青色で一面埋め尽くされたネモフィラの丘をひたち海浜公園へ撮りに行く

投稿者: | 2017年5月1日

 毎年必ず訪れる撮影スポットは幾つもありますが、ここ数年ブームなのがひたち海浜公園のネモフィラの丘です。一面真っ青なその景色は、見頃を告げるネットニュースの小さな写真で見るだけでも圧倒され、是非自分の目で見て、自分のカメラで撮りに行きたくなります。そんなふうに魅力に取り憑かれてから今年で3年目。

 昨年と同じような写真しか撮れないし、しかも誰が撮っても同じような写真になってしまうと分かっていつつ、しかし実際のところ毎年同じとは限りません。天気はもちろんやその年の生育状況、開花状況などなど、少しずつ違っているし、経験を積めばもう少し違った撮り方を思いつくかも! ということで、懲りもせず、飽きもせずに今年も挑戦してきました。

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 いや、今年はPENTAX K-1があります。K-1はちょうど1年前に発売されましたが、昨年はひたち海浜公園のネモフィラは開花が2週間ほど早かったため、間に合いませんでした。なのでK-1でネモフィラを撮るのは初めてです。レンズはDFAのF2.8トリオ、いわゆる大三元3本を持って行ってみました。

渋滞を避ける

 ひたち海浜公園のネモフィラは年々有名になり、この時期の休日はたくさんの人が訪れて大混雑します。特に東京方面から行く場合は常磐道の友部JCTもボトルネックになるし、最寄りの「ひたち海浜公園IC」出口は、すぐにT字の交差点で信号にぶつかっているため、特に出口渋滞が発生しやすくなっています。

 なので↑この公式サイトにある通り、ゴールデンウィーク中は「ひたち海浜公園IC」ではなく、「常陸那珂港IC」まで抜けてぐるっと公園を迂回するほうがスムーズに入場できます。しかも早起きして開園の少し前に着くようにするほうが良いでしょう。

 今回私たちは開園30分前の午前7時過ぎに到着しましたが「ひたち海浜公園IC」の出口は、すでに数百mの出口渋滞が出来ていました。なのでそこはスルーして「常陸那珂港IC」まで行き迂回しました。同じようなことを考えた気の早い人達で駐車場の入場ゲート前は少し待ち行列が出来ていたものの基本的には狙い通り、酷い渋滞を経験することなく開園時刻にスムーズに入ることが出来ました。


 早起きも渋滞も嫌だという場合は、もちろん鉄道とバスで行く方法もあります。「ひたちなか鉄道」とか、ローカル線の雰囲気が楽しめそうなのでちょっと乗ってみたいですね。

快晴のネモフィラの丘はやっぱりすごかった

 ひたち海浜公園を訪れたのは4月29日の土曜日。午後は雷雨の可能性がありましたが午前中は良く晴れそうとのことでした。果たして現地に着いてみればトップ画像のような素晴らしい天気! 真っ青な空と真っ青なネモフィラの組みあわせは最高です。

 なおタイトルも含めて「ネモフィラの丘」と表現していますが、正しくは「みはらしの丘」と名付けられています。その「みはらしの丘」にこの季節はネモフィラが植えられている、と。この「みはらしの丘」は秋にはコキアで真っ赤に染まることでも有名になりつつあります。

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 過去2回はなぜか標準系のレンズしか持ってきませんでしたが、今回は超広角があります。15mmワイド端でも隅から隅まで真っ青になるくらい一面ネモフィラで埋まっています。いや〜、このスケールは本当にすごいです。

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 ネモフィラは非常に背の低い植物ですから、地面すれすれの超ローアングルから撮りたくなります。そうなると、ライブビューでフレキシブルチルト液晶を使うことになります。さらにアウトドアモニター機能で表示輝度を上げれば日差しの強い中でも、液晶画面がよく見えるのでほぼ完璧。昨年まではどうやって撮っていたんだろう?と不思議になるくらいK-1は快適です。

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 アイレベルから足下を見下ろしても一面真っ青です。ふと思いついて影の自撮りをしておきました。

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 ちなみに、高血圧と診断され降圧剤を常飲している40歳を超えたおじさんにとっては、しゃがんだり立ち上がったりを繰り返すのはちょっと辛くて(時々立ちくらみが…)あまりファインダーに夢中になりすぎないようにに注意しなくてはなりません(^^;

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 さらに今回は望遠ズームも持ってきました。望遠でネモフィラ撮るのも初めてです。背後の黄色い部分はネモフィラの丘横にある菜の花畑です。あとでそっち側にも回ってみなくては。

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 望遠レンズとなればこういう風に切り取りたくなりますよね。もちろん前ボケ入りで。

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 そして後ボケも完全に溶けきってしまって真っ青。どこを向いても青一色の世界!

 いやいや、こういうの超楽しいです。仕上がりがどうこうだけではなく、被写体をじっくり観察し、良さそうなポイントを探しながらファインダーを覗いて、あれこれ考えながらシャッターを切るという一連の作業が楽しめます。

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 引き気味で見ると、咲き具合にはややムラがあってところどころ緑や土が見えていますが、そうは言ってもこれだけの規模ですからとにかく見事なものです。これまでここを訪れた3年間の中では、今回が一番綺麗だったように思いました。ちょうど上手いこと最盛期に当たったのでしょうか。

 それにしても自然物とは思えない青一面の丘は不思議な光景です。人工的と行ってしまえば、人工的に作られたのは間違いないわけですけど。

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 周囲には私と同様に一眼レフカメラを持って写真を撮りに来たらしい見知らぬ人が、景色の中に人が多すぎることを嘆いているのを耳にしたりもしました。でも私は全然気になりません。むしろ人はこの景色の中に溶け込む重要な要素だと思います。

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 だってこんな綺麗な景色があるところに人がいない方が不自然です。

 私のように「風景」として撮るだけでなく、家族や友人達を撮っている普通の人達のほうがもちろん多いです。もちろん自撮りする人も沢山います。それとともによく見かけるのは愛犬を撮っている人達。なかにはウサギを連れてきている人もいました。しかしネコはいないんですよね。

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 丘を一巡りしつつ、じっくり時間をかけて写真撮影を楽しんできました。こうして少し逆光気味なのも良い感じです。

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 ネモフィラに紛れて時々ポピーみたいな花が混じってるのですが、たまたまなのかわざとなのか? 一面の青の中の紅一点は良いアクセントになっています。

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 ということで、一日中ぐるぐる丘を回りつつ、写真を撮り続けていられそうなくらいキリがありません。丘を下りてソフトクリームを食べてしばし休憩。

 風は涼しかったのですが強い日差しに焼かれて疲れてきたので、今年のネモフィラはこの辺にしておきましょう。

菜の花も最盛期!

 先ほどネモフィラの背景として利用した菜の花畑の方へやってきました。今度はネモフィラを背景として写真を撮ってみましょう。

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 こんな感じでしょうか。それにしても丘の上はスゴイ人ですね。

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 菜の花の時期としてはかなり遅いような気がしますがどうなっているんでしょうか?

 それにしても今年はネモフィラの最盛期と菜の花の最盛期がぴったり一致したようです。菜の花畑だけでもかなり規模が大きく素晴らしい景色です。

チューリップも壮観

 この時期のひたち海浜公園ではネモフィラだけでなくチューリップも見頃を迎えています。これがまた素晴らしい規模で、「たまごの森」とな名付けられたエリアは、一面チューリップ畑になっています。なので、これも見逃さないようにしなくてはなりません。

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 色とりどりのチューリップが植えられていてこちらもまた幻想的。というか、青一色のネモフィラと違ってとてもカラフルです。こうなると70-200mmF2.8の独壇場です。でも撮影データを見て貰うと分かる通り、テレ端開放固定ではなく、いろいろ調整する知恵は少し付けました(^^;

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 一方でこうやって広角と使うのもアリですよね。超広角でもフワッと前後をぼかすことで立体感が出せるのは、センサーサイズの大きいカメラならでは。なので、やはりK-1で使っていて一番楽しいレンズはDFA15-30mmではないかというのが、1年間使ってみての感想です。

 ということで、開園からお昼前までいろいろ楽しみました。そろそろ引き上げることにしましょう。

 もう十分楽しんだし、来年以降はしばらく来なくても良いかな?と思うのですが、きっと行きたくなるんだろうな、と思っています。来年はまた新しいカメラやレンズを持ってるかも知れないですからね(A^^;

おまけ:ネモフィラカレーを食べてみる

 ところで、ひたち海浜公園では大人気のネモフィラの丘にちなんで、ネモフィラをイメージしたお土産品がいくつかあります。そんな中でも強烈なインパクトで異彩を放つのが「ネモフィラカレー」です。

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 今までは別にそんなの要らない、と無視していたのですが、今年は思いつきで買ってみることにしました。なお、このネモフィラカレーを売っているのは、広大なひたち海浜公園の中でも、大観覧車がある中央口のすぐそばにある「ショップサンサン」だけです。

 パッケージはこんな感じでまぁ何というか普通な感じ。1人前200gで420円ほど。

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 中身はこれまた普通のレトルトパックです。では熱湯で温めてごはんを用意して、早速いただいてみましょう。

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 ぎゃぁああああ! なんじゃんこれ? 真っ青ではないですか!

 って、もちろん分かっていたのですが、実物を目にするとギョッとしてしまいます。そして急に後悔の念にとらわれました。面白そうだと思っては見たものの、こんなの食べたくない…。ちなみにパッケージの原材料一覧にある通り、この青色はネモフィラの花から抽出した天然色素… ではなく、青1号という食品着色料が使われています。

 食べ物を粗末にするわけにいかないので、責任を取って食べてみました。味は普通のレトルトカレーで甘口な方だと思います。でも、実際の味覚を全て上書きするビジュアルの強烈なインパクトにより、全然美味しいとも思えないし、むしろ完食するのが非常に辛く感じられました。

 二箱買ってきたのですが… もう一箱は消費できるあてがありません。どうしたものか…?

使ったカメラ

 冒頭と本文でも触れた通り、今回もカメラは発売&購入から1年を経過したPENTAX K-1に、レンズは15-30mm、24-70mm、70-200mmの大三元F2.8セットです。ネモフィラのあるみはらしの丘は晴れていると土埃も舞っているし、周辺の松の木からは花粉も目に見えるくらい飛散しているので、本当はあまりレンズ交換をしないほうが良いのでしょうが、気にせずガシガシと取り替えつつ撮ってきました。帰ってきてからチェックしましたが、特に問題は無いと思われます。

 15-30mmと70-200mmはこの1年間、K-1とともに使ってきて慣れてることもあって、全幅の信頼を置けるし予想通りの仕上がりになります。が、24-70mmはまだちょっと経験が必要な感じです。いや、発色も良いしピントも決まるのですが、周辺減光の量と特性がちょっと気になるところ。でも青空みたいな均質な被写体でこの程度だから十分なのかな?

 あれこれ悩みつつも、K-1とともに過ごす2年目も楽しんでいきたいと思います。

青色で一面埋め尽くされたネモフィラの丘をひたち海浜公園へ撮りに行く」への4件のフィードバック

  1. kanisanv

    辺り一面の花の絨毯は壮観ですね、これだけの面積を整備する管理者の方の努力がしのばれます。
    しかし原色系の青は強烈に食欲を削ぎますね・・・

  2. hisway306

    KANI (id:kanisanv) さん、
    そうなんですよね。咲く時期の調整や密度の管理などなど、この景色を作るにはかなりノウハウがいるんだろうと思います。
    青い食べ物は本当に凶悪です。食べた後はなんか体調悪かったです。

  3. shasin130

    こんばんは。
    ここの隣の研修所へは行ったことがあります。仕事だったので、ここへは寄れず・・。
    観覧車ありませんでしたっけ?
    ひたちなかですよね?
    それにしても、凄い食事・・(^^;
    人の数も凄いですね。
    ボケも美しく、とても楽しい記事でした。ありがとうございます(^^♪

  4. hisway306

    id:shasin130 さん、
    そうです、ひたちなか市です。園内には観覧車もありますよ。周囲はのどかな海沿いの田舎でありつつ、工業地帯でもありますね。

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