RAW記録ができてGPSが使いやすい防水コンパクトカメラ:OLYMPUS TG-5を手に入れる

投稿者: | 2018年1月28日

 スキー用のカメラを新調しました。今回新たに手に入れたのはオリンパスのTG-5です。これは私にとって初のオリンパス製カメラです。これまで使っていたのはPENTAX WG-3 GPSというカメラで、Optio W60以来使い続けて3代目のペンタックス製防水カメラでした。これもまだまだ使える状態なのですが、TG-5に惹かれるところがあって買い換えてしまいました。

 普通のコンデジ販売が壊滅状態の中にあって、一時期活況だった防水コンデジは、アクションカメラとの立ち位置が微妙に被るようになってしまったのか、最近はまた元気がないように感じます。防水コンデジ機を毎年更新してきたリコーイメージングもGPS入りのハイエンドは2015年のWG-5 GPS以降更新されないまま終了し、現在はミドルクラスのWG-50だけが販売されています。

 そんな中一人気を吐くのがオリンパスで、TOUGHシリーズのハイエンド新型としてTG-5を昨年秋に発売しました。これがニッチになってしまった防水コンデジを欲しがる層には大受けで、しばらくは高値止まりした上、なかなか手に入らない状態が続いていたようですが、年末には値段も落ち着いてきたようです。

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 さて、このカメラのどこが良いのか、なぜ買ってしまったのか語っていくことにしましょう。

 その前に… ちょっと小話をしておきます(A^^;

TGシリーズとWGシリーズは兄弟だった?

 ペンタックスとオリンパスはいずれも防水コンデジに関しては早い時期から製品を出してきた老舗メーカーです。しかしながらある時期から両社が出す防水コンデジには奇妙な関係が噂されるようになりました。というのは外装デザインは全く違うものの、中身のスペックがそっくりなのです。

 例えばすでに終売した2015年モデルのRICOH WG-5 GPSとOLYMPUS TG-4。

 さらにその前、2014年モデルのRICOH WG-4 GPSとOLYMPUS TG-3

 さらにさらにその前、2013年モデルのPENTAX WG-3 GPSとOLYMPUS TG-2

 これら同期の2機種の仕様を比べていくと、とても「そっくり」なのです。特にレンズとセンサーの仕様は完全に一致しており、外装デザインは違うものの、基本的なボディの構成やサイズ感までほとんど同じに見えてきます。

 この背景を想像してみるなら、両機種はそれぞれの完全な独自開発機ではなく、後ろにOEM/ODMメーカーがいて、そこが用意した基本シャシーをベースに両社それぞれカスタマイズして製品化しているのかも知れないし、あるいは防水対応の屈折光学系とセンサーが一体になったユニットがあって、それをカメラとして仕上げているのはそれぞれ独自にやっているのかもしれません。こういった話はコンパクトカメラでは往々にしてあることです。

 そんなメーカーの裏事情はともかく、これらのことからTGシリーズとWGシリーズは兄弟機で、基本性能は同じで味付けが異なるだけだと思っていました。

 となるとペンタキシアンとしては当然ペンタクス(リコー)版を選んできたわけですが、冒頭に書いたとおりWG-5 GPSを最後にリコーイメージングからはこのハイエンドシリーズは出なくなってしまった一方、オリンパスからは2017年モデルとしてTG-5が発売されてしまった、という状況になっています。ならば今後はオリンパスに乗り換えるしかありません。

届いたTG-5を眺めてみる

 ということで消極的にチェックをし始めたTG-5なのですが、よく調べてみると「これは!」と思えるところがいくつもあって、欲しくなってきてしまいました。どの辺がポイントだったか、実物を見ながら以下説明していきます。

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 箱を開けるとこんな図が目に飛び込んできました。コンパクトカメラなのにシステムカメラとなっています。レンズの前にライトやコンバーターなど色々なオプション品を取り付けることができますし、単体で防水なのですがさらに本格的な水中撮影のためにハウジングも用意されています。

 とりあえず今のところは「ふ〜ん」程度に眺めておくだけにしましょう。

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 主な同梱品はこんな感じです。本体にUSBケーブルとACアダプター、そしてハンドストラップです。ということで、最近多いのですが電池は本体充電式となっています。本体側の充電コネクタはmicroUSBですので、汎用品のケーブルとACアダプターが使えそうです。ということで本体以外の付属品はビニールも剥がさず、このまま箱にしまっておくことにします。

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 ということで、改めて本体を眺めてみるとこんな感じです。屈折光学系を用いているので、レンズの沈胴機構みたいな可動部がなくてフラットなボディです。レンズバリアもないのですがレンズ前はあらかじめプロテクターガラスで覆われています。レンズキャップとか気にしない、というのがこのカメラの正しい使い方です。

 ボディカラーは赤と黒の2色がありました。どっちでも良かったのですが、ふと気がつくと手元にあるのはブラックボディのカメラだらけになっているので、今回は少し派手な赤にしてみました。

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 細部を見てみましょう。主に操作する右手側上面はこんな感じ。電源ボタンはプッシュ式でシャッターボタンの周囲にズームレバーがあります。その横のダイヤルは、露出補正に使えたり色々な機能に割り当てられるマルチファンクションダイヤルです。コンパクト機でこの手のダイヤルが用意されているのは珍しいです。

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 右手側背面はこんな感じ。モードダイヤルはここにあります。そのた十字キーなど常識的な配置ですが、オリンパス機は初めてで、操作体系は色々覚えないといけないことがたくさんありそうです。

 なお、スキーで使うことを考えるとグローブをしたままでの操作性が気になりますが、慣れてしまうと意外に使えます。モードダイヤルは勝手に動いてしまうこともないですが、上面の電子ダイヤルは勝手に回ってしまうことがあって、露出補正などに割り当てられたりする場合は注意が必要です。とにかく、電源、シャッター、ズームの基本の三操作はグローブしたままで全く問題ありません。

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 ボディ下面には電池およびSDカードスロットがあります。蓋側を見ると分かる通り、結構しっかりしたパッキンがついています。

 電池は1350mAhのLI-92Bというリチウムイオン電池で、CIPA基準で340枚撮影可能となっています。これ、この手のカメラとしてはかなり電池寿命が良いです。WG-3 GPSは240枚程度でしたし、他のコンパクトカメラ含めスペック上300枚台に乗ってる機種は少ないと思います。スキーでは低温下で使いますし、この電池寿命の長さは非常に重要です。

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 この電池室蓋を閉じるとこうなります。開閉レバーにはロック付き。WGシリーズも同様でしたが、不用意に蓋が開いてしまうのを防いでくれる気配りがされています。実際ロックを外しても取っ手の部分を指で引っかけて持ち上げないと開かない程度にしっかりしています。防水であるかどうかに限らず、他のカメラも見習って欲しいです。

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 ボディサイドにはUSBおよびHDMIコネクタがあるのですが、その蓋も同様にロック付きです。パッキンもしっかりしていて開け閉めの節度感があるので、これも勝手に開いてしまうことはないと思います。

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 ボディ前面にはレンズ取り外しボタンのようなものがあって、実際に”UNLOCK”というシルクがされているのですが、どうやらこれはコンバーターレンズやライトの取り付け取り外し時に使用するものと思われます。ボディ単体では押しても何も起きません。

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 ボディ上面にはこんな小さなレバーがついています。実はこれこそがTG-5を欲しい!と思った理由の一つだったりします。と言うのは、このレバーはGPSログのON/OFFを切り替えるためのもの。ということは、このスイッチによってGPSのON/OFFがワンタッチでできるのです。

 さすが分かってる! そう、GPS入りのカメラを使っていると常々思うのですが、GPS機能のON/OFFには是非とも専用のハードウェアスイッチが欲しいのです。WG-3 GPSではメニューをたどらないとON/OFFできなかったし、その前に使っていたFUJIFILMのカメラもそうでした。これでは面倒だし、ログまで取る気にはなかなかなりません。

 一方でK-3IIやK-1はペンタ部に専用のボタンが用意されています。これなら電池をセーブするときや、むしろ場所を記録したくないときにはOFF、記録しておきたいときはONということが簡単にできます。GPSを常に活用するにはハードスイッチによるON/OFFは必須だと思います。

 ということで、私的にはTG-5にこのスイッチがついてるというのは非常に大きなポイントでした。なおこのスイッチはTG-4までの機種にはついておらず、TG-5から採用されたものになります。

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 そしてもう一つ、私的に刺さったのはコンパクトカメラなのにRAW記録ができること。いわゆる高級機では珍しくないと思うのですが、1/2.3インチの小型センサー搭載機でRAW記録ができるカメラというのは初めて見たような気がします。少なくともWG-3 GPSはできなかったし、それ以前に私が買ったことのあるコンパクトカメラは全てJPEGのみでした。

 なおTG-5の画素数は12Mピクセルです。前機種のTG-4が16Mピクセルだったので、まるで後退したかのようですが、今ややたらに高画素を追求する時代は終わり、高感度含めた総合的なバランスを考えると1/2.3インチでは12Mピクセルくらいが最も良い結果が得られると言うことのようです。

 別に理由があっての言い訳なのかも知れませんが、そういう考え方には賛同したくなります。

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 とりあえずRAW+JPEG(FINE)記録で使ってファイルサイズを見てみました。JPEGが約5MB前後であるのに対し、RAWファイルは12Mちょっとです。ファイルによって少し差があるので、もしかしたら圧縮RAWなのでしょうか? いずれにしろ40MBオーバーのRAWファイルを見慣れた身には、この程度は何でもありません。

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 なおこのRAWファイル、Lightroom CC Classsic で読み込んでみると、ちゃんとカメラプロファイルが対応していました。素晴らしい! これで簡単にカメラ内JPEG撮って出しと同じ状態から調整を始められます。

 ということで、コンパクトカメラももはやRAWを常用する時代が来た!ということで、今後はRAW+JPEGまたはRAWのみで使って行きたいと思います。

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 これまで使用していたPENTAX WG-3 GPSとOLYMPUS TG-5を並べて見ました。カタログ値で見ると大きさと重さの差は微妙なのですが、オーソドックスな箱形であるためか、TG-5のほうが実際にはずっと小さく感じます。

Wi-Fi接続によるスマホとの連携

 今時のデジタルカメラなら当たり前に内蔵しているのがWi-Fiによるスマートフォンとの接続。もちろんTG-5にも入っています。これまでPENTAX始め、FUJIFILM、EyeFi、Nikon、Panasonic、Canon、GoProなど色々なメーカのカメラとスマホアプリを試してみたことはありますが、OLYMPUSは初めてです。

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左:OLYMPUSの3つのアプリ 中:基本となるのはOI.Share 右:画像一覧と転送の画面

 TG-5で使えるOLYMPUSのデジタルカメラ用アプリは右のスクリーンショットにあるように、OI.Share、OI.Palette、OI.Trackの3つがあります。撮影画像の転送など一番基本となるのアプリがOI.Shareです。

 真ん中が「OI.Share」の起動メニュー画面。リモート撮影と撮影画像の転送がこのアプリでできます。一番使用頻度の高い「写真転送」を開くと右のスクリーンショットのようになります。サムネイルによる一覧表示、1枚だけ拡大表示、そして選んだ写真の転送が全てここからできます。転送速度も常識的な範囲内で非常に使いやすいアプリです。

 「OI.Pallete」はいわゆる画像加工ソフトでTG-5と接続して使うものではなく、OI.Shareで転送した写真をトリミングしたり、フィルタかけたり、画像調整をしたり、文字を入れたりするソフトです。気に入れば使えば良いのですが、この手のアプリは世の中に一杯あるので別に必要なければ使わなくても問題ありません(使ってないのでスクリーンショット等は割愛)。

 もう一つの「OI.Track」はGPS機能と合わせて使うものですが、これについては後の項で触れます。

ちょっとだけ作例

 さっそくですが、お正月明けに行った猫魔スキー場に持ち出してみましたり、その後も少し使ってみたので、こんな感じに撮れるよ!という作例を何枚か貼っておきます。

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 裏磐梯猫魔スキー場で撮った一枚。逆光気味ですが、スッキリ綺麗に写っていますし先鋭感も十分。

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 青空はもちろん綺麗に写ります。でもちょっと今まで使ったことのあるカメラとは違った色合いですが。これはOLYMPUSのカラーなのでしょうか? コンパクト機ではそんなの関係ないかな?

 それはともかくハイライトの粘りがほとんど無いあたりは極小ピッチセンサーらしさが少し顔を出してるように思います。

 でも日陰の雪面や雲の質感なんかも綺麗だし、WG-3 GPSで顕著だった周辺減光と周辺の色転びは感じられないし、レンズは基本的に同じ系統だと思うのですが、この差は3年の時間が生み出した熟成なのか、メーカーのチューニングの上手さなのか? あるいは画素数で無理をしていない12Mセンサーの懐の深さなのかも。

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 天候が悪化してガスって来たときに撮ったもの。こういうモノトーンでコントラストと光に乏しいシーンは、写すのが非常に難しいくちゃんと撮れるカメラは少ないのですが、RAWで情報ロスなく記録して後から現像できることも含めて、こういう悪条件への対応力は素晴らしいです。

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 先日江川海岸へ行ったときにも少し撮ってみました。K-1と遜色ない…!とはさすがに言えませんが、結構ちゃんと写りますよね。下の写真は望遠側で感度も高いですが良い感じです。拡大するとさすがにザラザラしていますが、これはRAW現像したものですから、NRはLightroomで調整したものですから、この辺もお好みでどうにでもできると思います。

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 ワイド端で低感度、光がたっぷりあれば全く文句の付けようがありません。でもこういうシーンは今やスマホでも超綺麗に撮れてしまいますよね。

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 それに比べるとテレ端はちょっとディテールが怪しくなってきますが、まぁ問題ないでしょう。逆にスマホでデジタルズームするとこうはいきません。

 なお地平線付近の空気のモヤモヤがちょっと変な感じになってしまいました。青空に気を取られておかしな現像してしまったせいかも。いずれにしろRAWとは言えフルサイズ機のロスレス14bitRAWのような情報量はないので、現像はやり過ぎないことが重要です。

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 夜景も撮ってみました。手ぶれ補正はあまり過信しない方が良さそうですが、F2.0の明るを生かしてISO800で済んでいます。

 レンズ前に分厚くて強度のあるカバーガラスが入ってるせいか、やはりこういう高コントラストなシーンのハイライトは苦手そうで、車のヘッドライトとか滲んでしまってます。でもまぁ見た目の印象としてバランスは良いと思います。

内蔵GPSを使いこなす

 さて、私にとってこのカメラを使う上での大きな注目機能がGPSです。WG-3 GPSでもGPSは使ってきたし、一眼レフのK-3IIやK-1にも内蔵されておりほとんどの場合ONで撮ってるしiPhoneもそう。その結果写真を整理する際にもジオタグは重要な情報として利用しています。

 上で絶賛した通り、TG-5はボディ上面のスイッチ一つでGPSのON/OFFとともにログも同時に記録できるわけで、実際に猫魔スキー場に行ったとき、一日中ONにしっぱなしでログを取ってみました。


 TG-5で記録したGPSログをGoogleマップにインポートするとこんな感じになりました。これでエラーもなく精度も良いし、綺麗にスキー場内をくまなく回った軌跡が記録されていました。

 しかしながら、このようにGoogleマップにインポートするにはちょっと手間がかかります。というのは、TG-5が生成するGPSログはGoogleマップが使用するKML形式ではなく、NMEA 0183形式なのです。なのでフォーマットの変換が必要になります。

 GPSログデータの変換方法は色々ありますが、私は「GPSBabel」というフリーソフトを使ってみました。Windows版だけでなくmacOSとLinux用も用意されています。

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 基本的な使い方はシンプルで、起動したらInput FileにTG-5が生成した*.LOGファイルを指定し、Formatは”NMEA 0183 sentences”を選びます。そしてOutput Fileには出力先を選んで任意のファイル名をつけ、Formatは”Google Earth Keyhone Markup Language”を選び、”OK”ボタンを押すだけ。一瞬で変換は完了します。

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 ちなみにInputもOutputもFormatのリストボックスを開くと、こんなに長大なファイル形式リストが出てきます(これでも画面に全部は収まっていません)。つまり、このソフトはほとんどのGPSログファイル形式を相互に変換できる、かなり自由度の高いソフトですが、少なくとも変換元のログファイル形式がなんなのか、正確に知っておく必要があります。TG-5のGPSログファイル形式については、WEBにもマニュアルにも記載がなく、調べるのに苦労しました。ちゃんと書いておいてほしいものです。

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左:TG-5が生成したログファイル 右:GPSBabelで変換したログファイル

 一応GPSログファイルの中身を見てみるとこんな感じです。左はTG-5が生成したNMEA 0183形式のGPSログファイル。そしてそのファイルをGPSBabelでKMLに変換した結果が右側。細かいことはさておき、Googleマップにインポートするだけならこれで十分です。

 そしてこの右側のKMLファイルをGoogleマップのマイマップにインポートすると、上に紹介したスキーの滑走軌跡が出来上がります。

 ちなみにPENTAXのGPS内蔵カメラ、WG-3 GPSやK-1やK-3IIはKMLが直接生成されるのでこういった変換の手間はありません。

 TG-5の場合はPENTAXのようにそのままGoogeマップで使ってね、と言うことではなく、記録したGPSログを使用するために独自アプリが用意されています。それが上の方で少し紹介した「OI.Track」というアプリです。

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左:マップ表示 中:高度変化表示 右:設定画面

 GPSログを記録した後、TG-5をWi-Fi接続した状態で OI.Track を起動すると、カメラ内にあるGPSログデータの内容を確認することができます。

 「地図」モードでは左のスクリーンショットのようにマップに重ねて軌跡を見ることができます。Googleマップでマイマップを作ってインポートしなくても、とりあえず軌跡を見るだけならこれが一番手っ取り早いかも。

 さらに「標高/水深」モードに切り替えると真ん中のスクリーンショットのように、ログの中から高さの変化だけをグラフにしてくれます。これによるとゲレンデベースはだいたい標高1100mにあって、一番高いところは1450mくらいまで登ったようです。水の中に潜れば同様に水深表示がされるのでしょう。これはスキーとか登山とかダイビングとか、高さ方向の変化があるアクティビティのログとしてはかなり楽しめそうです。

 右のスクリーンショットは OI.Track の設定画面なのですが、この中に「A-GPS」という気になる用語が出てきました。何やらGPSの位置精度を上げる補助データをカメラにロードすることができるようです。このA-GPSデータなるものは時々更新されるらしく、具体的にどんなデータでどういう効果があるのかよく分かりませんが、時々気にして更新しておこうと思います。

 なお、GPS意外にもTG-5には「フィールドセンサーシステム」と呼ばれるセンサーがたくさん入っており、位置情報だけでなく方位や高度、気温などなど色々な情報がExifに記録されます。アウトドア用途のカメラとして、それらもとても便利な機能です。

 その辺のことは id:OKP さんのこちらのブログ記事に詳しいので併せてご覧ください。

これぞスキー用防水カメラの決定版か?

 ということで、さっそく来週から2年ぶりに北海道はニセコへ行ってくるので、このTG-5が大活躍してくれるはず。素晴らしい雪景色と行動ログを記録してこようと思います。

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