酔人日月抄

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PENTAX K-1なんて大したことない:1ヶ月目の使用雑感まとめ

 PENTAX K-1を手に入れてから1ヶ月がたちました。まだたったの1ヶ月、されど1ヶ月。じっくりすべてを知り尽くすにはまだ早いと思いつつ、しかしひとつの区切りなのでこの辺でインプレッションをまとめておこうかと思います。

 ご存知の通り私はPENTAX信者(PENTAXIAN)ですから、Kマウントのフルサイズ機というだけで、製品の詳細はほとんど検討せずにこれは買わざるを得ない、と思って発表日に予約、発売初日に入手した口なので、冷静かつ客観的に他のフルサイズ機と比べてここが○でここは×、みたいな評価ではありません。そんなのこのカメラには意味ないですし。

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 なのであくまでもKマウント機を使ってきた信者目線で、というバイアスがかかったものとなります。かつ気合いを入れて書いたのでかなり愛憎入り乱れ矛盾した長文となっています。

 なお、以下本文中に挿入してある写真はもちろんこの1ヶ月の間にK-1で撮ったものですが、他のエントリーでは使わなかったものを中心に適当に貼っておきました。基本的に特に本文とは関係ありません。

K-1は理想のフルサイズ一眼レフである

 と、いきなり結論を述べてしまいましょう。K-1は私にとって理想的なフルサイズ一眼レフです。これ以外の機能、性能、デザインは考えられません。K-1のいったいどこに不満があると言うのでしょうか? いや、ありません(反語表現。なお個人の意見です)。

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 しかしそれは何と言うか「思い描いていた通りのカメラだった」ということではなく「思いもしなかったカメラだった」という意味を多分に含んでいます。

 と言ってもK-1には何かすごく特徴的なびっくり機能が入っているわけではなく、わりとオーソドックスなデバイスとそれによって実現される機能を丁寧に積み上げたもので、そのバランスとパッケージングが非常に優れているだけです。

 その辺の「バランスの良さ」というのはK-7以来のKマウント機に通じるところがあって、持てる技術をすべて投入した全部入りをギュッとコンパクトなボディに押し込んだ、というあたりが「さすがPENTAX!」と思ってしまうわけです。

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 だから、他社のフルサイズ一眼レフと雑なスペック比較をしたとしても、お値段のリーズナブルさもあって決して見劣りはしないでしょう。でも、恐らくその魅力の一番コアな部分は、既存のKマウントユーザーにしか分からないところにあるんじゃないかと思います。そして実際のところリコーイメージングもそういう売り方(既存ユーザーをターゲットにする)しか今のところはしてないように思います。

 で、そんなPENTAXらしいPENTAXファンのためのフルサイズカメラだと言うのに、なぜ「思いもしなかったカメラ」のか?と言えば、正直なところ私は「PENTAXにここまで出来ると思っていなかった」というのが本音なのです。フルサイズに手を出すというだけでも「ありそうにないこと」だったのに、それが実現した上にこんな素晴らしいカメラに仕上がるなんて、思ってもいませんでした。本当にスミマセン。

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 今までのKシリーズはどちらかというと「素人にはお勧めしない」カメラだったのですが、K-1は依然としてわかりにくい部分や、細かすぎて分かる人にしか分からない部分が多々あるものの、ニコンやキヤノンのフルサイズ機を検討している人に「こういうのもあるよ!」と布教活動したくなる、いや布教活動が可能なカメラだと思います。

 ということで、これでこのエントリーは終了しても良いのですが、一番言いたいことは最後に回しておきます。それまでまずは主要な要素をひとつずつ見ていきましょう。

36.4Mピクセル フルサイズCMOSセンサー

 フルサイズ機がフルサイズたる所以は当然ながら撮像センサーにあります。K-1に搭載されたフルサイズCMOSセンサーは36.4Mピクセル、35.9 x 24mmの画面サイズをもつ正真正銘の35mm版フルサイズセンサーで恐らくソニー製です。

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 画素数については正直なところ「どうでも良い」と思っていました。敢えて20Mピクセル程度に抑えて軽快さを追求するも良し、(可能かどうかはさておき)逆に攻めきって40Mピクセルを越えた超高解像を狙ったなら、それはそれで面白いと思えたでしょう。

 で、実際には間を取って(いやそんな単純な理由ではないことは分かってますが)36.4Mピクセルとなりました。D800/D810とほぼ同じと考えれば、一般的に言って今でもかなり高解像度なほう。おかげで連写速度は4.4コマ/秒と鈍足となり、RAWファイルのサイズは40MBを越えてしまいました。

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 でも良いのです。低感度で得られる溢れんばかりの豊かな階調と、深い色乗りと、高感度でもビクともしないS/Nと先鋭感の全ては、フルサイズ&高画素からくる余裕がもたらしたもの。どんなにつまらない写真でも、思い切り拡大してその緻密な描写を確かめてニヤニヤするのも楽しいものです。(...というピクセル等倍厨への転身 ^^;)

ファインダー

 一眼レフの命ともいえる光学ファインダー。高倍率のファインダーが搭載されるという期待交じりの噂もありましたが、実際は倍率0.7倍でアイポイント21mmと、他のフルサイズ機と比べてほぼ同等で、ごく一般的なスペックに落ち着きました。

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 スクリーンはナチュラルブライトマットIIIで、ピントとボケがよく見える、いかにも一眼レフらしい光学ファインダーです。APS-Cに慣れきっていた身にとっては、フルサイズ化された広いファインダーは見ているだけで楽しくなり、意味もなく覗きたくなります。EVFではこんなことは絶対に起こりえません。

 ただ、APS-Cクロップ枠などを表示するために透過液晶が挟まれたせいか、ふとした瞬間に妙な感じがするのも事実。特に開放F5.6くらいの暗いレンズを付けたときに違和感を感じるような気がします。

 でも良いのです。DFA150-450mmは仕方ないとして、K-1には明るいレンズを使えば良いのです。F2.8以上の大口径専用!ぐらいの勢いで。明るいレンズが生み出す豊かで美しいボケをファインダーの中で見てるだけで満足できます。(「いやシャッター押せよ」という指摘はごもっともです)

オートフォーカス

 PENTAX機に関して何かを語るとき、まるで壊れたレコードのように(って言う表現も相当に古いですが)常に繰り返されるのがオートフォーカスの問題です。そして実際に私が一番心配していたところでもあります。「きっとK-3II並だろう」という予想はことごとく覆され、地道な改善が実を結んでいることが実感できます。

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 例えば、AFポイントの配置が645D/645Zのように、APS-Cに最適化したサイズのまま流用するのではなく、ちゃんとフルサイズのフレームに合わせて配置され直していただけでも相当な驚きでした。そして実際に使ってみると、どのレンズを使ってもAF精度のばらつきがなく、これまで散々苦労させられてきたFA Limitedシリーズでさえバシッと一発で決まるのには感動します。

 動体追従性能に関しては基本的な部分はK-3II並だと思うのですが、それよりも多点オートやセレクトエリア拡大がようやく使い物になったことを考え合わせると、動体を撮るときの難しさは実際のところずっと軽減されたと思います。

 それでも他社の一眼レフや像面位相差を持ったミラーレス機と比べると、AFポイントは少ないしエリアも狭いし、モーター内蔵レンズでも駆動は遅いし、暗所性能もいまや並みになってしまったし、F8対応センサーとかしてないし(そもそもそんなレンズもコンバーターもない)、遅れてる部分はまだまだあります。

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 でも良いのです。合うときにはピタッと合うのですから。そしてピントがよく見えるファインダーがあるのですから。既存のデバイスを使い回した中でよくぞここまでブラッシュアップしたものだと、K-7以来のユーザーの一人としては感慨深いものがあります。(...というペンタ脳)

手ぶれ補正

 K-1で大幅に強化されたのが手ブレ補正。磁気浮上式のセンサーシフト機構をいち早く採用したパイオニアであり、そのSR機構を使ってさまざまな付加機能を生んできたのに、肝心の手ブレ補正はK-3IIでもまだ2軸のみでした。それが今回K-1でようやくオリンパスやソニー並みにジャイロ1軸と加速度センサーが2軸追加され、計5軸になりました。

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 売り文句としては5段分の補正効果があるとされていますが、これも自動車の燃費みたいなもので、偽装だとは言いませんがある程度割り引いて考えなくてはなりません。人によって「ブレ」自体の判定基準も異なるし、極端なことを言えば、そもそもブレない神の手を持つ人にとっては何が変わったのかわからないと言われるかもしれません。その逆に、何をしてもめちゃくちゃブレる人もまた同じ感想を持つかも。

 実際のところK-1の手ブレ補正は非常に良く効きます。36.4Mピクセルもの高解像度でありながら、手ブレで失敗したと感じることがほとんどありません。それは5軸手ブレ補正だけでなく、グリップの良さとか、シャッターショックが小さいとか、高感度に強いからそもそも低速シャッターを使ってないとか、いろいろなことの複合効果なのかもしれません。

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 この比較的小さなボディにフルサイズセンサーとそれをグリグリ動かすパワーを持った手ブレ補正が入っていることは、他社のフルサイズ一眼レフにはないK-1だけの特徴です。FA Limitedのような、今の時代には考えられない小型のレンズや、マニュアル時代の古いレンズを使っても(最悪でも3軸の)手ぶれ補正が効く安心感は、一度依存してしまうとやめられそうにありません。

シャッターフィール

 カタログに表れないけどカメラにとって非常に重要な部分です。一眼レフにとっては特に。ミラーレス機がどんなに進化しても、一眼レフのキレがありつつ上品なシャッターフィールはきっと超えられません。たとえそれがブレを生む原因だったとしても、「一眼レフが好き」という頭の古い頑固カメラおやじ&おばさんは、納得しないでしょう。

 私も某フルサイズミラーレス機を店頭で手に取り、何気なくシャッターを切った瞬間に「これは無理」と思いました。あれはもしかしたら壊れていたのかもしれませんが。

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 PENTAXの上位機のシャッターフィールはもともとキレがありつつも柔らかくて静かなことで定評がありました。K-1もその路線を受け継いでいます。ミラーとシャッターが大きくなった分、音とショックは増えそうなものですが、それでも上品さが失われていないのはボディの重量でカバーしているのでしょうか。

 実は個人的にはK-1を使っていてミラーショックが気になる瞬間がないではありません。それは個体差ではなく、発売前に触ったデモ機でも感じたもの。でも撮った写真がほとんどブレないところを見ると、あのショックは露光後のミラーダウン時のものなのか、あるいはそれも含めて手ブレ補正が効いているのか。それとも自分の手が生み出してる錯覚なのか。

 でも良いんです。気持ちよければ。クイックリターンミラーが動いてファインダーが暗転して、フォーカルプレーンシャッターが切れるという一連の緻密なメカ動作の感触は、一眼レフでしか味わえないもの。

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 いつか一眼レフが絶滅してすべてがミラーレス機になったとき、きっと一眼レフ風のシャッター音を電子音で鳴らし、シャッターフィールを擬似的に再現したと自信満々に謳うカメラが登場することでしょう。そんな本末転倒な未来のカメラを思いながら、K-1のシャッターを切ると、得も言われぬ満足感を味わえます。これが電子音と電子シャッターで再現できるものならやってみろ!と。(...という一眼レフ原理主義脳)

ボディサイズと重さ

 昨年のCP+に登場したK-1のモック(当時はもちろん"K-1"などという名前はついていませんでしたが)から、実機が発表されるに至るまで見てきた印象では、やはりフルサイズ機なだけあって「結構大きいんだな」という印象がありました。それはまぁ、仕方ないよね、と納得していました。

 その印象は今年のCP+で実機を見たりしてもあまり変わらなかったのですが、実際にこの一ヶ月間、自分のK-1を使っているうちに「これって思ったより小さいな...」と思うようになってきました。うん、やっぱり小さいぞ!

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 それは巨大なレンズを同時に買ってしまったことによる錯覚なのかもしれません。確かにペンタ部は押し出しが強くボリューム感あるし、肩の高さも厚みもK-3系のボディと比べるとあるのですが、グリップした感じはあまり変わらないし、FA Limitedなんかをつけてカメラバッグに押し込むと、実際のところK-3IIと取り回しが大きく違うかと言えばそんなことはないわけです。首に下げてもそれほど妙な感じにはなりません。そして写真仲間達と出かけたときに、彼らのD500やD610や6D や7D2と並べて見て、K-1はやっぱり小さいんだ、と確信しました。

 でも重たいんですよね。ボディのみ1kgというのは結構きます。実は最近、K-1で写真を撮った後は右手に何とも言えない痛みが残るようになってきました。それはもともと腱鞘炎(および四十肩)気味であるせいなのですが、歳をとってきた身にはちょっと辛いものがあります。

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 でも良いんです。撮ってる間に気にならなければ。DFA150-450mmみたいな2kg級のレンズを付けて手持ちで振り回しても、撮影中は何も気になりません。スポーツだって後で筋肉痛になることはあるわけですから、そんなもんだと思えばむしろ「昨日はたくさん撮ったなぁ」と満足感に浸れます。(...というポジティブ思考)

スマートファンクション

 K-1で追加された新しい操作系です。機能ダイヤルと操作ダイヤルの組み合わせで、従来はメニューを開かないと操作できなかったような機能がダイヤルで直接設定変更できるショートカット機能です。従来からある二つのダイヤルとグリーンボタン、モードダイヤルで実現されるハイパー操作系とあわせて、新しい操作体系を生み出しています。この便利さは一度慣れるとやめられません。

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 私がK-1の新機能で一番気に入っているのは、実はこのスマートファンクションです。通常は絞り優先で使うことが多いので、機能ダイヤルは露出補正に割り当てていますが、マニュアルにしたときはISO設定に変更すれば良いし、画像転送したいときはWi-Fiにしたり、まだ使ったことないですが、超望遠で動きものを撮る時はクロップか連写速度か、場合によってはSRの切り替えに使うと便利かもしれない、と思っています。

 操作ダイヤルがファインダーを覗きながら回せないとか言われているのですが、これはこれで良いのです。一眼レフなのだからファインダーを覗きながら露出補正ダイヤルを動かす必要はありません。

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 従来の前後ダイヤルとは明らかに違う操作感を持たせ、単純な3ダイヤル化とは違う、微妙な距離感がむしろスマートファンクションの特徴です。こんなものいらん!と無視することも可能。機能ダイヤルに「無効」ポジションがあるところに、このスマートファンクションの絶妙な位置づけと、ハイパー操作系を壊さない配慮が伺えます。

フレキシブルチルトモニター

 K-1の目玉機能の一つ。昨秋にリークされた試作機の写真で一番驚かされたのは捻られた背面モニターの姿でした。横位置時のチルトだけでなく縦位置時のチルトできるという優れもの。三脚に据え付けてじっくりライブビューする時にはとても捗ることでしょう。

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 私は長年「一眼レフに可動液晶はいらない派」でした。その理由はまず「一眼レフなんだからライブビューなんか要らない」というストイックな前提があって、さらにバリアングルやチルト機構を積むと、液晶が後ろに出っ張ったりするのが気に入らない、という言いがかりに近い理由によるものでした。

 K-1のフレキシブルチルトモニターは背後に結構出っ張っています。でもそれを小細工して変にごまかすことなく、堂々とうまく処理してあるとは思います。そして何より、もともと分厚いボディに紛れてもはや多少の出っ張りはどうでも良いとも言えます。

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 だから多分これで良いんです。そんな私でさえ、時代には逆らえず、たまに手持ちでもライブビュー使うし、その場合は圧倒的に便利なのだから。

 ただ気がついたら勝手に液晶が引き出されていたり、チルトしようと思って引き出すと、微妙に捻れて水平が取れなくなるのがどうにも間抜けですが、仕方ありません。時代はこれを求めてるんでしょう。4本のリンク機構が格好いいから「許してやるか」と思えてきます。

レンズ

 オートフォーカスと並んでこれまたPENTAXの弱点として必ず挙げられるレンズラインナップ。歴史的経緯も含めて、レンズについて語りはじめたら止まらないPENTAXファンは沢山いることでしょう。K-7とDA21mmからこの世界に入った私なんて、Kマウントレンズを語る資格もないぺーぺーに過ぎません。

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 なんだかんだでK-1に合わせて一応大三元の3本に、普通の標準ズーム、そして超望遠ズームを揃えてきました。あとはDAレンズとフィルム時代からディスコンされずに残っているいくつかのFAレンズがある上に、さらにそれ以前の昔のレンズは山ほど世の中に出回っています。Kマウントの旧レンズ界隈はK-1のおかげでとても盛り上がっているところ。みんな最新のDFAなんて本当は要らないんじゃない?と錯覚しそうになります。

 だからレンズはこれで良いんです。2強並のラインナップを微々たるシェアしか持たないPENTAXに求めるのは筋が違います。昔とはもう状況が違うのですから。もしレンズの少なさに愛想を尽かしてニコンに乗り換えたところで、Fマウントには77mmF1.8も43mmF1.9もないじゃないか!と思うに違いありません。

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 だから数少ない最新レンズと山ほどある旧レンズを上手く組み合わせて自分なりのシステムを作りつつ「ろくなレンズがねぇなぁ」とぼやきながら、高解像度なセンサーで忠実に再現された収差を楽しむのがK-1ユーザーの正しい作法です。

その他良いところ

 その他にもWi-Fiは便利だし、GPSも今や私には欠かせない機能。この両方を内蔵しているカメラってそんなに多くありません。まさに全部入り。LED大好きな最近のPENTAXらしいアシストライトは、今のところ役に立ったことがありませんが、アウトドアモニターは単純なことながらとても秀逸で何度か使いました。十字キーの一等地にあったフラッシュ設定をメニューの奥に追いやって、こんな機能を代わりに入れてくるとはある意味英断だと思います。

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 そういえば目玉機能の一つリアルレゾリューションを全然試していません。36.4Mピクセルの4回露光から得られる映像の先鋭感と広ダイナミックレンジはすごいらしいのですが、なんかもうそこまでしなくても良いんじゃない?的な感じで使う気があまりありません。

 事前に盛り上がっていた動体補正は、実はOFFに出来ることがK-3IIに対する新しい部分で、手持ち出来ないとか木の枝みたいな細かいパターンに対応できないことに代わりはないみたいですし。気が向いたら、ぴったりなシーンを見つけたら試してみようと思います。

ダメなところ

 で、ここまでべた褒めもしくは「これで良いんだ」と自分を納得させるばかりでしたが、逆に「これはダメだ」と思うところがあるかと言えば、あまりないんですよね、本当に。いわゆる認知バイアスがある前提で考えても、あまり不満点が見つかりません。強いて挙げるならマイク端子の蓋がなぜか自然と浮いてきて外れてしまうことくらい。動画機能とかなくなってしまえば良いのに(暴言)。

 あとせっかくの透過液晶によるグリッドや水準器の表示は、背景が暗いシーンでは見えなくなってしまうのが不便です。ファインダー内を照らす照明ボタンか、カスタムメニューで一定の明るさを下回ったら自動的にファインダー内照明がONになる機能が欲しいです。まぁ、マウント脇のAFモードボタンで出来るんですけどね。

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 あと、SIGMA製の一部レンズのマウント外縁がボディに干渉する問題が発覚していますが、私は今はもうSIGMAレンズを持ってないし、欲しいと思えるレンズもないのでどうでも良いです。

 修理に関するSIGMAの対応が良すぎると評判になってますが、実際のところPENTAXが建前は建前として、足りないレンズラインアップをサードパーティが補ってくれていることに頼ってる部分があるという論に私は乗らないし、そもそも今の時代、様々なレンズ情報をボディ側とやりとりして収差補正したりAEやAFの性能を向上させている状況では、リバースエンジニアリングに頼ってで作られたレンズなんてそもそも信用ならんな、と思っています(個人の意見です)。

今後の抱負

 結論はもう冒頭に書いたので。ここでは今後の抱負を述べておきたいと思います。

 メーカーが公言しているようにK-1はある程度長い時間かけて育てていく製品だそうで、ファームウェアアップデートによる新機能追加や動作の改善を継続的にやっていくそうです。GRのような位置づけになるなら、それはユーザーとしてもメリットがあることで、じっくり時間をかけて長いこと使い込んでいこうという気になれます。それまでに新しいカメラが欲しい病が出たら、その気持ちはレンズにぶつければ解決するでしょう。

 で、以前話題にしたレンズラインナップ計画ですが、予定は微妙に狂って、現時点では以下の図のようになってしまいました。
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 DFAレンズはすっぽり標準域が抜け落ちるというメチャクチャなラインナップ。計画性の無さが露呈しています。

 でも良いんです、これで。K-1には完全無欠で優等生な標準ズームより、少し癖のある変なレンズが似合うと思います。今は財政的にも精神的にもいろんな意味で力尽きたので、しばらくはレンズ欲しい病は再発しないでしょう。ていうかしたら困る...(A^^;

 ちなみにAPS-CのK-3IIは取っておこうと基本的には思っているのですが、もしかしたらいらないかも?とちょっとだけ思い始めています。いずれにしろDAレンズは少し整理して、いよいよ18-135mmと60-250mmは手放そうかな、と考えているところです。

K-1を1ヶ月間使ってみて思ったこと...

 さて、最後にちょっと変なことを書いておきます。しかしながらこれが今回一番書きたかったことで、私のPENTAXに対する偏愛を良く表していると思います。

 と言うのは、私はもしかしたら「このK-1が最後のPENTAX製"フルサイズ"一眼レフになるかも?」と心のどこかで、わりと本気で覚悟しています。歴史を紐解けば、フルサイズデジタル一眼レフ機を出したのを最後に、力尽きてデジタル一眼レフを止めてしまったメーカーは思い出すだけで二つほどありますし、またフルサイズを出すまでもなく止めてしまったメーカーも二つ。その結果現時点では一眼レフメーカーはPENTAXとNikonとCanon(とSIGMAも?)しか残っていません。

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 K-1はPENTAXファンが待ち望んだカメラであり、今は予想以上のペースで売れているようですが、その需要が一巡したらどうなるのか? 新規ユーザーをじわじわ獲得していくのか? あるいは今後フルサイズ一眼レフの市場が伸びていく?のかどうか?

 その辺のことは私は知るよしもありませんが、常識的に考えて特に後者はありそうもないことです。K-1という製品名は15年前から決まっていた一方で、もう後はないよと言う暗示のような気さえしてきます。そんなことを中の人たちが思ってるはずはないのですが。

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 でもそういう思いは今に始まったことではなく、実はK-3を手にした辺りからいつも「これが最後なのかも?」と思いながら使っています。あまりにも出来が良すぎるカメラを手にした時に感じる「これぞ究極のKマウント機だ!」という感動の裏返しなのだろうと思っています。

 ですから、実のところネガティブな気持ちだったり、悲観をしてるわけでは決してなく、結構清々した気持ちで「もうカメラはこれで良いよね」という思いで、何だったらもう一台買ってもおいても良いかもと思いながら、この素晴らしいカメラが壊れるまで写真を撮ることを楽しんでいきたいと、そんな風に思っているところです。

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