酔人日月抄

東京下町に暮らす写真とPENTAXとスキーと時代小説とお酒とプジョーを愛するある男の日常

御輿連合渡御

 東京は江東区、門前仲町にある富岡八幡宮はこの地が埋め立てられた江戸初期に創建された江戸最大の八幡様にして、とても由緒あるお宮です。その八幡様で行われる三年に一度の本祭りは、江戸三大祭りの一つに数えられ、数百年にわたって連綿と続けられてきた歴史あるお祭りなのです。

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PENTAX K-5, DA18-135mm F3.5-5.6WR, P AUTO (F9, 1/320sec, ISO160, 68mm)
 本祭りは本来であれば昨年、平成23年に開催されるはずでしたが、東日本大震災の影響で一年延期となり、今年行われることになりました。四年ぶりの本祭りはとても盛り上がりました!
 本祭りにはいくつもの行事がありますが、その中でもメインイベントとも言えるのが、氏子町内会による五十基以上の御神輿による御神輿連合渡御です。実は私の暮らす町も富岡八幡様の氏子地域で、もちろん御神輿を出しています。私自身は自治会を通して寄付金を出すだけで、何ら御神輿のお手伝いはしていないのですが、他人事とは思えません。子供の頃からずっと見てきた、地元深川八幡様のお祭ですから。

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PENTAX K-5, DA★60-250mm F4ED, F10 AUTO (1/40sec, ISO160, +0.3EV, 250mm)

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PENTAX K-5, DA18-135mm F3.5-5.6WR, P AUTO (F7.1, 1/400sec, ISO160, 135mm)
 御神輿連合渡御は早朝6時に富岡八幡宮を出発し、氏子地域である深川の各町内を約一日かけて練り歩きます。その数は54基。先頭がやって来てから最後尾が通るまでにゆうに二時間近くかかります。一基あたり担ぎ手は何百人もいるので、見物人と担ぎ手だけで道路は大混雑。人の海と化します。

 ちなみに御神輿の数は前回の平成20年の本祭りより一基減ってしまっています。清澄三丁目が北と南に別れていたのが一つに統合されたためです。時代小説ブームのおかげか、一時期より見物人の数は尋常じゃなく増えているのですが、社会全体の高齢化とともに担ぎ手不足は年々少しずつ進んでいるのかも知れません。伝統文化の保護と伝承は難しいことだなぁ、と考えさせられます。

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PENTAX K-5, DA18-135mm F3.5-5.6WR, F4.5 AUTO (1/400sec, ISO200, +0.3EV, 68mm)

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PENTAX K-5, DA18-135mm F3.5-5.6WRD, P AUTO (F9.0, 1/400sec, ISO160, 115mm)
 このお祭は別名「水掛祭り」と言われ、御神輿に沿道から水をかけるのが慣わし。もちろん本来の意味はお清めの水なのですが、真夏の炎天下で重たい御神輿を担いで何キロも歩くのですから、水を浴びてないと倒れていまいます。熱中症を防止するために大昔から行われてきたのでしょう。

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PENTAX K-5, DA18-135mm F3.5-5.6WR, F5.6 AUTO (1/320sec, ISO200, +0.3EV, 135mm)

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PENTAX K-5, DA18-135mm F3.5-5.6WR, P AUTO (F8.0, 1/800sec, ISO200, 18mm)
 御神輿を出している各町には八幡様のお神酒所が作られますが、その前や主要な水掛け所では多くの御神輿が揉まれます。回転したり上下に大きく揺らしたり、とても迫力があります。

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PENTAX K-5, DA18-135mm F3.5-5.6WR, P AUTO (F7.1, 1/250sec, ISO160, 18mm)

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PENTAX K-5, DA18-135mm F3.5-5.6WR, P AUTO (F7.1, 1/250sec, ISO160, 18mm)
 前回に続き、今回も特別参加で岩手県は平泉の御神輿が参加していました。元々は平泉のお祭に深川から御神輿を出したことが、御神輿交流の始まりだそうです。今回は特に東日本大震災の被災地である岩手県から、ということで犠牲者の慰霊と早期復興を願う意味も込められています。沿道からも大きな拍手と声援と、一段と多くの水がかけられていました。

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PENTAX K-5, DA18-135mm F3.5-5.6WR, F5.6 AUTO (1/320sec, ISO200, +0.3EV, 88mm)

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PENTAX K-5, DA18-135mm F3.5-5.6WR, P AUTO (F8.0, 1/500sec, ISO160, 18mm)
 水掛けは沿道の一般家庭などが、ホースを使ったりバケツに水を溜めて洗面器や鍋で掛けたりするわけですが、中には地域の消防団が消火栓を使ったり、トラックの荷台にブルーシートを敷いて水を溜め、人海戦術で大量の水を巻き上げたり。水掛は年々派手になっていくようです。なので御神輿の順路は天候に関わらず常に水浸し。そして見物している側もある程度水を被ることを覚悟しなくてはなりません。それもまた見物の楽しみです。ですので、防滴仕様のPENTAX K-5とWRレンズはとても頼りになります。

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PENTAX K-5, DA18-135mm F3.5-5.6WR, F5.6 AUTO (1/250sec, ISO200, +0.3EV, 135mm)

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PENTAX K-5, DA18-135mm F3.5-5.6WR, P AUTO (F8.0, 1/500sec, ISO160, 135mm)
 お祭と言えば子供達もたくさんいました。水を被るのがやはり楽しいようです。御神輿はもちろん大人しか担げませんが、各町内にはだいたい子供御輿があったりします。実は私も小学生の頃に子供御輿を担いだ記憶があります。その後結局担ぎ手にはなっていませんが、こうした子供達も何年か後には本物の御神輿を担いでいるのかも知れません。

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PENTAX K-5, DA18-135mm F3.5-5.6WR, F4.5 AUTO (1/200sec, ISO200, +0.3EV, 48mm)

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PENTAX K-5, DA18-135mm F3.5-5.6WR, F4.5 AUTO (1/160sec, ISO200, +0.3EV, 60mm)
 担ぎ手は各町会が決めた衣装を着ています。みんな同じなようでいて各町ごとに考えてデザインされ意外に個性があります。
 このお祭の良いところは、担ぎ手から裏方まで本当に各町の一般住民、老若男女が参加しているところで、いわゆるその筋の人は居ません。20年以上前はそれなりに入れ墨を入れまくった人がいたものですが、その後いろいろな努力をして浄化していったと聞いています。
 一方で「存続するための努力」と称して変な商業主義を取り入れ過度に現代化されたり、その結果妙な仮装行列になってしまったり、地域性が薄れてしまったりもしません。やや頑固なまでに伝統を守り、あくまでも地域のローカルなお祭としての運営を守りつつ、これだけの人を集めるのだから、その運営は素晴らしいと思います。

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PENTAX K-5, DA18-135mm F3.5-5.6WR, F4.5 AUTO (1/400sec, ISO200, +0.3EV, 68mm)

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PENTAX K-5, DA18-135mm F3.5-5.6WR, F4.5 AUTO (1/400sec, ISO200, +0.3EV, 68mm)
 氏子の地域に住む人ならば誰でも手続きを踏めば担ぎ手に加われます。私も駐車場の大家さんから「あ、この町内に住んでるの? 御神輿担がない?」と誘われたことがあります。残念ながらそのときは断ってしまったのですが、今思うとやってみれば良かったなぁと思っています。

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PENTAX K-5, DA18-135mm F3.5-5.6WR, P AUTO (F5.6, 1/320sec, ISO160, 135mm)
 深川を一周して富岡八幡宮の前に帰ってきた後、御神輿はそれぞれの町内へ帰っていきます。トラスの組まれた鉄橋を御神輿が渡っていくのも、水運の街深川ならではの風景です。

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PENTAX K-5, DA18-135mm F3.5-5.6WR, F4.5 AUTO (1/50sec, ISO3200, 53mm)
 我が町の御神輿も町内に帰ってきました。また3年後!

 しかし、しつこいようですが「特別編」に続きます。

※他の写真も含めFlickrにまとめてアップロードしてあります
 富岡八幡宮例大祭 -a set on Flickr


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