今日はTwitterやブログ等々、あちこちで話題になっていると思いますが、今日の正午を持って58年間続いてきた日本のアナログテレビ放送が停波しました。特にこの件について何か言いたいことがあるわけではないのですが、一応、社会人になってからこの業界の片隅の片隅に身を置いている者として(放送側ではなく受信側です)、記録の意味でエントリーしておこうと思います。
停波したらいきなり砂嵐になるのか?と思っていたら、まずは↑こんなお知らせ画面に切り替わったようです。この画面のデザインは放送局によってまちまちですが、概ね書かれている内容に差はありません。また音声でのアナウンスも付加されています。
しかしこれらのお知らせ画面が放送されているのも、わずか12時間だけ。まもなくやってくる25日の深夜0時には本当に砂嵐になるそうです。ということは、考え方次第では本当のアナログ放送停波は今夜といえるのかも。
デジタル放送を導入する意義や、そもそもテレビというメディアの存在価値については、いろいろと言われていますが、私の個人的な考えでは、問題点は多々あるもののテレビはいまだ社会の重要なインフラの一つだと思います。その中で放送のデジタル化は時代の流れの中で必然だし、高解像度、高音質、データ放送や双方向サービス、ネットワークとの連携や、電波周波数帯域の有効利用等々、デジタル化によって得られる恩恵は、社会的にも各個人にとってもたくさんあると思います。
それはともかく、アナログ放送はデジタル放送に対して画質が悪い、というのが一般的に定説となっていますが、理想的な条件で映したアナログ放送の映像は本当はとても綺麗なんですよね。静止画の解像度はハイビジョンであるデジタル放送に敵いませんが、アナログ映像を見ていると、色再現性も高くコントラスト感もあって、自然で滑らかな動画というのはこういうものだ、と実感します。
液晶などのFPD+デジタルになってテレビは高機能化していますが、全てはCRT+アナログ時代の「自然で滑らかな映像」を取り戻すべく、本末転倒な努力をしているように思えてきます。(昔のほうが良かったと言っているのではなく、FPD+デジタルにはもっと出来ること、やることがあるのでは?という意味です)
とまぁ、デジタル放送を持ち上げてるのか落としているのか分からくなってきたので、とりあえずアナログ停波記念エントリーはこの辺で(A^^;
2011年7月25日0時15分追記
とうとう砂嵐になりました。。゚・(ノД`)ノ
さよなら、アナログ放送!
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