酔人日月抄

東京下町に暮らす写真とPENTAXとスキーと時代小説とお酒とプジョーを愛するある男の日常

最新のドラム式洗濯乾燥機でスキーウェアを洗濯してみる

 前回に続いて洗濯ネタです。だいたいの家事は嫌いなんですが洗濯大好きなんですよね。ということで、新しい洗濯機を買ったら洗濯してみたいと思ってた、ちょっと特殊な衣類や大物がいくつもあります。いずれも古い洗濯機でもやろうと思えば出来たはずなんですが、やはり最新の洗濯機はいろいろなモードが付いているし、情報も多いし、さらには乾燥まで一気に出来てしまうと言うことで、仕上がりまでの時間と作業内容が見通せるというところが、俄然やる気を掻き立てます。

 で、季節的にもまず早急にやってみなくてはと思っていたのがスキーウェアの洗濯です。はい、昨シーズンを終えてからクローゼットにしまったまま、クリーニングに出しそびれていました...。なので今シーズン使う前に是非とも洗っておきたい、と思っていました。

 スキーウェアは防寒と防水性能が重要で嵩張るものですし、普通はあまり家庭で水洗いするものではありませんが、クリーニング代もそれなりにしますし、汚れ具合に応じて自宅で洗濯できたらこんなに楽なことはありません。

 スキーウェアの洗濯方法についてはWEBにいろいろな情報が出ています。少しずつ違うことを言っていたりして、これと要った正解はないのかも知れませんが、それはウェアの素材や構造にもよるので当然のことです。

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 ですから、以下の内容はあくまでも「私が使っているスキーウェアの場合」という但し書きがつきますので、ご注意ください。

洗濯するスキーウェア:Spyder Quest Vyper

 まずはどんなスキーウェアを洗濯するのか確認しておきましょう。

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 これです。Spyder製の2014-15モデルQuest Vyperのジャケット(#143050)とパンツ(#143060)です。こう見えても一応Freeride用にデザインされているのですが、老舗のSpyderとあってどこかクラシックな雰囲気が残っています。

 早いもので今年で4シーズン目ですが、かなり気に入ってるウェアなのでまだ買い換える気にはなりません。高価なものでしたしもう少し使い続けたいです。幸いそんなに流行もめまぐるしくは変化してないので、ゲレンデで浮いてしまうなんてこともありません。

 ちなみにSpyderの公式WEBサイトは↑こちらです。時代の流れに乗ってWEBショップもあるようですが、代理店の権利関係が片付いていないのか、日本はまだサービスがないようです。大手のスポーツショップで購入するしかありません。まぁ、この手のものは素材や質感、使い勝手とかサイズなどの問題があるので、なかなかネットショッピングには向かないものですけど。

 ちなみに実際の着用イメージは↓こんな感じです。
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 典型的日本人体系にはちょっと合ってない感じがしますが、まぁ良いのです(A^^;

 さて、デザインがどうとか似合ってるかどうかなんてことはこの際どうでも良くて、このウェアは自宅洗濯可能なのでしょうか? 昨年を除き、シーズン終わりにはクリーニングに出していましたが、実際クリーニング店ではどのように洗濯されているものなのかよく分かっていません。

 ですから、まずは素材から確認してみましょう。
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 このタグによると... シェル、トリム、フィルはポリエステル、ライニングはナイロンとなっています。ゴアテックスも使ってないし中綿もダウンではありません。シェルはSpylonおよびXT.Lという防水および速乾素材が、中綿は断熱性に優れたスリーエム製Thisulateが使われています。耐水性および通気性のランクは20Kですから、まぁスキーウェアとしては当たり前の性能かと思います。

 実際のところ、このジャケットもパンツも軽量で薄手のわりに本当に暖かくて、下着の上に暖かインナーを1枚着ていれば、ニセコのハイシーズンに吹きさらしのK4リフトにも十分に耐えられます。欧米系の外国人の若者が、ウェアのジャケットを脱ぐとTシャツ1枚みたいな光景はニセコで見かけますが、さもありなんという感じです。

 20年前のスキーウェアはもっともモコモコで重たかったのに、もっと寒い思い何度もしたよなーと、スキーウェアに関しても技術の進歩を実感します。

 さて閑話休題。次に洗濯表示タグを確認してみましょう。
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 ジャケットにもパンツにもほぼ同じマークと注意書きがされています。洗濯表示タグとしては非常に丁寧で分かりやすい部類ではないかと思います。

 日本語でも書かれているので明らかなのですが、世界共通の洗濯表示マークを読み解くと以下のようになります。

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 30℃以下の水洗い、しかも洗濯機の使用OKで、乾燥機も低温なら可と。むしろドライクリーニングはNGだし、ゴアテックスでもないのでアイロンがけも不要、というか禁止です。これはむしろクリーニング店に出すよりも家洗いしろと言ってるようなものではないかと思います。さすがDIYの国アメリカの製品ですね(真偽は不明)。

 ということで、私のスキーウェアは洗濯機洗いと乾燥が可能と言うことが分かりました。乾燥については「低温で」という但し書きがありますが、我が家のパナソニック製洗濯乾燥機は、ヒーター式ではなくヒートポンプ式なのでそもそも低温乾燥タイプですから問題ありません。

 なお洗濯表示マークの読み方については、パナソニックの↑このページがとても分かりやすくまとまっています。

洗剤と撥水剤を選ぶ

 洗濯機洗いが出来るからと言って、普通の洗濯物と同様の洗剤や柔軟剤は使えません。先ほどの洗濯タグにも「柔軟剤と香料入り洗剤は使うな」と明確に書かれていますし、あちこちのWEB情報を見ると、やはり防水性が重要なアウトドアウェアは、余分なものが入っていない中性洗剤を使うようにとの指示が多く見られます。

 ではその中性洗剤とはどんなものなのでしょうか? 有名でどこでも手に入りそうなものとしてはアクロンとかエマールとかCMもやってる有名どころのおしゃれ着用洗剤があるのですが...

 確かにこれらは中性なのですが、香料が入ってるのでスキーウェアにはちょっと向かなさそうです。

 そこで...

NIKWAX(ニクワックス) LOFTテックウォッシュ BE181 【洗剤】

NIKWAX(ニクワックス) LOFTテックウォッシュ BE181 【洗剤】

 アウトドアウェア専用に開発された洗剤があります。NIKWAXのTECHウォッシュが中でも特に有名で、使用例もたくさん見つかります。

ファイントラック finetrack オールウォッシュ FCG0101 ONESIZE

ファイントラック finetrack オールウォッシュ FCG0101 ONESIZE

 さらにはTwitterで教えてもらったのですが、finetrackからもアウトドアウェア用の洗剤が販売されています。単価が高いように見えますが、容量が違うのでこちらの方がお得... ではあります。

 このfinetrack製のアウトドア製品専用洗剤については、公式ページに非常に詳細な商品情報があります。こういうのに弱いので、すぐに「よし、それ買った!」となってしまいます。

 ちなみによく読むと、このfinetrackの洗剤は中性ではなく弱アルカリ性と、普通の洗剤と同じになっています。ですが、ここはちゃんとしたメーカーがアウトドアウェア用として売ってるわけですから、その部分(中性かどうか)にはこだわらないことにしましょう。

 さて、こういった専用洗剤できちんと洗濯できれば、素材の防水/通気性能は回復するのかも知れませんが、スキーウェアは天候にかかわらず必ず濡れることが前提ですし、いろいろ心配なので防水/撥水処理をしておきたいところです。

 撥水処理はスプレーで本来は良いのですが、ムラになりやすいし効果がイマイチ心配なので、洗濯と同時につけ置き出来るタイプを今回はやってみようと思います。

NIKWAX(ニクワックス) TX.ダイレクトWASH-IN EBE251 【撥水剤】

NIKWAX(ニクワックス) TX.ダイレクトWASH-IN EBE251 【撥水剤】

 となると、やはりこれですかね。NIKWAXのTX.DIRECT WASH INです。洗濯後につけ置きするか、もしくは洗濯機で使うことも可能な撥水加工材です。


 輸入代理店の公式ページがこちらです。使用方法の詳細など載っていますが、プレゼン度はあまり高くないので、こちらは「ふ〜ん」という感じで一通りチェックしました。

 洗濯時に加工するアウトドアウェアの撥水剤といえばこれが王道で、他にはあまり見つからないので、まずは使ってみることにしましょう。

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 ということで、さっそく洗剤と撥水剤を入手しました。液体ものはあまり通販で買いたくないですが、その辺のドラッグストアでは売ってないので仕方ありません。Amazonで発注しましたが、ちゃんと漏れたりすることなく綺麗な状態で届きました。

洗濯前の準備

 材料は揃いましたが、いきなり洗濯機回す前にまだ準備がいくつかあります。

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 ジャケットの方にはいろいろと付属品が付いていますので、ばらせるものはばらしておきます。具体的にはフードとパウダーガードはファスナーやボタン、ベルクロなどでくっついてるだけなので取り外してしまいます。もちろんこれらも一緒に洗濯はします。

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 あとはたくさんあるポケット類に、使用済みリフト券とかレシートとかお金とか、チョコレートとか、何か忘れ物が入ってないか探してると、↑こんなものが出てきました。Spyderマーク入りのゴーグル拭きです。あるのは知っていましたが使ったことないです。これは洗濯しなくて良さそうなので外してよけておきます。

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 あとは各種ポケットのファスナーを閉めておきます。ちなみにファスナーもちゃんと防水タイプになっていたりします。ポケットだけじゃなくてベンチレーターも要チェックです。開けておいた方が水が通りやすそうな気もしますが... 閉めておくことにしましょう。

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 そしてジャケットとパンツはそれぞれ洗濯ネットに入れます。かなり嵩張るものですから、洗濯ネットは普段は使わないような大きめのものが必要です。どちらも50cm×50cmのものできっちり収まりました。

 洗濯ネットについてはAmazonだと各種サイズ入りのセット品しか見当たりませんが、ドラッグストアに行けば1枚ずつ売ってると思います。50cm×50cmが300円弱で買えました。

 ジャケットから切り離したフードとパウダーガードは別の普段使っている洗濯ネットで事足りたので、やはりそれに入れておきます。

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 全て洗濯ネットに入れて、準備が出来たらドラムの中にそーっと置いてみます。ドラム容量は十分っぽいですから何とかなるでしょう。がんばれ!洗濯機!

 なお、防水性の強いウェアだとなかなか水が浸透しにくく、中綿の空気が抜けにくかったりするので、事前に風呂などで水につけて浸透させておくという手順を踏む場合もあるようですが、ドラム式ならあまりその辺は気にすることないと思います。

いざ洗濯!

 材料が揃い準備も完了したところでいよいよ洗濯です。洗濯と撥水加工は一度にやるのではなく別々にやります。なので洗濯機は洗濯→すすぎのコースをざっくり2回やることになります。

洗剤を投入して、洗濯→すすぎ

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 まず最初は洗濯です。洗濯機の自動洗剤&柔軟剤投入機能をオフしてから、手動洗剤投入口に洗剤を入れます。

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 なお洗剤の投入量ですが、ボトルには水30Lあたりキャップ一杯と書いてありました。普通の洗剤とほとんど同じです。ということは、このボトル一本で相当な量の洗濯が出来ることになります。が、うちにはこれ以外にアウトドアウェアはないのですが...。余った分は春になったらダウンジャケットの洗濯などにも使ってみようかと思います。

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 さて、悩ましいのは洗濯機の設定をどうするか?です。一応我が家の洗濯機には「おうちクリーニングコース」という、ドラムをゆっくり回してソフトに攪拌する洗濯コースがあります。これを使おうかな?と、思ったのですが...

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 finetrackの指示では「標準コースで」とあるし、汚れが十分に落ちなかったら元も子もないので、標準コースに設定しました。なおこの段階で脱水はしません。

撥水剤を投入して、洗濯→すすぎ→すすぎ→軽く脱水

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 洗濯とすすぎが終わったら、そのまま撥水作業に移ります。TX.DIRECTは水30Lあたり300mL投入しろと書いてあります。つまりこのボトル一本丸々使えということになります。洗剤とはえらい違いですね。

 ということでこの撥水剤は洗剤投入口は使わずに、ある程度注水が進んだところを見計らって、ドラム内に直接投入しました(パナソニックのドラム式洗濯機は、洗濯が始まっても一時停止して蓋を開けることが可能です)。

 そして洗濯時と同様に標準コースで洗濯とすすぎ(2回)をやります。

 その後私は一応短時間の脱水をしました。スキーウェアなどは脱水しない方が良いという話が多いですが、まったくしない状態では乾燥機でも自然乾燥でも、その後の処置にかなり手を焼きますので、できる限り軽く(短時間)でもかけておきたいところです。

 洗濯ネットに入れたスキーウェアみたいな大物は、回転するドラムのバランスが取れず、そもそも洗濯機自体にとって脱水できない場合も多いですが、ジャケットとパンツがうまくばらければ何とかなります。

 最新の洗濯機はその辺も心得てると見えて、脱水始める前にドラムをガチャガチャと動かして洗濯物をばらけさせ、回してみる... みたいな試行錯誤を繰り返し、バランス取れたと判断したところで一気に回り始めました。

乾燥機使って大ざっぱに乾燥 → 陰干しで仕上げ

 仕上げの乾燥には乾燥機をそのまま使いました。先ほど書いた通り、我が家の洗濯乾燥機はヒートポンプ式で低温乾燥できるので、生地を傷める心配はかなり低いです。

 ネットに入れたままだと全体に空気が通らず、乾燥しずらいので、乾燥機にかけるときは洗濯ネットから出してしまいました。ただこの場合、ファスナータブなどの金属が生地を叩いて傷める可能性が高まりますので、その辺はよく注意した方が良いと思います。

 乾燥機だけで完全な乾燥までは目指さず、とりあえず吊り干しが出来る程度まで乾けばということで、自動ではなくタイマーで乾燥させてみました。

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 まずは60分乾燥して取り出してみると... 思ったより乾いてました。ただもうちょっといけるかな?ということで追加30分の計90分で乾燥機は終了。

 シェルとライニングは手で触った感じほぼ濡れていませんし、全体を触ってみても中綿に水分が残っている感じもありません。ポケットの中も乾いてます。

 ということで、普通にハンガーに掛けても問題ない重さになっていたので、あとは室内で陰干しすることにします。

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 唯一明確に濡れていたのは、サムホールの付いた両袖先インナーです。つるして干しておくと、袖を通じて残った水分が全て下りてくるようで、この袖部分はそんなに厚手の素材ではないにもかかわらず、なかなか乾きませんでした。

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 最終的に3日ほど陰干ししました。フードとパウダーガードを元通り取り付けて完成。

 写真では分かりませんが、まるで新品みたいになりました。隅々まで汚れやくすみが落ちて綺麗になったのはもちろん、撥水剤が効いてるのか、触ると少し手先がつるつるしてくる感じもあります。洗濯して痛んだという感じは全くなく、形もしっかりしてるし、中綿も偏ったりへたったりしていません。

 ライニングも含めて丸ごと撥水処理してしまって大丈夫か?少し怪しんだのですが、各ポケットの中なども含めて問題なさそうです。いや、新品の時の肌触りこうだったよな、という感覚が蘇ってきました。

 ということで、今冬もこれでまた安心して気持ちよくニセコに行けそうです! この洗濯が大成功だったかどうかの判断は、最終的にはそこで分かるはずなので、まだ結論は保留しておこうと思います(A^^;

まとめ

 グダグダと長くなってしまったので、最後に手順とポイントをまとめておきます。

  • 準備
    • ウェアの素材と洗濯表示を確認して洗えそうかどうか判断する。
    • アウトドアウェア用の洗剤とウォッシュインタイプの撥水剤を入手する。
    • ファスナーを閉めジャケットとパンツ、フードなどは別々に洗濯ネットに入れる
  • 洗濯
    • 洗濯機に洗剤を適量入れて、洗濯とすすぎをする。標準コースで多分OK。脱水はしない。
    • さらに撥水剤を入れ、再度洗濯とすすぎをする。できればすすぎは2回。出来れば最後に軽く脱水する。
  • 乾燥
    • 低温乾燥機で乾燥にかける。完全に乾燥させるまでやる必要はなし
    • ハンガーに掛けられる程度に乾燥したら洗濯機から取り出して自然乾燥する
    • 仕上がりを確認。フード等を再度取り付ける

 あくまでも「私の環境下で」ということになりますが、以上のような手順でいけそうです。

 なお、撥水剤が洗濯機内に残り、その後の洗濯物に影響するのではないかと心配しましたが、そんなことはありませんでした。気になるなら、市販の洗浄剤を使って洗濯槽クリーンを実施しておけば問題ないと思います。

2019年2月8日追記

 その後このスキーウェアを着てニセコに行ってきました。防寒も防水も完璧に機能し、まるで新品のような着心地でした。