ないようで(当然と言えば当然ですが)、この日は午前11時頃に東京を出発しても、道路の渋滞はゼロ、駐車場の入場待ちもゼロ。園内もいつと比べるとガラガラでした。
現地は天気予報通り雨。上だけカッパを着ていれば傘はなくても何とかなりそうな感じです。
みはらしの丘のネモフィラは見頃で満開状態でした。いや、最盛期をちょっと過ぎたくらいかも。ですが、いずれにしても雨の日は青空を入れた典型的な風景は撮れないので、なるべく空を入れず丘の斜面をアップにして切り取るしかありません。
でも、雨の中でもネモフィラは思っていたとおりに綺麗です。直射日光が射さないので綺麗に光が回っているおかげもあって、青さが一段と瑞々しく感じられます。
もちろん思い切り寄ってしまえば空模様なんて関係ありません。ネモフィラは背が低くて小さな花なので、低いアングルで撮るのは苦労しますが、ちょうど良い感じの花を見つけ、手前も奥も真っ青に溶けてくれそうなポイントを一生懸命探して歩き回りました。
ドアップでネモフィラを撮るために今回はD FA100mmF2.8 マクロを付けていきました。等倍マクロですから本当はもっと近寄れますが、手持ちだといろいろと限られてきます。でも、ネモフィラの小さな花をこれだけアップに出来れば満足です。ピントはやっぱり花弁に合わせるべき? それとも水滴? などと色々悩みつつ写真を撮るのはやはり楽しいです。
私個人的にはこれが今回のベストショットだと思っています。壁紙に使えそう!(というか、すでにiMacの壁紙に設定済みです ^^:)
私はいつも絞り優先しか使わない割に、とにかくボケ量ばかり気にしてとにかく開放ばかり使いがちだったわけですが、このカットは色々考えて前後にボケたネモフィラの花の形が残るように、F⒌6まで絞ってみました。
なるほど、何でもかんでもボカせば良いってもんじゃないんですね…
ことある度にブログに書いてる気がしますが、今後は「絞る」ことをもっと覚えていきたいです(と、写真歴10年以上なのにまだ言ってます)。
道路や駐車場はネモフィラの全盛期とは思えないくらいガラガラに空いていましたが、それでもみはらしの丘にはそこそこ人はいました。みんな雨は雨なりに納得して楽しんでいるようです。実際、中途半端に曇るよりもいっそのこと雨でも悪くないと思いました。
ネモフィラの丘の横には菜の花も咲いていてとても綺麗でしたが、こういう遠景はこの雨の中ではどうにもなりません。そして午後2時を過ぎると急激に雨脚が強まってきました。
雨の中のネモフィラは十分に楽しめたのでそろそろ引き上げることにしましょう。
なお、この時期の「ひたち海浜公園」ではチューリップも楽しめます。こちらも広大な敷地に色とりどり咲いていて、関東ではちょっと他では見られない規模。写真も撮り放題で時間を忘れることが出来ます。
なお、お天気が良いと↓こんな素晴らしいことになります。
みはらしの丘は秋には真っ赤に染まります。
「ひたち海浜公園」から「あしかがフラワーパーク」へ
さて、思いつきで出かけてきたこともあって、全く後の予定は考えていませんでした。思ったよりも雨に濡れたことだし、そのまま帰ろうと思って車に乗り込んだのは良いのですが、なぜかナビには「あしかがフラワーパーク」と入力していました。
実は「ひたち海浜公園」と「あしかがフラワーパーク」は意外に近いのです。いや「近い」と言ってしまっては語弊がありますが、東京を起点に考えるとこの2カ所をハシゴする、というのは意外にアリな位置関係にあります。
Googleマップで経路確認するとこんな感じ。第一候補となっているルートはまさに私の車に搭載されたパナソニックのナビがはじき出したルートと同じで、北関東道を真っ直ぐ栃木県方面に行くというもの。
距離にして約120kmあまり。空いていれば2時間もかかりません。そしてこの日は実際のところ道路はこの時間になっても空いていました。あしかがフラワーパーク周辺も、恐らくこの天気ならそんなに混んでいないことが予想されます。
ということで、この際だから「あしかがフラワーパーク」にも行ってしまうことにしました。
「あしかがフラワーパーク」で雨の夜の大藤を撮る
なお「あしかがフラワーパーク」のメール会員に登録しておくと割引クーポンが利用できます。一人あたり200円割引で3名まで利用できるので、けっこうお得です。
割引クーポンはあらかじめ印刷していなくてもスマホ提示でOKです。
いや〜、毎年撮りにきているので今年はもう良いか、と思っていたし「ひたち海浜公園」からここまで来るかどうかも実際のところは少し悩んだのですが、来てみるとやはりこの見事な大藤の姿は圧巻です。これは何度見てもすごい美しいです。
こちらも雨がけっこう降っていましたが、雨に濡れるとよりしっとりと綺麗な紫色になるような気がします。ネモフィラのブルーもそうだったかも。
園内には奇蹟の大藤二株の他にもいろいろな藤棚があります。これは全く色味が違っていますが、むらさき藤という種類で、しかもその色の違いを際立たせるかのように照明の色も大藤とは変えてあるので、こんな色に写ります。大きさは大藤の1/5くらいですが、私的にはけっこうこの藤棚がお気に入りです。
さらに、池の畔にある大長藤の棚も見事です。池上の遊歩道から眺めるこの景色は、ベタすぎるくらいの典型的な「あしかがフラワーパーク」の藤の景色で、もはや工夫のしようもほとんど無いのですが、必ずシャッターを切ってしまいます。
このカットも念のため押さえておいただけなのですが、FlickrでExploreに選ばれる程度にはこの光景は人気があります。ただ、この場に立てば誰でもどんなカメラでもほぼ同じ写真は撮れるとは思います。
園内にはそれ以外にも大小たくさんの藤の木があって、どこを見ても圧巻。気がつくとグルグルと何周もしていたりして、「もう飽きた」とか言っていたのは何だったのか?と自分で自分に突っ込んでしまいました。
でもやっぱり大藤棚が圧巻! 結局ここへ戻ってきてしまいます。何度見ても幻想的な藤棚です。
なお開花状況は例年並みのようで、4月30日の段階で大藤や大長藤は見頃なれどもまだ先端まで咲ききってはおらず満開一歩手前な感じ。白藤はまだまだこれからで、黄藤は全く咲いてないといった感じでした。いずれにしろ連休中一杯は素晴らしい姿が見られる状態だと思います。
なお、考えてみたらここには毎年夜ばかりきていることに気がつきました。でも昼に訪れたこともあります。明るい陽の光の下でも↓こんな素晴らしい光景が見られます。
あるいは、真冬の間は素晴らしいイルミネーションもやっていますので、年中楽しめる場所です。東京からは比較的近く、電車でも来られるのでお勧めです。
使ったカメラ
今回主に使ったカメラはPENTAX K-1改です。レンズは雨ということもあって広角域をばっさり諦めて、標準と望遠マクロの2本だけに絞りました。
「ひたち海浜公園」では主にD FA100mmF2.8マクロを、「あしかがフラワーパーク」ではD FA★50mmF1.4を使いました。雨の日は屋外でレンズ交換が出来ないので、どうしても一本勝負になります。こういう場合はもう一台ボディがあれば… と思ってしまいます。
それにしてもK-1改は防塵防滴なので、多少の雨は気にすることなく使えます。特にD FA★50mmF1.4のほうはWR(簡易防滴)ではなくAW(全天候対応)ですから。雨が強まったタイミングではちょうどD FA★50mmF1.4を付けていたので助かりました。WRのD FA100mmF2.8マクロだとちょっと心配な状況だったかも。
防塵防滴ではないのですが、もしもの時の広角要員としてRICOH GR IIIも持って行きました。「あしかがフラワーパーク」では実際にGR IIIで撮った写真使っています。高感度にも強いし手ぶれ補正も強力に効くし、K-1改と混ぜて使う場合の相性はわりと悪くありません。
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