いきなり言い訳しますが、今一番買ってはいけないブツだということは重々承知の上で、Time Capsule 3TBを買いました。買ってはいけない理由は主に二つ。一つは現在ビット単価的に一番お買い得なはずの3TBのHDDを内蔵したNAS(+無線LANルーター)としてはお値段があまりにも高すぎること。もう一つは無線LANの新規格IEEE802.11acがちょうど出てきたばかりであること。この2点を改善した新製品がAppleからまもなく発売されてもおかしくありません。
なのになぜ買ってしまったと言えば「今すぐ欲しかった」から。嵐が来ると言われた週末、引きこもって何しよう?と前夜にあれこれ考えてしまったのが運の尽きです。
iMacを導入とともに、バックアップ用にUSB3.0の外付けHDDを一緒に買ったわけですが、やはり何となく常時外付けHDDをつないでおくのは気持ちがあまり良くありません。iMac自身は今のところ通常使用時はほぼ無音ですし、PT2サーバーのWindows7機も無音化したばかり。相対的に外付けHDDのわずかな音が気になってしまいます。
Western DigitalのMyBook Studioはファンレスで外付けHDDとしてはかなり静かだとは思うのですが、やはり慣れていないこともあってか、そのごくわずかな音でも気になるようになってしまいました。
ならばバックアップ用途にはやはりNASが良いのではないか?とふつふつと思い始めたわけですが、我が家のネットワークはルーターの仕様により基本100Mbps、iMacとPT2サーバー間のみギガビットとなっています。
Time Capsule導入前の我が家のネットワーク図。ごちゃごちゃですが大体こういう感じです。USBのHDDをやめてNASを追加するならどこに入れるべきかと考えれば、やはりギガビットのハブにつなげたいわけですが、それではiMacに近すぎて騒音の問題が解決しません。なので別の部屋にあるルーターに繋げたいわけですが、その場合は速度が100Mbpsになってしまうのが残念。ならばいっそのことルーターごとギガビット対応品にしてしまえばいいわけです。
だったらNAS+GbEルーターが一体になった製品がちょうどあるじゃん… と言うことでたどり着いたのがApple純正のTime Capsuleです。しかもまさにMacのバックアップ用途にはうってつけ。ついでに11b/gしか対応していない我が家の無線LAN環境もアップデートできます。
それにしては4万円近いお値段にひるみつつ、結局ポチッてしまいました。いや、それならAirMac Extreamに今持っている3TBの外付けHDDをつなげば良いとか、そういう理にかなったことも一瞬考えたのですが、配線とか消費電力とか常時電源ONに外付けHDDが耐えられるのか不安だとか、そういうこと考えるのが面倒になので考えること自体やめました。
BTO不要なのでApple Storeより若干安いヨドバシ.comで購入。当日のうちに届いた箱は、アップル製品にしてはやや品に欠けるというか、スカしたすました感じのないストレートなデザイン。良いですね、こういうギリギリ外してしまった感じ。日本語が合わないのでしょうか。
中身はシンプル。本体と電源ケーブル、それに小さな冊子のセットアップガイドのみ。余計なソフトウェアとか一切ついてなくて潔いです。
さすがに本体はApple製品らしいシンプルでプレーンなデザインです。前面にはステータス表示用のLEDがあるだけ。
I/Fは背面にまとまっています。と言ってもWANポートが一つと、LANポートが3つ、それにUSB2.0が一つ、あとは電源の差し込み口だけ。USBにはプリンターかもしくは追加でHDDをつなぐことができるようです。
Time Capsuleを導入した結果、ネットワークの構成はこのようになりました。iMacからTime Capsuleまではギガビットの有線LAN接続。今まで使っていた無線LANのアクセスポイントはもちろん廃止し、Time Capsuleの無線LAN機能を使います。その結果5G帯に対応しているMacBook Airは5G帯の11nで接続可能となりました。
ここで悩んだのは「ひかり電話」です。電話を使うためにひかり電話ルーターは廃止できません。当初はルーター機能はこれまで通りひかり電話ルーターにまかせて、Time Capsuleのルーター機能は殺そうと思っていたのですが、これがどうにもうまくいきません。ブリッジモードにした場合、有線LANポートはただのHubとしては使えないのでしょうか?
結局作戦変更して、Time Capsuleをルーターとして使い、ひかり電話ルーターのほうをブリッジ化しました。具体的にはひかり電話ルーターの設定で、PPPoEの接続を切ってしまうだけです。これでインターネット接続はもちろん、Time Capsuleもギガビット接続のNASとして使えるし、電話も問題ないようです。
AirMacユーティリティのステータス表示。もちろんネットワーク機器がすべて表示されるわけではなく、インターネットの接続状況と、AirMacあるいはTime Capsuleの動作状況が表示されるだけ。「編集」ボタンを押すとTime Capsuleの詳細設定に入れます。
こちらはFinderでネットワーク上の共有フォルダを持つ機器を表示したところ。Time Capsuleの内蔵ディスクが見えています。もちろんここをTime Machineによるバックアップ先に指定してあります。それにしてもApple製品に綺麗なアイコンが用意されているのは良いとして、PCのアイコンはあんまりですね。Macのこういうところはスマートじゃないし嫌いな部分です。
さて、ギガビットLANで接続したTime Capsuleへのファイルの読み書きはどのくらい快適でしょうか? 正しい測定かどうかはわかりませんが、ディスクベンチマークをソフトを走らせてみました。その結果リードは約60MB/sec = 約480Mbps。うん、悪くありません。USB3.0には敵いませんが、USB2.0よりも速いと思います。それでも約1TB弱の初期バックアップには6時間くらいかかりました。
でも、その後の差分バックアップはほとんど一瞬で全く気がつきません。iMac周りもすっきりしたし、静音になったし、USBポートも空きました。
もちろん、家にいる限りはMacBook Airのバックアップも自動的にとれますし、Windows機との共有フォルダとして使うこともできるわけで。うん、NASはずっと欲しかったんですよね。これ超便利!Time Capsuleである必要はありませんが、パソコンが複数あるならNASは一家に一台だと思います(今更…^^;)。
ちなみに設置状況はこんな感じです。Time CapsuleはHDDを内蔵しているためか、発熱がそれなりにあるとのことで、あまり狭いところに押し込んだり、上にものを重ねたりしないほうがいいそうです。と言いつつ、VDSLモデムは乗っけてしまいました。これくらいは問題ないでしょう。今の季節なら手で触ってもほんのり暖かい程度です。ちなみにほとんど音はしません。これならPCのある部屋に置いても大丈夫だったかも。
さて、3TBのUSB3.0外付けHDDが無駄になってしまいました。まぁ、パソコン関係の無駄な買い物には慣れています。これだけの容量のHDDなら使い道はいくらでもあるはずで、そのうち思いつくことでしょう。
新製品の
「ビームフォーミングアンテナアレイ」機能は
すごくいいですよ。
やまもとさん、コメントありがとうございます。
予想通り11.ac対応の新型が出ましたね。3TB版もお値段は思ったほど下がらなかったようですが、円安のせいもあったのでしょうか。
その「ビームフォーミングアンテナアレイ」はac機器じゃないと効果ないんですかね? 我が家は広くないですがコンクリート造りのせいか、結構電波状況悪いんですよね…。
管理人さん、こんにちは。
きれいなホームページで感心しています。
うちは、マンション住まいで、IEEE802.11利用です。
いろいろな無線LANの電波を拾っていますので、
混線だけでは避けたいですね。
アップルストアのホームページには、
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最大限に力を発揮する設計。
AirMac Time Capsuleは、タワー状のデザインの
最上部にアンテナを配置したため、これまでより
高い場所にあるプラットフォームから信号を分散
できます。アンテナの数も6本に増やしました。
そのうち3本は2.4GHz帯に対応し、残りの3本は
5GHz帯に対応します。これらを802.11acテクノロジー
と組み合わせることで、さらに速く、さらに遠くまで、
さらにパワフルに接続できるようになりました。
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2.4GHzと5GHzを利用するIEEE802.11nも、
恩恵がありそうですね。
やまもとさん、情報ありがとうございます。
あのタワー型の筐体はダテではないのですね。やっぱりちょっと早まったか…。
我が家の周辺はなぜか幸いあまり電波は飛んでないので混線はしてないのですが、設置場所が悪いのか結構電波の死角が多いです。
4TB版が出たらまた考えます(^^;