酔人日月抄

東京下町に暮らす写真とPENTAXとスキーと時代小説とお酒とプジョーを愛するある男の日常

Kマウントレンズ + PENTAX Q

 前回からの続きです。さて、準備が整ったのでさっそくKマウントのレンズを取り付けて撮影してみましょう。PENTAX Qは1/2.3インチという小さなセンサーを使っているので、35mmフルサイズに対する画角の換算倍率は5.5となります。現在PENTAXには645D以外にはAPS-Cサイズの一眼レフしかないわけで、DAレンズ(あるいはAPS-Cのカメラ)に対する換算倍率という意味では3.7倍と言ったほうが正確だと思います。

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 いずれにしても、ほとんどのKマウントレンズは、PENTAX Qに取り付けると望遠レンズにしかなりません。またあまりにもフォーマットサイズが違いすぎるため、レンズの描写特性の不一致という点も心配です。でも遊びとしては面白いはず。

 ということで、私の手持ちのレンズの中からいくつか選んでK-Qマウントアダプターを介してPENTAX Qに取り付けて適当に試し撮りしてみました。
 なお、絞り値はボディに伝わってこないため撮影時に背面液晶に表示されませんし、もちろんExifに記録されません。どのくらいに設定してとったかメモもしてないので絞り値は不明です。撮影モードは基本的に実絞りオートになります。ピント合わせはMFです。ピーキングと4倍拡大で合わせました。
 作例はリンク先のFlickr!にアップロードしたものもサイズ縮小してあります。撮って出しの等倍ではないのでご注意下さい。
 また、上に書いたとおり、換算焦点距離はPENTAXのDAレンズの場合、APS-C換算する方が理にかなってるような気はしますが、分かりづらいので普通に35mmフルサイズ換算しました。

DA FISH-EYE 10-17mm F3.5-4.5ED

 まずは一番焦点距離の短いレンズから。しかも対角線魚眼レンズです。

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 見た目は意外に様になってます。前玉大きいですし、無意味に格好いいです。画角的にはフルサイズ換算で55-93.5mmという微妙な中望遠ズームになります。魚眼特有の歪曲はどんな風になるのでしょうか?

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PENTAX Q, DA10-17mmF3.5-4.5ED (1/250sec, ISO125, AWB, 10mm)
 ワイド端の10mmで撮ったのですが、もともと魚眼レンズだなんて分からないくらい普通に写ります。解像度というか解像感はイマイチで、縮小画像でもすぐに分かるくらいモヤッとしています。スマートエフェクトやデジタルフィルターを上手く組み合わせてトイレンズ風味にすると良い味出るかも知れません。

DA21mm F3.2 AL Limited Silver

 次に焦点距離の短いDA21mmです。アダプターはブラックですが、ボディと合わせてLimited Silverコンビとなります。

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 パンケーキに近いコンパクトなレンズ。35mmフルサイズ換算では115.5mmの中望遠レンズとなります。画角的にはまだまだ普通に使いみちがある範囲ではあります。

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PENTAX Q, DA21mmF3.2AL (1/320sec, ISO125, 極彩) 
 スマートエフェクトの極彩をかけてあります。このレンズは元々結構カリッと写る印象があるのですが、Qで使っても解像感的にはそこそこいけそう。あまり明るくないのが残念です。間もなく発売される06ズームはF2.8通しですし、それと比べるとわざわざこれをやる意味もあまりないのかも。

FA31mm F1.8 AL Limited

 PENTAXの名レンズの1本にして、私の一番のお気に入りレンズです。これをQにつけるとどんな風になるのか、興味津々で試してみました。

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 K-5に付けても風格のあるレンズですが、その辺の印象はQとの組み合わせでも変わりません。フルサイズ換算では170.5mmという立派な望遠レンズになります。

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PENTAX Q, FA31mmF1.8AL (1/80sec, ISO200, AWB) 
 K-Qマウントアダプターマウントアダプターの一つの使い道としてマクロ撮影があるのではないか?と思っていました。見かけ上の撮影倍率というか、最終的な拡大率がやはり5.5倍になるわけですから。ということで、菊の花を望遠マクロ的に撮ってみたのですが、やっぱりこのレンズは素晴らしいです。暗くてシャッタースピードも稼げなかったので、わりと絞りは開放側に設定した記憶があるのですが、こんなにカッチリ写るとは思いませんでした。
 そもそもK-5で使っていても癖があるレンズですし、デジタルで使うには決して解像感がある方ではなく、むしろ柔らかいという印象があったのですが、意外に優等生な写りだと思います。やはり状況を選ぶのだろうとは思いますが、嵌まればなかなかいい絵が撮れそうです。

DA35mm F2.4 AL

 安DA35mmと言われるレンズ。私が持ってるKマウントレンズの中では一番安くて軽いレンズです。

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 K-xにボディカラーに合わせてホワイト仕様なのですが、K-Qマウントアダプター経由ともなると色のちぐはぐさももはや気になりません。軽量ですし気軽に使えます。DA Limitedのように無理に小型化もされてないので、操作性も良好。

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PENTAX Q, DA35mmF2.4 (1/640sec, ISO400, AWB) 
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PENTAX Q, DA35mmF2.4 (1/50sec, ISO400, -0.7EV, AWB) 
 元々、K-xで使っている分には素晴らしい描写をするレンズで、とてもコストパフォーマンスに優れています。35mmフルサイズ換算では192.5mmとなります。FA31mmと同じように望遠マクロで使ってみました。逆光気味で状況が厳しすぎたでしょうか。ほとんど開放付近で撮ったはずですが、後ボケの緑のフリンジがちょっと気になります。普通に綺麗に写っているとは思いますが、期待が高すぎたのかも。こうなるとDA35 Macroの方を使ってみたいですね。

DA40mm F2.8 Limited Silver

 ある意味、現在のKマウントを代表するレンズ。極薄のパンケーキレンズで、DA21mm同様にLimited Silver版なのでボディに合っています。

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 35mmフルサイズ換算で220mm。いかに超小型なPENTAX Qと言えどもこの姿で200mm越えの望遠レンズには見えません。というか、何だか分からない妙な姿といった方があたっているかと。ちょっと重いですが、小さなカバンにもすっぽり入ってしまいます。XSバージョンだとさらに薄型軽量になるはず。Qにはそちらの方が似合っていそう。

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PENTAX Q, DA40mmF2.8 (1/320sec, ISO250, AWB) 
 風に揺れるねこじゃらしを適当に撮ったので、ピントはしっかり合ってないかもしれません。でもなんか思った通りに撮れた気がしてお気に入りの一枚。いろんな意味で性能を語るレンズではないと思っていたのですが、こうして見ると意外に侮れません。画角的にもAPS-Cで使うよりいっそのこと潔くて使いやすいかも。

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PENTAX Q, DA40mmF2.8 (1/1000sec, ISO125, AWB) 
 遠景でもシャッキリしています。これはなかなか良い組み合わせではないでしょうか。と言っても、これもまた06ズームでカバーされてしまう範囲なのですが。

DA70mm F2.4 Limited Silver

 Limited Silverシリーズ最後の一本です。K-5とはとても相性の良いレンズです。

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 コンパクトな外観のわりには、もともとすでに望遠系のレンズなのですが、Qに付けると35mmフルサイズ換算で385mmという、もはや超望遠の領域に入ります。ここまでくると手持ちではフレーミング、ピント合わせともにかなり辛くなってきます。とは言え、最近は500mm相当までズームするコンパクトカメラとかあるわけで、無理なはずはありません。

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PENTAX Q, DA70mmF2.4 (1/400sec, ISO250, AWB) 
 でもって、やけくそになって最も厳しい被写体を選んでしまいました。ただでも遠景の木々はディテールがボロボロになりやすく解像感が出にくいわけですが、さらに逆光で極小ピッチの裏面CMOSに、APS-C用に設計されたレンズという組み合わせは四重苦です。でも結果を見れば悪くはありません。ある程度縮小すれば全く気になりません。

DA18-135mmF3.5-5.6ED AL[IF] DC WR

 標準域から7.1倍の高倍率ズームレンズ。簡易防滴ですが、Qに使う分にはあまり意味がありません。

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 35mmフルサイズ換算では99mmから742.5mm相当となる超望遠高倍率ズームに化けます。見かけは一応様になっていますが、太いズームリングの手前にある細いピントリング、しかも無限に回転する仕様とあっては、操作性は著しく悪いと言わざるを得ません。K-5などにはちょうどマッチする便利ズームも、Qとの組み合わせでは形無しです。
 そもそもズームは手ぶれ補正用の焦点距離入力の問題もあり、K-Qマウントアダプターとの相性は元々良くないです。望遠端で撮影にチャレンジしてみたのですが、失敗ばかりでどうにも見せられるようなカットが撮れませんでした。なので作例は無しです。この先もこの組み合わせで使うことはないでしょう...m(_ _)m

FA50mmF1.4

 フィルム時代の標準レンズ、50mmのF1.4。AF対応ではありますが、もはやクラシックと言っても良いレンズかも。

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 端からこのレンズは無理だろ、と思って試す気はなかったのですが、姿だけでも見てみようと思い、角形フード付きにしてみました。うん、なかなかイイです。見かけだけは。ちなみに絞りリングを持つFAレンズの場合は、レンズ側の絞りリングを使うことも可能です。なお35mmフルサイズ換算では275mmとなります。

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PENTAX Q, FA50mmF1.4 (1/400sec, ISO320, AWB) 
 K-5などデジタルで使うと、絞りによって描写がどんどん変わっていく面白いレンズですが、開放付近はなかりボケボケ。Qの画素ピッチでは使うには苦しいと思われます。なので適当にその辺のタオルを撮ってしまいました。それでもF1.4という大口径なのでボケボケを楽しめるかと思えば、肝心のボケが汚いのです。Qで撮ってもやはりあの汚いボケは健在でした。
 やっぱり面白いですね、このレンズ。貶しているようですが結構好きです。味わいを楽しむという意味ではQで使うのも良いかもしれません。

DA★60-250mmF4ED [IF] SDM

 私が持っている唯一のDA★レンズ。明るさも焦点距離も中途半端なわりに、高くて重いレンズですが、素晴らしい描写性能でKマウントの望遠ズームとしては鉄板の一本だと思います。

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 なんだか縮尺がよく分からなくなってくる姿です。35mmフルサイズ換算では... 計算するのもなんだか馬鹿馬鹿しくなってきますが、330mmから1375mmとなります。ついに1000mmの大台を超えました。もはや望遠鏡と言っても良さそうです。これで一体全体何を撮れというのか...。

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PENTAX Q, DA★60-250mmF4ED (1/500sec, ISO160, AWB, 250mm) 
 望遠端の250mm、つまり換算1375mmで頑張って撮りました。三脚ではなく一脚を使って、ブレを押さえるために連写して数打ちゃ当たる作戦。東京スカイツリーまでは直線距離で5kmくらい。エッジがガタガタなのはレンズのせいではなく、空気のゆらぎの影響でしょうか?展望台のガラスの前に人がずらっと並んでこっちを見ている様子が何となく分かります。DA40mm(220mm相当)で撮ったスカイツリーと比べてもらえば、どのくらい望遠なのかよく分かると思います。

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PENTAX Q, DA★60-250mmF4ED (1/1000sec, ISO400, AWB, 250mm) 
 それにしてもさすがDA★レンズ、この焦点域でこんなに写るとは思いませんでした。これはQならではの比較的お手軽に遊べる1000mmオーバーの世界。K-Qマウントアダプターの一番正しい使い方は「超望遠ごっこ」にあるのかも知れません。

SIGMA APO 50-500mm F4.5-6.3 DG OS HSM

 そして... 私が持ってるレンズの中では一番長いレンズがこれ。K-5で使うにも特殊用途と言える超望遠ズームです。

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 換算焦点距離は275mmから2750mm。2750mmって... 想像がつきません。この写真の姿はフードも着けていないしそもそもワイド端。これにフード着けて望遠端にするとどうなるかは想像にお任せします。そこまでする気力がなくてその姿を写真に収めていません。だってレンズが可哀想というか、Qが可哀想というか。お互いに「こんなの無理!」と思ってるはずです。使う側の私はそう思っています。

 ということで、何を撮ったら良いのか今のところアイディアがないので作例は無し。それにもはや手持ちは絶対無理、一脚も無理。かなりしっかりした三脚が絶対に必要です。しかし私はこのレンズを支えられるだけの三脚は持っていません。いったいどうしたものやら。

※追記
 月を撮ってみました → 2750mmの月(2012年11月1日)

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 ということで、一通りレンズを付けて遊んでみました。これで満足してしまわないようにしたいと思います(A^^; 手持ちの範囲では、31mmや40mmあたりをもう少し使ってみたいところ。あと、250mmもいいですね、やっぱり。動きものは無理だと思うので、何を撮れば良いのかよく分かりませんが。あと、本当は100mmマクロがあれば、Qに付けて使うと超マクロも超望遠も出来て面白いかな?と思っています。持っていないのが残念です。