午前中のフリー走行1回目に続き、午後2時からフリー走行2回目が行われました。こちらも90分のセッションです。天候は引き続き晴れ。風とともに雲の流れが早く、時折太陽が遮られることもあります。相変わらず空気は涼しく、日差しが強い秋晴れです。
小林可夢偉/ザウバー C30 Ferrari
PENTAX K-5, SIGMA 50-500mmF4.5-6.3, 1/125sec AUTO (F11, ISO100, -0.7EV, WB:AUTO, 500mm)
Cスタンドから今度は西コース方面を目指します。Eスタンドからシケイン付近に抜けるトンネルをくぐってヘアピンへ。途中お昼ご飯を食べながら移動。と言ってもちょっとしたハイキング並にアップダウンと距離のある行程です。
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ヘアピンは昨年の小林可夢偉によるオーバーテイクショーがあったために、今年は仮設スタンドが作られ客席が増えていました。カメラマンチケット専用撮影エリアは、進入、クリップ、立ち上がりの2ヶ所と、合計4ヶ所も用意されていました。中でも一番コースに近い常設スタンドの下に用意された撮影エリアへ。ここはやはり人気があって既に多くの人で埋まっていましたが、なんとか場所を見つけることができました。
ウェディングパレード!
そう言えば昨年もあったのですが、このお昼の空き時間にはコースではウェディングパレードが行われていました。写真では見づらいですが、黄色いオープンのNSXにウェディングドレスを来た花嫁さんが乗っています。多分花婿さんも。その後ろのミニバンには家族らしき人たちも乗っていました。この人たちは、鈴鹿サーキットで結婚式を挙げた普通の一般人。抽選か何かでこのF1日本GP期間中にパレードする権利を手にいれたようです。
金曜日とはいえ、この日の人出は3万人以上。そんなに多くの人に見守られてパレードするなんて、そうそうできる経験ではありません。鈴鹿サーキットでは、セッションの合間を使ってこうした様々な催しが行われており、グランプリウィークの盛り上げ方、ショーとしての運営が非常に良くできており、見ている我々も退屈する暇がありません。
セバスチャン・ブエミ/トロロッソ STR6 Ferrari
PENTAX K-5, SIGMA 50-500mmF4.5-6.3, 1/125sec AUTO (F10, ISO100, -0.7EV, WB:AUTO, 450mm)
ポール・ディレスタ/フォースインディア VJM04 Mercedes
PENTAX K-5, SIGMA 50-500mmF4.5-6.3, 1/125sec AUTO (F10, ISO100, -0.7EV, WB:AUTO, 500mm)
セバスチャン・ベッテル/レッドブル RB7 Renault
PENTAX K-5, SIGMA 50-500mmF4.5-6.3, 1/125sec AUTO (F10, ISO100, -0.7EV, WB:AUTO, 500mm)
午前中のフリー走行1回目の結果、セッティングが追い込まれてきたのと、午後になって路面温度がより上がってきたこと、そして路面にラバーが乗って来たことにより、タイムはぐんぐんと伸び、トップチームは1分32秒を切るところまできました。2006年のミハエル・シューマッハ以来、長い間コースレコードが塗り替えられていなかった鈴鹿サーキットですが、このフリー走行のタイムの出方からして、予選で久々に記録更新されるかどうか微妙なところです。
コンディションがいいこともあって、大きなクラッシュもなく淡々と各車周回を重ねています… と言いたいところでしたが、実は午前中のフリー走行1回目終盤にベッテルがデグナーでコースアウトし、マシンを壊していました。しかし、すぐに修復されたようで午後の2回目もベッテルは最初から走っていました。
ジェンソン・バトン/マクラーレン MP4-26 Mercedes、ポール・ディレスタ/フォースインディア VJM04 Mercedes
PENTAX K-5, SIGMA 50-500mmF4.5-6.3, 1/125sec AUTO (F11, ISO100, -0.7EV, WB:AUTO, 370mm)
ミハエル・シューマッハ/メルセデス W02 Mercedes、ヤルノ・トゥルーリ/チーム・ロータス T128 Renault
PENTAX K-5, SIGMA 50-500mmF4.5-6.3, 1/125sec AUTO (F10, ISO100, -0.7EV, WB:AUTO, 330mm)
昨年はこのヘアピンで多くのオーバーテイクシーンが見られたわけですが、実際ここは昔からブレーキング競争、クロスライン、加速競争などが見られる観戦ポイントです。と言っても、フリー走行ではもちろんバトルが行われる訳ではありません。それでも速度の落ちるポイントなので車間がつまったりしてなかなかおもしろいシーンが見られます。
また、各車のマシンの挙動の違いが素人目にもはっきり分かります。今回は特にチーム・ロータスのアンダーステア具合がひどかったようで、まったく曲がらないマシンにドライバーが苦戦しているのが手に取るように分かりました。それも終盤にはセッティングが仕上がって来たのか、だいぶ改善してきていましたけど。こういう点でフリー走行にも見所はいっぱいあります。
フェルナンド・アロンソ/フェラーリ 150°Italia Ferrari
PENTAX K-5, SIGMA 50-500mmF4.5-6.3, 1/250sec AUTO (F9.0, ISO200, -0.7EV, WB:AUTO, 500mm)
デグナーからヘアピン、そして200Rに向けてはずっと上り坂になっています。なので、立ち上がり側から見ると低い位置にある立体交差部までが見渡せます。さすがに距離があるので500mmでもマシンを大きく写すわけにはいきませんが、夕日が当たると日陰と日向のコントラストがついてけっこう綺麗です。上の写真でUBSの看板のある部分は裏ストレートです。壁があるのでマシンはてっぺん部分しか見えませんが、さっきヘアピンを立ち上がって行ったマシンが数十秒後に猛烈なスピードで立体交差を渡っていくのがわかります。
鈴鹿は細長いレイアウトで意外なくらいに起伏があり、観客席からコースが近く見通しがいいのも特徴です。古い設計のコースらしく、テレビ放送よりは現地観戦を念頭において作られたのではないかと思います。
ルイス・ハミルトン/マクラーレン MP4-26 Mercedes
PENTAX K-5, SIGMA 50-500mmF4.5-6.3, 1/125sec AUTO (F6.3, ISO100, -0.7EV, WB:AUTO, 500mm)
手を上げてスタンドのファンに挨拶をしています。この写真はちょうどセッションが終了した周回でクルーズしているところ。最近何かと問題行動の多いハミルトンですが…。
ルーベンス・バリチェロ/ウィリアムズ FW33 Cosworth
PENTAX K-5, SIGMA 50-500mmF4.5-6.3, 1/125sec AUTO (F13, ISO100, -0.7EV, WB:AUTO, 500mm)
ウィリアムズのマシンにも整流板に小さな文字で「助け愛、支え愛、未来を信じ共に走りましょう」という、日本人へのメッセージが書かれています。ちなみに反対側の整流板には「我々は日本を応援しています」と書いてありました。
ティモ・グロッグ/バージン MVR-02 Cosworth
PENTAX K-5, SIGMA 50-500mmF4.5-6.3, 1/125sec AUTO (F14, ISO100, -0.7EV, WB:AUTO, 370mm)
さて、ヘアピン立ち上がりでの撮影は昨年に続いて二度目。ここは飛び込みからクリップ通過、そして立ち上がりまで見えるのですが、特筆すべきはその近さ。しかも観客が入れる場所としては珍しいくらいに非常に低い位置から撮影できるのです。しかしながら、F1の全開加速の迫力はすざまじく、耳栓をしていないと聴覚が完全にやられてしまいそうになるくらい。ここで500mmなどの超望遠を使うのは、相当な腕とAFが高性能なカメラが必要です。
PENTAX K-5は… クリップを立ち上がってくるマシンを正面から超望遠のどアップで狙った場合、コンティニュアスAFモードでピント優先に設定したのですが、思ったほどコマ速は落ちませんがピント優先と言うほどにはピントは来ません(A^^; レンズとの相性もあると思いますが、これは「数打ちゃ当たる」でいくしかありません。実際ブレの方がずっと大敵です。
フェリペ・マッサ/フェラーリ 150°Italia Ferrari
PENTAX K-5, SIGMA 50-500mmF4.5-6.3, 1/125sec AUTO (F16, ISO200, -0.7EV, WB:AUTO, 200mm)
ミハエル・シューマッハ/メルセデス W02 Mercedes
PENTAX K-5, SIGMA 50-500mmF4.5-6.3, 1/100sec AUTO (F14, ISO100, -0.7EV, WB:AUTO, 50mm)
ジェンソン・バトン/マクラーレン MP4-26 Mercedes
PENTAX K-5, SIGMA 50-500mmF4.5-6.3, 1/100sec AUTO (F13, ISO100, -0.7EV, WB:AUTO, 50mm)
で、上のマッサの写真は200mmで、続く2枚は50mmで撮りました。このポイントはこの位コースが近いのです。目の前を駆け抜けていくマシンを写すなら、標準ズームで足ります。低速からの立ち上がりなので、車速もそれほど高くありません。と言っても、フル加速しているところなのでそれなりに追いかけるのは難しいです。何だったらもっとワイドレンズでもっとシャッター速度落としてみてもよかったかも。
いずれにしても、ここに貼った上の方のどアップ写真から、これらの標準域までカバーしている50-500mmは超便利でした。しかし今回、レンズ交換を一度もしていないのに途中からセンサーにゴミが付着したらしく、後半に撮った写真には影が映り込んでしまいました。絞り込んで撮っているのでなおさら目立ってしまいました。Flickrに上げた写真はすべて修正済みです。
2回目のフリー走行は3時半に終了。とぼとぼと歩いてメインスタンド方面へ。サーキット道路を渡ってシャトルバスへ乗ります。道路はすでに渋滞が始まっているようでした。日も傾いてきて空がいっそう綺麗です。明日も晴れるのは間違いなさそう。
今年の宿泊先はやはり名古屋。白子駅から近鉄特急でわずか40分です。しかも今回のホテルはちょっと奮発して駅ビルの中。超便利なロケーションです。午後6時過ぎにはチェックイン完了し、汗を流して明日に備えます。と、その前に…
やはり夕飯を頂かなくては。食事幹事さんがリサーチしてくれた、栄のはまぐり専門店へ。焼きはまぐりや蛤のしゃぶしゃぶなど、疲れた体に染みいりました。お酒もほどほどにほろ酔い気分。何故か途中でワインを買って帰って追加部屋飲み。明日はまた朝早くに出発の予定なのにダメな大人達はグズグズ飲んでしまいました。またそれもF1観戦旅行の楽しみなのですが。
<フリー走行3回目につづく>
※他の写真も含めFlickrにまとめてアップロードしてあります F1日本GP 2011 -a set on Flickr
こんにちは。
すばらしく、キレイに写っていますね。一度サーキットで撮ってみたくなりました。超望遠レンズは持ってないけど。。。
○BPさん、
ありがとうございます。
F1マシンはとても美しいので、写真の撮り応えがあります。しかもかなり難易度高いですし。是非一度サーキットでの撮影に挑戦してみてください。そのうちレースそのものにもはまり込むかも。
レンズは300mmまでの普通の望遠ズームがあればとりあえずはかなりの部分楽しめると思います。