酔人日月抄

東京下町に暮らす写真とPENTAXとスキーと時代小説とお酒とプジョーを愛するある男の日常

三日月と宵の明星

 昨日は久々に東京でどっさりと雪が降りました。と言っても積雪はたったの数センチ。それでも慣れないことに都内はちょっとした騒ぎになりました。しかし多くの人ががこの雪とそれに伴う交通の混乱をそれほど深刻にとらえず、むしろ少し楽しんでるような気さえしてきます。それは命や生活に関わる天災とは深刻度が違うからでしょうか? いえ、実際転んだりして怪我をされた方や、大事な予定が大幅に狂った方など、楽しむどころではなかった方もたくさんいたとは思いますが。

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PENTAX K-5, SIGMA APO50-500mm F4.5-6.3 DG OS HSM, F8.0, 2sec, ISO100, AWB, 50mm

 ところで、その雪が降った昨晩は新月でして今日は月齢1。天気が良ければこれから数日の間は、上弦の細い三日月が夕暮れ時の西の空に現れるはずです。三日月は綺麗なのですが、写真に撮りにくい被写体の一つ。満月よりもずっと難しいですが、ちょっと思い立って挑戦してみました。というのは、約1ヶ月前の話です。

 上の写真は実はすでに一度使ったことがあるのですが、改めて。50-500mmズームのワイド単で撮ったもの。月齢は3でした。三日月の左下の白い点はゴミやセンサーのホットピクセルではなく、宵の明星こと金星です。この日は月と金星が一番近づいた日だったそうです。
 それにしても、冬は空気が澄んでいて東京でも夕焼けから宵の間の空は本当に綺麗です。

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PENTAX K-5, SIGMA APO50-500mm F4.5-6.3 DG OS HSM, F9.0, 0.4sec, ISO100, AWB, 500mm

 三日月と金星のアップ撮影に挑戦したのですが、輝度差がありすぎて当たり前に撮るのは無理。ということで、三日月のみのアップに挑戦してみました。テレ端の500mmで撮影しさらにトリミングしています。満月は手持ちが可能なくらい明るいわけですが、三日月も光ってる部分に露出を合わせるならさほど変わらないかも?と思っていたのですが、実際色々試したところ、到底手持ちは無理っぽいと分かりました。なので、おとなしく三脚に乗っけて低感度で撮りました。

 それにしても、500mmはちょっとした望遠鏡並で、三脚に固定してファインダーを覗いていると、地球の自転運動(+月の公転運動)によりどんどんと月が動いていくのが分かります。ピントや露出やフレーミングや色々考えてまごまごしていると、いつの間にかフレームの端っこへ。秒単位のシャッタースピードでは被写体ぶれすると思われます。

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PENTAX K-5, SIGMA APO50-500mm F4.5-6.3 DG OS HSM, F7.1, 1.3sec, ISO400, AWB, 500mm

 ちなみに細い三日月の状態では、月の夜の部分もぼんやりと光っていて、丸い月のシルエットが肉眼でもよく分かります。月の夜の部分は地球に照らされているために漆黒の闇ではなく、少しだけ明るくなっています。いわゆる「地球照」と呼ばれている現象。地球上でも満月の夜は自分の影ができるくらい明るくなりますが、あれの逆で地球が月の夜を照らしているということになります。

 明るい部分は白飛びしてしまいますが、露出をかなりプラス側に振って地球照の部分をできるだけ写そうとしてみました。なんとか月の表面の模様が分かるでしょうか?ちなみに、月の周辺にある星も少し映るようになりました、点像ではなく少し斜めに延びています。つまり、シャッター開放時間がたった1.3秒でもこれだけ被写体ぶれしてるってことですね...。恐るべし500mmレンズ。

 東京は先月来、良く晴れて乾燥した日が続いていたので、ここ数日の雨や雪はちょうどいい水入りになりました。またこれからしばらくは冬の澄んだ空が続いて欲しいものです。