酔人日月抄

東京下町に暮らす写真とPENTAXとスキーと時代小説とお酒とプジョーを愛するある男の日常

SIGMA 18-35mmF1.8 DC HSM総集編

 8月から約1ヶ月間、みんぽすさんよりお借りしていたSIGMA 18-35mmF1.8 DC HSMを使っていました。色々イベントの多い夏でしたが、標準域はほとんどこれ一本で過ごしてみました。そのスペックが示すように、非常に特徴的で面白いレンズでしたので、返却したのを機にその使い心地や性能についてまとめておこうと思います。

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 以下、特に本文と関係ない場合が多いですが、これまでのエントリーでは使わなかった写真を中心に貼っておきます。


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どんなレンズ?

 まずは基本のおさらい。このレンズはAPS-C専用設計の約2倍の標準ズーム。しかし18-35mmの全域でF1.8というとてつもない明るさを持っています。その代わりと言っては何ですが、全長121mm、フィルター径77mm、重さ810gという巨体となっています。


 その辺は上のファーストインプレッション記事にまとめてあります。

画質:◎


 そんな素晴らしいスペックを持つレンズですが、開放からちゃんと使えるの?とか、サードパーティ製であるが故に、デジタル収差補正が使えないけど(PENTAXに限らず他社でもそうですよね?)どうなの?とか、17枚もレンズを使っていて逆光耐性はどうなの?とかとか、色々と不安要素はありました。

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 1ヶ月使ってみて感じたことは、撮れる絵に関すしては「全く問題はない」どころか、「開放から素晴らしい」と言っても過言ではないと思いました。

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 強いて言えば、画面周辺部でマゼンタとグリーンの縁取りが少し見られる(絞っても消えない)のと、ワイド側で樽型のゆがみが感じられるくらい。これらはデジタル補正していないことを考えれば十分優秀な範囲だと思います。なんなら、あと処理で修正すればいいや、って位のものです。

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 開放のピントの薄さは当然として、ピントの合った部分はキリッと解像するあたりはシグマらしいと言えるのかも。ボケも滑らかでズームレンズと思えば悪くありません。いや、さすが最新設計のレンズで、少し古い設計の単焦点レンズより綺麗です。

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 もともと疑ってかかってたせいかもしれませんが、逆光耐性も見事です。厳しい光線状態になるとフレアっぽくなってコントラストが落ちる感じはしますが、目立ったゴーストが出ないのは見事です。18mm(フルサイズで28mm相当)程度の画角ですし、大柄なしっかりしたフードが付いているおかげかも知れません。

AFやAEの相性


 私はPENTAXユーザーですので、今回お借りしたのはもちろんKマウント版。ほとんどK-3につけて使ってみました。なので、以下はごく限られた範囲の相性の話になります。

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 まずはAEですが、過去使った経験のあるシグマレンズはいずれも+0.7段くらいのオーバー傾向が感じられました。このレンズでもややオーバー目に感じることがあるのですが微妙なところです。

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 そもそもK-3のAE特性をまだ完全に把握しきっていないところですので。ただし、明らかにオーバーになることがごくたまにありました。RAWだったらどうか分かりませんが、JPEGでは後調整が利かない範囲。さらに1枚は完全に白飛びしていました。特に難しい条件ではなかったはずなのに。

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 もうひとつ感じられたのは黒浮きです。これがなぜシグマのレンズに限って感じられるのかは分かりません。純粋に光学的な特性なのか、なにかレンズ情報の互換性の問題なのか、あるいは気のせいなのか?

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 AFに関しては精度、速度ともに問題ありませんでした。コントラストAFもちゃんと動きましたし。精度に関してはUSB DOCKで最初にしっかり調整しましたし、あとはボディ側の性能もあります。しかし、昔のサードパーティ品にありがちな、不安定さみたいなものは感じません。

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 またレンズの性格上、コンティニュアスAFによる動態追従みたいなことはやってないので、その辺の動作は分かりません。


 USB DOCKでピンと調整をやってみた記事がこれです、結局最後までこのときの調整のまま撮りました。

大きさと重さ


 最初から分かっていたことですが、このレンズの一番の欠点(と言ってしまえば元も子もありませんが)は大きさと重さです。K-3と合わせると1600gオーバー。レンズ長もバッグにしまうときなどに地味に効いてきます。

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 でもまぁ何とかなります。もしもの時のための標準ズーム、ということで使わないとは思うけど念のため持って行こう... という気にはなれませんが、これ1本で撮ってこよう、という気にさせてくれるレンズですので。

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 いや実際のところ、たいていの場合はこのレンズと、FA77mmF1.8があれば事足りるような気がします。でも、それだったら単焦点レンズを3本持つ(例えば、15mm、31mmまたは35mm、77mmなど)のと、システムの重さ的には変わりません。レンズ交換の手間はありますが、取り回しはずっと楽になります。

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 いずれにしても、もしこのレンズに興味があるなら、標準ズームとして手に入れようかと思って居るなら、是非いちどは実物を見て、触ってからにした方が良いと思います。大きさ重さが許容範囲かどうかは人それぞれですので。

まとめ


 ということで、所謂「性能」に関しては機体を十分に上回る、素晴らしいレンズでした。あまり上には書きませんでしたが、ボケが綺麗なのが印象的で、これなら十分にこのクラスの単焦点レンズの代わりになる、と思います。

 ただし、何度も書きますが、大きさと重さが受け入れられるなら、です。で、おまえはどうなんだ?と問われれば... ギリギリアウトかな...と思っています(^^; これならFA31mmF1.8でいいかなと。

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 でも18mmくらいの広角大口径って、Kマウントだけでなく他社にもないですよね、そこがこのレンズの一番美味しいところ、と思います。

関連エントリー

 以下、SIGMA 18-35mmF1.8 DC HSMで撮った写真を使ったエントリーです。


 富岡八幡宮例大祭の各町御神輿連合渡御を撮りました、ちょっと短すぎて苦労しました。それに御神輿に近づきすぎると水を被る危険があるので、防滴仕様ではないこのレンズの場合気を遣います(もちろん借り物ですし)


 仲見世から浅草寺をお参りして、花やしき前を通り千束のお寿司屋さんへと散歩した道のりで撮った写真です。こういうお散歩スナップには、最適なレンズだと思います。


 姫路へちょっと旅に出たときのエントリーです。観光名所でなにも考えずパチッとシャッターを押してただけの写真ばかりですが、本人的には旅の内容とともにとても満足しています。この日は歩き回り、特にこのレンズの特長を生かした写真は撮れませんでしたが、大きさ重さにめず歩き回れた、というのが大きいです(^^;

 実はこれだけではありません。




 特にレンズに関するレビューの形式は取りませんでしたが、これらの焼肉の日に関わる飲み食いの記録もこのレンズで撮ったものです。最短撮影距離も十分短く、テーブルフォトも十分にこなしてくれます。標準ズームとしては重要な部分です。

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 また、このレンズで撮った写真はすべてFlickrのアルバムにまとめてあります。