酔人日月抄

東京下町に暮らす写真とPENTAXとスキーと時代小説とお酒とプジョーを愛するある男の日常

新緑リフレクションが美しい御射鹿池と北八ヶ岳ロープウェイに乗って坪庭を散策する

 高ボッチ高原で夜明けを迎え、麓に降りてきて立石公園へ立ち寄ったところまでが前回のエントリーでしたが、今回はその後立ち寄ったところを紹介しておきたいと思います。

 まず向かったのは諏訪から八ヶ岳へ向かってまっすぐ行った先にある御射鹿池というところ。ここも以前から「行きたい場所リスト」に入っていたところです。春夏秋冬を問わず見事なリフレクションが見られる池とのこと。うん、撮ってみたいですよね、湖面に映った新緑のリフレクション。時刻的にどうなのか分かりませんでしたが、とりあえずロケハンのつもりで向かってみました。

 その次に向かったのは北八ヶ岳ロープウェイ。特に行きたい場所リストに入っていたわけではないのですが、以前ここにスキーをしに一度だけ訪れたことがあって、地図を見たら御射鹿池からわりと近いと言うことに気付き、懐かしさ半分で行ってみることにしました。あわよくばロープウェイに乗って山の上からまた絶景を眺めてやろうという魂胆です。

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 そうでなくてもこの日はとにかく天気が良く、諏訪から茅野、八ヶ岳にかけての道路は車窓から眺めているだけでも気持ちの良い、絶好のドライブコースでした。徹夜明けではありますが、不思議と眠くならないので気分良くクルマを走らせて行きます。

御射鹿池


 ロマンチック街道と名付けられた国道299号線は、昨年にも白駒の池へ訪れた時に通った道ですし、そうでなくてもこの辺りは以前よくスキーをしに来ていたり、ちょっと方角違いますが車山で毎年秋にはフランス車の祭典FBMが行われることもあって、わりと勝手知ったるエリアだと自分では思っています。

 御射鹿池は国道から外れ、最後は奥蓼科温泉で行き止まりになる県道191号線を行った先にあります。事前に調べた情報によると御射鹿池はこの県道脇すぐにあって、そばには駐車場も整備されており、とてもアクセスが良いそうです。

 でも、良く見かける御射鹿池の写真は、深い森の木々が静かな湖畔に映り込む山奥の秘境感があるのですが... いったいどうなっているのでしょう?

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 ということで、半信半疑でたどり着いた御射鹿池は本当に県道脇のすぐ横にあって(道路を走っていれば見える)、しかも写真に撮るとこんな感じでした。

 現実のその場所は、立派に整備された道路と駐車場と歩道のすぐ横にこんな美しい池があるという取り合わせがとても不自然で、違和感を感じるくらいの不思議な場所でした。

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 池にカメラを向ければ実際にこんな写真が撮り放題なのですが、それは深い森の中をかき分けて入っていったわけではなく、普通に道路脇の歩道の上からガードレール越しに撮ってます。以前は湖畔まで降りることが出来たそうですが、今は立ち入り禁止になっています。道路側の湖畔には松の木が並んでいるのでちょっと邪魔で、その隙間を狙うと中望遠域を多用することになります。

 ということで、普通に素人が撮るとこうするよりほかなくなって、ちょっとずつズーム位置と上下比率を変えただけの同じような写真ばかり撮れていきます。そして御射鹿池の写真はこうしか撮れないのだな、ということを実感します。

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 歩道を歩いていると御射鹿池に関する説明板が建っていました。素晴らしい作例付きなのですがそれはともかく、この池は天然のものではなく、農業用水確保のために人工的に作られたため池だそうです。何気なく書かれていますが「ため池百選」なんてものもあるんですね。

 そしてここが人工池であることも、この常に凪いだ鏡のような水面を生み出す重要な要因になっているのでしょう。なるほど!

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 湖畔脇の歩道は200mくらいに渡って続いています。基本的にどこから見ても景色はあまり変わらないのですが、その時の光線状態等々によって、リフレクションの具合はちょっとずつ違ったりするので、散歩しつつ立ち止まりつつ、写真を撮りながらしばし楽しんでいました。

 今の季節はちょうど新緑が出てきた頃。ここが最も美しいのは紅葉の時期かと思いますが、冬でも夏でも春でもそれぞれの季節の色彩が水面に映り、一年を通していろいろな景色を楽しめるそうです。

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 そして駐車場から一番遠い端っこまで行くと、こうなっていました。なるほど、これはどう見ても人工物です。というか、ダムですよね?これ。このダムの端っこに水路が切ってあって小さな水門があり、そこから川というか用水路に水が流れ落ちていました。もちろん今でも農業用水のため池として、ここから下流の畑や田んぼに水を供給しているのでしょう。

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 ということで、写真的には確かに美しい景色が撮れる場所でしたが、私的にはどちらかと言うと「がっかりスポット」に分類されるかな?というのが正直な印象です。便利で安全なのは良いですが、ちょっとあまりにも風情がなさ過ぎ。もともと人工の池だからこれで良いのでしょう。

 でもなんか、最近は有名な絶景スポットを巡っていますが、やはりその場の雰囲気というか高ボッチ山みたいに現場について思わず「うわ〜!」と声が出てしまうような場所じゃないと、ちょっとテンションが上がらないな、というのが本心です。

 ここを第一の目的地にするとかなり微妙ですが、何かのついでに立ち寄るにはお勧めだと思います。写真撮影目的でも30分もいれば満足できることでしょう。見物だけなら15分で十分かな? (A^^;

北八ヶ岳ロープウェイで2237mの坪庭に登る


 さて、御射鹿池を出た時点でまだ午前9時前です。温泉でも入って東京へ帰るか... と思ったのですが、もう少し時間を潰してからにしようということで、もう一カ所寄り道することにしました。

 それは御射鹿池からほど近い(と言いつつぐるっと迂回しないとたどり着けないのですが)北八ヶ岳ロープウェイがあるピラタス蓼科スノーリゾートというスキー場です。もちろんもう雪はなく、スキー場は営業していません。

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 でもロープウェイはスキーシーズンが終わってもずっと運転が続けられています。北八ヶ岳エリアへの登山口として使われていると同時に、カジュアルな観光客向けに山頂にはカフェや展望台、そして散策路があると言うことで行ってみることにしました。

 ロープウェイは20分間隔で運転し、所要時間は7分ほどかけて標高差400mを上ります。この日は混んではおらず100人の定員に対し、実際に乗っていたのは30人くらいだったと思います。始発ではないためかガチ登山客は数人程度で、ほとんどは私みたいな物見遊山な観光客でした。

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 ロプウェイを降りるとこんな景色が広がっていました。標高は2237mなので高ボッチ山よりもずっと高いです。お手軽にやってきたとは言え、ここは八ヶ岳ですからね。ちなみに気温は12℃くらいでかなり涼しかったです。

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 ロープウェイの山頂駅建物脇には広い展望台がありました。そこからの眺めはこんな感じ。主に北八ヶ岳から西の方が見えています。このパノラマ写真ではかなり小さいですが、南アルプスから御嶽山、乗鞍岳、北アプルスまでずっと眺めることが出来る素晴らしい景色です。

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 その後せっかくですから坪庭をぐるっと一周する遊歩道を歩いてみることにしました。ややアップダウンがありますが、綺麗に整備されていて気軽に歩けるコースです。1kmちょっとで所要時間は30〜40分くらいです。

 さすがにこの標高になってくると、遊歩道周辺にはあちこちに雪が残っています。つい2ヶ月くらい前まではここも一面真っ白な白銀の世界だったのでしょう。春になったばかりですがすでに雪が懐かしいです。早く冬になれ!と思いつつ、キリッと冬の空気が残るなか散歩を続けます。

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 少し上った先で振り返ってみると、こんな景色が広がっていました。真ん中にある建物はロープウェイの山頂駅です。

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 ここからでもまだまだ遠くの雪を被った山々がよく見えています。望遠ズームでアップにしてみました。手前の緑豊かな稜線は八ヶ岳の裾野。遠くに見えている三つの山は、右から甲斐駒ヶ岳、真ん中が宝剣岳、左が北岳です。いずれも3000m前後の標高があります。

 ロープウェイのガイドさんが言うには、この日はあまり空気の透明度は高くないとのことでしたが、確かにそうなのかも。十分よく見えてるとも思いますが、本当に空気が澄んでるときはもっとすごい景色なんだろうなと思います。

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 そして再度振り返り、八ヶ岳の方向を見るとこんな景色。なんかもうすぐそこで、ちょっとがんばれば登れてしまいそうなくらい近く感じます。北八ヶ岳ロープウェイの山頂駅は、概ね北横岳と縞枯山の間くらいにあります。いずれも2500m弱くらいの山だそうで、見る限り雪は被っていません。というか、森林限界を越えておらず青々とした山々が続いていました。もちろん少し標高の高い南八ヶ岳の方は雪が残っているのかもしれませんが、灯台もと暗しで八ヶ岳の山々はよく見えませんでした。

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 ちなみに「縞枯山」の名前の由来は、その字の通り縞々状に枯れ木帯が生じる縞枯現象が見られるためだそうです。確かにあちらこちら人の手で木を切ったんじゃないかと思えるような規則的な縞模様になっていました。

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 坪庭の遊歩道からはいくつか登山道が分岐しています。カジュアルなハイキング客が間違って入り込まないように、目立つ看板が立っていました。でもそうか、北横岳には1時間で登れるのか... なんてね。いや、私は性格的に登山は向いてないと思ってるのでやりません(^^;

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 それにしても意外だったのは、この坪庭遊歩道一帯がこんな見るからに溶岩だらけだったこと。あまり八ヶ岳に火山のイメージはありませんが、日本の高山帯で火山と関係のない山なんてないのだろうと想像はつきます。もちろん周辺は温泉だらけですし。ちょっとテーマ的に地味かもしれないけどいつかブラタモリで取り上げて解説してもらいたいですね(もう過去にやってたりするのかな?)。

 ということで、写真を撮りながらだったので40分くらいかけて一周してきました。そして上りからちょうど1時間後のロープウェイで麓まで戻ります。料金は往復で1900円とそれなりにしますが、ここもまたちょっとした観光には良い時間つぶしになるのではないかと思います。

10年前のスキーの思い出

 さてトップにも書いた通り、ここには以前スキーをしに来たことがあります。NASに保存したアーカイブの中からその時の写真を探し出してみたので少しだけ貼っておきます

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 2006年の2月なのでスキーのハイシーズンのことでした。見ての通り素晴らしい快晴。それにしても、このシーズンはここ数年と比べるとかなり雪が少なかったと思います。リフト券があればリープウェイも乗り放題でした。みんなスキーやボードを持ってわりとギチギチに満員で乗った記憶があります。スキー場としては、コース長がかなり長いのが特徴でしたが、その雪質やコース自体にあまり印象はありません。

 ちなみに... この写真はFinepix F700というデジカメで撮っていました。防水仕様でも何でもありませんが、この頃は構わず使っていました。今見ると発色やらなんやら、とても古くさく見えますね。久々に掘り出してみてちょっとビックリしました。


麓の温泉を独り占めしてお昼過ぎに帰途へ

 ロープウェイを降りたら11時を過ぎていたのですが、帰り道を運転する体力を取っておかないといけないので、そろそろ帰途につくことにしました。その前に汗を掻いたわけでも何でもないのですが、せっかくここまで来たのだから温泉に浸かっていくことにしました。

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 その温泉とは、以前白樺湖や車山周辺にスキーき来たときはわざわざ遠回りしてでも帰りに必ず寄っていた「石遊の湯」という渋い鄙びた温泉です。清潔に保たれていますが、男湯の入り口はこんな掘っ立て小屋です。

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 お風呂も屋根があるとは言え壁はありません。屋根のない奥の方にもう一つ小さな湯船がありそちらは完全な露天風呂。平日のお昼ですから誰もいなかったので写真を撮ることができました。


 ここは古くからある温泉ではなく、わりと最近掘られたものですがなかなか良いところです。

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 考えてみれば冬にしか来たことがないので、雪のない景色は初めてです。この駐車場も雪景色しか見たことがありません。県道からかなり奥まったところにあって、一度はこの駐車場のすぐ手前でスタックして動けなくなったクルマを見たこともあります。しばらく来てないうちにそのアクセス路もかなり整備されていました。また冬にくることがあるかもね... ということで308の記念写真を最後に撮って、徹夜からの高ボッチ山>諏訪湖>御射鹿池>北八ヶ岳の半日ドライブ&写真撮影の遠足は終了です。

 このエリアにはまだまだ「行きたいところリスト」に入ってる場所が幾つもあるので、またチャンスがあれば訪れたいと思います。そうでなくても10月にはFBMがあるので必ずやってくるはず!

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