成田空港周辺の有名スポットを巡って夏の青空と雲と飛行機を撮る

投稿者: | 2016年7月30日

 梅雨が明けていきなりスッキリ晴れ渡った空を見て、久しぶりに鉄分補給に行ってみたくなりました。K-1を手に入れてから何度か飛行機を撮りに行きましたが、天気に恵まれないことが多くイマイチ不完全燃焼だった記憶があります。でもこの夏空にはきっと機体が映えるに違いありません。
 と言うことで思い立ってクルマを走らせて出かけてみました。それでも千葉県を成田に向かう田園地帯に入ると、それまでいた東京はいくらかどんよりしてたことを実感するほど、空はより一層クリアになってきました。そしてモクモクした夏雲が浮かんでいます。なにこれ綺麗!これはどう撮っても綺麗な写真になるにちがいない!

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 成田空港周辺にはすでに何度か行ってますが、今回はA滑走路周辺にある人気の飛行機見物&撮影スポット3カ所をハシゴしてみました。

 ちなみにカメラはいつものPENTAX K-1、レンズもいつものDFA150-450mm F4.5-5.6です。

ひこうきの丘

 今年の3月に完成したばかりの新しいスポットで、A滑走路の南端にあります。「ひこうきの丘」はまさに成田空港を離発着する飛行機を見物するために作られた公園で、それ以外に見るべきものはまったくありません。でも各地で規制が厳しくなる一方の空港周辺において、新しいビュースポットが整備されるのは嬉しいことです。訪れたのは今回が初めて。どんなところなのでしょうか?

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 ひこうきの丘から成田空港方面を見渡したところ。丘と言うからには少し盛り土して高くなってますが、ほんの数メートルと言ったところ。この日はとても空いていましたが、駐車場も含め思ったほど広くはありませんでした。見通しは良いですが、空港方面は微妙にフェンスに引っかかります。

 北風運用時に着陸機を眺めるには、遮るものもなく、滑走路にも近く絶好の位置かと思います。しかし真夏の天候のこの日は、当然南風運用でした。

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 なので飛行機は南に向けて離陸してきます。地表付近は空気の揺らぎでメラメラです。ボーイング747クラスの大型機でも、離陸ポイントはかなり遠いです。フルサイズで450mmは少し足りないくらい。ちなみにこれはスカンジナビア航空のA340-300。

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 日本全国どこでもおなじみの全日空のB787-8が上がってきました。このくらいの高度でもまだ陽炎の影響が残ってます。入道雲と言うほどモクモクではないですが、空の低い位置には雲が。ちょうど良い背景になります。

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 LCCのピーチエアラインのA320は、小型機ですし国内線で重量もそれほど重くないのであっという間に高度を稼いで行ってしまいます。

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 頭上を通り過ぎる頃にはギアアップも終わっています。真下過ぎて機体のお腹しか見えないですね。一般に飛行機の写真では嫌われるアングルかも。私は結構好きですけど。それにしてもウソみたいな青空! RAW現像で「鮮やか」仕上げしてますが、それだけです。特に彩度上げたりしてません。

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 離陸機はあっという間に上昇して言ってしまうとは言え、離陸コースの真下なのでフルサイズで150mmでも機体によってはフレームからはみ出すくらいではあります。70-200mmも持ってくれば良かった、とちょっと思ったりして。

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 日本航空のB787-9。787の長胴型です。太陽がキラッと反射して、それに引きずられてややアンダー気味に。真っ青な空の色がより強調されました。

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 スカイチーム塗装のアエロフロートA330-300。カラッと良く晴れた日でしたが、ウィングレットの先端からヴェイパーが出てました。ヴェイパー撮れるとなぜか嬉しくなります。

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 ちなみに、天気が良すぎて地面レフが効いてたのか、機体下面も黒く潰れず明るく写るのがちょっと面白かったです。とくにこのB787みたいな新しい機体はそれが顕著でした。ちなみにこの787も翼面上に少しだけヴェイパーが出てます。

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 ひこうきの丘周辺は千葉らしいのどかな田園風景が広がっています。少し北海道っぽいなと思いました(^^;

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 駐車場の脇には申し訳程度にひまわりが植えられていました。どう見ても飛行機と絡めて撮影している人がいたので真似してみたのですが… どうしたら良いのかまったく分かりません。

 さて、次へ移動してみましょう。

三里塚さくらの丘

 A滑走路沿いを少し北へ戻ります。「ひこうきの丘」からほど近いところに昔からある「三里塚さくらの丘」公園があります。ここは昨年一度だけ来たことがあります。

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 その名の通り、広場の中央には立派な桜の木が。春はさぞかし綺麗なことでしょう。ここは「ひこうきの丘」よりもよほど高さがあるのですが、周囲が桜の木で覆われていたりして、実は空港の眺めはあまり良くありません。北風運用時に着陸機を見る方が適しているでしょう。ということで、この日も人はまばらでした。

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 滑走路の眺めが悪いので、無線とか持ってないと離陸機はいつやってくるか分かりません。でも民間機ですから、音がして姿が見えてからカメラを構えても十分に余裕はあります。

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 アリタリアのB777-200ERが2機立て続けに離陸していきました。どちらかがローマ行きで、もう片方はミラノ行きと思われます。うまいこと旧塗装と新塗装に分かれていました。またイタリア行きたいなぁ(仕事以外、もしくは楽な仕事で^^;)

 「ひこうきの丘」とほとんど変わらないようでいて、しかし離着陸ルートの真下ではなく、滑走路脇にあるため、機体のお腹しか写らないということはなく、ちゃんとカラフルな塗装が見られるのがポイントかと思います。

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 桜の花と絡めて飛行機を撮ってみるシミュレーション。来年の春にでも挑戦してみたいです。

 さて、さらに移動してみます。次は定番中の定番スポットです。

さくらの山公園

 滑走路脇の真っ直ぐな道路をずっと北へ移動します。その突き当たりにあるのが「さくらの山」。公園としては規模が大きく、道の駅風の大きな売店などがあり、飛行機目当てじゃない人たちも訪れている公園です。ここには何度か来たことがあり、成田空港と言えば定番の撮影スポット。カメラを持った人も大勢います。


 思い立って動画を撮りました。こんな感じでアプローチからタッチダウンまでが間近に見られます。空港を見るにはここがベストポジションですが、敷地は広いのであちこちから飛行機は見られます。ちなみにこの動画はiPhone 6s Plusで撮りました。動画ってまったく撮らないのですが、すごい綺麗でお手軽なんですね。

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 「さくらの山」は南風運用時には着陸コースにあたります。霞ヶ浦のほうを回ってきた到着機が次々にアプローチしてきます。モクモクの雲を背景にやってきたのは、いまだ世界中では現役のB747-400。デルタ航空です。

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 B747に続いてやってきたのはまたもや4発機。エディハド航空のA340-500。羽田にもルフトハンザがA340-600を運航していますが、全体的には長胴型のA340はレア機になりつつあります。双発のA330がいまだに新造機が作られてる一方で、時代の狭間に落ち込んだA340は早くも退役が進んでいますので。

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 さくらの山からは空港方面の眺めが良くて、フェンスとかにかかることなく滑走路を見通すことが出来ます。先ほどいた「ひこうきの丘」へ向けて離陸していくスタート地点は目の前。ただ、やはり地表付近はメラメラの陽炎に埋もれてしまいます。

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 フェデックスのB777-200Fが離陸していきました。MD-11も退役が進んでいるようですね。

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 「ひこうきの丘」から眺めるとこういう状態で見えてるはず。

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 タッチダウン寸前の着陸機は空港の景色が背景に入って賑やかな感じに。いかにも巨大国際空港の風景になります。

 で、午後2時を過ぎるとカメラや無線機を持った人が増えてきました。こういう場合は何かあるに決まってます。レア機が来るのかな?と思って、ここではじめてFlightrader24を確認してみると、NH1便としてBB-8ジェットが間もなく到着することが分かりました。どうやらこれ目当ての人が増えてきたようです。

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 待つこと約20分。派手な塗装のB777-300ERがやってきました。ANAのSTAR WARS PROJECTによる特別塗装機はB767-300をはじめR2-D2塗装のB787-9と、今回捕まえたBB-8塗装のB777-300ERが就航中。来年にはC3PO塗装のB777-200も登場するそうです。このBB-8は今のところ北米長距離国際線がメインなので、今のところ成田でしか見られません。秋以降には羽田便にも就航する予定だそうです。

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 レジ番号はJA789Aですから比較的新しい機体です。いつもそうですが、特に調べて狙っていったわけではないですが、特別塗装機に出会えるとちょっと嬉しいです。こうなるとたのSTAR WARS JETを全てコンプリートしたくなってきました。まだしばらく飛んでいるようなので、今度挑戦してみたいと思います。

 これだけ天気が良いと、きっと日没前後の夕日に照らされた機体も綺麗だろうなぁ、ということでこのままずっと居たいところでしたが、夏はまだ長いのでそれはまた今度にしたいと思います。それに、成田空港周辺ではまだ行ったことがない、B滑走路周辺の撮影スポットも訪れてみたいところです。

RICOH PENTAX 望遠ズームレンズ HD PENTAX-D FA150-450mm F4.5-5.6ED DC AW 21340

RICOH PENTAX 望遠ズームレンズ HD PENTAX-D FA150-450mm F4.5-5.6ED DC AW 21340

成田空港周辺の有名スポットを巡って夏の青空と雲と飛行機を撮る」への5件のフィードバック

  1. mutsuraboshi1968

    はじめまして。SIGMAの50-500についてググってたら、ここにたどり着いたのですが、みんぽすさんから拝借していた時の事について伺います(旧っ!?) K-5に装着されていらっしゃいましたが、スタビライザーはどうされていらっしゃったのですか? 私はK-3Ⅱで茨城空港(正確には百里)で撮影していますが、どうも航空雑誌の様にカッチリしません…。レンズとボディにスタビライザーが有るのでどうされていらっしゃるのかと思いお尋ねしました。宜しくお願いします。長文失礼しました。

  2. hisway306

    id:mutsuraboshi1968 さん、
    はじめまして。コメントありがとうございます。
    SIGMAの50-500mmを使う場合は、ボディ側の手ぶれ補正をOFFにして、レンズ側の手ぶれ補正を使っていました。ボディとレンズでお互いに連携しているわけではないので、両方ONにすると過剰補正されてかえってブレてしまうと思います。
    もちろん逆にボディ側をON、レンズ側をOFFでも問題ないと思いますが、超望遠はやはりレンズ側補正のほうが、ファインダー像が安定して撮りやすいですよね。
    相手が戦闘機だと流し撮りしていなくてもわりと高速にカメラを振ることになるかもしれないので、その場合はもしかしたら手ぶれ補正も流し撮りモードにした方が良いかもしれません。
    最終確認のためには、一度手ぶれ補正は全てOFFにして見るのも一手かと思います。

  3. mutsuraboshi1968

    こんにちは。ご返信有難う御座います。
    百里がお盆休みなので22日にでもアドバイスを元に再挑戦してみます。(どうやらこの日にF15の新田原への異動が完了するらしいので・・・)
    千葉市在住なので、成田にも行ってみたいと思います。(今週は天候が良くなさそうですが・・・)
    もう購入してしまったので何なんですが、SIGMAの50-500とD FAの150-450とのご使用になられての印象の違いを、お教え頂けると幸いです。宜しくお願いします。

  4. hisway306

    id:mutsuraboshi1968 さん、
    噂には聞いていましたが、百里のF-15はいよいよ最後なんですね。時代背景的に主力が西へ移っていくのは仕方がないのでしょうか。
    SIGMA50-500とDFA150-450の違いですが、DFA150-450の方がやはり新しくて純正と言うこともあって、安定感は抜群ですし、全域で描写性能は優れてると思います。
    SIGMA50150の良いところはもちろんテレ端50mmの差の他にワイド側ひ広いことが大きいです。。特にAPS-Cだと150mmは長すぎることが多々あります。あと、光学手ぶれ補正のあるなしもやはりポイントですかね。ファインダー像が安定することはAFに取っても良いはずですから。

  5. mutsuraboshi1968

    ご返答有難う御座います。
    ズーム幅と予算の関係でSIGMAになりました。航空祭に於いては活躍してくれる事と思います。(特にブルーインパルスの展示飛行)
    とても参考になりました。
    これからの記事も楽しみにしております。

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