デジタルカメラとして使うiPhone4

投稿者: | 2011年1月7日

 iPhone4を衝動買いして2ヶ月。iPhone4は携帯電話でもあり、メール端末でもあり、音楽&ビデオプレーヤーでもあり、WEBブラウザでもあり、各種ネットサービスの端末でもあり、ゲーム機でもあり、メモ帳にもなるしスケジュール管理も出来るし、アプリによって何でもできる便利なガジェットです。
 中でも私にとって重要な機能と言えるのが「カメラ」です。それも動画ではなくて静止画。と言っても、所詮携帯電話内蔵のカメラだし、写真付きのTwitter投稿が楽ちんになるならそれで良いか、程度に思っていて全く期待していなかったのですが… 使ってみて良い意味で裏切られました。

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 と言うことで、すでに語り尽くされているiPhone4ですが、私なりにカメラ機能に絞ってインプレッションを書いておこうと思います。以下に貼った写真はすべてiPhone4で撮って出しのまま、Flickrにアップロードしてあります。縮小画像はFlickrが自動生成したものです。

基本機能と性能

 iPhone4に内蔵されているカメラについては、500万画素であると言う以外には公式にスペックは発表されていません。しかし一説によると、センサーは1/3.2インチの裏面照射CMOS、レンズはフルサイズ換算で約32mm相当、明るさはF2.4と言われています。
 実際に撮った写真のExifなどを見ると、レンズ焦点距離は3.85mm、F値はF2.8となっています。感度は恐らく最低がISO80、最高はどこまで行くのか分かりませんが、ISO1000まで行くのは確認済みです。白色LEDによるフラッシュというか補助光付き。縦横は自動で検出されます。

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iPhone4, 3.9mm, F2.8, 1/2514sec, ISO80

 と言っても(標準カメラアプリでは)シャッタースピードや絞りはもちろん、感度もホワイトバランスもシャープネス等の調整もすることは出来ません。AFは自動で常に動いていますが、ライブビュー画面上でタッチすると、そこにピントが合います。LED補助光はON/OFF/AUTOが選べます。手ぶれ補正などは標準のカメラアプリにはありません。ズームは約5倍のデジタルズームで光学ズームは無し。測光はExifによるとSPOTとなっています。恐らくピントを合わせた部分にのみ露出を合わせていると思われます。

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iPhone4, 3.9mm, F2.8, 1/1117sec, ISO80

 と言うことで、豆粒センサーに豆粒レンズというハードウェアはもちろん、機能的に携帯電話内蔵カメラの域は出ていません。むしろ最近のガラケーの内蔵カメラの方が機能的には上を行っていると言えるかも。しかし、iPhone4のカメラが優れている点は、その使いやすさと同時に取れる”絵”が、私が過去使ってきた携帯電話内蔵のカメラとは雲泥の差なのです。

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iPhone4, 3.9mm, F2.8, 1/15sec, ISO320

 すでに上に3枚貼ってありますが、最初の縦位置の写真は明るい昼間の風景、2枚目の横位置の写真は窓越しの雪景色、3枚目は薄暗い夜景。ノイズはかなりあるのですが、解像感やコントラスト、発色などは下手なコンパクト機と十分に肩を並べていると思います。

 また、起動もホームが面でアイコンをタップするだけ。他の作業をしていてもすぐにカメラにアクセスできます。Twitterクライアントやメーラーなどから直接カメラを呼び出すことも可能。撮った写真もカメラロールに保存されていくので、撮影結果もすぐに見ることができますし、表示もサクサク動きます。

 全体的に操作性もiPhoneらしく直感的でわかりやすくできています。カメラとして機能が少ないことの裏返しな面もありますが、この位潔いのもありかも。ただし使い勝手の上で一つ大きな欠点があります。と言うのはライブビュー画像がコンニャク状態なこと。CMOS歪みが露骨にそのまま表示されています。静止画では撮れる絵には今のところ問題は感じませんが、これ動画撮るとどうなるんでしょうね?今度動画も試してみたいと思います。

飲み屋で使えるか?

 iPhone4のカメラを使って一番驚いたのは、飲み屋写真の出来の良さなのです。飲み屋で写真を撮る目的は、このブログで使うため。最近の飲み食い関係のエントリーはiPhone4だけで撮影したものが多かったりします。
 しかし飲み屋は照明が薄暗い上に複雑な光源だったりして、綺麗に撮るのは普通のデジタルカメラでも結構難しいのです。リアルだったら良いというものでもありませんし。また、撮る側も酔っ払ってしまうという点が一番問題点かも。

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iPhone4, 3.9mm, F2.8, 1/30sec, ISO80

 フグ刺し。これ、綺麗に撮るのは結構難しいんですよね、淡いお皿の色とか白いお刺身とか。

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iPhone4, 3.9mm, F2.8, 1/250sec, ISO250

 タン塩と壺カルビ。お肉を撮るとちょっと色が濃すぎるくらいになるのですが、美味しそうに撮れます。白いお皿は飛んでしまってますが、これはこれで写真としては問題なし。

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iPhone4, 撮影データ不明

 焼酎のグラスも普通に綺麗に写ります。極小センサーなのに背景も何となくぼけていたり。

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iPhone4, 3.9mm, F2.8, 1/15sec, ISO1000

 雰囲気のいいバーカウンター。感度はISO1000まで上がっていて、ノイズは多いですが全体的にそんなに悪くありません。

 といった感じで、このブログの飲み食い関係のエントリーを書くための飲み屋写真を撮るには、もう十分と言える性能。ホワイトバランスや露出も極端な条件じゃなければ問題ないですし、やたらに高感度に設定されないために、ノイズもあまり気になりません。雰囲気的に飲み屋でカメラ出して写真撮るのが憚れる場合でも、iPhone4ならかなりハードルは下がります。twitterと共用できますし。これは最強の飲み屋カメラと言えそうです。

HDR機能

 標準のカメラアプリでは最近のデジタルカメラで流行りのHDRがサポートされています。露出を変えて撮影した2枚の写真を合成するというのも一般的な手法です。HDRをONすると、処理前の画像と処理後の画像の2枚が保存されます。HDRの合成処理には少し時間がかかるので、撮影後にプレビューされるまで少し待たされます。

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iPhone4, 3.9mm, F2.8, 1/973sec, ISO80, HDR合成あり

 上がHDRなし、下があり。なしでも十分な写りですが、ありにすると雲の白飛び部分がかなり軽減されています。このシーンの場合はシャドー部にはほとんど影響はありません。全体的な印象としては少し露出レベルが上がったような印象になります。撮影中に少し動いてしまったらしく、看板の上部が少しずれてしまっています。

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iPhone4, 3.9mm, F2.8, 1/15sec, ISO640, HDR合成あり

 同じく上がノーマル、下がHDRです。テントの中のハイライト部は露出が抑えられ、背景のビルの夜景は少し持ち上がっています。やたらにシャドー部を持ち上げてノイジーになることなく微妙なさじ加減。意外にあっさり目に効くHDRです。もちろんHDR効果は確実に出ているのですが、もっと極端に効いても良いような気もします。

 でも、個人的にはHDRを使うと(当然のごとく)コントラスト感が低下するのであまり使いたくありません。白飛びや黒潰れは写真にとって絶対的な悪ではありませんし。なのでほとんどオフで使っています。

 そしてiPhoneと言えば様々なアプリが使えるわけですが、もちろんカメラ/写真関係のアプリは山ほどあります。それらサードパーティ製のカメラアプリを探せば、もっともっといろんなことができそうです。実際にカメラや写真関係のアプリもいくつか試しに使っているのですが、その辺についてはまた別エントリーで。