下町深川の中心地、門前仲町近辺は江戸時代の昔から富岡八幡宮を中心に、多くの料理屋や飲み屋が立ち並ぶ歓楽街でした。当時の面影はいまだ消えず、魅惑的な飲み屋さんがたくさん並んでいます。門前仲町にはもちろん何度も飲みに来たことはありますが、そんなに頻繁に訪れているわけでもありません。たまには目先を変えて新規開拓しようと言うことで、久々に門前仲町にやって来ました。
時刻は午後5時前。まずは八幡様にお参りしてこれからも健康に楽しく飲めるようにお祈りしておきます。
宮澤商店
まずやって来たのは八幡様からほど近い場所にあるビアバー。同行友人が目敏く見つけたお店で、なにやら良い雰囲気が漂っています。まだ早い時間ながらも結構お客さんが入っていましたが、カウンターが空いているようなので入ってみました。
厳選樽生ビールが10種類に、ドイツ製法ソーセージの専門店だとか。でも暖簾には信州の文字も見えます。何がどうなっているのやら?興味をかき立てられます。
カウンター席に座ると、目の前に8つのタップが並んでいます。これ意外にスーパードライとヒューガルデン・ホワイトを加えて10種類。ビールの種類は日によって少しずつ変わるようですが、国産の各地地ビールがリストに並んでいました。
そんな中からまずはミヤマ・ブロンドを頂いてみました。志賀高原の地ビールだそうです。苦くもなくフルーティすぎもせず、しかし濃い味わいなのにとてもさわやか。
おつまみの野沢菜漬け。ビールと野沢菜という意外な組み合わせが実に良く合います。というか、この野沢菜漬けが異常に美味いのです。ビールも信州産が多いようですし、全体的に長野県押しのお店のようです。
二杯目は黒ビール。大阪は箕面産のスタウトです。正統派黒ビール。苦くて濃くて美味いです。大阪でビール作ってるなんて意外な感じがしますが、いまやどこにでも地ビールはありますから。そう言えば昨年神戸に行ったときもたしか大阪の地ビールを飲みました。
野沢菜に続いておつまみをもう一品。今度は”ドイツ”な部分を味わうことに。でもへソーセージではなくてプレッツェル。熱々で美味いです。特に黒ビールとは良く合います。
と言うことで、1時間くらいかけてゆっくりと美味しいビールを味わいました。ここは雰囲気もいいしビールもおつまみも美味しくてなかなか良いお店です。完全禁煙というのも素晴らしいです。近くあったら通ってしまうかも。
ビール専門 宮澤商店 東京都江東区富岡1-5-10 千歳富岡ビル 1F TEL: 03-6458-8707 [火~金] 16:00~23:30 [土・日・祝] 12:00~22:00 月曜定休 完全禁煙
孫六
門前仲町の裏通り、大横川沿いの飲み屋街にある小さな焼鳥屋さんです。ここは年末に地元の友人が教えてくれたお店で、そのとき食べた焼き鳥があまりにも美味しかったので再び訪れてみました。
お通しと、大根おろしは焼き鳥を食べながら箸休め的に口をさっぱりさせるためのもの。メニューには焼き鳥の他に鍋などもあるのですが、この日はサラダがついたお任せ5本コースを発注。苦手なものなども先に言っておけば、内容を調整してくれます。色々とても気が効いています。
まずはハツ。量もたっぷり。焼き加減も絶妙で味も素晴らしく美味しいです。
レバーの美味しいお店に間違いはありません。これまた素晴らしいレバーなのです。レバー好きとしてはたまりません。
手羽先。身もたっぷりで熱々。超ジューシーです。
つくね。つくねはお店によって個性が出ますが、最近はきりたんぽ状のつくねを出すお店街多い中で、この肉団子風のつくねは懐かしい感じです。しかも色も黒くて何しろデカイです。生姜などの味付けも絶妙に利いていてとても美味しいです。
ビールはすでにたっぷり飲んでいたので、ここでは日本酒を頂きました。お燗に冷や酒を一通り頂いたところで、スパークリングへ。こう見えても日本酒です。うぐいすという名の福岡のお酒です。
このお店にはジビエがあるのも特徴。白肝パテと並んでいるお肉は鹿肉です。ちょっと独特の風味がありますが、普通に美味しいお肉。
そしてこの日はもう一品、鴨もあるということでそれも頂きました。葱鴨串です。鴨葱と言った方が良いでしょうか(^^;
お酒を発注するとチェイサー用のお水も一緒に出してくれたり、本当に細かい部分まで配慮の行き届いたお店です。
ここは個人的にこれまでの経験上、3本の指に入る焼鳥屋さんです。もちろん禁煙です。(平日の22時以降は喫煙可になるそうです)今後も時々食べに行きたいと思います。
孫六 門前仲町店 東京都江東区富岡1-1-8 TEL: 03-3643-5024 [平日]18:00~24:00 [土曜日]17:00~22:00 日曜定休 禁煙(22:00以降は喫煙可)
だるま
さて、美味しいビールに美味しい日本酒に美味しい焼き鳥をたっぷり食べたのでもう満足… のはずですが、門前仲町まで来たら立ち寄らなくてはならないお店があります。それがここ、「だるま」です。「大衆酒場」と呼ぶに相応しい正統派の飲み屋です。
このお店を目当てにやって来ると営業していなかった… ということが何度かありましたが、この日はちゃんとやってました。相変わらず混んでいますが、奥のテーブル席がちょうど空いていました。
やっぱりここに来たらチューハイでしょう。チューハイの味付けはセルフサービス。レモンとライムしかありませんが、量はお好みで。ブレンドするのももちろんありです。
定番料理は煮込みです。
ハムカツとか、そういうジャンクなおつまみもいっぱい。お刺身系もメニューにあるのですが「この時間にはもうないよ~」と言われてしまいました。
仕方ない、ではコロッケでも頂きましょう。
ラストオーダーとなり、店内も落ち着いてきました。看板娘のお姉さんは酔っ払っていたのでしょうか? だいぶ良いご機嫌のようで、オーダーの成功率は50%くらいでした(^^; もちろんそんなことに目くじら建てるような野暮ではありません。この雰囲気を久々に味わえただけでも結構満足です。泥酔する前に帰ることにしましょう。
このお店は本当にホット落ち着きます。でも、過去に何度もここで泥酔した記憶があります。人生で一番悪酔いしたのも確かこのお店。本当に危険です。何も特別なことはないのに、この雰囲気に飲まれてお酒が進んでしまうのです。そんな不思議な魅力はまだまだ健在です。さすがにここは禁煙ではありませんが、こういうお店なので仕方ないですね。
大衆酒場 だるま 東京都江東区門前仲町2-7-3 TEL: 03-3643-4489 不定休
飲み屋が建ち並ぶ門前仲町の中でもひときは異空間となっているのが辰巳新道。ここには近寄りがたいながらも何か惹きつける魅力があります。だるまでひどく泥酔したあと、勢いでこの中の一軒に飛び込んだこともありましたっけ…
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