しかしタイトルにもいきなり書いてしまいましたが、亀戸天神の藤は先週末(4月21〜22日)時点で既にほとんど終わっていました。多くの藤棚は花が萎れて落ちてしまい見る影もありません。それでも中央の参道脇にあるメインの一番大きくて長い藤だけは何とか花が残っていましたが、それもがなり萎れかけて残念な姿になっていました。うーん、一週間遅かったかな? 東京は栃木よりも気候的に暖かいとは言え、こんなに差があるとは思いませんでした。
亀戸天神境内で開催される「藤まつり」は、例年藤の花が最盛期を迎えるゴールデンウィーク中まで開催されている予定ですが、この調子では来週には完全に藤の花は消えてなくなっていると思います。この状況には藤まつり関係者も頭を抱えているのではないかと思います。今年は一体どうしちゃったのでしょう?
ということで、かなりガッカリ状態でしたが、わずかに残っていた最後の藤のライトに照らされた姿を何とか撮りつつ、K-1 Mark IIに搭載されたアクセラレータとやらの威力を少しだけ味見してきました。
初めて訪れた夜の亀戸天神
しかし冒頭で書いたとおり、ほとんどの藤棚は花も落ちて完全に終了状態。東京スカイツリーと藤棚が一緒に写せる人気の撮影スポットもガラガラです。だって藤の花がこの状態ですから…
それでも中央参道脇の一画だけ、3本ほどの木からなる藤棚はかろうじてまだ楽しめる状態でした。ライトアップもそこだけ行われていました。
この辺の藤の木は、池の畔に立ち、棚は池の上に作られています。そして下から白色のLEDライトで照らされています。
見られる状態なのがこの一画だけなので、その周辺だけ大変な混雑でした。見物だけと言うより写真目当ての人がかなり多いです。と言っても、人出という意味では最盛期の天気の良い休日の昼間はもっともっと混んでいますから、それと比べたらガラガラと表現しても良いかも。
ふと空を見上げれば半月が輝いていました。月と藤なんて、その言葉の組みあわせだけで風流を感じますね。それを写真に撮るのは大変です。そもそもこの通り、残念ながら根元に近い藤の花はもう萎れていて特に残念な姿になっていました…。
でも先週では月がこの位置にはいないだろうし… こればかりは自然の巡り合わせですから仕方ありません。
でも垂れ下がった先っちょのほうはまだ元気。蕾だって少し残っているくらいです。
そしてこれもまた毎年書いてる気がしますが、亀戸天神の藤は最盛期に比べるとかなり弱ってしまったと思います。今年もやはり同じような声が周囲の人々の口からも漏れていました。「こんなだったかなー?」「昔はもっとすごかったよね?」などなど。数年すれば復活してくるかも?と期待しているのですが、そう思い続けて早5年ほど経ってしまった気がします。
まぁ、そもそもこの日はすでに終了直前の状態ですから「イマイチだな」という感想になってしまうのは仕方ありません。それに「あしかがフラワーパーク」の大藤を見てしまうと、どうしてもそれ以外の藤がしょぼく見えてしまうのも仕方ありません。
しかし!2枚目に貼った写真でも分かるとおり、亀戸天神からは東京スカイツリーがよく見えます。なので藤と東京スカイツリーのコラボを見られるのはここだけ(ですよね?)。スカイツリー&藤が撮れる場所は本当にピンポイントで、特にカメラマンがひしめいていました。みんな考えることは同じ。撮れる写真もきっとほとんど同じ…。いや? オレのカメラは高感度がすごいんだぜ!って、心の中で思ったとか思わなかったとか…(^^;
さらに参道に架かる太鼓橋はかなりの高さがあって、上に登ると亀戸天神の境内が一望できます。同時に東京スカイツリーの姿もよく見えます。藤が最盛期ならこの景色ももっと彩り鮮やかだったことでしょう。残念!
ということで、来年は是非満開の時期を逃さないように、またライトアップ狙いで訪れようと思います。
PENTAX K-1 Mark IIの高感度性能は?
さて、ここまで貼ってきた写真はExifデータにあるとおりISO1600〜6400程度で撮りました。しかも今回のカットはRAWファイルをLightroomで現像したもので、必要に応じてLightroomのノイズリダクションを少し(〜+20程度)かけてあります。
やはり現実的実用的にはISO80万とかは実はどうでも良くて、それよりもむしろISO6400あたりまでの実用範囲で、どの程度ダイナミックレンジが確保され、ノイズが抑えられ、解像度が保たれているか?が重要なところかと思います。さらに欲を言えばISO25600まで使えたら良いな… と。
これまで2年間使ってきた経験から、K-1無印のISO AUTO上限はISO3200に設定して使ってきました。その範囲ならあまりISO感度を気にせず使いつつ(もちろん無条件でISO3200を許容していたわけではないですが)、それ以上の高感度が特に必要なときは、明確に意思を持ってISO6400あるいはISO12800くらいまでなら設定するといった感じです。
K-1 Mark IIではセンサー出力の段階でノイズ処理を行うという魔法のチップ、アクセラレーターが搭載されたと言うことで、どこまで高感度性能が上がってるか?にやはり興味が出てきます。
今回の結果からすると、K-1無印よりも1段上げてISO AUTOの上限はISO6400にしておいても良いかな?という感触を持っています。
はい、これでISO12800です。空や神社の屋根など、微妙なシャドウ部はやはりざらつきますし、木の葉っぱなどはモコモコと曖昧になってしまいますが、全体的に見てそんなに悪くありません。
そしてこれがISO25600。空のノイズはさらに増えてきましたが、照明が当たってそれなりに光量がある部分では、小さな文字もちゃんと解像しているし、手前の石畳のテクスチャも残っているし、これでISO6400で撮影したと言われても「ふ〜ん、そんなものか」と素直に受け入れてしまいそうな感じです。
ということで、以下には上のISO25600と同じシーンで、ISO1600からISO819200まで10段階で撮ってみたカットを貼っておきます。ドロップダウンメニューから感度を切替ながらご覧ください。なお、これらはボディ内現像したJPEGから中心部を0.5倍で切り出し、文字入れしたものです。
手持ちだったので切り出し位置が完全に揃っていないですが、立ち位置とレンズ焦点距離は同じなのでもともとの撮影倍率は変わっていません。また上記の通り等倍表示ではありませんが、概ね感度を上げていくとどの程度荒れていくか、雰囲気は分かって頂けるかと思います。
こうして見るとやはりISO1600はほとんど問題なくて、ISO3200からISO6400は数字なりにノイズが増えていきます。そしてISO12800以上ではディテールの崩れが目立ってくると同時に、ISO51200で少し色味が転んでくるものの、何とか映像としての正常さは保っている感じ。ISO10万以上になるともうとりあえず写っているだけで、特に意味がある領域とは思えませんが、それでも「ご参拝」とか「お参り」などの文字が最後まで何とか読めるところがちょっと驚きです。
切り出し画像のみですが、等倍でじっくりご覧になりたい場合は以下のリンクからご確認ください。
ということで、とりあえず高感度性能を試してみました。感覚的にK-1無印より1段か1.5段くらいは良くなってるかも?というのが第一印象です。今回はK-1との比較画像は撮っていないので、それについてはまたチャンスがあれば確かめてみたいと思います。
おまけ:手持ちリアレゾはノイズ改善にも効果あり?
それがこれです。D FA24-70mm のワイド端でISO6400、一段絞ってF4.0でシャッター速度は1/13secという微妙なところに設定しました。これなら手ぶれ補正がきっちり働いてるはずです。
以下、RAWファイルからカメラ内現像する際に、RRSのオンとオフを切り替えて2枚のJPEGを書き出し、その中心部を等倍切り出ししてみました。
さてどうでしょうか? 鮮鋭度を確かめるにはちょっとISO感度を上げすぎたようです。いくら高感度に強くなったとは言え、やはりISO6400で等倍拡大するとシャドウ部はこのくらいのボロボロです。しかし、マンションの描写を良く見ると、明らかに手持ちRRSによる先鋭感向上の効果が見て取れます。
そして先鋭感の差よりもより顕著なのはノイズ量の差。手持ちRRSをしたほうはノイズの粒が細かくなり大きさも揃っていて、印象はずっとクリーンに感じられます。RRSではフレーム間演算によるノイズリダクション効果が期待できるわけで、この結果は実はあらかじめ予想していたことでもあります。
ということで、S/N改善効果は確認できたのですが、解像度の向上についてはまだちょっと完全に腑に落ちていません。引き続き効果が得られやすい条件などなど、要確認の課題として今後も色々試していきたいと思います。
関連エントリー
PENTAX 一眼レフ K-1 Mark II ボディ 15996
- 出版社/メーカー: ペンタックス
- 発売日: 2018/04/20
- メディア: エレクトロニクス
- この商品を含むブログを見る