海辺は風が吹いてとても寒い日でしたが、夕暮れからマジックアワーにかけての赤レンガ倉庫などはとても綺麗で、夢中でシャッターを切ってきました。
撮影機材
今回のレンズはEF-Mの広角ズーム11-22mmF4-5.6を中心に標準ズーム18-55mmF3.5-5.6も使ってみました。
フルサイズ換算で18-35mm相当の画角となる広角ズームで、手ぶれ補正機能入り。沈胴機構となっており収納時はとてもコンパクト。外形も前玉も一見普通で広角ズームには見えません。やけに浅い専用フードが画角の広さを主張しているようです。いずれにしてもこのコンパクトさはお見事。EOS M3に付けっぱなしにしておいても違和感なく、ワイド好きならこれを常用レンズにしても良いんじゃない?と思えてきます。
なお、撮影に使ったEOS M3は試作デモ機で、発売される量産機とは細部が異なる可能性があります。
パシフィコ横浜から新港埠頭へ
パシフィコ横浜を出てコーヒーでも飲んで一休みしようとお店を探してあたりをうろつきました。もうすぐ日没を迎えそうです。
一休みして散歩開始。とりあえず国際橋を渡ります。みなとみらいの風景のシンボルともなっているコスモワールドの観覧車。日没直後のちょうど微妙な時間帯で、まだイルミネーションは灯っていません。待っているのもなんなので構わず先に進みます。
海沿いをどんどん歩いて振り返ると、インターコンチネンタルホテルの”刃”が真っ正面に。そろそろマジックアワーですかね。
ランドマークタワーや観覧車にも灯りが点り始めました。
港には海上保安庁の大きな船が停泊していました。こう見えても海風が強烈でものすごい寒さ。手すりにカメラを押さえつけて何とか撮りました。
赤レンガ倉庫
ようやく赤レンガ倉庫に到着です。ここは昼間よりこのくらいの時間の方が良いですね。
なんか色々格好いいです。
欲張って横浜的なものを色々フレームに収めてみた一枚。
寒いせいでみんな中に入っているのでしょうか。外にはほとんど人がいません。
と思ったら、2号館の方からレーザーのようなもので1号館に向けて何か投写されていました。プロジェクションマッピング… ではなくて、こういうのなんて言うんでしょう? なかなか綺麗でした。
ちょっとだけ高感度テスト
これがISO6400。
こっちがISO12800。
ちなみにこれは同時に持って行ったPENTAX K-30のISO6400。
どちらも地面に押しつけるようにして撮ったものの、シャッタースピードがこの通りですので、ブレが残ってるかもしれません。EOS M3についてはISO12800になると煉瓦のブロックの解像も怪しくなってきますが、とにかくノイズ感は綺麗に抑えてあってパッと見た印象は全く問題ありません。ISO6400にすればディテールはそれなりに回復します。いずれの場合も色が変に抜けたり、ホワイトバランスが崩れたりしておらず、ノイズやディテールとのトレードオフを分かった上で、緊急用途以上に手持ちで積極的に使える範囲じゃないかと思います。
K-30はノイズのパターンが夜空にだいぶ浮いていますが、中央付近はブロックのエッジがきっちり立ってる辺りはさすがです。レンズもセンサーも違うわけですが、ノイズ処理の方法や目指してる方向性の差が感じられて面白いです。
夜の赤レンガ倉庫は撮り飽きません。ここはまた訪れてみたいです。そのときは三脚を持ってきた方が良いでしょう。ここでインターバル合成するのも面白そうです。
汽車道から日本丸へ
ナビオス横浜のアーチをくぐって汽車道を通って中心部の方へ戻っていきます。
この辺りからもみなとみらいの典型的風景を見ることができます。夜景はAEで撮るとオーバー目に出やすいと思い込んでいましたが、このカメラの場合は少しアンダー目になるような気がします。
ということで日本丸へたどり着きました。
11mmなら日本丸もランドマークタワーも全部フレームに収められます。相当煽っていてやや無理繰り感がありますけどね。
ということで、夕暮れのみなとみらい散歩はここで終了です。
横浜はアウェイの地であまり写真を撮りに来たことないですが、ちょっとその面白さが分かった気がします。ありきたりな”絵はがき的”写真になりがちかもしれませんが、それもまた良し。今回は大桟橋まで行けなかったので次回は是非そこまで行ってみたいと思います。
広角ズームは面白い
今回はカメラ2台持っていたこともあって、やっぱりEVFは使わず背面液晶のライブビューだけで撮ってみました。広角ズームを使ったことも相まって、ローアングル気味に撮ることが多く、液晶のチルト機構も積極的に使ってみました。夜景でスローシャッターになるときは、ブレを抑えるためにも腕を伸ばすより、立て膝した足の上にカメラを置いたり、もっと低く靴つま先で固定したりするのも躊躇なくできます。
それにしても広角ズームはやっぱり面白いですね。ワイド端の画角はPENTAX Q7に08 WIDE ZOOMを付けた場合とほとんど同じです。Q7では難しいと感じる画角レンジでも、なぜかEOS M3では使いやすく感じました。小さなミラーレス機に広角ズームの組み合わせは相性いいのは確かなのではないかと思います。特にこのEF-M11-22mmはコンパクトで軽量で標準ズームよりも取り回しは簡単なくらい。良く出来たレンズです。
謎のMFボタン
ただ今回の撮影中には困ったことが一つだけあって、それにかなり振り回されてしまいました。というのは… 撮影中に気がついたらいつの間にかMFになっているのです。そんなつもりはないのに。それをAFに戻すことが出来なくて困ってしまいました。ハードウェアスイッチはないのでどこか設定があるはずと思いつつ、MENUを見ても全く分かりません。レンズの取り付けミスかと思い、付けたり外したり交換してみたりしても変わりません。電池を引っこ抜いたりもしました。で、最後は設定リセットをして元に戻すということを思いつき、結局今回の撮影中に設定リセットを3回くらいやる羽目に陥りました。
あとで本体をじっくり見て気がつきました。十字キーの左側がMFボタンになってる! 試しにこのMFボタンを押すたびにAFとMFが切り替わります。そうです、撮影中に無意識にこのボタンをを押してしまっていたのです。しかも日が暮れて暗くなってしまうと、このボタンのシルクがよく見えず、現地ではまったく気がつきませんでした。
しかし何故操作系の一等地、一番重要な十字キーの一角にMFに切り替えるなどという、非常にマイナーな機能を割り付けているのでしょう? そもそもどういう利用シーンを想定しているのか、これは全く理解が出来ません。ちなみにEOS M3にはいくつかのボタンやダイヤルのカスタマイズ機能はありますが、このMFボタンを別の機能に割り当てることは出来ないようです。
とまぁ、こうして色々経験しながら新しいカメラの操作系や癖は覚えていくものでして、一度身をもって覚えてしまえば今後はきっと問題ないと思います。