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酔人日月抄

東京下町に暮らす写真とPENTAXとスキーと時代小説とお酒とプジョーを愛するある男の日常

2013年F1第15戦 日本GP観戦記:決勝

F1 写真 PENTAX K-30 SIGMA

 土曜日編からの続きです。明けて日曜日はやはり快晴。気温はぐっと下がって秋の空気です。3日とも快晴に恵まれるのはこれで3年連続。決してこの時期の天候が安定しているわけではなく、うまいこと台風と台風の狭間になるという強運ぶりでした。F1ファンには晴れ男、晴れ女が大勢を占めているのかもしれません。

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Red Bull Renault RB9, Sebastian Vettel /PENTAX K-30, SIGMA APO50-500mmF4.5-6.3 DG OS HSM, 1/125sec, F10, ISO200, -0.3EV, AWB

 さて、日曜日に予定されているセッションは決勝のみ。それも午後三時にスタートです。それまではサポートレースやらいろいろなイベントがありますが、総じて暇でゆったりと過ごせる時間になります。

 昨日までとは少し違って、いかにも決勝日というような緊張感とともにお祭り気分も盛り上がっています。この雰囲気を味わうために朝早くからたくさんのお客さんが既に鈴鹿サーキットに訪れています。私たちも開場と同時にゲートをくぐりました。

 まず向かったのは例年通り、ダンロップコーナー脇のEスタンド上部です。ここの土手がカメラマンエリアに指定されています。山の上といった風情でコースを見下ろす形になるのですが、見晴らしが抜群で決勝を観戦するにはとても良い場所です。

 ここに陣取り、飲み食いしながらサポートイベントを見つつ決勝を待ちます。

レジェンドF1 デモンストレーションラン

 サポートレースとしてスーパーFJとポルシェカップが午前中に行われたあと、午後からはいよいよF1関係のイベントが始まります。まず一つ目がレジェンドF1デモ走行。一瞬で終わってしまうのですが、これ毎年結構楽しみにしています。

 今年は中嶋親子そろい踏みで、計4台の古いF1マシンが走りました。

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Lotus Honda 100T, Satoru Nakajima /PENTAX K-30, SIGMA APO50-500mmF4.5-6.3 DG OS HSM, 1/200sec, F9, ISO100, -0.3EV, AWB
 まずはお父さんの中嶋悟。ドライブするマシンはロータス100T。1988年のマシンでホンダの1.5Lターボを積んでいます。平べったいですね。

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Lotus Judd 101, Daisuke Nakajima /PENTAX K-30, SIGMA APO50-500mmF4.5-6.3 DG OS HSM, 1/200sec, F8, ISO100, -0.3EV, AWB
 次は中島家次男、中島大祐。マシンはロータス101。去年も一昨年も走っていたマシンです。ジャッドのV10を積んだ1989年もの。

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Tyrrell Ford 019, Kazuki Nakajima /PENTAX K-30, SIGMA APO50-500mmF4.5-6.3 DG OS HSM, 1/200sec, F13, ISO100, -0.3EV, AWB
 そして今年の目玉はこれ。ティレル019。ハイノーズ空力マシンの元祖で1990年製。このマシンがかっこよくて大好きでした。この日乗っていたのは長男の中嶋一貴です。ホンダエンジンを積んだティレル020ではないところが分かってるなぁと思いました。

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McLaren Honda MP4/6, Takuya Izawa /PENTAX K-30, SIGMA APO50-500mmF4.5-6.3 DG OS HSM, 1/200sec, F10, ISO100, -0.3EV, AWB
 そして最後がマクラーレン・ホンダMP4/6。セナとベルガーが乗っていたマシンでホンダのV12を搭載しています。確かにこいつだけ音が違っていました。いわゆる「ホンダミュージック」と言うやつだと思います。この時代のエンジンに比べると、現在の2.4L V8エンジンはがさつな音に感じます。ちなみにこの日このマシンをドライブしたのは伊沢拓也です。

ドライバーズパレード

 そしてレースの1時間半前 いよいよドライバーズパレードが始まります。鈴鹿名物となった、クラッシックカーに一人ずつドライバーを乗せてのパレードとなります。全員を紹介したいところですが、うまく撮れなかったドライバーもいるので、超ダイジェスト版です。

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Mark Webber /PENTAX K-30, SIGMA APO50-500mmF4.5-6.3 DG OS HSM, 1/200sec, F8, ISO200, -0.3EV, AWB
 先頭はポールポジションを取ったマーク・ウェバー。乗ってるクルマは分かりません。スミマセン。パレード中はマーシャル達がコースサイドでフラッグを振ります。

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Sebastian Vettel /PENTAX K-30, SIGMA APO50-500mmF4.5-6.3 DG OS HSM, 1/200sec, F8, ISO100, -0.3EV, AWB
 次はセバスチャン・ベッテル。ここ数年かならず先頭だったのですが、今年は二番目に登場です。飲んでいるのはレッドブルでしょうか?

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Romain Grosjean /PENTAX K-30, SIGMA APO50-500mmF4.5-6.3 DG OS HSM, 1/200sec, F8, ISO100, -0.3EV, AWB
 見事セカンドロウを獲得したロマン・グロージャン。昨年の汚名返上となるでしょうか。

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Nico Hulkenberg /PENTAX K-30, SIGMA APO50-500mmF4.5-6.3 DG OS HSM, 1/200sec, F8, ISO100, -0.3EV, AWB
 後半戦に入って急激に調子を上げてきたザウバーのエースドライバー、ニコ・ヒュルケンベルグ。鈴鹿は2年ぶりです。

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Kimi Raikkonen /PENTAX K-30, SIGMA APO50-500mmF4.5-6.3 DG OS HSM, 1/200sec, F11, ISO100, -0.3EV, AWB
 トレードマークのツバが真っ平らなキャップを目深に被り、何やら音楽を聴いてるらしく、全く観客に愛想を振りまかないアイスマン、キミ・ライコネン。日本では大人気です。この写真、激しくブレてしまいました。スミマセン。

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PENTAX K-30, SIGMA APO50-500mmF4.5-6.3 DG OS HSM, 1/500sec, F7.1, ISO100, -0.3EV, AWB
 パレードが終わってパドックに戻ってきたあたりでは、報道関係者でごった返しています。その中をウェバーとベッテルが歩いている姿が分かるでしょうか?さらに左の方には黄色いマイクを持ったニキ・ラウダの姿も見えます。その向こうはもしかしたらマーティン・ブランドル?

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Mercedes SLS/AMG /PENTAX K-30, SIGMA APO50-500mmF4.5-6.3 DG OS HSM, 1/125sec, F9, ISO100, -0.3EV, AWB
 決勝前のイベントはこれで終了です。あとはレース開始を待つばかり。インストレーションが始まるのがレース開始のおよそ30分ほど前。その前にはコースインスペクションが行われます。セーフティカーとして使われるこのメルセデスSLS/AMGは、ものすごく速いのです。世界一のドライバーズ・サーキットを楽しんでるかのよう。

決勝

 そして午後3時。フォーメーションラップがスタートし、いよいよレース開始です。少し日が傾いた夕方の雰囲気で行われるレースは鈴鹿名物となりつつあります。

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Lotus Renault E21, Romain Grosjean /PENTAX K-30, SIGMA APO50-500mmF4.5-6.3 DG OS HSM, 1/160sec, F7.1, ISO100, -0.3EV, AWB

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Red Bull Renault RB9, Mark Webber /PENTAX K-30, SIGMA APO50-500mmF4.5-6.3 DG OS HSM, 1/125sec, F7.1, ISO100, -0.3EV, AWB

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Red Bull Renault RB9, Sebastian Vettel /PENTAX K-30, SIGMA APO50-500mmF4.5-6.3 DG OS HSM, 1/125sec, F13, ISO200, -0.3EV, AWB
 私が見ていた場所からは、音は聞こえるもののスタートから1コーナーまでの状況はよく分かりません。しかし遙か遠くに見える2コーナーからS字にかけて、黒いマシンが先頭でやってくるのが見えました。キミか? いやグロージャンだ! その意外な展開に周囲はいきなり盛り上がります。なんだか面白いレースになりそうです。

 しかも、すぐ後を付いてくるレッドブルの2台にすぐに追いつかれるどころか、少しずつギャップを稼いでいきます。ウェバーのアンダーカットにすかさず反応し、1回目のタイヤ交換を終えた時点でもトップを守り、もしかしたらもしかするかも?という展開になりました。

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Mercedes F1 W04, Lewis Hamilton /PENTAX K-30, SIGMA APO50-500mmF4.5-6.3 DG OS HSM, 1/160sec, F7.1, ISO100, -0.3EV, AWB
 スタートで接触してリアタイヤを壊してしまったハミルトン。最後尾でレースに復帰したものの、結局リタイアしてしまいました。レッドブルと渡り合えるのはこの人だけかも?と思っていたのですが。

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Lotus Renault E21, Lotus Renault E21, Kimi Raikkonen /PENTAX K-30, SIGMA APO50-500mmF4.5-6.3 DG OS HSM, 1/160sec, F7.1, ISO100, -0.3EV, AWB
 予選ではまたもや振るわず、9番グリッドからスタートしたキミ・ライコネン。堅実に少しずつ順位を上げていって、最終的には5位に入りました。相変わらずレースの巧さが光りますが、今回ばかりはグロージャンに完敗。

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McLaren Mercedes MP4-28, Jenson Button /PENTAX K-30, SIGMA APO50-500mmF4.5-6.3 DG OS HSM, 1/125sec, F9, ISO200, -0.3EV, AWB
 10位スタートで9位フィニッシュという、ある意味今年のマクラーレンらしいリザルトとなったジェンソン・バトン。アロンソやライコネンといった元チャンピオン達とバトルしていたのは面白かったのですが、如何せんこの順位では悲しいものがあります。でもマクラーレンのシルバーの車体は、西日の鈴鹿にはとても綺麗に輝いて映えています。

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Toro Rosso Ferrari STR8, Jean-Eric Vergne /PENTAX K-30, SIGMA APO50-500mmF4.5-6.3 DG OS HSM, 1/160sec, F10, ISO200, -0.3EV, AWB
 昨日、ブレーキトラブルによりマシンが火を噴き、予選をまともに戦えなかったベルニュ。マシンはしっかりと修理され、ちゃんとレースを走っていました。17位スタートで12位フィニッシュです。

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PENTAX K-30, SIGMA APO50-500mmF4.5-6.3 DG OS HSM, 1/500sec, F5.6, ISO200, -0.3EV, AWB

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McLaren Mercedes MP4-28, Sergio Rerez /PENTAX K-30, SIGMA APO50-500mmF4.5-6.3 DG OS HSM, 1/50sec, F14, ISO100, -0.3EV, AWB

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Mercedes F1 W04, Nico Rosberg /PENTAX K-30, SIGMA APO50-500mmF4.5-6.3 DG OS HSM, 1/50sec, F8, ISO100, -0.3EV, AWB
 現地で観戦しているとなかなかレースの全体像がつかみにくいものですが、長年の経験に加え、iPhoneのライブタイミングアプリや大型スクリーンの進化によって、今年はレース状況を良く理解しながら観戦することが出来ました。特にピットインによって見かけの順位が時々刻々変わっていきますし、そこには各チームの作戦が見え隠れするもので、それが分からないと何が起きているか分かりづらいものです。

 今回のレースのポイントは2回目のピットタイミングだったと思います。1回目のピットインでアンダーカットに失敗したウェバーは、2回目のピットインもかなり早めに行いました。当然グロージャンも、ベッテルもカバーするかと思っていたのですが... この2台は全く反応せずステイアウトし続けます。その間にウェバーは少しずつ追いついてきてしまいます。案の定数周遅れでピットインしたグロージャンは、ウェバーの遙か後方で復帰。しかしベッテルは依然としてステイアウト。

 現地観戦では解説は聞こえませんが、これらの情報をつきあわせると、F1ファンとしては当然、ベッテルは2回ストップ作戦に違いない!と気づきます。そしてもしかしたらグロージャンもそうかも...? となり、そうなるとレースの様相は一変してきます。

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Red Bull Renault RB9, Sebastian Vettel /PENTAX K-30, SIGMA APO50-500mmF4.5-6.3 DG OS HSM, 1/60sec, F11, ISO100, -0.3EV, AWB

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Lotus Renault E21, Romain Grosjean /PENTAX K-30, SIGMA APO50-500mmF4.5-6.3 DG OS HSM, 1/160sec, F7.1, ISO100, -0.3EV, AWB
 勝負は最終スティントへと持ち越されましたが、同じ作戦ながら新しいタイヤを武器にベッテルはグロージャンのオーバーテイクに成功します。ベッテルファンとしてはホッとする一方で、グロージャンに勝たせてやりたかったと、ちょっと残念な気もしてきました。一人3回ストップ作戦となったウェバーは、最後に再びオプションタイヤを履いてグロージャンを猛追し、結局は抜き去ります。しかしタイヤの差があるわりにグロージャンは良く抵抗したと思います。もうダメと思われた1コーナーの飛び込みを何度も押さえきったのですから。

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Red Bull Renault RB9, Sebastian Vettel /PENTAX K-30, SIGMA APO50-500mmF4.5-6.3 DG OS HSM, 1/250sec, F6.3, ISO400, -0.3EV, AWB
 そのままチェッカーを受け、ベッテルが優勝、ウェバーが2位、3位にグロージャンとなりました。先行逃げ切りだけではないベッテルの強さが証明されたレースです。とはいえウェバーの3回作戦は謎でしたけど。アンダーカットを狙って失敗したとも言えますし、グロージャンのオーバーテイクに手間取りすぎただけとも言えますが。

 強すぎるベッテルはこれで5連勝、4年連続チャンピオンにほとんど大手をかけました。それがつまらないと言う意見もありますが、これが実力だから仕方ありません。もちろん鈴鹿の表彰台ではブーイングが起きることはありませんでした。勝者は素直に讃えるのが日本人F1ファンのやり方です。

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 ということで、今年は去年のような「魔法の瞬間」はありませんでしたが、思う存分F1を生で味わうことが出来ました。鈴鹿のF1観戦は本当に面白いです。この雰囲気を味わいたくて、はやくも来年のことをあれこれ考えています。願わくば小林可夢偉の姿がもう一度見られたら、と思っています。

※他の写真も含めFlickrにまとめてアップロードしてあります
 IMGP5303.jpg F1日本GP 2013 -a set on Flickr

 

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