リコーイメージングからPENTAXブランドの新しい一眼レフカメラが発表されました。と言っても、2月のCP+で突如モックが登場し、今年中の発売予定とされたフルサイズ機ではありません。APS-C一眼レフの上位機種であり私も使っているK-3のマイナーチェンジ機、その名も「K-3 II」です。
マイナーチェンジと言っても、K-5とK-5 IIの関係よりはK-3に対する変更点は多いようです。事実、K-5 IIは結局スルーした私も、K-3 IIにはかなり動揺しています。
K-3とK-3IIで違うところ
24MピクセルのCMOSセンサー、画像エンジンはPRIME IIIで、27点AFセンサー、8.6万画素RGBセンサー、そして倍率0.95倍のガラスプリズム一眼レフファインダー、連写速度は最高8.3コマ/秒で、RAWで23コマまで連続撮影可能などなど、デジタルカメラとしての基本的な骨格はK-3を引き継いでいます。その結果、外観もほぼ同等… と言って良いのでしょうか? 少なくともK-7以降のボディデザインはそのまま踏襲されています。
この辺からすると、確かに「II」をつけただけのマイナーチェンジで正しいのかもしれませんが、中身をよく見ると結構色々と違いがあります。その差分というか、K-3 IIで導入された新機能については、カメラの八百富」さんのこの記事がかなり詳しいです。
あとはもちろん公式サイトも要チェック。
ざっと箇条書きで抜き出すと以下のような感じになります。
- GPSおよび地磁気センサーを内蔵→アストロトレーサ内蔵
- 内蔵フラッシュなし
- リアル・レゾリューション・システム搭載
- コンティニュアスAFの改善
- 一部レンズでAFスピード向上
- 手ぶれ補正の効果が4.5段相当に向上
- 手ぶれ補正が流し撮りに対応
- 回折補正の性能向上
思いついた順に書いただけで番号に意味はありません。この中でも目玉とされているのは2.のリアル・レゾリューション・システムです。SR機構を使って1ピクセルずつずらしながら4枚撮影し、ベイヤーの欠点である色情報の補完を廃し、Foveonなどの垂直色分離センサーで撮影したかのようなデータを得るための機能だそうです。
撮影時には三脚必須など、色々制限も多いようですが、SR機構を生かした面白い試みだと思います。これは、今後出るはずのフルサイズ機にも搭載されるとの噂です。
が、私的にはそれはむしろ「おまけ」の飛び道具であって、本当に気になるのは手ぶれ補正とAFの性能・機能向上です。特に、流し撮り対応の手ぶれ補正と、コンティニュアスAFのアルゴリズム改善は、のどから手が出るほど欲しいです。と言っても、動き物を撮るチャンスは年にほんの数回なのですが。
どうしたら良いのか分からない
で、これまではKマウントの新製品に関して、「これは買い」あるいは「これはスルー」というのが、わりとハッキリと判断が付くことが多かったのですが、今回は迷いに迷っています。
「買い」要素
- コンティニュアスAFの改善 → F1撮影が捗る
- 流し撮り対応の手ぶれ補正 → F1撮影が捗る
- GPS内蔵は便利だし、リアルレゾリューションも面白そう
- PRIME IIIなどK-3で導入された新しいデバイスが成熟してきたっぽい
「スルー」要素
- 年末にフルサイズ機が出る → 今は様子見すべき
- K-3 IIの動体撮影能力を生かすなら150-450mmもないと → 高い!
- 結局K-3で十分なんじゃない?
- シルバーボディがアナウンスされていない
- ペンタ部の形状がゴツゴツで変
重要なことも、どうでも良いこともごちゃ混ぜにしてしまいましたが、こんなところでしょうか。
結局スルーすべきという論拠はの最大要因はコストです。来たるフルサイズのための貯金もありますが、先日うっかりiMacを新調してしまったことが大きいです。超望遠レンズの問題は本来K-3 IIとは別に悩むべきではあるのですが、こうなるとセットでしか考えられません。F-1や飛行機の撮影は更に捗ることでしょう。
AFや手ぶれ補正についてはK-3でもファームアップで対応してくれたら良いのに、というのは一人のK-3ユーザーとしての純粋な気持ちですが、色々な事情でそうはいかないだろな、というのはもちろん理解できます。デバイスが違うので実は出来ない、商売上出来ない、などなど。(回折補正についてはファームウェアでK-3にも適用されるそうですが)
結局買うの?
ちなみにK-3は使い始めてから1年半が経ちましたが、私的にはまだまだすべてを掴んで使いこなしているとは言いがたく、未だに失敗と発見の連続です。それでもK-3の累計撮影枚数は3万カットを超えています。明らかに私の腕にはオーバースペックで、時々K-30を使うと、自分にはこのクラスの方が合ってるかも?と思うことも。
で、結局K-3 IIを買うのか?と問われれば、今のところ買いが45%、スルーが55%で、かろうじてスルーが勝っています。でもシルバーが出たら買うんでしょ?と多くの人に言われましたが、この際そういうことでもありません(^^; もちろん、このままシルバーはあきらめて黒ボディを買ってしまうと、シルバーで揃えてしまったレンズの問題が出てきますが、ちゃんと撮れるなら別に外装の色なんでどっちでも良いんじゃない?と思える程度には大人になりました。
色の問題はさておくにしても、フルサイズ機のこともにらんでAPS-C用のレンズについては、棚卸しして整理した方が良いのかもしれません。売却すれば少しは費用の足しにもなるわけですし。
などなどとウジウジ考えていくと、いろいろな選択肢がありすぎて、しかもどの場合も相当な出費が予想され、いったい自分がどうしたいのか、どうするべきなのかが分かりません。一番冷静な理性は「今は動くときではない。すべてはフルサイズを見てからにしろ」と言っています。そういう買い控えはペンタックス信者としては良くない態度だと思いつつ、背に腹は代えられませんから(A^^;
とりあえず予約&発売日即買い人柱はやめて、手ぶれ補正やAFの進歩がどの程度なのか、現物をしっかり見て、レビューが出回ってそれらの評価をよく調査してからにしたいと思います。(4月24日現在:予告なく変更する場合があります)
そんなことより、いずれにしても150-450mmは「買い」ないんじゃないか?と言うことに気がついてしまいました。さて、困ったぞ…。
自分は待とうかと思ってます。
今年の目玉はあくまでフルサイズ!
ボーナスが出たらFAレンズを1つくらい買って年末に備えたいと思っております笑
ざっそう (id:kotahorii) さん、
ですよね、やっぱり今は待ちですよね。私もそうしたいと思っています。