酔人日月抄

東京下町に暮らす写真とPENTAXとスキーと時代小説とお酒とプジョーを愛するある男の日常

布石

布石―吉原裏同心〈13〉 (光文社時代小説文庫)

布石―吉原裏同心〈13〉 (光文社時代小説文庫)

江戸の札差を束ねる筆頭行司の伊勢亀半右衛門に薄墨太夫との川遊びに誘われた神守幹次郎・汀女夫婦。だがこれを機に新興札差・香取屋武七の魔手が吉原会所の面々に忍び寄る。江戸の経済を牛耳る札差筆頭行司の座を巡り、半右衛門と暗闘を繰り広げる武七の背後には田沼一派の影。襲いくる敵、そして、幹次郎たちの前に恐るべき陰謀が―。超人気シリーズ第十三弾。

Amazon.co.jp: 布石―吉原裏同心〈13〉 (光文社時代小説文庫): 佐伯 泰英: 本

 佐伯泰英さんの数ある人気シリーズのうちの一つ、「吉原裏同心」シリーズの第十三巻です。江戸唯一の官許の遊里、吉原を統括し、秩序と治安を守る吉原会所が舞台の物語です。男女の嘘と誠、欲望と見栄が渦巻き、大金が飛び交う吉原は、何かと事件が起こりやすい場所です。ある意味町奉行所の管理も行き届かない治外法権の世界。そこで裏同心として活躍するスーパーヒーロー「幹どの」こと神守幹次郎が主人公です。

 一巻ごとに一つの大事件が発生しては、幹どのを中心とした会所の活躍で解決していく、というのが従来のスタイルだったのですが... 今回はなんと盛り上がるだけ盛り上がって「つづく」で終わってしまいました。これは十四巻をすぐに出してくれないと、先が気になって気になって夜も眠れません(やや大げさ)。

 他の佐伯さんによるシリーズも同様に、このシリーズも物語がかなり大がかりかつ壮大になってきました。まだ将軍様こそ出てきていませんが、江戸時代の史実として一般に伝わっている歴史を塗り替え兼ねない大事件が起こります。いったいどういう落ちをつけるのか? ドキドキしながら読んでいたのに、謎は解けないまま。がっくりです。

 佐伯さんの想像力と物語力にかかれば、きっとあっと驚く結末が待ってるに違いありません。十四巻はいつ出るのでしょうか? 吉原裏同心シリーズは通常半年に一冊のペースなのですが... そんなに待たされると、肝心の謎自体を忘れてしまいそうです。

 【お気に入り度:保留】