PT2でBS/CS視聴録画

投稿者: | 2012年1月25日

 先日フジテレビがF1のテレビ放送について、FOMと2年間の契約を結んだことを発表しました。それはF1ファンにとってはとりあえずホッと胸をなでおろす良いニュースなのですが、問題はその内容。F1のテレビ放送は無料チャンネルで全戦放送することが条件となっているのですが、F1に関わる国内の大手企業も無い中、いくら深夜とはいえ地上波の放送枠を確保することは難しく、無料放送はBSフジで行うことになりました。CS有料チャンネルのフジテレビNEXTでの放送内容は従来通りとのことです。

tvrock_1

 ということで、我が家のテレビ視聴&録画環境を見直す必要が出てきました。今までPT2搭載PCには地デジのアンテナケーブルしかつないでいませんでしたが、これにBS/CSのアンテナケーブルをつなげて、PT2でBSとCS110の視聴および録画ができるようにしました。

BS/CSアンテナケーブル配線

 一応我が家には10年くらい前にBS/CSアンテナを取り付けてあるのですが、PCを置いてある部屋からはちょうど一番遠い反対側の部屋にしかアンテナ線を引き込んでいませんでした。そこで力技ですが、長さ20mの5C-FBケーブルを買ってきてPCのある部屋まで配線しました。うっかり黒いケーブルを買ってしまい、白系の壁に這わせた太いケーブルは目立ちます。ま、気にしない気にしない。

PT2-b-640x480

 さて、PT2には地デジ/BS/CS対応の3波チューナーが2つ搭載されていますので、引っ張ってきたアンテナケーブルを最後に2分配してそれぞれのチューナーに接続。これで地デジx2、BS/CSx2で合計4チューナーとなります。強者はこのカードを2枚使って8チューナー構成なんてことにしてる場合もあるそうです。

 ちなみに、アンテナのすぐ後ろで2分配し、その後20m引っ張って最後にさらに2分配しているわけですが、受信レベルは16〜17dbほど出ているようなので信号品質的には問題なさそうです。BS/CSを見るためのハードウェアの準備はこれだけで、その他特にいじるところはありません。

ソフトウェアのアップデート

 さて次にソフトウェアの設定です。これまでPT2には地デジのみ配線していたわけですが、視聴ソフトはTvTest、録画ソフトはRecTest、予約等録画統合管理ソフトとしてTvRockを使用していました。基本的にはこのままBS/CSのチューナーを追加すればいいのですが、なぜかうまくいきません。
 どうやらBS/CSは昨年10月に大幅にチャンネル改変画されており、PT2関連のソフトウェアも対応のものに変更しないと、正しくすべてのチャンネルを見ることができないようです…。すっかり忘れていた!

 ということで、以下各ソフトウェア及びドライバ類のアップデートについてまとめておきます。ちなみに、基本的以下のブログを参考にさせていただきました。新BS/CSチャンネル対応のための作業手順については、基本的に(1)のブログに記載されている手順をベースに、(2)のブログを詳細リファレンスとして参考にしました。

 (1) TvRock、TVTestを新BSチャンネルに対応させる方法 --あれこれほしい
 (2) TvRockのインストールと設定方法 --ぬるま湯さん

 私は昨年5月にPT2を導入してから、その時点のソフトウェアを入れたままで使っていましたので、結果的にPT2用のソフトウェア環境は全面的にアップデートが必要で、ほとんど再インストール状態となりました。以下に要点のみまとめておきます。

  • BonDriber_PT_ST
     新BSチャンネル空間に対応した最新版の(人柱版3)(あるいはそれ以降)にアップデートが必要。この(人柱版3)ではチューニング空間やチャンネルリストの設定が、”BonDriver_PT-ST.ini”ファイルではなく”BonDiver_PT_S.Chset.txt”ファイルに変更になっているが、パッケージに含まれているBS/CSチャンネル定義ファイル”BonDiver_PT_S.Chset.txt”では不足があるので追加編集が必要。
    上にリンクを張った(1)のブログから、新チャンネル追加済みのBS/CSチャンネル定義ファイルをダウンロードできるので、これで置き換えるのが簡単。
    ちなみに地デジのチューニング空間設定も”BonDriver_PT-ST.ini”ファイルではなく、”BonDiver_PT_T.Chset.txt”に変更になっているので、UHFではなくCATV経由で地デジを受信する場合はtxtファイルの方を編集する。UHFを殺すとうまくいかなかったので、UHFは残したままCATVを有効にする。
  • TvTest
     最新版のVer.0.7.23(あるいはそれ以降)へアップデートが必要。付属のBSとCSのプリセット定義ファイル(Preset_BS.ch2とPreset_CS.ch2)もアップデートされているので、チャンネルスキャンの設定でBS/CSについてはプリセットを読み込むか、またはスキャンをしても良いようだが、上記(1)のブログからダウンロードした、BonDriver用のBS/CSチャンネル定義ファイルの圧縮ファイルに、新チャンネル追加済みの”BonDriver_PT-S.ch2″が含まれているので、それと置き換えてしまうのが手っ取り早い。

    tvtest_4

     上のスクリーンショットはTvTestの設定でBSとCS110のチャンネル設定状況をチェックする画面。”BonDriver_PT-S.ch2″ファイルを編集済みファイルで上置き換えた場合は眺めるだけでよい。「スキャン」をすると実際に受信できたチャンネルで”BonDriver_PT-S.ch2″が新たに作成される(ただしチャンネル数が増えたためか最後の数chのスキャンを残してタイムアウトしてしまう)。「プリセット読み込み」を押した場合は、TvTestのパッケージに含まれる”Preset_BS.ch2″と”Preset_CS.ch2″からチャンネル情報が読み込まれ、やはり”BonDriver_PT-S.ch2″が新たに作成される。
    どの方法でチャンネル登録するかによって、微妙に視聴可能なチャンネル構成が変わるが、あとで実状に合わせて微調整できる。

  • RecTest
     RecTestは既に開発が中止されており、新BSチャンネルには対応できない。なのでRecTestの使用はあきらめて、サイレント録画時もTvTestを使用することにする。オプションに”/nodshow”をつければ視聴なしの録画のみとなる。
  • TvRock
     既に開発が終了しており最新版は依然としてVer.0.9t8aのままだが、アプリ自体は問題ない。既に地デジ2チューナーを登録済みなので、ここにBS/CSの2チューナーの定義を追加する。
     DTune.batを実行する前に、新BS対応の”ch-bs.txt”および”ch-cs.txt”をtvrockフォルダに上書きする。この二つのファイルは上記(2)のブログからダウンロードできる。
     DTune.batを実行したら4チューナーを選ぶ。地デジのチューナー1/2の設定は従来通り。追加のチューナー3/4では、チューナータイプをBS/CSに設定し、TvTestに渡すオプションを忘れずに”BonDiver_PT_S.dll”に変更する。
     番組表取得に入ると、地デジ用とBS/CS用の二つのTvTestが起動する。BS/CS側も自動的にチャンネル変更がされていれば、基本動作には問題ない。なおBS/CSの番組表取得には時間がかかるので、途中で終了してしまうが、とりあえずこの段階では問題ない。

    tvrock_3

     TvRockのチューナーエディターでBS/CSのチャンネル設定状況を確認したスクリーンショット。最終的にここでTvTestに設定されたチャンネルがすべてTvRock側にも設定されていることを確認。TvRock側に抜けがあると、そのチャンネルはTvRock側から操作ができなくなるので、TvTestのチャンネル定義とTvRockのチャンネル定義を再度見直す必要がある。

  • TvRockOnTvTest

 最新版のMod 9.1r2(あるいはそれ以降)にアップデート。必要なファイルを置き換える。

BS/CS視聴環境完成

 以上でPT2を利用した地デジ/BS/CS110の3波対応視聴録画環境が完成です。TvTestのチャンネルリストやTvRockバーのチャンネルリストに現在放送中のすべてのBS/CSチャンネルが含まれていて、TvTestおよびTvRockバーのいずれからでもチャンネル変更ができて、正しく視聴できれば問題ありません。

tvrock_4

 ちなみに4チューナー分同時起動してみました。これがあっさりと動いてしまいます。いえ、BSのフルHDかつ高ビットレートなチャンネルの映像はコマ落ちしてしまいます。デコードが追いつかないのでしょう。でも、それなりに見られてしまうからすごいです。ま、こういう使い方はしないですけど。

 ちなみに、これまでアナログ放送時代から、市販のチューナーカード類を利用してPCによるTV視聴&録画はやってきましたが、PT2と上記のフリーソフトを使ったこの環境が一番安定しており、録画に失敗したということがありません。環境構築がやや面倒で、所々不便な所もありますが、デジタル放送時代の現在では、これがPCによるテレビ視聴&録画の決定版ではないかと思います。

 さて、ここまで来るとせっかくだからスカパー!e2が見たくなってきます。ま、それはおいおい考えていくことにしましょう。

カテゴリー: PC