PENTAX K-7 + DA21mmF3.2AL

 先日、秋までにPENTAX K-7をお店に見に行ったから。デモ機を触って一撃でやられてしまいました。スペック的に気になっていても、手に取ると「ふぅ~ん…」で終わる製品も少なくないのですが、これはまさに期待通り。いや期待以上の手触り。

 そこでお店の人に「ざ、在庫はあるんですか?」と訪ねると、「ボディのみですか? いや、今日は厳しいですねぇ…。レンズキットならありますけど。」と言いつつ裏に回って確かめてくれたところ、「予約のキャンセル機が一台だけ今ならありますよ。」というお言葉。これは買わせるための決まり文句かもしれないと、頭の隅では分かっていつつ、でも買う気がある自分には関係ないやと、そのままクレジットカードを突き出してていました。初期ロットも初期ロット、人柱も良いところです。

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プレミアム・スモール PENTAX K-7。レンズはDA21mmF3.2AL。意外に重くて塊感があります。

 レンズはこの際ズームは後回しにして、当初からPENTAX買うならコレ、と決めていたパンケーキサイズのDA21mmF3.2AL Limitedを同時購入。フルサイズ換算で32mm相当の標準レンズになります。明るさは今ひとつですが、なにしろ小型軽量でK-7向きのレンズではないかと思います。このスペックはPENTAXならではですし。

 説明書を読むのもそこそこに、電池の充電が終わってから、実機を触りつつ試し撮りしてみました。PENTAXの一眼レフカメラは、フィルム時代を含めちゃんと使うのは初めてなのですが、なぜか操作系の想像がつきやすく、基本的なことは戸惑うことはありません。ただし、最近のカメラらしく非常に多機能で、詳細まで使いこなすには説明書の熟読が必要です。

 ということで、まずはファーストインプレッション&試し撮りサンプルです。以下のサンプル写真はどれも、JPEG/プレミアム/14Mで撮影したものを、PCで縮小リサイズし、アンシャープマスクだけかけてあります。PC上のレタッチは一切していません(が、JPEG再エンコードはしています)。とりあえずあくまでも雰囲気だけということで。クリックすると1.5M(1505×1000 pixel)の少し大きなサイズで開きます。

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1/1000sec, F4.0, ISO100 梅雨の晴れ間の青空。

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1/200sec, F3.2, ISO200, +0.7EV 近所の公園に咲いていた花。ピントが奥に行ってしまった。

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1/25sec, F5.0, ISO100, 近所の旧い民家。モノクロモードももちろんあります。

 実機を手にしてます感じたのは「意外に大きくて重たいな」ということです。と言ってもそれほどネガティブな感じではありません。大きいと言っても嵩張るという意味でもなく、他のデジタル一眼レフと比べたらコンパクトなのは間違いありません。重量感も含め塊感があってむしろ良い感じです。特にグリップの形状は秀逸で非常に良く手に馴染みます。マグネシウム合金のボディは剛性感も高く、高級感があります。でも全体的にサイズが小さいのでそれほど、物々しくはありません。

 そしてレンズを取り付けてファインダーを覗いて感じたのは「意外に暗いな…」ということ。実際に過去の機首より暗くなっているそうです。明るさだけを追求してスカスカなファインダーよりは、この方がずっと良い感じです。なにしろ、ピントがよく見えるファインダーなのです。一眼レフはこうでなくては。ただし、眼鏡ではファインダー内表示まで隅々をしっかり見渡すのは少しつらいかも?と感じました。アイポイントが短いのでしょうか。まぁ、私はコンタクトを半常用しているので問題ありませんが。

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1/320sec, F3.5, ISO200 近所の犬。すましてポーズを取ってくれました。

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1/60sec, F4.5, ISO400 富岡八幡宮の横綱の碑。薄暗くて深い森の中のよう。

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1/60sec, F8.0, ISO200 近所の公園の獣道とPacific-18。パンフォーカスし損ない(A^^;

 基本的な露出モードは左肩のダイヤルで設定しますが、昔ながらのP/A/S/Mモードに加え、Sv(感度優先)やTAv(=絞りとシャッター固定で感度可変)という、デジタルカメラならではの露出モードがあるのには感心してしまいました。最近では当たり前なのかもしれませんが、少なくとも4年前のD70sにはなかった露出モードです。使うかどうかは別にして…。TAvモードは使い道が意外にあるかもしれません。

 感心したと言えば、RAWボタン。普段はJPEGで撮っていても、これを一押しするだけで次のカットはRAWまたはRAW+JPEGで撮れます。JPEG常用だけど仕上がりが心配なときや、ホワイトバランスなどに迷うときには、このボタン一押しで一時的にRAW記録ができてしまいます。これで記録モードに迷うことはありません(通常はJPEGのままでOK)

 その他、感度設定と露出補正、フラッシュ、ホワイトバランス、ドライブモード、イメージ設定などは、一押しでアクセスできる独立のボタンがついています。この辺の割り当てもよく考えられています。その他色味やトーン、シャープネスやダイナミックレンジ補正など、デジタルカメラならではの細かくて多彩な機能設定は、メニューから背面のボタン類と右側の前後のダイヤルで設定します。液晶画面には操作すべきダイヤルやボタンが直感的に分かるアイコンが表示されたりして、多機能を使いこなす工夫が上手くされています。多機能に合わせて、ボタン類も数が多い割りに、何をするにも操作性が一貫しています。

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1/100sec, F5.0, ISO100, +0.7EV 近所の公園の大きな木。逆光気味でも抜けは良いです。

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1/200sec, F3.2, ISO200 梅雨の花紫陽花。雨でも降った方がむしろ風情があるのですが。

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1/20sec, F3.2, ISO1600, NR中, 梅雨空の暮れなずむ街。高感度はこんなものか?。

 シャッター音は非常に柔らかいのですが、ショックは意外に感じます。シャッター切った瞬間に手が少し振られる感覚が伝わってきます。ネットでの口コミはシャッターショックは非常に小さい、という感想が多いのですが、レンズ重量とのバランスの兼ね合いかも。ただしタイムラグとファインダーの像消失時間はとても短く感じます。全体的に、撮影感覚は非常に静かで軽快です。

 AF駆動は最近主流のレンズ内超音波モーターではなく、ボディ内モーターによるカプラーを通しての駆動。DA21mmF3.2AL Limitedは全体が小型軽量なこともあって、ボディモーターの駆動音も昔のAFカメラに比べると非常に静かですし動作も高速ですが、とはいえ総合的に超音波モーターにかなうはずもなく。まぁ、このくらい小さいレンズなら、コレはこれで良いのかもしれません。

 DA21mmF3.2AL Limitedは、小さい割りにホールディングもしっかりでき、一方でピントリングも邪魔になりません。MFでの使用にも十分耐えますし、このレンズはボディモーター駆動にもかかわらず、AF後のMF操作が可能な、クイックシフトAF機能にも対応しています。写りについてはまだ色々撮ってみて… というところですが、やはりこのくらいの無理のないスペックの単焦点は、歪みがなくてクリアです。今まではズーム派だったのですが、すっかり改宗してしまいそうです。次は70mmあたりか… (A^^;

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背面液晶は情報量豊富。これがあれば右肩の液晶は要らない気がします。

 ボディとレンズ以外に同時購入したものは、ストラップ(標準添付されてはいますが…)と予備電池とマウントキャップだけです。あとはレンズ以外特に欲しいと思ってるものはありません。バッテリーグリップは私には不要ですし、外付けストロボも使わないし、ファインダースクリーンも標準のままで良いし。ま、どうなるか分かりませんが。

 カスタマイズ機能については、まだ色々と調整中です。起動直後のガイド表示や、右肩液晶の照明などはOFFしました。その他はこれから少しずつ詰めていきたいと思います。

 ということで、欠点はじめ、詳細機能については何も書いていませんが、まだよく分かってないというか、ちゃんと触れていない状態です。そのうち撮影を重ねつつ、欠点も含めもうすこし正確で詳細で冷静なインプレッションをエントリーできればと思っています。

○K-7関連エントリー
 SIGMA 18-250mmF3.5-6.3 DC OS HSM (2009/07/31)
 高倍率ズーム選び(18-250mm/F3.5-6.3) (2009/07/20)
 PENTAX K-7 高感度ノイズ特性 (2009/07/18)
 PENTAX K-7 補正機能いろいろ (2009/07/12)
 PENTAX K-7 + DA70mmF2.4 (2009/07/06)

新小岩飲み歩き

 新小岩にはイイ飲み屋さんがいっぱいあります。良く通ってはいるものの、特にこれまでに紹介してこなかったお店をまとめて三つほどここで取り上げておきます。特別なものはないけれど、なぜかまた行きたくなるような落ち着くお店ばかりです。

○大衆酒場 鳥益本店
 ”本店”と名乗っているからには、支店がどこかにあるのでしょうか?その辺の事情はまったく知りません。お店の名前の通り、鶏料理が一応メインなのですが、メニュー含め実際はどこにでもあるような居酒屋さんです。2階は大きなお座敷があったり、店員のおばちゃんも年季が入っていたり、どことなくやっぱり”本店”な風格も漂っていたりするのですが。

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店構えは至って普通の大衆居酒屋。見かけも良い味出しています。

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一応、メイン料理はこの手羽先唐揚げ。でも普通の鶏唐揚げもうまい!

 新小岩の繁華街からは少し離れているのに、大人気でいつも混んでいます。1階の狭い店内は、浅草のようにお隣と気安く会話こそしないものの、どことなく店全体の一体感が感じられます。隣のテーブルで食べてるもの、飲んでるものが気になって仕方ありません。美味しいお酒と料理とともに、喧噪の中で緩くて居心地の良い時間が流れていきます。お値段も安い!

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レバ刺しもあります。これは外せません。

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最近はビールの後に日本酒に逝ってしまうことが多くなりました。

 喫煙率が高くて煙いのがちょっとアレですが、何でもない居酒屋料理のレベルはとても高くて、お気に入りの一店です。

 居酒屋 鳥益
 東京都葛飾区新小岩1-34-6
 TEL: 03-3652-0875
 17:00~23:00 木曜定休

○一乃矢
 ある日”横手焼きそば”の看板に釣られて入ってしまったお店。新小岩駅周辺では、ありそうであまりない、もんじゃとお好み焼きのお店です。そのわりにカウンター席があったりして、ちょっと変わった雰囲気。お店の主と思われるおばちゃんは、とてももんじゃ屋さんの女将には見えません。なんというかこう、「ママ」という雰囲気。そこがなぜか和みます。

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一見すると普通のお好み焼き屋さん。でも、横手焼きそばが食べられます。

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おいしそうなもんじゃの写真は難しい…。でも、とても旨いのです。

 もんじゃからお好み焼き、鉄板焼きなど、メニューはごく一般的なもの。味もなかなかです。お酒はちょっと風変わりなチューハイとかあるのですが、特徴はなんと言ってもお酒が濃いこと。レモンハイなどは、普通ビールを何杯か飲んだ後に飲むと、焼酎の味はほとんどしないものですが、ここで飲むチューハイは酔っぱらっていてもピリッと来ます。かなり危険な飲み物です。

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横手焼きそばはプロに作ってもらいます。

 〆はぜひ横手焼きそばで。特別に取り寄せた麺と秘伝のタレなどの在庫状況によっては、品切れになっていいることもあります。材料だけもらって自分で作ることもできますが、そこはやはりプロに任せた方が確実で美味しくいただけます。

 一乃矢
 東京都葛飾区新小岩1-41-12

○百萬石江戸前すし新小岩店
 ファミレス風の大型寿司店です。回転していないところがポイント。店内は普通にテーブル席と座敷があって、子供連れも多くとても賑やか。本格的な寿司やお酒を楽しむ、という訳にはいきませんが、そこそこ美味しいものをお手軽に、肩肘張らずに食べるにはちょうど良い感じのお店です。でもやはり人気があって、いつも混んでいるようです。

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生牡蠣とか普通にあったり。小粒ですがお値段はリーズナブル。

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サザエの壺焼きとか。雰囲気出てます。

 寿司屋といいながら、寿司以外にもお刺身、揚げ物、焼き物などなど、メニューはとても豊富です。飲み食い目的で行った我々は、お寿司は〆にとっておいて、まずはお刺身や焼き物を集中的に頂きました。どれも本格的な高級食材、というわけではありませんが、値段からすると量、味ともにとてもお得感で一杯です。

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もちろん最後にお寿司も頂きました。100円以下の回転寿司よりは数倍美味しいです。

 ただし、大型店舗でファミリー向けなこともあってか、最初に一杯目のビールが出てくるまでに10分かかったり、しかもやっと来たビールは泡が切れていたり。飲み屋さんではないのでその辺のサービスの質は割り切らないといけません。いや、もちろん泡のないビールはお願いして、注ぎ直してもらいましたけど。

 百萬石 新小岩店
 
 東京都江戸川区松島3-40-11
 TEL: 03-5678-4550
 11:00~23:00 無休

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ある日の新小岩の裏路地で。猫たちの集会に出会いました。

銀座開花おもかげ草紙:松井今朝子

果ての花火―銀座開花おもかげ草紙

果ての花火―銀座開花おもかげ草紙

 

  これは完璧にやられました。ショックを受けたと言ってもいいかも。想像していなかった展開で号泣一歩手前です。タイトルから感じられるように、どことなく平和で、柔らかくて暖かくて、希望に満ちたほのぼのした人情味溢れる雰囲気の物語は、いつしか、時代の波に飲み込まれてもがき苦しむ人々の、行き場のないやるせない怒りに満ち溢れ、それら過去の遺産を清算するために、悲劇的な展開を見せていきます。この本は武家に生まれながら、若年のうちにご一新を迎え、苦労をしながら明治の世を作り上げていった人々の物語です。

 時は明治七年、所は銀座。まさに明治維新による文明開化の中心地が舞台です。ペリーが浦賀にやってきた年に、旗本の家に次男として生まれ、二十代で維新を迎えた青年、久保田宗八郎が主人公。維新のゴタゴタで世の中に乗り遅れ、若くして世捨て人のような暮らしを続ける宗八郎が、ひょんなことから銀座のど真ん中で暮らし始めることとなったところから物語は始まります。

 新旧が入り乱れつつ、日々発展を遂げて移りゆく銀座の街の風景や、そこにもたらされる様々なニュースにより、世界の広さと、日本の未来への希望と不安を嫌が応にも感じながら、一方で宗八郎の周囲には運命の糸でたぐり寄せられたかのように、色々な出来事が絡み合い、人々が寄り合いながら、宗八郎はとうとう避けて通ることのできない、一つの出来事、人物に辿り着きます。彼にとっての七年遅れの”維新”を迎えるために。

 この本は、主に維新後の元武士達の暮らしや不安をテーマに描いていると言う点では、浅田次郎さんの「五郎治殿御始末」などと、似たようなプロットを取っていると言えます。しかし、読み始めてそのストーリー展開から感じられる雰囲気は、かなり違うなと思っていました。この物語の中の元武士達は、新しい時代の幕開けと、近代国家としての日本の未来への希望を、その中心地とも言える銀座で満喫しているかのように展開していきます。

 しかし物語の後半、急転直下訪れる結末には、あっと驚かされました。読んでいて思わず鳥肌が立ちました。この結末はまさに浅田次郎氏の書く、幕末明治もの小説に近いものがあります。単にストーリーが似ている、と言うのではなく、松井今朝子さんも明治維新に対して、浅田次郎氏と同じような考えを持っているのではないかと感じました。

 それは以下のような文章に表れています。

「暦まで西洋に倣って、こんどのお上はほんとにどうかしている。この日本じゃ三月三日は昔から桃の節句と決まったもんだ。桃だって桜だってまだどこにも咲いてやしないじゃないか。こんなことしてたらそのうち五節句はみんな廃れちまうよ。」

「人は保身を願っておのずと力ある者になびき、しらずしらず口封じをされてゆく。しかし人が自らの弱さに甘え、勝てばなんでも通ると思いあがった連中に土下座をするあいだは清新な治世とやらも所詮夢物語に過ぎない。身を捨てる勇気なくして新たな世は生みだせぬと、維新の修羅場をかいまみた男は信じる。」

「語ってやれ。そうしてお前は旧き物語を後の世に伝えてやれ。いつの世にも人には物語が要る。お前が他人に語ろうとするかぎり、老人は死なない。物語の中で人間は永遠に生き続ける。」

 しかし… この本はシリーズものであったことを、最後に解説を読んで初めて知りました。この本はシリーズの第二巻で、第一巻として「あどれさん」が出ているそうです。そしてこの本の続編「果ての花火」もすでに発行されているとか。思いがけず読むべき本が増えたのは良いのですが、この結末は完璧に美しくまとまった、と思っていたので、前編はともかく、続編があると知って、ちょっと複雑な気持ちになりました。でも、多分読むと思います。いや、読まねば(A^^;

 お勧め度:★★★★★(「あどれさん」から先に読んだ方がいいようです)

2009年F1第8戦 イギリスGP

 モータースポーツ発祥の地と言われる伝統のシルバーストーン・サーキットで、今年もイギリスGPが開催されました。しかしその伝統あるコースでのF1GPも今年で一区切り。来年からイギリスGPはドニントン・パークで開催されることが決まっています。近いうちに鈴鹿のように復活するかもしれませんが、屈指の高速オールドコースを駆け抜けるF1マシンの姿は、とりあえず今年で見納めとなりました。

 さてそんなイギリスGPの感傷的なお別れムードも、今シーズン圧倒的な強さを見せている、ジェンソン・バトン/ブラウンGPの凱旋がを吹き飛ばすはずでした。しかしこの肝心なホームレースにきて、ブラウンGPは幾分失速してしまったようです。

「シルバーストーンにもありがとうと言いたい」:セバスチャン・ベッテル/レッドブル
 今回の優勝は彼にとっての3勝目であり、同時にドライレースにおける初優勝となりました。”雨なら速い”と言われていたベッテルとレッドブルのコンビは、実は”路面温度が低ければ強い”という解釈が正しいようです。予選のポールポジションは、また例によって軽タンクか?と思われたのですが、今回は意外にもブラウンGPを上回るほどたっぷりと燃料を積んでいました。それでもポール獲得したことで今回の彼の強さが分かります。そしてレースがスタートしてみれば、完全な独走態勢。もはや誰にも止められません。

 レースを通してミスも無く、ピット戦略もコンサバで、安定かつ圧倒的なペースで走りきり、完璧な優勝。ここへ来てレッドブルのマシンは目に見えてアップデートが加えられているのが分かりますし、低い路面温度に強いというだけでなく、基礎ポテンシャル的にもブラウンGPのアドバンテージは薄れてきたのかもしれません。もしかしたら、今シーズンも終盤には意外な混戦模様… なんてことになったら面白いのですけどね(^^;

「特に理由はない」:中嶋一貴/ウィリアムズ
 今回はフリー走行から常にチームメイトを上回るタイムを叩きだし、予選でも5番グリッドを見事に勝ち取った中嶋一貴。しかも、スタートでもジャンプアップを決めて、なんと4位でレースを開始。「これはもしかして…!」という期待を持った日本人F1ファンは少なくないはず。不安があるとすれば、彼は誰よりも軽タンクだったこと。つまり、誰よりも早く1回目のピットを迎えてしまいます。でも、4位は守りきれなくてもポイントは… と願っていました。

 しかし… なぜか1回目のピットを終えてみれば、いきなり9位へのスリップダウン。その後は第1スティントのようなペースは見られず。下位に沈んだまま2回目のピットを終えると、何と11位!まで下がってしまいます。マシンに何かあったのか?ピットで何かあったのか?どこかでスピンでもしたのか?と、普通なら考えたくなります。

 が、レース後の彼のコメントは上記の通り。特に何かがあった訳じゃないのに5位スタートしながら、11位でフィニッシュするというのは異常なことです。軽タンク作戦で、しかもハード側のタイヤを主に使った戦略上のミスという面もありますし、燃料を積んだ状態でのロングランが実はとても遅かった、ということなのでしょうか。

 チームメイトのニコ・ロズベルグは、予選8番手ながらも同じタイヤ戦略で3つポジションを上げました。これはいったいどう考えればいいのか…? がっかりと同時に色々心配になってしまいます。

「トゥルーリに引っかかってしまった」:ジェンソン・バトン/ブラウンGP
 それにしても今回のレースは、流れが非常にわかりにくく理解しづらいレースとなりました。TV中継をじっと見ていても「何でこうなってしまったの??」の連続。復習が必要です。

 具体的にわかりにくかったのは、特に事件はどこにも発生せず、レースは淡々と進んでいたのに、ピットごとに大幅な順位変動が起きたこと。中嶋と同様にライコネンもピットの度にずるずるとポジションを下げましたし、それに対してロズベルグやマッサがいつのまにか上位に食い込みました。一方でバトンは下位に沈んだままだったり。何がその勝ち組と負け組を分けたのか?

 フューエル・エフェクト? 多分、主な理由はそれなのでしょう。しかしそれに加え、どうやら(TV中継には写っていませんでしたが)久しぶりに強力なトゥルーリ・トレインが発生していたことも、各ドライバーの命運を分けた原因の一つになっていたようです。

 中嶋に次いで軽タンクだったライコネンはは、1回目のピットインでトゥルーリに前に出られてしまいました。これで長い第2スティントを無駄に過ごし下位に沈んでしまいます。スタートに失敗し第一スティントをトゥルーリの後ろで過ごしたバトンは上位へ上がるチャンスを完全に失いました。一方スタートでトゥルーリを抜いたロズベルグや、1回目のピットインでトゥルーリの前に出られたマッサなどは、その後ペースを上げることができ、予選順位に対し大幅にジャンプアップを果たしたことになります。

 これらは結局はレース中の運、不運と言うことに過ぎませんが、フューエルエフェクトの大きいトラックでは、より強烈にこの影響は効いたのではないかと思われます。


 ところで、現在F1では来年以降のレギュレーション等を巡って、壮大な”政治闘争”が行われています。このままだとF1は、FIA主催とFOTA主催の二つのシリーズに分離してしまうようです。この手のドロドロの権力争いは、F1の世界におなじみの裏舞台であるとはいえ、ちょっと今回ばかりは度が過ぎてるのではないかと思っています。

 この件について、思うことは色々あるのですが、特にこの件については決着がつくまではあまりここでは触れないつもりです。もちろん一F1ファンとしては、分裂せずに統一シリーズとして引き続きFaが開催されることを願っています。


 次のレースは2週間後、ドイツのニュルブルクリンクです。ここも気温が上がりにくいのではないかといわれています。レッドブルが本格的に独走を始めてしまうのでしょうか?

カテゴリー: F1

アサヒビアガーデン松屋浅草 へ再び

 今シーズン7回目のビアガーデンは、先週訪れたばかりの松屋浅草でやっているアサヒビアガーデンに再びやってきました。今回はいつもの飲み仲間達と総勢7名のプチ団体様。集合は開店と同時の午後5時。まだ明るい空の下、美味しいビールを頂きます。

 多分必要ないとはいいつつも、幹事さんが念のため予約しておいてくれました。そうすると、カウンターで食券を買う必要もなく席に案内されました。飲み物も食べ物も席で発注して良いそうです。その後は店長さんも挨拶に来ていただいて、想像以上のおもてなしを受けました。

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浅草でビールといえばアサヒ。アサヒといえばスーパードライ。

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カレー揚げ餃子はこれで\400也。かなりコストパフォーマンス高いです。

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グリルチキンのマンゴーソースかけ。マンゴーの味しかしません。

 今日は人数が多いので、食べ物メニューもあれこれ色々頼んでみました。一品ずつの量は多くないのですが、どれも結構美味しいのです。一応、南国リゾート風を意識しているだけあって、トロピカルな雰囲気のメニューが多いのが特徴です。

 飲み放題は90分までなのですが、我々の飲みっぷりが良かったためか、特に交渉したわけでもないのに30分くらい延長してくれました。おかげで二杯ほど余分に飲めました。しかしそこは相手も商売。特別メニューのキュウリの一本漬けはどうですか?と営業されてしまえば、頼まないわけにはいきません。

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ようやく日が沈んできました。

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キュウリの一本漬けが残りちょうど7本。そういわれたらもちろん頂きます。

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もちろん、きゅうりで乾杯!します。

 日もようやく沈んで暗くなってきた午後7時半過ぎ。なんだかんだで2時間以上居座ってしまったようです。最後にはまた店長さんが挨拶に来てくれました。そういえば、去年もこんな感じだったっけ。思いがけず手厚いサービスを受けて、いつも以上に気分良く飲めたビアガーデンでした。うーん、やっぱりここはイイ!

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結構空いていました。浅草の夜はこれから…。

 アサヒビアガーデン松屋浅草
 東京都台東区花川戸1-4-1 松屋浅草屋上
 TEL: 03-3843-2474
 6月中は17:00~21:00、7月以降は17:00~21:30
 8/31まで営業


 さて二次会です。色々な計画があったのですが、ここはやはり浅草飲み会の王道を行くことにして、伝法院通りわきの赤提灯街へ。適当に席が空いてそうな店を見つけて、入ってみます。

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また来たぜ!伝法院通り。なにやら昭和風な路上ライブをやっていました。

 今回のお店は「大衆酒場 岡本」です。店内はカウンターのみの非常に小さなお店。でもなぜかカラオケが置いてあり、地元の常連さんらしきおじさん、おばさんが気持ちよさそうに歌っています。乗せられてうっかり歌ってしまいました。

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魅惑の赤提灯街。美しい風景です。

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危険だと分かっていても、飲まずにはいられない琥珀色の液体。

 ここではその場に居合わせた人々は皆飲み友達です。今回もたまたま隣に居合わせた、ベトナムからやってきたという人たちとずっと一緒に飲んでいました。なぜか小さな女の子もいて、泣かしたり、なだめすかして遊んだり。不思議な夜は過ぎていきます。

 ホッピーで乾杯した後は、マッコリを飲んで、最後にはとうとうデンキブランへ到達。これを飲んだおかげで何度ひどい目にあったことか。でも飲まずにはいられません。明日のことなんかどうでも良くなってしまいます。

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また来たぜ!深夜の雷門。

デジタル一眼レフカメラ選び

 最近、デジタル一眼レフカメラを物色しています。と言うのも、どうしてもデジタル一眼レフが必要になるイベントが秋口ありまして、それまでには手に入れたいと思っています。なのでまだまだ余裕があるのですが。ちなみに、4年ほど前に買って愛用していたNikon D70sはもう手元にはありません(A^^;

 最近は写真を撮るにもすっかりコンパクト機しか使わなくなり、一眼レフが欲しいと思わなくなっているのですが、やはりたまにどうしてもコンパクト機では間に合わない場合が出てきます。そういう場合は潔く写真を撮るのを諦めるという手もあるのですが…。やっぱり写真好きとしてはなかなかそう割り切れません。特に来たる秋のイベントは。

 そんな微妙なモチベーションなため、衝動買いが得意な私にしては結構迷っています。たまにしか使わないのだから、なるべく安く抑えたいですし、やっぱり小さくて軽い方がいいのですが、せっかく一眼レフを買うからには、それなりにしっかりしたものが欲しいと思います。秋のイベントやら何やらを考えると、200mm程度(フルサイズ換算で300mm)の望遠レンズも必須。せっかくレンズ交換できる一眼レフとはいえ、この際できれば高倍率ズームがいいなぁとか、軟弱なことを考えています。

 ということで、現在食指が伸びてるカメラは以下の通りです。

PENTAX K-7
 今月末に発売されるという最新のカメラです。PENTAXの新しい最上位機種(と言ってもPENTAXには2ラインしかありませんが)でありながら、小型で上質で堅牢なボディを身にまとって、スペック的にも申し分ありません。ファインダー倍率も高くて視野率は100%、背面液晶は3インチの92万画素などなど。一眼レフとしての基礎骨格はしっかりしており、操作系も分かりやすそう。機能的にも最近のトレンドも上手く押さえています。デザインは古くさいと思えるほどプレーンでむしろ好感が持てます。まだ実物に触ってないので、手触り次第なところはあるのですが。コンセプト的には非常に惹かれるカメラです。

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PENTAX K-7 小さな高スペック機。

 ただし問題点は二つ。一つはちょっとお高いこと。ボディのみで11万円程度と見られます。新製品ですし人気次第によっては、しばらく値が下がらないかも。でもまぁ、欲しい!となったら手が出なくもありません。

 むしろ問題なのはレンズのラインナップ。高倍率のズームはもちろん、普通の標準ズームと望遠ズームもイマイチな感じです。キットレンズは小さくて軽くて安くてボディと同様に防滴加工もされていているのですが、やはりテレ端F5.6というのはちょっと悲しいものがあります。口コミでは写りはなかなか侮れないそうですが。かといって、DA17-70mmF4はやけに大きそうだし…。望遠ズームとなるともはや選択肢がほとんどありません。

 その代わりPENTAXには面白そうな単焦点レンズが色々揃っています。これは他社システムにはない特徴。望遠はこの際適当なズームで済ましてしまうとして、いっそのこと標準は暗いズームなんかやめて、DA21mmF3.2とか付けておくのもイイかも。パンケーキレンズなので、K-7の小型軽量さがさらに生かせますし、ちょっとかっこいいです。

Nikon D5000
 5月に発売されたニコンの最新機種です。ニコンの一眼レフラインアップの中では最下位のエントリークラス。ただし、最新機種だけあってスペックは上位のD90並な部分が少なくありません。12MのCMOSセンサーとか、11点AFポイントとかとか。ただしファインダーはペンタミラーの低倍率仕様でD90などと比べると大きく劣ります。

 ちなみにこのカメラの大きな売りはバリアングル液晶モニターなのですが、確かにローアングル、ハイアングルには便利ですが、所詮特殊な用途向けの一種のギミックに過ぎません。重要な光学ファインダーを犠牲にして、ライブビューのための機構に力を注いだのだとしたら、一眼レフとしては本末転倒もいいところ。しかも肝心の液晶パネルは2.7インチで23万画素という低解像度品。色々ちぐはぐすぎるんですよね…。

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Nikon D5000 ニコンのエントリー向け最新鋭機。バリアングルモニターが特徴。

 本来、初心者層をターゲットにするからこそ、しっかりとした一眼レフであるべきだと思います。でなければ一眼レフカメラの存在理由がありませんし、その先へのステップアップができません。

 その点、キヤノンが少し前のEOS Kiss シリーズのCMで「ほら、覗いてごらん!」と言っていたのは、一眼レフカメラメーカーとして当然の良心の表れです。一方某家電メーカの「もう覗かなくていいんだね!」は、一眼レフでありながら一眼レフを否定するという自己矛盾に満ちています。

 ライブビューをするなら、そもそも液晶の解像度を上げ、コントラストAF性能を向上させるのが先決。動画撮影時はAFできないなんて未完成もいいところです。それこそどうやって一般素人に使いこなせと言うのか? 動画を含むライブビューで選ぶなら、今はマイクロフォーサーズ以外の選択肢はありません。一方、一眼レフファインダーと高速高精度なAFが欲しいなら、その点がしっかりしたカメラを選びたいものです。

 ま、理想は両方のいいとこ取りなんでしょうけど。いずれにしろ、バリアングルモニターはライブビューの完成度を高める一つの方法ではあります。もうちょっと何かが加われば、素晴らしい使い方ができるののでしょう。決してライブビューを全否定しているわけではなく、”一眼レフのライブビュー”という”矛盾”を上手く消化して欲しいという願いです。

 閑話休題。ということで、製品としてのコンセプトに大いに疑問が残るD5000なのですが、お店で触ってみたところ、これがとてもイイのです。ボディは安っぽいですが、動作はスムーズ。シャッター切った感触も悪くありません。思いがけず気に入ってしまいました。安いし、小さくて軽いし、これはイイかも?と真剣に考えてたりします。

Nikon D90
 で、色々考えるとやっぱりこれに行き着くのではないかと。昨年末の発売ですから古くはないのですが、どことなく花がなくてつまらないんですよね(A^^; 基本的にD80の改良型であり、もっと元をたどるとD70に行き着く位置づけのカメラだからなのかもしれません。でも、ファインダーもペンタプリズムを使った高倍率仕様ですし、その他はK-7並にプレーンでしっかりとしています。実売価格もこなれてきていますし。

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Nikon D90 ニコンの主力機種。やっぱりこれしかないのか?

 D5000でもそうなのですが、ボディをニコンにすると魅力的なズームレンズが色々選べます。高倍率ズームならやはり王道のDX18-200mm。これしかありません。ただ、標準ズームとしては本当はDX16-85mmにすごく惹かれます。

 D90ならボディ内AFモーターもあるので、手持ちの古い75-300mmも使えるので、標準ズームのDX16-85だけ買えば一応目的は達成できそうです。ニコンはペンタックスと対照的に魅力的な単焦点レンズがないのが欠点ですが。最近発売された35mmF2ではねぇ。もう少し広いレンズが欲しいです。


 なんて考えていると、実はD300っていいカメラだなぁ、と今更再認識。でもちょっと大きすぎ&高すぎです。あの内容でK-7サイズだったら良いのに。

 さてさて、秋まではまだ時間がありますので、じっくりと悩むことにしますか。また、新機種出るかもしれないし。

「冬桜ノ雀」と「隠居宗五郎」:佐伯泰英

 佐伯泰英さんの人気シリーズものを2冊読みました。居眠り磐音シリーズは29巻目、鎌倉河岸捕物控シリーズは14巻目です。特に居眠り磐音シリーズはほとんどここで紹介してきませんでしたが、もちろん過去28巻全て読んでいます。鎌倉河岸捕物控のほうも然り。これらはほとんど純粋に(良い意味で)娯楽小説に徹しているだけあって、それぞれ特につらつらと書くほどの感想文もありません。が、せっかく読んでいるものなので、読書記録として書き留めておきたいと思います。

○居眠り磐音 江戸双紙29 冬桜ノ雀
 磐音はおこんと結ばれて佐々木道場の主となり、西の丸様の覚えもめでたく、豊後藩も立ち直りつつあり、弟子達もたくましく育ち、当初このシリーズの中心をなしていたストーリーの数々はすっかり落ち着いてしまいました。残っているのは田沼意次と松平定信による、江戸城内の政争くらいのものです。

 29巻目となるこの「冬桜ノ雀」でも、磐音の周囲で様々な事件が勃発し、のっぴきならない状況に追い込まれますが、もちろんそこは磐音の人柄と人脈と剣の腕で、バサバサと悪者をやっつけ解決していきます。ちょっとイリュージョンが入ってきましたが(A^^;
 ともかく、読後のスッキリ感は相変わらずなのですが、何となくシリーズを通して流れる、バックグラウンドの筋というか、物語の行方というものが失われつつあるようです。このまま尻すぼみになるのか?あるいはまた大事件が勃発するのか…。

 一時はおこんさんが亡くなって、奈緒さんと寄りを戻すのではないかと思ってた時期もあったのですが、それももはやなさそう。でも、このままの調子で何事もなく、磐音とおこんが老夫婦になるまで続けて欲しいです。

 ところでアレですね、そろそろもしかしたら生まれるかもしれませんね。3巻ほど後に。今作を読んでいてそんな気がしました(^^;;
 お勧め度:★★★★☆ (水戸黄門化してきたかも)

冬桜ノ雀 ─ 居眠り磐音江戸双紙 29 (双葉文庫)

冬桜ノ雀 ─ 居眠り磐音江戸双紙 29 (双葉文庫)

 

○鎌倉河岸捕物控<十四の巻> 隠居宗五郎
 こちらは相変わらずタイトルがほとんどネタバレとなっています。前回の十三の巻「一人祝言」で晴れて夫婦となった、金座裏の十代目若旦那、政次としほ。九代目の宗五郎は金座裏を取り潰すことなく、無事に隠居することができました。まだ未熟な若旦那を見守る、隠居の宗五郎。さて、生まれ変わった金座裏にどんな事件が持ち込まれるのか?
 この鎌倉河岸捕物控シリーズは、佐伯さんのシリーズものにしては、ストーリーが少し重くて込み入っていたのですが、この十四の巻に至っては、まるで居眠り磐音シリーズよ読んでいるかのような展開になってきた気がします。事件は次から次へと発生して、金座裏の面々は相変わらず忙しく飛び回っているのですが、なんとも物語が小粒になってしまったようです。

 で、以前から感じていたように、私にはまるで政次という主人公の人間味が分かりません。磐音ばりのスーパーヒーローで、何事も完璧にやってのけ、誰からも慕われ崇め奉られるのですが…。磐音はそのキャラクターがすんなり受け入れられるのに、政次にはイマイチ白けてしまう部分があります。

 この手の小説にぐちぐち言うのは野暮と分かっているのですが、ヒーローものだけにヒーローに入れ込めないのは致命的です。この調子だと、このシリーズはどこかでリタイアしてしまいそう…。

 お勧め度:★★★☆☆ (捕り物としてのストーリーはとても面白くて楽しめます)

隠居宗五郎―鎌倉河岸捕物控〈14の巻〉 (時代小説文庫)

隠居宗五郎―鎌倉河岸捕物控〈14の巻〉 (時代小説文庫)

 

アサヒビアガーデン松屋浅草

 今年6回目のビアガーデンです。今回の目的地は松屋浅草。6月10日にオープンしたばかりのアサヒビアガーデンです。古い松屋の建物の屋上にあるビアガーデンは、とてもレトロな昭和の雰囲気。でもなぜか南国風に飾り付けされていたりして、そのB級臭さと適度な浮かれ具合がたまりません。

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沈む夕日を眺めながらビールを飲む。

 いつもの飲み仲間たちからオープン初日の水曜日に行こう、という企画が持ち上がっていたのですが、都合が悪くてメンバーが集まらないために中止になっていました。ビアガーデン好きとしてはここはぜったに外せないので、また後日ということになっていたのですが、色々あって金曜日に一人で抜け駆けすることになってしまいました。どうもスミマセン>ビアガーデン部員一同。

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まずはスーパードライ。”飲”マークが何かを訴えかけています。

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そして黒生へ。ハーフ&ハーフも飲めます。

 飲み放題は90分で\1,700と良心的価格。ビールはスーパードライ、黒生、ハーフ&ハーフの3種類。そのほか酎ハイ、焼酎、ウイスキー、ワイン、ソフトドリンク各種が飲めます。飲み物は席で店員さんに発注すれば運んできてくれますが、食べ物はカウンターで食券を買う方式。しかもその食券が、昔の切符みたいな紙の硬券だったり。この辺のシステムは昨年と変わっていませんでした。ちなみにメニューはいわゆるおつまみ系ばかり。それもコンビニのお総菜系な感じなのですが、トマトはちゃんと切ったばかりですし、唐揚げももしかしてここで揚げてる?というくらい、新鮮で美味しいのです。

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トマトがこういう形で出てくる店はなかなかありません。却って本物っぽいです(^^;

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暗くなると浮かれ度合いが増してきます。でもなぜかどんどん空いてきました。

 ということで、何か特別なものがあるわけではないのに、適度に緩くて、適度に浮かれていて、なぜかとても心惹かれてしまうビアガーデンです。”浅草”という町の雰囲気にもマッチしています。お値段も良心的ですし。今シーズン、もう一回くらい来ることになるはず。

 アサヒビアガーデン松屋浅草
 東京都台東区花川戸1-4-1 松屋浅草屋上
 TEL: 03-3843-2474
 6月中は17:00~21:00、7月以降は17:00~21:30
 8/31まで営業


 浅草と言えば、二次会、三次会には困ることはありません。むしろどこに行くか迷ってしまうくらい。この日は新規開拓と言うことで、吾妻橋の袂に新しくできたっぽいオープンエアな飲み屋さんに入ってみました。ある意味ここもビアガーデンです。

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ビールはたっぷり飲んだので、ホッピーで飲み直しです。

 今回はなんとか泥酔せずに帰ってこられました。いや十分いい気持ちになって、メール打ちまくったり、Twitterに変なこと書き込んでいたようですが(^^; やっぱり浅草恐るべし。

非道、行ずべからず:松井今朝子

非道、行ずべからず (集英社文庫)

非道、行ずべからず (集英社文庫)

 

 引き続き松井今朝子さんの集中的に小説を読んでいます。今回紹介する「非道、行ずべからず」は、江戸三座の一つであった中村座を舞台にした、歌舞伎小屋にまつわるミステリーものです。タイトルは「家、家にあらず」と同じく、世阿弥の「風姿花伝」の一節から引用した言葉だそうです。さて、これまたどういう意味なのでしょうか? 道徳観についてのお堅い物語なのでしょうか?
 松井今朝子さんは歌舞伎に非常に造詣が深く、以前はその世界で仕事をしていたそうです。この小説はその松井今朝子さんの、時代小説家であり歌舞伎研究家としての力量を同時に発揮した作品といえます。

 登場人物は中村座の太夫元、第十一代中村勘三郎をはじめ、立女形の太夫、荻野沢之丞やその息子達、その他端役の役者たち、作者の喜多村松栄、桟敷番の宇平次、帳元の善兵衛、道具方の清兵衛などなど、芝居小屋の興行を支える多くの人々に加え、芝居の内容を監視する役割を担っていた、町方の同心、笹岡平左右衛門も関係して複雑に絡んで物語は進んでいきます。

 ことは文化六年の元旦、火事に見舞われた中村座の焼け跡から、老人の絞殺死体が発見されたところから始まり、その後の中村座を揺るがす大騒動へとつながってゆきます。殺されていた老人は何者なのか? 誰が何故殺したのか? その謎を追う町方の同心たち。そしてこの事件によって生まれた中村座の面々たちの間の疑心暗鬼…。不信は不信を、事件はさらに事件を呼び、新たな謎を生み出していきます。

 全編に渡り緻密で深い人物描写というか、人間の心の奥底や人間関係の機微が表現された文章は流石です。そうしたリアリティある人々によって組み立てられた、江戸時代の中村座の空気。歌舞伎自体を全く知らず、江戸時代という見たこともない世界でありながら、読んでいるうちにまるで自分がその芝居小屋の一員であるかのように感じられるほど、引き込まれてしまいます。もちろん、ミステリーの部分も十分に楽しめます。結末の種明かしはちょっと不完全燃焼な気がしましたが。

 この「非道、行ずべからず」は「家、家にあらず」よりも前に書かれた小説ですが、物語の舞台は「非道、行ずべからず」のほうが40年ほど後に設定されています。タイトルの類似性が示すように、この二つの小説には同じ人物が登場するなどの関連性が持たされています。といって、シリーズものというほどではありませんが、この二作に加え、まもなく発行される「道絶えずば、また」と併せて、三部作となっているそうです。

 ということで、発行順序で言えば「家、家にあらず」の前にこの「非道、行ずべからず」を読むべきだったようで、またしても読む順番を間違えてしまいました。でも、両作を楽しむ上ではどちらから読んでも問題ありません。

 さて、タイトルの意味ですが、読み進めていくうちに次第に明らかになっていきます。
 

この道に至らんと思はんものは、非道を行ずべからず

 この小説で言うところの「道」とはもちろん、芸の道、です。当初思っていたような簡単な意味ではなく、もっともっと深いものがあるようです。

 お勧め度:★★★★★ (「家、家にあらず」とセットで読んでみてください)

2009年F1第7戦 トルコGP

 今シーズン第7戦にしてヨーロッパラウンドの第3戦となるトルコGPが行われました。今年で5回目となるイスタンブールパーク・サーキットのレースでは、過去3年間フェリペ・マッサが連勝を飾っています。前戦モナコGPで復活の兆しを見せたフェラーリ+4連勝目を狙うマッサの組み合わせは、有力な優勝候補の一人だったはずなのですが・・・。

 蓋を開けてみればレースの様相は序盤戦のアジアラウンドに戻ってしまったかのよう。ブラウンGPとレッドブル、それにウィリアムズとトヨタが好調を見せ、旧2強はすっかり下位に沈んでしまいます。フェラーリはそれでもなんとかQ3まで残りましたが、マクラーレンは壊滅的。中高速コーナーの多いこの空力サーキットでは、やはりブラウンGPとレッドブルにまだまだアドバンテージがあるようです。

「マシンは常軌を逸するほど最高」:ジェンソン・バトン/ブラウンGP
 予選でこそ2位に甘んじたものの、やはり今回もバトンの強さが嫌と言うほど目立ったレースとなりました。オープニングラップの9コーナーでベッテルがミスしたのを見逃さず、あっという間にトップに出ると、その後はほとんど一人旅。ガソリンをたっぷり積みながらも、3ストップ作戦で軽タンクのベッテルをも寄せ付けないペースで周回を重ねます。そしてレッドブル勢の状況を見て、第2スティントを長めに取るなど、作戦上の柔軟さを持ち、最後にはパレードランかというほどペースを落とす余裕を見せて、圧勝を飾りました。全く隙がないというか何というか。

 ”マシンが常軌を逸してる”だけでなく、バトンの腕と判断力や集中力、チームの技術や作戦など、何もかも”常軌を逸した強さ”です。バトンはこれで今シーズン早くも6勝目。チャンピオンシップはまだ前半戦とはいえ、これはもう決まった… と思ってしまうのも無理はありません。

「僕ばかりが不運な目に遭っている」:ルーベンス・バリチェロ/ブラウンGP
 バトンの好調に対しバリチェロは絶不調。いや過去の予選やレースでは、バトンと同じくらいの速さを見せてはいるのですが。しかし今回バトンのマシンが”常軌を逸するくらい最高”だったのに対し、バリチェロのマシンは”常軌を逸するくらい不調だった”と彼は不満を口にしています。まずはクラッチの設定ミスによるスタートの失敗。そしてエンジンリミッターもしくはギア設定にもミスがあり、ストレートで最高速が出なかったとも(でもバトンや他チームもストレートではリミッターに当たっていたようですが)。そして最後にはギアボックスのトラブルでリタイアしてしまいました。

 ブラウンGPにとってこれが初のレースリタイア。信頼性の高さがブラウンGPの強さの理由の一つでしたが、それが崩れてはどうしようもありません。今回のトラブルにバリチェロはかなり苛ついて、レースぶりもラフさが見られました。そのイライラはバトンがあまりにも調子がいいことと無関係ではないのでしょう。今後、ブラウンGPは待遇格差問題もしくはチームオーダー問題を避けて通れなさそうです。

「3ストップ作戦には驚いた」:セバスチャン・ベッテル/レッドブル
 軽タンクでポールポジションからスタートし、1コーナーを無事に押さえながらも、9コーナーのミスでトップを失い、レース戦略が根底から狂ってしまったベッテル。第1スティントでは思ったほどタイムも上がらず、もはや3ストップを敢行する理由は何もなかったはず…。なのに予定通り3ストップを強行したレッドブル。バトンを始めライバル達も驚いたし、TV解説者や見ているファンも驚きましたが、当のベッテルが一番驚いたのかもしれません。

 結局ベッテルはチームメイトのウェバーにも抜かれて3位でレースを終えました。しかし、悪くすれば表彰台だって危なかったかもしれません。レッドブルはスペインGPでもそうだったように、どうにも作戦上の柔軟さが足りないように思えます。ベッテルは基本的にポジティブな優等生コメントを残していますが、もっと勝ちに貪欲になり、チームに意見を言ったほうがいいのではないかと思えてきます。

「よいマシンと堅実な作戦を与えてくれたチームに感謝している」:中嶋一貴/ウィリアムズ
 12位から超重タンクでスタートしながら、ジャンプアップを果たした上にレースペースを上位並に保ち、終盤にはしっかりとポイント圏内に食い込んでいたはずの中嶋一貴。昨年の彼の良さが戻ってきたかのようなレースぶりによって、ようやく今シーズンの初ポイントかと思われたのですが… その期待はチームのタイヤ交換ミスによってあっけなく消え去りました。

 ピット作業のミスはいつでも起こりうるものですし、それ自体を責めても仕方ありませんが、彼のコメントがあまりにも優等生過ぎてイライラするのは私だけでしょうか。

 さて次はバトンのホームグランプリとなるイギリスGPです。いったいどれだけ盛り上がるのやら。昨年のチャンピオン、ルイス・ハミルトンもすっかり影が薄くなってしまいました。これまでのレース結果から見て、バトン+ブラウンGPの組み合わせが、シルバーストーンでも速くない理由は見あたりませんが、”地元プレッシャー”という今までにない要素が加わります。さてさて、どうなるでしょうか?