酔人日月抄

東京下町に暮らす写真とPENTAXとスキーと時代小説とお酒とプジョーを愛するある男の日常

FUJIFILM X-Pro1

 X-Pro1が発売されたのは今年の2月のことでもう半年以上前。発売に先立って行われたX-Nightという発表会イベントに行ったり、その後店頭で触ってみたりして、そのカメラとしての佇まいと手触りにはクラッときたこともありますが、何しろお値段的にもおいそれと手が出るものではありません。

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 Xマウント機としては、間もなくOVFを廃した新型機、X-E1が登場するというタイミングではありますが、みんぽすさんからX-Pro1をようやくお借りすることが出来ました。ハンズオンだけでは分からない魅力も欠点もあることでしょう。1ヶ月間じっくり真剣に試用してみたいと思います。


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 まずは手元に届いたX-Pro1本体をじっくりと眺め回してみます。

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 お借りしたのは、X-Pro1ボディと、現時点で発売中のレンズ3本です。数が多いので開梱編からやると大変なので、パッケージについては割愛。しかしボディもレンズも黒基調でとても手の込んだ箱でした。

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 とりあえずXF35mmF1.4を取り付けた正面の姿。向かって右上の光学ファインダーがX-Pro1の一番の特徴です。操作系はシャッタースピードダイヤルに、露出補正が専用のダイヤル式。シャッターボタンの周囲に電源スイッチがあります。グリップは申し訳程度にあるだけ。色が黒一色と言うこともあってか、X100ほどの露骨なレトロ調ではなく、むしろ機能を優したシンプルなデザインで個人的には好感を持てます。

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 撮影中に主に眺めることになる背面側はこんな感じ。電子ダイヤルもありますし、ボタンがいろいろ分散しています。当然ながらPENTAXの一眼レフとは大幅に異なる操作系なので、いろいろ勉強して覚えないといけません。ファインダー接眼部の脇にはアイスタートセンサーがあります。撮影者がファインダーを覗いているか、覗いていないかによって、背面液晶やファインダー内の表示状況が変わります。

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 レンズを外してマウント面を眺めて見ました。フォーカルプレーンシャッターですが、電源オフ時は全開状態。なのでセンサーが丸見えです。このセンサーは、FUJIFILM独自のカラーフィルター配列を採用した、APS-CサイズのX-Trans CMOSセンサーで、総画素数は約16Mピクセル。ローパスフィルターは使われていません。これがX-Pro1のもう一つの特徴。ちなみに新型のX-E1も同じセンサーを搭載するようです。

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 ところで、いきなり細かい話になりますが、X-Pro1を眺め回してみてすぐに気付いた気になる点があります。それがこのSDカードスロット。これだけ高級感と機能美を追求したボディだというのに、電池室と一体化したこのSDカードスロットはないだろと思ってしまいました。いえ、機能面や使い勝手に大きな問題があるわけではありません。ただ、単に何とも言えず残念な感じがしてげんなりした、と言うだけです。
 ついでに三脚穴もマウントのセンターからオフセットしてしまっています。これだけの大きさがあるボディなのに。何とかならなかったのでしょうか。

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 さて、ボディはひとまず置いておいて、レンズを見てみましょう。左からXF18mmF2 R、XF35mmF1.4 R、XF60mmF2.4 R Macroです。APS-Cのイメージサークルを持つとは言え、思ったよりも小型で軽量。絞りやAF駆動はすべてレンズ内の動力で行います。
 一方で操作系としては絞りリングやピントリングもついているわけですが、カメラから外した状態ではリングを回しても絞りもピントも全く動きません。

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 同梱されている専用フードを取り付けるとこんな感じ。いずれもバヨネット式です。X-Nightで触ったときにはフードの固定にがたつきを感じたのですが、今回お借りしたものはしっかりと固定されます。ただ、もう少し固くても良いかも?と思います。

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 XF18mmF2 RとXF35mmF1.4 Rにはフードの上から被せられるゴム製のキャップもついています。これ地味ですがかなり便利です。フード付けっぱなしに出来ますから。ただしXF60mmF2.4 R Macroにはフード用キャップはありません。

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 まずは興味津々なのがOVFとEVFを融合した、マルチハイブリッドファインダー。X100で搭載されたハイブリッドファインダーの進化形で、レンズ交換に対応して、OVF時にも倍率が2段階に切り替わるようになっています。一体どんな見え具合なのでしょうか。

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 OVFだとこんな感じです。レンズはXF35mmF1.4 Rを付けています。露出情報とフレームは液晶表示をオーバーレイしており明るくてくっきり。倍率はレンズごとに自動で選択されますが、ファインダー切り替えレバーの長押しで広角用にマニュアルで変更することも可能です。フレームはレンズと撮影距離に応じて自動でパララックス補正(視差補正)されます。ただし右下にはレンズの鏡胴が被ってしまいます。

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 そしてファインダー切り替えレバーを操作してEVFに切り替えるとこんな感じ。液晶の画素数は144万画素です。当然視野率100%で視差もありません。
 ちなみにOVFかEVFかに関わらず、このファインダーはアイポイントがかなり短いような気がします。メガネを掛けた状態で画面の隅々を見るにはちょっと苦労するように感じました。

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 もう一つのファインダー機構が背面液晶。普通にミラーレス機やコンパクト機、あるいは一眼レフのライブビューと同等の使い勝手です。3インチでRGBに加えてW画素を持つ123万画素という高スペックな液晶モニターです。アイスタートセンサーと連動して、OVF/EVFを覗かなければ背面LCDファインダーを自動的にONすることができます。

 さて、今後いろいろ写真を撮っていく中で、それぞれのファインダーモードの長所や短所、使い分けが分かってくると思いますが、私としてはやはり期待するのはOVFなのです。ミラーレス機にOVFを後付けするのは好きではないのですが、こういう風にOVFを前提にしてデザインされたカメラなら、やはりOVFを使ってみたくなります。一眼レフファインダー含め、何も加工されていない撮影前の生の光(=被写体)そのものを見られるのがOVFの長所であり、やはり私はまだEVFよりOVFが好きなのです。

 そういう先入観もあって、このX-Pro1のファインダーをいろいろ切り替えて試してみたところ、やっぱりEVFよりはOVFのほうが写真を撮る気にさせてくれるような気がします。EVFは解像度は十分ですが、カメラを振ったときの何とも言えない違和感と、コントラストの高さ(Dレンジの狭さ)がとても気になります。このEVFに映った以外のものはもはや撮影者には見えないわけで、それって"Finder"と言えるのかな?と。

 まぁ、この点については1ヶ月後にどういう感想を持っているかは分かりません。EVF絶賛しているかも(^^;

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 最後に大きさについて。それなりに大きなカメラで決してコンパクトとは言えません。K-5と比べると塊感としては実は良い勝負です。実際はK-5よりも小さいし圧倒的に軽いです。特に厚み方向はさすがにショートフランジバックなミラーレス機構が効いて、だいぶコンパクト。ちなみにQとは比べるべくもありません。

 と言うことで、まずは機能と操作方法について勉強中。と言っても説明書を読むのではなくいろいろいじって実践あるのみ。多機能なカメラなのですべてを把握するのは難しいですが、大体主要なところは分かってきました。?なところもあるにはあるのですが、さすがに撮影シーンおける操作性は悪くありません。

 今のところAFに苦しんでいるところです、やはりAF中にフリーズしてしまうEVF/背面ライブビューはどうかと思いますし、かといってOVFでガシガシ使えるほど信頼性がないのが何とも言えないところです。この辺にファインダーモード使い分けのポイントがあるのかも。

 まずはファーストインプレでした。今後は出来るだけ実写レビューをしてみたいと思います。

 なおこのレビューはボディのファームウェアがVer.1.01の状態で行っています。(9/18追記)