「デジタルカメラとして使うiPhone4」の続編です。iPhoneはApp Storeからいろいろなアプリケーションをダウンロードして追加することで、その機能、使い方、遊び方の幅が無限に広がるわけですが、その中にはもちろん内蔵カメラのためのアプリケーションも豊富にあります。タイトルには「遊ぶ」と書きましたが、中にはそこそこ実用的なアプリケーションもあります。
いずれにしても、特に隅々まで調べ尽くして厳選したものではなく、適当に見つけたり、教えてもらったりした中から特に気に入った、カメラアプリを5つほど紹介します。特に断りのない限り無料です。以下、写真多めで長文です。
MoreLomo
これ、カメラアプリの中では一番気に入っています。どういうアプリかと言えば、ずばり名前の通り、LOMO風味な写真を撮るためのアプリです。”LOMO”とは何なのか?はググってもらうとして、このアプリを使うと、周辺減光が激しくて、ノイジーで、ハイコントラストで、トーンブレイク気味な味わいのある写真が撮れるのです。
左のスクリーンショットはすでにカメラロールにある撮影済みの写真に対してLOMOフィルターをかけているときの画面です。LOMO風味にするか、しないかだけの極めてシンプルなアプリです。
もちろん、このアプリからカメラを直接起動して新たにLOMO風味な写真を撮ることも出来ます。その場合、ライブビュー画面からしてすでにLOMO風味になっています。フィルターの強弱や種類を選ぶようなメニューは一切ありません。
右のスクリーンショットは保存時のメニュー。カメラで撮影した場合でも撮影済みの写真に処理した場合でも、LOMOフィルターをかけないオリジナルの画像も同時に保存することが出来ます。
で、このMoreLomoを使うと、このように駅のホームで何気なく撮った何でもない写真が、何となく味のある良い感じになったりするわけです。元々味わいのある風景ならもっと味わいが増します。少しわざとらしい場合もありますが。
似たような写真が撮れるトイカメラ系のアプリは他にもたくさんあると思いますが、LOMO風味という点ではこのアプリは非常に忠実に良い味を出していると思います(本物のLOMOとは何も関係はないようですが)。
きれいカメラ
こちらは名前からはその特徴がわかりにくいのですが、目的はシンプルです。最終的なJPEGデータを書き出す際の、コントラスト、カラー、明るさ、ホワイトバランスなどの調整を上手くやって、より見栄えの良い写真にするためのカメラアプリです。もちろん、撮影済みのデータに対して後処理のフィルターアプリとして実行することも出来ます。通常版は230円ですが、無料版もあります。
左のスクリーンショットは起動後のメニュー画面。カメラマークのアイコンを押すとカメラが起動し撮影モードに、フォルダマークのアイコンを押すと撮影済み画像の選択となります。で、撮影済み画像を選択して後処理を行ってる画面が右側のスクリーンショットです。フィルターの強さがいくつか用意されていますが、無料版には使用できるフィルターと保存サイズに制限があり、画面に広告が表示されます。
たとえば、薄暗いバーで美味しいお酒のグラスを撮ってみたわけですが、左の写真ように露出不足で、黄色被りし、ノイズも多めな残念な結果になってしまった場合でも、このアプリを使うと簡単に右のようにクリアな画像にすることが出来ます。細かい難しいパラメーターをいじるのではなく、全自動でここまでで来てしまうところがすごいです。PC用のレタッチソフトの自動修正機能でもここまで出来るかどうか?怪しいのではと思えてくるほど。ホワイトバランスずれが発生しやすい飲み屋写真には重宝します。
モノ撮りカメラ
こちらは静物撮影用のカメラアプリなのですが、要するに被写体を検出してそれ以外をボカしてくれるアプリケーションです。ミニチュア化フィルターの応用的な使い方と言えなくもありません。基本的にイロモノアプリかと思っていたのですが、これもまた秀逸でビックリするくらい自然でうまく行く場合があります。「まるで一眼レフで撮ったかのような…」という売り文句それほど大げさではないかも。
通常価格は350円とやや高いのですが、Ver.2が出るまでは115円で販売されています。
左のスクリーンショットは起動直後のメニュー画面。カメラで撮影するのか、撮影済画像に処理を施すのかを選べるところは他のアプリケーションと同じです。で、カメラで撮影する場合は、画面をタップしてピントと露出を合わせた部分を主要な被写体として認識します。撮影済画像に処理を行う場合は、右のスクリーンショット様に、あとから被写体部分をタップして指定します。
で、結果はこんな感じ。周辺をボカすとともにコントラストやカラーも強調されるので(設定でON/OFFを選べます)、かなりインパクトの強い写真に仕上がります。というか、ここに貼った例はわざとらしすぎてあまり良くないかもしれませんが、ピタリとハマるときはハマり、一見豆粒センサーのカメラで撮った写真とは思えない仕上がりになります。。
レスラーカメラ
上で紹介した3つのアプリは、遊び心がありつつも一応実用的な側面も持っていましたが、これは完全な遊びアプリ。写真に写っている人の顔にプロレスラーのマスクをオーバレイして被せてしまうものです。このアプリはカメラで撮影はできず、撮影済みの映像に処理を加えるだけ。お遊びアプリと言いつつも、ちゃんと顔認識をしたりするところが凝っています。
左のスクリーンショットは起動画面。右のスクリーンショットはマスクを実際に被せているところ。対象とする写真を選ぶと顔認識され(顔認識中のアニメーションが意味不明で面白いです)、写っている人の顔の上にマスクが配置されます。マスクの種類はランダム。ピンチなどを使ってマスクの大きさや傾き、位置などを微調整して保存するだけ。
処理前の画像は省略させていただいて、仕上がりはこんな感じになります。後ろにいる人にもマスクがついてるところなど、芸が細かくて顔認識の精度はなかなか高いです。
ブログやTwitterなどでは基本的に自分や友人・知人たちの顔出し写真はタブーとなっていますが、そればかりでは味気なくなる場合もあります。ブログは特に。どうしても人物入りの写真を使いたい場合、モザイクや塗りつぶし、目線入れという古典的な方法もありますが、場合によってはこういう加工写真もありかなと思います。
盛り髪カメラ
「誰でも5秒で盛り髪ギャルに変身!☆」という説明がすべてを物語っているわけですが、これこそは由緒正しいジョークカメラアプリと言えそうです。顔認識などの技術も一切使わず、単にグラフィックを被せて写真を撮るだけという単純さ。このアプリはレスラーカメラとは逆に撮影専用で、撮影済みの写真を加工することはできません。
これらのスクリーンショットについても説明は不要でしょう。インターフェースは最近のプリクラ風になっています。しかし肌がつるつるになったり目がぱっちりしたりはしません。用意されている盛り髪は6種類です。盛り髪を選んだらグラフィックがオーバーレイされた状態でカメラが起動します。顔ハメ部分にうまく取りたい人の顔を合わせてシャッターを切るだけ。
作例に友人や自分を使うのは憚られるので、PCモニター上に写した人物イラストで代用しました。だいたい仕上がりはこんな感じになるわけです。ここまで爽やかに笑ってられたらまだいいのですが。ちなみにこの盛り髪は「桜井愛」バージョンです。これって架空の人物かと思ったら実在するようです。ちょっとビックリ。
ということで、何の役にも立たなくて下らなくて、とても面白い素晴らしいアプリです。飲み会の席で10分くらいは盛り上がること間違いなし。ただし、後でカメラロールを見て何ともいたたまれない気持ちになります。
Flickit
最後におまけとして紹介するのは、iPhoneからFlickrへ写真をアップロードするアプリです。Flickrの公式アプリよりもこちらの方が使いやすいようです。カメラを起動して撮影した画像をそのままアップロードすることもできますし、もちろんカメラロールに保存された画像をアップロードすることもできます。いちいちPCを経由する必要はありません。
操作は簡単で、カメラを起動するかカメラロールから撮影済み写真を選ぶだけ。複数枚同時にアップロードすることもが出来るし、あらかじめTagやSetなどを指定することも出来ます。また、同時に短縮url化してTwitterに投稿するとことも可能。FlickrとTwitterを連携して使ってる人にはかなり便利と思われます。私はやってませんが。
ちなみに、写真のサイズによりますが、iPhone4で撮影したフルサイズの写真をアップロードするのはかなりのデータ量になるので、3G回線ではかなり厳しいものがあります。WiFiがつながるところでやるか、もしくは事前に縮小しておく必要があります。
現時点ではこのくらいですが、iPhone用のアプリケーションはそれこそ無数にありますし、新しいものも続々と出てきます。また何か面白い、あるいは便利なアプリケーションを見つけたらエントリーしたいと思います。というか、いいアプリをご存じでしたら教えてください(^^;
instagramは?
instagramは結構人気があるようですね。インストールしてID登録はしてあるんですが… まだ使い込んでいなくて何が出来るS/Wなのかよく分かってないです。