カメラを持って動物園へ行こう

投稿者: | 2014年1月19日

 タイトルそのまんまなのですが、久々に動物園でも行ってみようと思い立ち、上野へ出かけてきました。動物園は被写体の宝庫です。何か写真撮りたいけどどこ行こうかな?…と迷ったら、動物園へ行けば写欲は満たされることが多いような気がします。特に望遠好きの人には。

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PENTAX K-3, DA★60-250mmF4ED [IF] SDM, 1/320sec, F4.0, ISO200, AWB, 250mm
 と言うことで、まさに私にぴったりなのですが、気がつけば上野動物園へやってくるのは実に約4年ぶりです。4年も経てば新鮮で何か新しい発見があるはず、と出かけてきました。

 カメラはK-3とQ7。KマウントのレンズはDA★60-250mmF4と、FA77mmF1.8 Limitedという望遠レンズを2本、Qマウントはもちろん06 TELEPHOTO ZOOMです。それに、念のため試用中のFUJIFILM XQ1も持って行きました。

 天気も良かったし、大体傾向もつかんできたのでK-3はRAW+ではなく、JPEGのみにしました。レンズ補正は歪曲補正はOFF、倍率色収差補正と周辺光量補正はON。それに動物の毛並みは偽色が出やすいような気がしたので、念のためローパスセレクターをTYPE1にしてみました。

ハシビロコウ、サイ、カバ

 正門ではなくて池之端門から入場したので、最初は西園から回りました。
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PENTAX K-3, DA★60-250mmF4ED [IF] SDM, 1/640sec, F4.0, ISO100, AWB, 200mm
 まずはハシビロコウ。その魅力は友人から教えて貰い、上野動物園で実物を見てすっかり好きになってしまいました。真冬のこの時期はどうしてるかと思えば、巣のような藁の上に座り込んでじっとしていました。子供たちにも大人気で取り囲まれていましたが、相変わらずの姿でじっとしていました。

DSCF0629.jpg
FUJIFILM XQ1, P MODE, 1/800sec, F4.0, ISO100, AWB, 9mm
 こんな感じで、卵でも温めてるかと思えるような姿で鎮座しています。

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PENTAX K-3, FA77mmF1.8 Limited, 1/6400sec, F2.0, ISO100, AWB
 鋭い眼光と、何にも動じないその姿は格好いいですね。じっとして動かないので何枚撮っても同じ写真が撮れてしまいます。なのに何枚もシャッター切ってしまいます。

K3PS1683.jpg
PENTAX K-3, FA77mmF1.8 Limited, 1/1250sec, F1.8, ISO100, AWB
 クロサイ。絶滅寸前種の希少な動物だそうです。巨大で格好いいです。クロサイは二頭いたのですが、それぞれ壁で仕切られ自由に行き来できないらしく、それでも隣のサイに逢いたいのか、やたらに壁際をウロウロして小さな隙間から隣を覗こうとしていました。

K3PS1719.jpg
PENTAX K-3, DA★60-250mmF4ED [IF] SDM, 1/1000sec, F4.5, ISO100, AWB, 250mm
 カバさんはやる気無し。というかすやすやと日向でお昼寝中でした。上野動物園には現在オスのジローが一頭だけいます。雌のサツキは高齢だった上に東日本大震災でけがをし、その後もストレスで2011年4月に亡くなってしまったそうです。

ミーアキャット、フラミンゴ、ペンギン

 引き続き西園を回ります。小獣館という展示施設にははじめて入ったかも。

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PENTAX K-3, FA77mmF1.8 Limited, 1/125sec, F2.0, ISO400, AWB
 ウサギやネズミの仲間がたくさんいる小獣館のなかは、それぞれの動物の生態に合わせるためでしょうか、わりと薄暗くなっています。その中に天井から外光を取り入れたスペースにいたのがミーアキャット。独特の立ち姿を披露してくれると共に、何やら空を物憂げに見上げていてかわいいです。外の世界が恋しいのでしょうかね。

 あと、ハダカデバネズミの実物を初めて見ましたが、結構衝撃的です。その姿はもちろん、動きなんかも含めて…。薄暗くて上手く写真撮れなかったので貼りませんが、K3PS1776.jpg
PENTAX K-3, FA77mmF1.8 Limited, 1/4000sec, F1.8, ISO200, AWB
 オレンジというか濃いピンク色の体が鮮やかなフラミンゴ。足と首が長くて優雅な雰囲気がありますが、悪声だしなんか動きを見てるとちょっとアレな感じもする鳥ですね。くちばしの形が面白いです。

K3PS1807.jpg
PENTAX K-3, DA★60-250mmF4ED [IF] SDM, 1/1250sec, F4.0, ISO200, AWB, 250mm
 ケープペンギンの赤ちゃんと思われます。一羽だけ毛がまばらに生えていて、体の模様の色の濃さも違っていました。丸まって横になってる姿はかわいいです。

K3PS1809.jpg
PENTAX K-3, DA★60-250mmF4ED [IF] SDM, 1/1600sec, F4.0, ISO100, AWB, 200mm
 夏になるとうだるような暑さの下で満身創痍なペンギンの姿を報じるニュースは、一種の風物詩になっていますが、真冬のこの時期でも立ったまま、あるいは横たわったまま寝てる奴らばかりです。しかし背中の毛並みは見た感じ剛毛そうですね。実際はどうなのでしょうか?

カピバラ、ニホンザル、アシカ

 モノレールには乗らず、坂道を登って東園へやってきました。こちらには動物園のスター選手がたくさんいます。

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PENTAX K-3, DA★60-250mmF4ED [IF] SDM, 1/320sec, F4.0, ISO200, AWB, 250mm
 スタート言うにはちょっと小者すぎますが、根強い人気があるカピバラさん。上野動物園には温泉はありませんが、三頭がひとかたまりになって、わずかな日向でじっとしている姿は、なかなかかわいいです。

IMGP2708.jpg
PENTAX Q7, 06 TELEPHOTO ZOOM, 1/500sec, F4.5, ISO200, AWB, 43.2mm
 あくびも連発。デジカメやスマホのシャッター音が鳴り響きます。

K3PS1826.jpg
PENTAX K-3, DA★60-250mmF4ED [IF] SDM, 1/800sec, F4.0, ISO200, AWB, 250mm
 猿はとてもフォトジェニックですよね。写真を撮ることはもちろんですが見てるだけでも飽きません。以前の記憶からすると、運動量が少なくてじっとしてる割合が多い気がしましたが、それはやはり気温が低いせいなのでしょうか。

DSCF0651.jpg
FUJIFILM XQ1, P MODE, 1/500sec, F4.9, ISO100, AWB, 25.6mm
 子猿は走り回って遊んでいましたけど。小猿の数は成猿にくらべてやたらに数が多いようにも見えました。

K3PS1908.jpg
PENTAX K-3, DA★60-250mmF4ED [IF] SDM, 1/800sec, F4.0, ISO00, AWB, 250mm
 で、トップにも貼りましたが、意外にはまったのがアシカです。アザラシじゃないですよね?これ。

K3PS1928.jpg
PENTAX K-3, DA★60-250mmF4ED [IF] SDM, 1/320sec, F4.0, ISO400, AWB, 250mm
 狭いプールを泳ぎ回って、子供たちがいるガラスの前でヌッと水上に首を出し、サービスをしています。水を纏ってヌメヌメの質感とか、表情とか、これも見てるととても面白くて飽きません。今回一番たくさんシャッターを切ってしまった動物です。

K3PS1975.jpg
PENTAX K-3, DA★60-250mmF4ED [IF] SDM, 1/320sec, F4.0, ISO200, AWB, 250mm
 時折岩の上に上がってきてごろんと横になります。が、岩肌に沿ってそのままずるずると滑ってしまい、ドボンと水に落ちてしまうのを何度も繰り返していたり。水族館ではないのでショートしてやってるわけではないのですが、芸としてやってるのかと思えてくるほどです。

ゾウ、パンダ

 正門から入ると真っ先に見ることができる二大巨頭、ゾウとパンダは逆ルートで回ったので一番最後になりました。意外に混んでなかったのでどちらも待ち時間なく、しかも人の頭越しの隙間からではなくてじっくりと見て、撮ることが出来ました。

K3PS1991.jpg
PENTAX K-3, DA★60-250mmF4ED [IF] SDM, 1/500sec, F4.0, ISO100, AWB, 153mm
 上野動物園の中でもひときわ広いスペースが与えられているゾウさん。名前を見分けることは出来ませんが、アジアゾウの雌で牙がありません。食事中でした。

K3PS1996.jpg
PENTAX K-3, DA★60-250mmF4ED [IF] SDM, 1/320sec, F4.0, ISO200, -1EV, AWB, 250mm
 一方、雌たちとは隔離されて別のエリアにいたこちらは牙があるオスのアジアゾウ。名前はアティ。牙があるとやっぱりゾウさんらしくで格好いいです

K3PS2011.jpg
PENTAX K-3, DA★60-250mmF4ED [IF] SDM, 1/320sec, F4.0, ISO1600, AWB, 250mm
 そして恐らく上野動物園の中でも一番人気のジャイアントパンダ。現在の二頭は2011年にやってきたので4年前にはいませんでした。こちらは雌のリーリー。あまり綺麗ではないガラス越しな上に手前の手すりが映り込んでいます。偏光フィルターが欲しいですね(暗くなって逆に撮れなくなりそうですが)

K3PS2020.jpg
PENTAX K-3, DA★60-250mmF4ED [IF] SDM, 1/320sec, F4.0, ISO200, AWB, 250mm
 こちらはオスのシンシン。お食事中でした。この日は二頭とも室内ではなく、屋外の放飼場にいました。ジャイアントパンダは子供の頃にやはりここ上野動物園でちらっと見た記憶があります。ホァンホァンとフェイフェイの時代だったと思います。パンダ舎は行列していたら諦めようと思ったのですが、むしろガラガラで見放題で、カメラも気兼ねなく取り出せる状態。二頭のパンダも間近に見えるところで動き回っており、とてもラッキーだったと思います。

 その他、最近大人気のホッキョクグマですが、プールを改装工事中とかで小さな運動場にいました。が、狭いところなので人だかりがすごかったので写真を撮るのは断念。隙間からその姿だけ見てきました。また、ライオンや虎、ゴリラなどがいるエリアは、工事中で臨時休業中。ゴリラ見たかったのに。

 望遠ズームを使うとやはりやたらに望遠端にズームしがちですが、意外に100mm相当前後のレンズでも動物園では使えると思います。網や柵やガラスといった障害物をどう処理するかは問題ですが。敢えてXQ1みたいな小さなコンパクトカメラ一台で行くのも面白いかも。あるいはQ7と06 STANDARD ZOOMがあればかなり遊べますし、改めてこの組み合わせだと、一眼レフに負けない写真が撮れることを再確認しました。そで、の一眼レフですが、動物園ではAPS-Cで300mmくらいは欲しいと言われますが、200mmでも十分だと思います。少なくとも500mmはいりません。むしろ開放F値が明るいほうが重要かもしれません。

 ちなみに現地では色々工夫して撮ったつもりだったのですが、そういうのは大抵失敗していて、冷静になって選んでみたら普通に撮った普通の動物園写真ばかりになってしまいました。また次回リベンジしたいと思います。


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