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酔人日月抄

東京下町に暮らす写真とPENTAXとスキーと時代小説とお酒とプジョーを愛するある男の日常

07 MOUNT SHIELD LENS

写真 カメラ PENTAX Q7

 PENTAX Q7と同時に買った07 MOUNT SHIELD LENSを使ってみました。ほとんど冗談のようなこのレンズ、ペンタックスが仕掛けたその冗談に乗って冷やかし半分で買ったものの、いったい何をどう撮れば良いのか? いろいろ試行錯誤しています。先に機材ありきの邪道な写真の撮り方かもしれませんが、これはこれで遊びとしては面白いものです。

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 スペックをおさらいしておくと、焦点距離は11.5mm、フルサイズ換算で53mm相当の標準域。絞りはF9固定、ピント合わせ機構はないのに、パンフォーカスではなく0.3m~2mあたりにピントが合うように固定されているそうです。レンズは正真正銘の単玉。前から見るとほとんどピンホールじゃないかと思えます。さて、いったいどうなることでしょう?

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PENTAX Q7, 07 MOUNT SHIELD LENS, F9, 1/320sec, ISO100, -2EV, ハードモノクローム
 いきなりハードモノクローム使ってしまいました。しかも思い切りマイナス補正。これじゃどんなレンズか分からないですが、まぁこういう写真を思わず撮ってしまうようなレンズです、ということで。道路沿いの白線脇になぜか置かれていた石の球。
 このレンズ、真面目に撮るよりはカスタムイメージとか、スマートエフェクトを使いまくった方が良いような気がします。と言うことで、以下そんな写真ばかりです。

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PENTAX Q7, 07 MOUNT SHIELD LENS, F9, 1/100sec, ISO160, 極彩
 今度は逆に極彩です。公園に並んでるベンチですが、周辺というよりは中心以外は激しく流れたりしてまともに解像もなにもしないので、まるで背景がボケてるような感じに見えませんか?

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PENTAX Q7, 07 MOUNT SHIELD LENS, F9, 1/100sec, ISO200, AUTO110
 でもどちらかというと、トイレンズ、トイカメラっぽさを逆手にとってこういうエフェクトのほうがいいかな?ということでAUTO110モードに設定してみました。いえ、AUTO110がこういう色の転んだコントラストの低い写真しか撮れなかったというわけではないのでしょうが、110フィルムという小さなフォーマットから来る解像の悪さみたいなのがちょうど似ているのかもしれません。遠景を撮るとやっぱり全体にぼんやりしてしまいます。

IMGP0755.jpg
PENTAX Q7, 07 MOUNT SHIELD LENS, F9, 1/500sec, ISO200, AWB
 葉っぱと夏の空。これは何もフィルターをかけていません。色やコントラストは意外に普通に出ます。ただ、周辺の盛大な流れがやはりすごいですね。1/2.3インチのQ/Q10を使えば周辺はトリミングされるわけで、もう少し使いやすくなるのかも。いや、その分中心の解像の甘さがもっと露骨に目立ってきてしまうかな?

IMGP0783.jpg
PENTAX Q7, 07 MOUNT SHIELD LENS, F9, 1/500sec, ISO200, -0.7EV, AUTO110
 わざと太陽を画面に入れてみました。フレアもゴーストも盛大に出て、よりトイレンズらしくなります。

IMGP0785.jpg
PENTAX Q7, 07 MOUNT SHIELD LENS, F9, 1/100sec, ISO800, -0.7EV, AWB
 これもフィルター無し。ベンチの写真と同じように、周辺の流れを使ってピント面の薄い大口径レンズのような絵になるかな?と思ったのですが... 難しいですね。

IMGP0769.jpg
PENTAX Q7, 07 MOUNT SHIELD LENS, F9, 1/250sec, ISO200, AWB
 東京都現代美術館の建物。無限遠という程ではないですが、十分遠景といえるでしょう。そのためか全体にピンぼけ気味でどうにもならない感じです。しかもかなり歪曲があります。レンズ情報を伝える接点はあるのですが、歪曲補正情報はないらしく、歪曲補正は働きません。でもこのレンズにとってはどうでも良いことと言えるでしょう。

IMGP0817.jpg
PENTAX Q7, 07 MOUNT SHIELD LENS, F9, 1/200sec, ISO200, AUTO110
 AUTO110モードとの組み合わせが気に入ってしまいました。こういう単純な構図の場合、わざとセンターを外しがちなのですが、このレンズの場合そうするとボケて流れて形が崩れてきてしまいます。

IMGP0812.jpg
PENTAX Q7, 07 MOUNT SHIELD LENS, F9, 1/1000sec, ISO200, ハードモノクローム
 なんか面白い雲が出ていたので、ピント合わないのを承知の上で撮ってみました。ハードモノクロームとの相性も中々良さそうです。高コントラストでカチカチなスマートエフェクトと、ぼんやりしたトイカメラ風味のレンズはお互い正反対なのに。

IMGP0819.jpg
PENTAX Q7, 07 MOUNT SHIELD LENS, F9, 1/500sec, ISO200, AWB
 公園に咲いていたひまわり。もう夏ですね。で、この写真、ひまわりの迫力と鮮やかさがそうさせるのか、これまで苦労してきた濃いトイレンズ風味がグッと影を潜めました。いえ、確かに中心付近も甘くてどこにピンときてるのか分からないし、周辺も盛大に流れているのですが、ぱっと見気になりません。

IMGP0841.jpg
PENTAX Q7, 07 MOUNT SHIELD LENS, F9, 1/500sec, ISO200, AWB
 背の高いヒメひまわり。これなんか背景ボケてるように見えて普通のカメラで普通に撮った普通の写真に見えます! よね?

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PENTAX Q7, 07 MOUNT SHIELD LENS, F9, 1/100sec, ISO400, 極彩
 こちらは咲き遅れの額紫陽花。まだぽつぽつ咲いてるんですよね、紫陽花。そして古い花はもうぼろぼろで見るも無惨にしおれています。でも、紫陽花の花って結構咲いてる期間長いんですね。で、これはただでも濃い紫色の紫陽花を極彩フィルターかけて凶悪なまでに色づけしてしまいました。中心付近は花も葉っぱもしっかり写っています。上手く撮ればこれも単焦点レンズ風になったかも。

IMGP0606.jpg
PENTAX Q7, 07 MOUNT SHIELD LENS, F9, 1/100sec, ISO100, さくらほのか
 たくましい雑草。このレンズを付けてスマートエフェクトで遊んでいると、こういう意味不明なものを撮ってみたくなります。一眼レフ持っていたら絶対にカメラ向けないです。淡くてコントラストも彩度も低いフィルターと言えば、AUTO110だけでなくこのさくらほのかもあります。こちらもトイカメラ風味には合いそう。

IMGP0875.jpg
PENTAX Q7, 07 MOUNT SHIELD LENS, F9, 1/100sec, ISO400, ハードモノクローム
 草むら。一方でハードモノクロームとの相性も抜群。それを言うとハードモノクロームはどんなレンズでも結構合うのですが、このレンズと組み合わせると、オールドレンズ風味になるかな?という気がします。いえ、あくまでも「風」というだけであって、実際古いレンズがこんな描写だったとかそういうことは、全く私は知らない世界なわけで。

 マウントアダプターを使って「超望遠ごっこ」をするのもそうですが、こうやって写真を崩して遊ぶ、というのはQマウント機の面白さだと思います。03 FISHEYE以外はわかりずらいと言われた、従来のユニークレンズシリーズの反動はこのレンズに全て集約しているようです。コンデジ画質だとか綿飴解像だとか「ちゃんちゃらおかしいわ!」ってな感じですね。これ、写真としては確実に携帯電話以下ですから。10年前でもこんなカメラはなかったでしょう。いや、写ルンですでさえもっと綺麗に写ったと思います。そういう意味では未知の世界を体験できるレンズです。しかも手軽に。

 でも、もう少し使いやすかったら... という気がしなくもありません。せめて無限遠がそれなりに撮れたらなぁ、とか。でもそうやって2段階のゾーンフォーカス機構とか入れていくと、どんどん中途半端でおもしろみがなくなっていくのかもしれません。こんなレンズを作って売ってしまうPENTAXは恐るべしです。

K5LS2499.jpg

 厚みはわずか6.9mm、重さは8gです。このレンズを付けたときの軽快さは素晴らしいものがあります。でも、これ一つ付けっぱなしでとは行かないところが何とも...。画角も画質もピント位置も含め、とても使いこなしは難しいです。でも、Qシリーズを持っているなら、1本持っていてもそんはないと思います。これで4,000円オーバーかよ!ってところが気にならなければ、ですが(A^^;