酔人日月抄

東京下町に暮らす写真とPENTAXとスキーと時代小説とお酒とプジョーを愛するある男の日常

WG-3 GPSはスキー用カメラの決定版となるのか?

 昨年末に購入したPENTAX WG-3 GPSですが、年末年始に安比高原とアルツ磐梯に早速持って行き、ゲレンデへ実践投入してみました。カメラを買うと普段はとりあえず「買ったよ!」だけのエントリーをしてしまうのですが、このカメラは実用品として手に入れたこともあり、大体感覚が分かってきたところで、遅ればせながらのファーストインプレ・レビューです。スキー場で使うカメラとしての視点を中心に書いています。

IMGP7796.jpg
 ペンタックスの防水カメラを使うのはOptio W60、Optio W90と来て3台目となります。なお、色はパープルとグリーンしか選べなかったので、消極的にグリーンにしました。

外観

 まずはWG-3 GPSの外観を眺めてみましょう。

IMGP7795.jpg
 箱に入っていた主な内容物はこんな感じです。本体に電池は良いとして、充電器は付属せずACアダプターとケーブルが付いています。また、W/WGシリーズの伝統としてストラップは幅広でカラビナ付きです。電池はDL-I92という型番で、でわずか925mAh。W/WGシリーズの大きな欠点だった電池の持ちはどうなんているでしょうか?

 充電は本体に電池を入れたままACアダプタ接続でやるタイプです。充電ケーブルはACアダプタ側は普通のUSB Aタイプで、PCからの充電も可能。ただしカメラ側はI-USB7という独自コネクタなので、他の汎用USBケーブルで代用できません。アップル製品じゃあるまいし、今時何でこんな変なコネクタ規格使ってるんでしょう?なお、充電はQi規格のワイヤレス充電にも対応しているそうです。どうせならその充電器を同梱して欲しかったです(高くなりすぎるか^^;)

 もう一つ、写真右下のリングは、顕微鏡モード時にレンズ周囲にはめ込むマクロスタンドです。装着するとトップのような写真になります。このまま被写体の上にカメラを置くと超マクロ写真が撮れるというもの。レンズ前1cmどころではなくて3mmくらいです。

K3PS0963.jpg
 WG-3/WG-3 GPSの特徴はなんと言ってもレンズです。ワイド端が25mm相当の画角で開放F値がなんと2.0と、防水カメラとしては非常に明るいのです。テレ端は100mm相当でF4.9。しかもW/WGシリーズでは初のセンサーシフト式手ぶれ補正入り。ようやく普通に使えるコンパクトカメラになりました。レンズはインナーズーム式でレンズ前には保護ガラスが付いているだけでレンズバリアもありません。可動部がないのでその点で信頼性が非常に高いボディデザインです。

 しかしそのサイズと重量はコンパクトではありません。仕様表によるとサイズは125×64.5×32mm、重さは239g。昨シーズンまで使っていたW90(の記憶)と比べると、一回り大きく重くなっているように感じます。また、何のためか分かりませんが、カメラ前面のレンズ脇、フラッシュ発光部の下にモノクロの液晶表示が付きました。普段は時計が表示されているだけです。

IMGP7789.jpg
 背面です。液晶は3.0インチの46万画素。アスペクト比が16:9ののようです。4:3の普通の写真を撮るときは両側は黒帯になり、しかも撮影情報なども無造作に配置され、このワイドアスペクト比を全く生かしていません。しかも私はどんなカメラでも通常、一眼レフに合わせて3:2アスペクト比に設定するのですが、なんとこのカメラで設定可能なアスペクト比は4:3か16:9か1:1だけとなっています。そんなバカな!

 気を取り直して、操作ボタン類は従来と大きく変わらず。ボタンは押しやすく工夫されていますが、サイズはそれほど変わらないので、スキーのグローブをしたまま操作するのは無理。シャッターボタンは問題ありませんが、同様に電源のON/OFFもやや苦労します。レンズが繰り出されたりしないのだから、カバンの中で間違ってONになる危険性を承知の上で、もっと押しやすい電源ボタンにして欲しいところです。操作ボタンはこれ以上仕方ないと思います。スキー中の撮影ではまずいじることないのでそれは構いません。

IMGP7793.jpg
 ボディ底面の電池およびSDカードスロットの蓋は、二重ロック式になっています。この写真の状態(黄色が見えている状態)は、ロック解除状態です。ロックされると両方とも黒くなります。やはりここから浸水する事故が多いのでしょうか? もちろんパッキンが劣化したら、ロックも意味ありませんが。

IMGP7794.jpg
 蓋を開けた状態。電池とSDカードは良いとして、その脇に見える二つのコネクタですが、シルバーの方が映像出力のためのHDMIコネクタ、金色の方が充電用の独自形状USBコネクタです。慣れるまでは紛らわしいです。

IMGP7799.jpg
 さて、WG-3 GPSにはその名の通り、GPSに加え気圧センサーと地磁気センサーも内蔵されています。地磁気センサーを利用して方位磁石を表示した状態です。ついでに気圧センサーをONしたので、高度も(0mと)表示されています。アウトドア用途のおまけ機能としては面白そうですね。

スクリーンショット 2014-01-21 22.15.02
 それより私にとって重要なのはGPSのほう。今まで使ったことのあるGPS内蔵カメラと比べるとコールドスタート時の衛星補足は非常に早くなりました。屋外にいれば小まめに電源OFFしても、殆どの写真にちゃんとジオタグが付いています。更新頻度も十分早いようです。

 上に貼ったスクリーンショットは、アルツ磐梯スキー場で撮った写真の位置情報をFlickr上で地図にマッピングしたものです。精度良く、ちゃんとゲレンデ上のどこで撮ったか写真ごとに分かるようになっています。移動軌跡も記録できるのですが、それはまだちゃんと使っていません。次回以降の宿題にしたいと思います。

 ということで、概ねGPS機能には満足なのですが、ON/OFFがメニューの非常に奥深くにあることだけが残念なところ。GPSは本体電源OFF時も定期的に測位し電池を消耗するため、使うときだけONにしないといけない(スキーをしている間だけONにする)わけですが、その操作がいちいちが非常に面倒なのです。GPSのON/OFFに関しては専用ボタンを付けるくらいにして欲しいところです。

作例

 「作例」というにはおこがましいのですが、安比やアルツで撮った写真の一部です。こんな感じに撮れるカメラです。

IMGP0121.jpg
PENTAX WG-3 GPS, P mode, 1/200sec, F13, ISO125, AWB, 9.6mm

IMGP0274.jpg
PENTAX WG-3 GPS, P mode, 1/1500sec, F7.9, ISO125, AWB, 4.5mm

IMGP0086.jpg
PENTAX WG-3 GPS, P mode, 1/200sec, F7.9, ISO125, AWB, 4.5mm

IMGP0421.jpg
PENTAX WG-3 GPS, P mode, 1/1000sec, F7.9, ISO125, AWB, 4.5mm

 とまぁ、悪くはないようです。が...

IMGP0006.jpg
PENTAX WG-3 GPS, P mode, 1/200sec, F7.9, ISO125, AWB, 4.5mm
 実際はこう撮れてしまうことがしばしば。悪天候の雪景色は露出の面でもホワイトバランスの面でも写真を撮るには非常に難しいシーンです。しかし、こんなに暗く、こんなに青くなってしまうあたりは、やはり従来のW90やそれ以前からあまり変わっていないようです。普通のコンパクトカメラならいざ知らず、スキーも恐らく視野に入ってるであろう、この手の防水カメラとしてはもう少し何とかならないのだろうか?といつも思っています。

IMGP0006-2.jpg
 上の写真をLightroomで調整するとこの程度には簡単に修正できるので、まぁ良いのですが。少し前のカメラでは調整の余力も全くないひどい絵になったものもありましたから。

 と言っても、JPEGのまま大幅に色味と明るさ、コントラストをいじってしまってるので、本当のところは色々情報が欠落して、所謂「画質」は悪くなってるのでしょうから、本当は最初からもう少しちゃんと(記憶色で)写って欲しいものです。そういえば、シーンモードに「サーフ&スノー」と言うのがあるようなので、今度それを試してみようかとも思います。

IMGP0054.jpg
PENTAX WG-3 GPS, P mode, 1/45sec, F2.8, ISO400, AWB, 4.5mm
 一方、夜の宴席での写真はなかなか侮れません。微妙な人工光源でもそこそこ期待通りに写りますし、レンズが明るいことも手ぶれ補正が入ってることも、色々助かります。
 
 ということで、描写性能は今ひとつと思ってるのですが、今のところ防水カメラでGPS付きで... と考えていくと、私的にはこれしか選択肢がありません。なんとか使いこなしていきたいと思います。

 ちなみに心配した電池ですが、気温の低いゲレンデででも、一日過ごすして写真を撮るには十分です。もちろんGPS込みで。心配なら予備電池が1個あれば完璧でしょう。

おまけ:顕微鏡モード

 W90にも付いていた機能なのですが、使ったことがありませんでした。せっかくなのでちょっと試してみました。

IMGP0436.jpg
 マクロスタンドを装着し、顕微鏡モードを選んで対象物の上にかぶせてみます。レンズ周囲の白色LEDが灯るので、照明とか影とか考える必要はありません。で、これは千円札の一部。すごいですね、これ。

 顕微鏡モードにすると自動的にアスペクト比が16:9になります。恐らく4:3のままだと四隅がまともに写らないのかもしれません。実際、16:9でもかなり流れています。

IMGP0440.jpg
 平面物ではなくてこうやって立体物を撮る方が使い道があるかも。顕微鏡モードと言うよりは単なるマクロとして。LED照明付きというのがなかなか便利です。このマスコットは親指くらいのサイズですが、この写真によって、名札が付いていることにはじめて気がつきました。

関連エントリー

2014年のお正月はアルツ磐梯で新春初滑り - 酔人日月抄2014年のお正月はアルツ磐梯で新春初滑り - 酔人日月抄

お正月休み最後の土日に福島県のアルツ磐梯スキー&...

安比高原で2013-2014シーズンの初滑り:後編 - 酔人日月抄安比高原で2013-2014シーズンの初滑り:後編 - 酔人日月抄

前編からの続きです。2日目の土曜日、朝のうちはどんよりしてガスっていた天気も回復しつつあり、あたりは明るく、雲も切れ間が目立つように...

安比高原で2013-2014シーズンの初滑り:前編 - 酔人日月抄安比高原で2013-2014シーズンの初滑り:前編 - 酔人日月抄

岩手県は安比高原スキー場へ初滑りに行ってきました...