酔人日月抄

東京下町に暮らす写真とPENTAXとスキーと時代小説とお酒とプジョーを愛するある男の日常

昔のグルメガイドで東京おのぼり観光

昔のグルメガイドで東京おのぼり観光

昔のグルメガイドで東京おのぼり観光

「デイリーポータルZ」で奇跡のPV数を記録した企画が書籍化!50年前のガイドブックに載っているお店はいま、どうなっているのだろうか?著者が古書店で見つけた「昔のガイドブック」を片手に、いまの東京の街を歩いてみる。銀座、浅草、東京タワー、スカイツリーetc.を眺めながらめぐる、タイム・トラベル・レストラン。

Amazon.co.jp: 昔のグルメガイドで東京おのぼり観光: 地主 恵亮: 本

 デイリーポータルZの記事から派生して書き下ろされた本です。ほとんど題名ですべてを説明してしまっているのですが、約50年前に発行された東京のグルメガイド本に載っているお店を訪ねたレポート集。当然50年も経てば無くなってしまったお店も多いわけですが、一方で今も変わらず同じ場所で、同じメニューで営業しているお店も少なくありません。そんな50年を生き抜いてきた20店舗の「今と昔」が紹介されています。

 内容は三つの章に別れていて、第一章が「昔のガイドブックで銀座ブラブラ」、第二章が「昔のガイドブックでごはん屋めぐり」、そして第三章は「昔のガイドブックでおやつのじかん」です。銀座だけ特別扱いなのは、やはり銀座は東京随一の観光地であり、グルメなお店も多いからなのでしょう。競争が激しい一方で、歴史のある老舗も多い地域です。

 それにしても「東京」と一口に言っても今となっては結構広いわけですが、この本で紹介されるお店はほとんどが東京の東側に集中しているように思います。50年前という時代のせいなのか、あるいは歴史的に数代にわたって営まれてきた老舗が多いためなのか。おかげで私の行動圏内と重なる部分が多く、リアルに「ここ行ったことある!」とか「ここ知ってる!」とか、「こんなところにこんなお店あるんだ」と言ったような、普通のグルメガイド的に読めてしまう部分も多かったりします。

 しかし、この本の主題は、単なるメニュー、味、値段、営業時間、接客などの紹介ではなくて、そのお店が「この50年の間にどう変わっていて、どう変わってないか?」と言う部分にあります。建物は変わっているか?店主は替わっているか?メニューと値段は変わっているか? などなど。もちろん変わっていることが多いわけですが、どのお店も50年経ってもグルメガイド本に載せられるほどのお店である、という点は変わっていない、ということが伝わってきます。

 と言っても、文章は非常に軽妙。ガイド本と思って読むとびっくりすることでしょう。でもこれがデイリーポータルZから派生した本だと思えば、何の違和感もありません。50年の間の変化を表すのに、必ず「久しぶりの同窓会に例えると...」という方法で紹介されていたり、必ず最後がどうしようもない五七五というか川柳で締められていたり、なんだか分かったような分からないような気分になり、笑ってしまいます。

 ただし、写真が白黒で小さいことだけがちょっと残念。もっとカラーで鮮明な写真を見たいなぁ、と思いました。

 ただ「おもしろそう」で買った本なのですが、意外にも「グルメガイド」的要素があって、ここに紹介されたいくつかのお店には是非行ってみたくなりました。銀座の元祖トンカツ「煉瓦亭」とか、鰻の超有名店「野田岩」とか。あと、三大どぜう屋で唯一行ったことがない「飯田屋」とかとか。

 なお、デイリーポータルZに掲載された「昔のガイド」シリーズのリンクを以下に張っておきます。

50年前のガイドブックに載っている店巡り 2011年2月12日
35年前のガイドブックに載っている店巡り 2011年8月20日
50年前のガイドブックで巡る駅弁の旅 2012年2月11日
27年前のガイドブックでラーメン屋巡り 2012年2月25日

おまけ:お台場地主祭り

 この本の出版を記念して「デイリーポータルZのサタデーナイトお台場地主祭」というイベントが行われました。ちょうど予定のない日だし、チケットがかなり売れ残ってるそうだし、人気ライターさんの生プレゼンが聞けると言うことだし、料金もわずか1,500円ということでしたので、どんなもんか見に行ってみることにしました。

 デイリーポータルZはイベントを良く開催していますが、参加するのは初めてです。場所はZepp東京の上、東京カルチャーカルチャーというniftyが運営するお店で、ステージの上でライターさん達が色々なお話しをするのを眺めながら飲み食いできる、気楽なイベントです。

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 登場したライターさん達。主役の地主さんはじめ、林さん、べつやくさん、大山さん、西村さん、安藤さん。それぞれ、昔と今を比べるみたいなテーマで面白いプレゼンをされていました。大山さんのアダルトなネタが最高に面白かったです。

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 で、今回のスペシャルメニュー「地主丼」。その詳細はこの記事に詳しいです。上で紹介したグルメ本(と敢えて表現しますが)の筆者は、こういう味覚を持っているという一例です。で、これ、想像通りの味なのです。妙なものを組み合わせたわけではなく、美味しいご飯に美味しい蒲焼きのタレなので、普通に美味しいです。ビールと一緒に頂いたのですが、ご飯もビールも進みました。積極的に食べたいかと言われるとアレですけど。ちなみにステージ上でも終始話題になっていた「マツタケの香り汁」は、正直言ってかなり微妙です。香りはしますが味はしません。出来れば飲みたくない種類のものでした(^^;

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 最後に林さんがどこかで買ってきたという30年前のウイスキー。30年熟成した高級品... ではなくて、どこかの酒屋さんで30年前に仕入れたまま売れずに不良在庫になっていた安ウイスキーです。ウイスキーはアルコール度数が高いためか、賞味期限とかないのでしょうね。ちょっとだけ舐めさせてもらいましたが、普通にウイスキーでした。それぞれの味の違いは銘柄によるものなのか、長期保存耐性によるものかわかりません。

 ということで、とても楽しいイベントでした。最後に本に著者である地主恵亮さんにサインをしてもらいました。それと、べつやくさんにも「ばかスイーツ」にサインもらいました(^^;